手料理の味 〜シーナとゾフィー〜
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■ショートシナリオ
担当:天田洋介
対応レベル:フリーlv
難易度:普通
成功報酬:0 G 71 C
参加人数:6人
サポート参加人数:1人
冒険期間:09月09日〜09月15日
リプレイ公開日:2007年09月15日
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●オープニング
「美味しいです〜☆」
冒険者ギルドの受付嬢シーナは自宅での夕食に頬をいっぱいに膨らませていた。
食べていたのはエスカルゴ料理だ。下処理がしてあったので、後はガーリックバターと一緒にオーブンで焼くだけでシーナにも簡単に出来た。
前に犬を届けてあげたサロンテが、パリを訪れたついでにお土産としてギルドまで持ってきてくれたのだ。修道院で食されている、世間には広がっていない料理である。サロンテに感謝しながらシーナは口の中に次々と放り込む。
「あっ、ゾフィー先輩かな?」
出入り口のドアを叩く音がする。シーナは最後のエスカルゴを飲み込むと小走りに向かった。
「どなたですか?」
「あの‥‥、シーナ様のお宅でしょうか? ファニーです」
シーナがドアを開けると確かにファニーであった。かつて先輩のゾフィー嬢にときめいていた少女である。外は暗く、シーナは家に迎え入れた。
「どうかしたのですか?」
ファニーをテーブルに座らせるとシーナは訊ねる。
「お姉‥‥いえ、ゾフィー様についてなんです。実は‥‥たまに元気をもらう為にギルドを覗いてゾフィー様を見るんですけど。あっ、前みたいにつきまとうようなマネはしてません!」
言い訳するファニーにシーナが苦笑いをする。ゾフィーと一緒にいる事が多いシーナなので、その点についてはよくわかっていた。
「それで、思うんですけど、ゾフィー様ったら、最近元気がなくてため息ばっかりついているんです」
「わたしも知ってますです。きっとレウリーさんと逢えないせいだと思いますよ。所属するぶらんしゅきしだんクロブンタイはとっても忙しいようなのです」
「そんなに忙しいのですか?」
「いくらなんでも、ず〜と働き続けているとは思わないんですけど。たまの休日には死んだように眠っていると想像出来るのですよ。それぐらい激務なのです。ギルドの先輩方に聞いた噂話なんですけどね」
「レウリー様はブランシュ騎士団にお入りだとすると、貴族のお家柄です?」
「そうみたいですよ〜。詳しくは知らないです。お屋敷は地方にあるみたいで、パリではこぢんまりとしたお家に住んでいると聞きましたです。そうだ!」
シーナは閃いた。
「美味しい物で労うのです〜☆」
「なんでしょう? それは」
「お休みの夕方、レウリーさんに豪華なお食事を用意してあげるのですよ。みんなでいろんな場所にいって、様々な食材を手に入れて‥‥料理のうまい人に調理してもらうのです〜。そうすればレウリーさんの、ゾフィー先輩の評価もぐっと上がるのです。愛しい方の為にがんばるのは先輩にとっても楽しい時間のはずだし、食事の間だけとはいえ話す時間も用意できますし」
「それならわたしも市場のお父様に食材をお願いできますね」
ファニーもシーナの考えに乗る。二人共同で依頼を出して、冒険者に手伝ってもらう事にした。
「シーナ‥‥ファニーさん‥‥」
翌日の冒険者ギルド。作戦を聞いたゾフィーは涙を見られないよう二人に背中を向けた。
「ありがとう。でもね、依頼金はわたしが出させてもらうわ。お手伝いお願いします」
ゾフィーが依頼人となり、シーナは依頼書を作成する。
さっそく掲示板の目立つ場所に依頼書を貼り付けるシーナであった。
●リプレイ本文
●食材集め
「集まって頂いてありがとうなのです〜」
シーナが自分の家に集まったみんなにお礼をいう。
「今日と最後の二日は休めるわ。それと彼女が友だちの『クラーラ』。アイスコフィンが使えるので手伝って‥‥」
ゾフィーが振り返るとクラーラは椅子に座ったまま寝ていた。
「あ、クラーラといいます‥‥」
クラーラは目を擦りながら大きくあくびをする。いつでもどこでも寝てしまうクセがあるらしい。
まず冒険者達は予定を仲間に伝える。
「山菜と魚を用意します」
エルディン・アトワイト(ec0290)は愛馬の一頭をエフェリア・シドリ(ec1862)に貸す用意だ。
「しょうゆ、もらいに行きます」
エフェリアは世話になるエルディンに挨拶をする。
「レウリー様に美味しい物を食べてもらっていけいけご〜ご〜なのです〜♪」
リア・エンデ(eb7706)は近々パリに出店する『ジョワーズ』から料理を手に入れる算段をしていた。
「お肉を頂いた集落にシロガネで訪れるつもりです」
「お肉の友よ〜。あれはとっ、ても美味しかったですよ♪」
鳳双樹(eb8121)とシーナは笑顔で頷き合う。
「エスカルゴをもらいにサロンテさんの所へお伺いします」
「それは食べられるのかな?」
セシル・ディフィール(ea2113)に井伊貴政(ea8384)が話しかける。エスカルゴ料理についてセシルは説明した。
「醤油が手に入るならさらに面白い物が作れそうだ」
井伊は先程エルディンからもらったマタタビを手にしながら料理を考えた。
(「美味しいんですけどねぇ‥‥」)
エスカルゴの話題に青ざめてるゾフィーとリアにセシルが苦笑いをする。
五日目までは自由に動く事が決まり、それぞれに行動を開始するのだった。
●エルディン
「ないのですか!」
エルディンは刺身に出来る程の新鮮な海魚はパリには普通売っていないとゾフィーに聞かされた。
「ルーアンなら、ありそうだけど‥‥」
ゾフィーの一言にエルディンは作戦を変更する。
「リア殿、鳳殿、お願いがあるのです」
頼むエルディンに二人が空飛ぶ道具を貸してくれた。片方をクラーラに渡す。
「ルーアンまでつき合って下さい」
エルディンの考えた作戦とは、空飛ぶ箒で飛んでゆき、新鮮な魚をアイスコフィンで保存して持ち帰る事だ。食材が集まる前の一日目にしかクラーラをパリから出す事は出来ない。チャンスは今しかなかった。
「空飛ぶのも楽しそうですし、行きましょうか」
クラーラが快諾し、エルディンはさっそく二人でセーヌ川に沿って向かう。ルーアンで魚を調達し、一日目の夜には戻った。
二日目、エルディンは植物学概論を手にして山の中をエフェリアと共に散策する。山菜は見つからなかったが、代わりのものを発見した。
「これはたくさん拾えそうですね」
「とてもトゲトゲしています‥‥」
たくさんの栗が木から落ちていた。靴や拾った木の棒でイガイガの中から栗の実を取りだす。
「これは一日では足りませんね。応援を頼みましょう」
エルディンにエフェリアがコクリと頷き、栗拾いを再開する。
四日目までパリ近郊の山での栗拾いは続けられた。
五日目の夕方、エルディンはセーヌ川でテントを張りながら魚釣りをする。刺身とは別のムニエル用だ。
「明日、喜んでもらえるといいのですが」
夕焼け空に一番星を見つける。エルディンはグットラックをかけ直して釣りに集中するのだった。
●エフェリア
「しょうゆをください」
一日目、エフェリアは空の瓶を手に川口花にお願いする。彼女が世話になっている祖母の家を訪ねていた。
そして事情を説明する。受付のゾフィー嬢を励ますだけでなく、パリを守る者を労う意味もあると。
「ちょっと待ってて下さいね」
花は一度家の奥に入り、次々と物を運んできた。醤油の他にお米、小豆などのジャパン特有の食材をくれたのだ。
「おとっつあんもパリの食事に慣れて、取り寄せたものも余り気味だったんです」
「ありがとう。今日はみなさんいますか?」
エフェリアはせめてものお礼として川口一家を絵に描いてプレゼントにすると決めていた。幸いに全員がいて、さっそくペンをとる。
笑顔の花に、元気になった源造、花の祖母。
それにお腹が大きくなった母親のリサである。今は約六ヶ月なのだそうだ。絵をプレゼントする時、ちょっと触らせてもらったエフェリアである。
「もらったものなので、礼はエンデさんに言ってください」
エフェリアは月道利用チケットを花に渡すのだった。
「一杯です」
二日目の夕方、エフェリアはエルディンと共に馬を引きながらパリへの道を歩いていた。近くの山で栗をたくさん拾ってきたのだ。
「花さんに聞きました。ジャパンでは栗ごはんというのがあるみたいです」
「美味しそうですね。また明日も拾いにいきましょう」
二人は栗をどうやって食べるか相談しながら、足取り軽く歩くのであった。
●セシル
「とてもいい感じですね」
セシルは一日目の夜、目的の村でサロンテの家で世話になっていた。出してもらった今年のワインを呑みながら食事を頂く。
エスカルゴを購入しに来たのだが、あいにく下処理を施したものがなかった。一度パリに戻ろうとしたセシルだが、引き留められて一晩お世話になる事にしたのだ。
明日になれば用意出来るそうだ。
ワイン用の葡萄作りの過程でエスカルゴが獲れる。ワインのよい味からセシルはエスカルゴの味を思いだしていた。
「エスカルゴの他にワインも持って帰ってよろしいでしょうか?」
「もちろんですよ」
サロンテが犬と猫に餌をあげながら答える。もちろん代金はちゃんと置いていくつもりのセシルだ。
二日目の夕方、セシルはセブンリーグブーツでパリに戻る。さっそくシーナの家を訪ねて持ってきたエスカルゴを凍らせてもらった。
クラーラがシーナの家に泊まり込んでいるので、たまにアイスコフィンをかけ直してくれるそうだ。
五日目までの間、セシルは栗拾いを手伝い、そして井伊の調理の手伝いを行うのであった。
●双樹
「あれからも子供らとうまくやっとるよ」
一日目、双樹は前に依頼を解決した集落を訪れていた。集落の長が話しながら腕を組んで頷く。
双樹はさっそくお肉について相談をする。
「前に渡したのは猪の血が入った豚だったはずじゃ。極上のを譲ろうではないか。‥‥調理したものがいいのかの? それとも生肉?」
長の言葉に悩んだ末に、双樹は生の豚肉を頼んだ。用意するのに時間がかかるといわれ、一晩を長の屋敷で過ごす。
「また何かあれば連絡くださいね。駆けつけますから!」
そう集落に言葉を残し、翌日二日目の昼に愛馬シロガネに乗ってパリへと戻る。
三日目、四日目と栗拾いに参加し、シーナと二人で山を駆けめぐる。空いた時間はシーナの家で調理の手伝いをする。
栗はたくさんあったので焼き栗にして全員で頂く。ホクホクしてとても美味しい。
五日目にはゾフィーを連れだした。
「ご苦労様という意味をこめてなにかプレゼントなさるのはどうですか? 私もお付き合いしますから」
双樹はゾフィーと一緒に買い物をする。ゾフィーが買ったのはネックレスであった。
●リア
「はう!、決して私が美味しい物を食べたいだけじゃないのですよ〜」
リアは市場での買い物中に井伊に訊かれて慌てる。ちなみに側にいたシーナも背中をギクリとさせていた。どうやら二人の行動はバレバレであるらしい。
二日目から四日目にかけては栗拾いと調理の手伝いをする。
五日目が一番肝心な日であった。
「美味しい料理はジョワーズから〜なのです〜♪」
リアは通りで竪琴を奏でながら、パリに新しく出来るレストラン『ジョワーズ』の宣伝をする。
本来ならあさってが開店日なのだが、無理に明日のデリバリーを聞いてもらったお礼であった。ジョワーズを手伝っているスズカのおかげでもある。
「はう〜、美味しそうな匂いがするのです〜」
店内に立ち寄った時、厨房から漂ってくる匂いで我を失いそうになったリアだ。
「それでは明日お昼に下拵えした者を取りに来るのです〜。ハーブワインも宜しくお願いしますです〜♪」
リアは料理の仕上げ方を聞いて、五日目のジョワーズを後にするのだった。
●井伊
「まずは塩漬けにして」
一日目、井伊はシーナの家の炊事場を使い、エルディンからもらったマタタビを塩漬けにする。
まずは市場に出かけ、適当に食材を揃える事にした。お供はファニーとリア、シーナである。
「なかなかいいものが揃っているようだから、たくさん仕入れておきます」
たくさんの食材を愛馬かんべえさんに載せてゆく。
シーナの家に戻ると、まずは長時間煮込みの鍋の用意をする井伊であった。
「こんなに」
二日目の夕方、井伊はたくさんの栗に驚く。エルディンとエフェリアが採ってきたものだ。まだたくさんあるとかで、明日も採りにいくそうだ。
「昨日、エフェリアさんが醤油、米、小豆を持ってきてくれたし、エルディンさんは新鮮な海魚も。まがい物ではないジャパンの料理も出来そうですね」
井伊はさっそく栗の一部を焼き、みんなで試食する。
三日目にはかりんとうを作り上げて、これも試食してもらう。
「どうです?」
「とっても甘いのですよ〜」
シーナは初めてのお菓子に、双樹から止められるまで口の中を一杯にする。
四日目から団子の用意をして、五日目の夜にはエルディンの釣ってきた魚をムニエルにする準備をする井伊であった。
●六日目
朝から冒険者達、シーナとゾフィー、ファニーはレウリーの屋敷を訪ねる。
予めゾフィーから屋敷の手伝いの方には話を通してあるので、さっそく厨房での調理が始まった。
「作る料理は――」
井伊がみんなの意見から作る料理を発表する。とてもバラエティーにとんだものだ。
醤油味付けの鍋料理。ミルク仕立てのスープ。サラダ風のスズキの刺身にはマタタビの塩漬けも添える予定。ヒラメの刺身。炉でこんがりと焼いた豚の丸焼き。栗ごはん。エスカルゴ醤油バター風味。魚のムニエル。パン。栗を使ったデザート。小豆のお団子。かりんとう。焼き栗。
「あと、ジョワーズのインゲン豆のとチーズのびっくりシチューと、鳥の丸焼きと、チーズケーキがあるのですよ〜♪」
リアが付け足す。一口ずつ食べてもお腹が一杯になりそうなボリュームだ。
「これだけ作るとなるとがんばりませんといけませんね。楽しくやりましょうー。僕で分かる事なら教えますよ〜」
井伊のかけ声の元、さっそく手分けして作業が開始される。
「それでは!」
エルディンは調理をする者達にグットラックをかけてゆく。
「出来たのを少し花さんのところにもっていきたいです」
エフェリアに全員が喜んで賛成する。夕食が始まる前に届けようとエフェリアは考えた。
「ちょっと行ってくるのですよ〜」
リアは一旦屋敷を抜けてジョワーズに取りに行く。ファニーも一緒に向かう。
野菜の皮が剥かれ、魚がおろされる。ぐつぐつと煮込まれ、肉から油が垂れて薪が弾ける。
厨房の中は様々な音や匂いに満ちていたが、どれもとても美味しそうであった。
「これぐらいで‥‥いいかな?」
みんなの応援を受けながらゾフィーが作っているのはパンである。シュクレ堂で発酵の種をもらい、一生懸命捏ねていた。
「じっくりと焼くのですよ」
「集落の方もいってました。時間をかけて遠火で焼かないとダメって」
シーナと双樹は、食材の下拵えと、炉の中の大きな豚を回す作業を交代でやっていた。
「エスカルゴはオーブンに入れれば焼き上がるから、他のを手伝いましょう」
セシルは鍋をゆっくりとかき混ぜる。
「これでいいのでしょうか」
エフェリアは米を研ぎ、栗入りご飯を釜で炊いていた。井伊が教えてくれた通りの火加減を心がけているが、なにぶん初めてである。不安ながら額の汗を拭う。
「あとはこれを」
帰ってきたリアはファニーと一緒にジョワーズの料理の仕上げを始めた。
「それは、あの皿に。この料理はその場でよそった方がいいかな」
井伊の忙しさは大変である。総指揮と自分にしか出来ない調理を同時にこなしていた。
あっという間に夕方は訪れた。
●晩餐
「ゾフィーさん、それにみなさん、どうなされたので?」
自室から起きてきたレウリーが何度も瞬きをする。突然の事に驚いていた。
「先輩が企画なさったんですよ。レウリーさんを労って、がんばってもらおうと美味しい食事を用意したのです☆」
シーナはレウリーを椅子に座らせ、テーブルにつかせる。
今年出来たばかりのワイン。ジョワーズのハーブワイン。そしてリアの提供するお酒も並ぶ。カップに注がれて夕食が始まった。
エルディンは刺身を醤油につけて、口に運ぶ。あのルアーブルでの味が脳裏に蘇る。うっすらと皿の醤油に脂が浮いていた。とてもプリプリとしたスズキとヒラメの刺身である。栗ご飯との相性はばっちりだ。
シーナが取り分けられた豚の丸焼きにガブリつく。その隣りで双樹が微笑ましく眺めながら、お肉を口にしていた。
エフェリアはジャパンの料理を中心にして食べ進めた。小豆お団子も、栗ご飯も、とにかく口に運んでみる。どれもほのかに甘く感じた。
セシルは満足そうにエスカルゴを食べていた。ワインも頂きながら、ふとレウリーに視線を向ける。エスカルゴも刺身も口にしている。無理をして食べているのか気になり、食事中とは思いながら、近づいて小声で訊いてみる。
いざという時の為、黒分隊では大抵の物を食べさせられるそうだ。ちゃんと料理されているものでとても美味しいと語るレウリーであった。
リアはジョワーズの料理は先に頂いた。とってもチーズの味が濃厚なこってり味である。スズカに感謝しながら、他の料理もちゃっかり食べるリアだ。
井伊は作りあげた料理を一口ずつ、食べて確認した。どれも美味しく出来上がっている。レウリーも笑顔で食べているようなのでほっとする。
「このパン、美味しいですね」
レウリーが呟いた一言にゾフィーの瞳が潤んでいた。
「歌もお料理の調味料なのですよ〜♪」
リアの演奏が始まり、場にゆっくりとした時間が流れる。
満腹になった所でゾフィーとレウリーを残し、全員が一時的に席を立った。しばらくは二人っきりにしてあげようと。
双樹はシーナにゾフィーと一緒に食べてとシュクレ堂の焼き菓子を二袋渡す。普段、世話になっていると言葉を添えて。
エフェリアとリアはまだかりんとうを食べていた。持ってきたハーブティーを二人で飲みながら摘む。
エルディンとセシルは食べたかったもので満腹になり、満足そうだ。
「さて、後かたづけが残っています。急いでやってギルドに向かいましょう」
席を外して三十分後、井伊はみんなに声をかけた。
「みんなほんとうにありがとう」
冒険者達が部屋に戻ると、レウリーと一緒にいたゾフィーは嬉し涙に溢れていたのだった。