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『 WS〜年末年始を二人で‥‥〜 』
シーヴ・王(ga5638)

 元旦はその年一年をどう過ごすかを決める大切なときである
 
 年越しから初日の出、初詣を済ませる人もいればゆっくりとした朝を迎え、のんびりと初詣をする人もいる

 この一組のカップルも年越しから、共に年明けを迎えたのだった‥‥
 
〜初寝顔を見ながら〜
「すぅ‥‥すぅ‥‥」
「ふふ、予定通りの寝顔ゲットでありやがるです」
 大晦日にこっそりベッドにもぐりこんだシーヴ・フェルセンは新年を愛しいライディ・王の寝顔で迎える。
 年末はアイドル関係の仕事で忙しかったためかライディは朝が遅くなっていた。
 その分、シーヴは寝顔を堪能できるのがすごく幸せである。
「んぅ‥‥あれ、おはよ?」
 しばらく寝顔を眺めていると、ライディの瞼がぴくぴくと動き、ゆっくりと開いた。
「おはようです‥‥それとGott nytt ar(あけましておめでとう)です」
「あ、そうか‥‥うん、新年好」
 まだ眠たいのか虚ろに近い瞳でライディがシーヴの目を見つめてくる。
 少し可愛いなと思いながらもシーヴは微笑みと共に唇へキスをした。
 結婚するまでは中々恥ずかしくて出来なかった唇へのキスだが、一つの区切りを向かえ家族への挨拶も済ませた今では恥ずかしさよりも愛しさが勝っている。
「新年早々、シーヴは積極的だね」
「シーヴだけじゃなくて、ライディにも積極的になって欲しいです。夫婦‥‥でありやがるですから‥‥」
 夫婦という言葉に少し詰まりながらシーヴは上目遣いでライディを見つめる。
 口にするだけで心の中が暖かくなるような一言だ。
「じゃあ、積極的に‥‥かな?」
 ライディの視線が少し泳いだかとおもったら、シーヴを両手で優しく包みだす。
「普段が慌しいでありやがるんで、こういうのんびりした時間は新鮮、です」
「もう少し、こうしてゆっくりしたいな‥‥」
「もちろん‥‥です」
 ライディの胸に抱かれ、鼓動を聞きながらシーヴは柔らかに微笑を浮かべた。
 
〜遅めの朝食〜
「箸と餅のタッグは、強力でありやがるです‥‥」
「あー、ちょっと厳しかったかな? でも、シーヴがお雑煮食べたいなんていうとは思わなかったよ」
 一緒に作った雑煮をライディとシーヴは食べている。
 もはや昼食といっていい時間だが、正月ならではのノンビリした雰囲気の二人には野暮というものだ。
 箸についた餅がびよーんと気持ちよく伸びてシーヴを困らせている。
「お正月は餅というのが日本のものだから、中国もそうだとおもったです」
「あはは、実は俺の実家じゃお雑煮食べないんだ。いつも作っている餃子が正月でも食べたりするんだ」
「うぅ‥‥そういうのは早く言って欲しいです」
 餅を口に入れながらむすっとシーヴは頬を膨らませた。
「でも、二人で作るのは楽しかったから‥‥。コレでよかったかなと思う」
 膨れて対抗するも、優しく笑われてしまうとシーヴは恥ずかしくなって俯いてしまう。
 付き合って大分立つがやっぱり好きな人の笑顔には弱かった。
「食事が終わったら、初詣にいくです‥‥この時間ならきっと空いているです」
 恥ずかしさを隠すようにシーヴは雑煮の中に浮かぶ野菜を口にしながらこれからのことを話し出す。
「そうだね、正装で行った方がいいかな?」
「シーヴは着物をきていくから、スーツとかがいい‥‥です。ネクタイの締め方も勉強したからやりてぇですし‥‥」
 口に出した言葉に再び顔が赤くなり、熱を帯びるのを感じながらもシーヴはお雑煮と格闘を続けた。

〜いざ、初詣〜
「一人で着るのはじめてでやがったんで、時間がかかりすぎたです」
「気にしなくていいよ、シーヴの着物姿が見れただけで俺は十分だから」
「も、もう‥‥照れるです」
 徒歩で街中を歩き、近所の神社まで二人は足を運ぶ。
 家族だったり、恋人同士だったりと多種多様な道行く人々とすれ違った。
 その中にはご近所さんやラジオのリスナーもいて二人は新年の挨拶を返す。
 同居してからしばらくたつが、ようやくこのあたりの住人としてシーヴも浸透してきたような気がした。
 そうこうしているうちに神社へとつき、まばらに並ぶ人波にそって二人は境内の奥までたどりつく。
「じゃあ、お祈りしようか?」
 賽銭箱の前で鈴を鳴らし拍手を打ち、そろって頭を下げた。
(「いつまでも二人で幸せに過ごせますように‥‥」)
 口には出さないが、シーヴは熱心に祈る。
 同居して、婚約して結婚してと去年はいろいろあった。
 夢かと思うような日々をすごし、新年も愛しい人の寝顔で迎えることができた。
 だから、この幸せがずっと続くように願わずにはいられない‥‥。
「じゃあ、あとは御神籤を引いて帰ろうか?」
「甘酒も飲んでいきたいです」
 ライディも何かを願っていたようだが、シーヴはあえて聞かなかった。
「あらためて、あけましておめでとう。今年もよろしくね‥‥俺の『奥さん』」
「はいです‥‥『旦那さま』」
 改めて口にする言葉に互いに照れる。
 どちらからともなく伸ばされた手には結婚指輪が静かに光った。
 ぎゅっと手を握り合い、二人は境内から離れる。
 空を見上げれば澄んだ青い空が広がっていた。
 
 

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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 / PC名      / 性別 / 年齢 / クラス  】
 ga5638  / シーヴ・フェルセン/ 女  / 18 / ファイター】


ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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あけましておめでとうございます。
新年から発注どうもありがとうございます。

新春からあまあまな仕上がりですがどうでしょうか?
夫婦ともなり、初めての年明けです。
そういえば、旧正月は2月頃なので、そちらはそちらで何か出して見ようかと思っています。

毎度の事ながら発注には感謝しています。
それでは、また運命の交錯するときまでごきげんよう。

WS・新春ドリームノベル -
橘真斗 クリエイターズルームへ
CATCH THE SKY 地球SOS
2010年01月29日

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