【北海の悪夢】死せる者よ、海原に眠れ
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■ショートシナリオ
担当:綾海ルナ
対応レベル:11〜lv
難易度:難しい
成功報酬:14 G 11 C
参加人数:8人
サポート参加人数:4人
冒険期間:07月05日〜07月13日
リプレイ公開日:2008年07月15日
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●オープニング
大海がうねりを上げる。
幾多の命、幾多の犠牲を飲み込み、それでもまだ足りぬと言うように‥‥。
「あれは‥‥なんだ?」
イギリスの沿岸警備を預かるライオネル・ド・ガニスは大海原に上がる煙に声を上げた。
「船のようです。商船が二隻。何者かに襲われているようです」
「なんだと! 総員戦闘配備! 大至急救出に向かう! ‥‥間に合うか」
部下達を指揮しながらライオネルは言葉に出さず思った。
「海賊か‥‥それとも‥‥」
背筋に走る針が指すような緊張を感じながらライオネルは全力で船を走らせた。そして‥‥
数日後。キャメロットの王宮にて。
「ゴーストシップ‥‥か」
並び立つ円卓の騎士、そして王の前でライオネルははい、と頭を下げた。
「しかも船団です。イギリスとノルマンを繋ぐ海峡にゴーストシップの船団が現れました。海を通る船が何隻も襲われており、被害も甚大です。我が力及ばず‥‥」
俯くライオネルを制し王は報告を続けさせる。
「船は四隻から五隻。いずれも中に多くのアンデッドが乗っておりました。先だってパーシ卿が遭遇したゴーストシップと同種のものと思われます」
死せる生きた船。それが五隻と息を呑む騎士達にさらにライオネルは追い討ちをかける。
「しかも、その中の一隻にはボスと思われる存在が乗っているようです。救出した船の船長によると部下や仲間の何人か、そして自分も囚われた、と‥‥」
『汝らに残された選択肢は二つのみだ。我が部下となりこの船団の一員となるか、それとも海の藻屑となるか‥‥』
身なりは海賊の船長のように整った姿をしている。だが爛れた手が、腐った顔が生きて動いて喋っている。
その恐怖は彼に確信させた。
この取引を受ければ、確実に死よりも恐ろしい目に合う‥‥と。
「うわああっ!」
決死の思いで手を振り払い、船から海へと飛び込んだ。
ライオネルの船が来なければ彼も死んでいただろう。
囚われた仲間たちは一人も戻らない。
「頼む! 仲間達を救ってやってくれ!」
涙ながらに船長は告げたと言う。もう、彼らは『生きて』はいないだろうが‥‥。
同じ海に生きる者として彼の気持ちはライオネルにも良く解った。
王に、兄に、そして国を動かす円卓の騎士達にだから、彼は訴える。
「王! どうかアンデッド船団の討伐にご命令を! 奴らを放置してはイギリスのみならずノルマンとの交易にも影響は免れません! 何より海の平和が!」
その願いに王は答えた。
「対応はお前達に任せよう。冒険者と協力して事に当たるがいい」
と。
今回の作戦に当たり真っ先に参加に名乗りを上げたのはパーシ・ヴァル。彼には先に船団の一部と思われる幽霊船と戦った経験‥‥いや、因縁があった。
その時は一隻だったが、今度は集団をなして現れ、その旗艦にはボスらしき存在がいると言う。名乗りを上げずにいられるものか。
「まさか、敵の旗艦に自ら乗り込むつもりですか、パーシ卿?」
同僚の決意に満ちた横顔に、ボールスが声をかける。
「幽霊船に乗り込むという事は、怪物の腹の中に入り込むのも同然だと言われたのは貴方自身だと聞いていますが」
その言葉に、パーシは微笑みながら頷く。
「ああ。だが、俺はあえて乗り込みたい。ゴーストシップを操るという敵を、イギリスの脅威を、この目で確かめたいんだ」
「まったく、あなたらしい言い草ですね」
ボールスは可笑しそうにクスクスと笑った。
「何が可笑しい? 俺は本気だ‥‥挑んだ以上は必ず倒す。心配しなくても大丈夫だ。流石に一人で行くつもりも無いからな。冒険者達の力を借りるつもりだ」
「わかっていますよ。でも‥‥抜け駆けはいけませんね。相手も船団を組んで現れるという事ですから、目的の船に辿り着く前に潰されてしまいますよ?」
その言葉に、パーシは「何をするつもりだ?」と言いたげに相手を見る。
「私達‥‥私とライオネルで道を作ります。貴方達をボスの乗る船まで無傷で進める為に。ですから‥‥どうぞご存分に」
ボールスはやんちゃな少年を見るようにパーシを見、そして微笑んだ。
「お前達‥‥」
「行ってらっしゃい。骨は拾って差し上げますから‥‥ああ、ただし海には落ちないで下さいね」
海の藻屑になってしまっては、いくら超越魔法でも蘇生は出来ないから‥‥と、ボールスは冗談とも本気ともつかない口調で言い、同僚の肩を軽く叩いた。
数刻後、王宮を出たボールスに魔の手が襲いかかる。
「‥‥兄者あぁぁぁっ!」
叫び声と共に拡げられた丸太の様な両腕が。
――すかっ!
「あ‥‥兄者‥‥何故逃げるっ!? 何故俺の抱擁を受けてはくれんのだっ!? 久しぶりの再会、兄者は嬉しくないのかっ!?」
抱擁を拒まれ、ライオネルことレオンは傷ついた表情を見せる。
どうしてくれよう、暑苦しい筋肉ダルマの激しく鬱陶しいこの兄弟愛。
「レオン、あなたも相変わらず元気そうですね」
もさもさ金髪頭を撫で、話題をさり気なくすり替える策士ボールス。
単純なレオンは、はふーんと顔を緩めている。
「おお、兄者も変わらんな‥‥いや、少し‥‥何と言うか、雰囲気が砕けたか?」
「そうですか?」
「ああ、だいぶ人間が丸くなったぞ」
そう言い、レオンは兄の背中をバシバシと叩く。咳き込もうがお構いなしに。
中身も見た目も正反対の兄弟は肩を並べて町を歩く。
「レオン、宿は?」
兄の問いにレオンは照れ臭そうに頭を掻いた。
「いつもの様に兄者の所に寄せて貰って良いか?」
円卓の騎士でありながら、泊まらせてくれる女性もいないレオンだった。
最も奇跡的にその様な人物がいても、お兄ちゃん大好きっ子の彼は意気揚々とボールスの家へ上がりこむのだろうが。
「ええ、爺もきっと喜びますよ」
ボールスは優しい瞳で微笑んだ。
後日、冒険者ギルドにレオンの姿があった。
大声で名乗りを上げようとした彼を慌てて制した受付嬢は、依頼書に目を通し始める。
(「よ、読めないっ!」)
レオンの字は超絶に下手く‥‥躍動感溢れる個性的な文字だった。何とか読めた部分も綴り間違いが‥‥。
ボールスは几帳面で綺麗な字を書くのに、兄弟でこうも違うものだろうか?
「敵船団五隻の内、左側二隻を引き付ける。パーシ卿が無傷でボスまで辿り着く為の囮役だ。右側二隻は兄者が何とかしてくれるだろう」
気の短いレオンは自ら依頼内容を説明し始める。
「敵戦力はご存知なのですか?」
受付嬢は得た情報を新しい依頼書に書き写していく。
「一隻に20体ほどアンデットが乗り込んでいる。船の正体も同様だ」
「厳しい依頼になりますね。どうかご無事で」
「おう、任せておけ! しかし、何故そこまで心配する? ‥‥さては俺に惚れたな?」
「えぇっ!?」
戦場に赴く騎士に敬意を表しただけなのに、話の雲行きが怪しくなってきた。
「よーし、この戦いが終わったら旨い酒でも飲みに行こう!」
「あの、別に私は‥‥」
「照れる事もあるまい! わっはっはっは!!」
スーパーポジティブな勘違いをしているレオンの豪快な笑い声が、ギルド内に響き渡るのだった。
ぐったりと疲れ果てた受付嬢を残し、レオンは冒険者ギルドを後にした。
茜色に染まり行く空の下、愛すべき街は活気に溢れている。
(「皆の幸せを守る為、絶対に負けられん」)
敬愛する兄ボールスと共に戦う名誉に心を躍らせながら、レオンは決意を新たにするのだった。
●リプレイ本文
●青天の誓い
出港の日は目に痛い程の青空だった。
桟橋には3人の円卓の騎士が佇んでいる。
「頼りにしているぞ。後ろは任せた」
パーシ・ヴァルはボールス・ド・ガニスの背を軽く叩いた後、ライオネル・ド・ガニスに視線を移した。
「必ずボスは俺達が倒す。だから退路を守ってくれ」
「お任せ下さい、必ずや我等兄弟が!」
自信たっぷりに答えるライオネルことレオンにすれ違いざま軽く片手を上げると、パーシは自分を待つ仲間達の船に乗り込んだ。
それを見届けた後、兄弟は無言でお互いの拳を付き合わせ、不敵な笑みを浮かべた。
祖国の為、そして兄の為にも負けられないと思うレオンは表情を引き締め、自船に乗り込む。
冒険者達のペットが近村に預けられる中、フィーネ・オレアリス(eb3529)のグリフォンだけは救出係として同行を許された。
「死せる者達に海底と言う名の安らかな棺を! ライオネル隊、出港する!」
力強い声と共に船は波飛沫を上げ、海原へと進んで行くのだった。
●死者に永久なる安息を
いつ幽霊船団と遭遇するかわからない不安を孕みながら、航海は続く。
そしてついに遥か遠い海上に5隻の敵船が姿を現した。
レオン隊は大きく左側に旋回しながら、左翼の2隻に近づく。
その距離が500Mに縮んだ時、エリンティア・フューゲル(ea3868)はブレスセンサーで生存者の確認を開始する。
「本隊には俺の親友も加わっているんでな。アイツの為にも一肌脱がせてもらうぜ」
ギリアム・バルセイド(ea3245)は大きな布を取り出し、それをパーシ船に向けて力強く振った。
「此処は俺達に任せろ! きっちりそっちの仕事をしてこいよ!!」
2隻の距離は遠いがきっと親友は合図に気づいてくれた事だろう。力強い声で発破をかけながらギリアムはそう思うのだった。
「生存者がまだ残っているかもしれないのだ」
ヤングヴラド・ツェペシュ(ea1274)は一縷の望みを託し、報告を待つ。
「‥‥残念ながら、どちらにも生存者はいないみたいですぅ」
しかし告げられたのは残酷な現実だった。船上に重苦しい沈黙が流れる。
レオンはジークリンデ・ケリン(eb3225)に視線を移した。
「味方に影響が出ないように頼む。やれるな?」
「‥‥はい。一隻も残さず海の藻屑に致しましょう。哀しみの海がこれ以上広がらない様に」
ジークリンデは左翼後方に位置する敵船に向けてファイヤーボムを放った。
ドオォォォン!!
紅い火球は敵船とその周囲の海面を巻き込み、轟音を立てて爆発する。
余波でこちらの船も揺れたが、数十秒でそれは収まった。
「来たわよ!」
煙に包まれた敵船から飛来するブルーマンの影を捉えたレオンスート・ヴィルジナ(ea2206)は武器を構えた。
フィーネはホーリーフィールドを唱え、マロース・フィリオネル(ec3138)はデティクトアンデットで接近する敵の情報を得た後に、それを味方に逐一伝えていく。
エリンティアのファイヤーボムの巻物とジークリンデの威力を抑えたファイヤーボムが遠くに浮遊する敵を迎撃する。
「もう一方の敵船に接近されない様、距離を取る!」
レオンは舵を取り、大きく船を後退させる。
それにつられて敵船も追いかけてきた。
囮としてボス船から遠ざける事には成功したが、殲滅までの道は未だ険しい。
倒しきれなかった空中の敵が次々と甲板に降り立ってくる。
「苦痛を感じないだなんて厄介な敵だな!」
ギリアムがソニックブームで足を切り落とした敵は浮遊しながら、爛れた腕を振り回す。
「‥‥もう1度いきます」
ジークリンデは再びファイヤーボムを先程と同じ船に向けて放つ。
爆音と共にボロボロの帆柱が折れ、海面に落下していった。
「これであの船にいる敵の数は減っただろう。後は俺に任せてくれ!」
自船に降り立った敵を掃討したのを確認したバーク・ダンロック(ea7871)は、遠距離魔法でダメージを与えた船を指差す。
「船内にどの様なアンデットがいるか不明だ。マロース、補佐を頼めるか?」
1人で敵船に乗り込むつもりのバークを制し、レオンはマロースに同行を求めた。
「はい。私の神聖魔法でお守りします」
「お前達を信じている。だが無理はするなよ」
レオンの言葉に頷くと、バークはオーラボディで防御力を高め、マロースは道返の石で自分の周りに聖なる結界を張る。
そしてグリフォンの背に跨り、敵船へと飛び立って行くのだった。
「俺達はもう一方の船を叩く! 接舷した状態での白兵戦になるぞ! 覚悟はいいな!?」
雄雄しい指揮官の言葉に全員は武器を掲げ、掛け声をあげる。
「面舵一杯! 敵船に向けて発進する!!」
地鳴りの様な響きに仲間達の漲る闘志と高まる士気を感じ、レオンは武者震いする手で舵を切った。
接舷の瞬間、その衝撃で船は大きく揺れた。
船員が碇を下ろすのとほぼ同時に敵が乗り込んでくる。ブルーマン、スケルトン、果てはレイスまで。
「今日の俺の鎮魂剣は一味違うぜ!」
ギリアムは敵を葬りながら、猛々しい声で咆える。
「我は教皇庁直下テンプルナイト! 慈愛神の地上代行者である! 前非を悔いて逝くがよい! ふはははははは!」
負けじとヤングヴラドも名乗りを上げ、魔法で自らの防御力を上げた後に敵を屠っていく。
(「実体のない敵って石化するのかしら?」)
そんな事を考えながらも、レオンスートは攻撃と防御を的確に使い分けて確実に敵を仕留めていく。ちなみにその答えは否である。
その後方でエリンティアは持参した清めの塩と清らかな聖水を敵に降りかけ、ダメージを与えていた。
「‥‥お役に立てず申し訳ありません」
結界の中からレオンに謝るジークリンデ。この距離で魔法を使えば味方も巻き込まれてしまうだろう。
「お前のお陰であちらの船を弱らせる事ができた。今はゆっくり休んでてくれ。お疲れさん!」
レオンは労いの言葉をかけると、近くにいた船員に舵を握らせて自らも武器を手に敵中へと突っ込んでいった。
「指揮官だからってじっとしてるのは性に合わん!」
豪快に剣を振り回すレオンの周りに次々と腐敗した敵の腕や足、スケルトンの骨が散乱していく。
「負傷した方は仰って下さい!」
コアギュレイトで敵の動きを封じながら、フィーネは可憐な声で叫ぶ。
倒しても倒しても乗り込んでくる敵達。
疲労も相まって無限に感じられるが、終わりの時は必ずやって来る。
青白い炎のレイスが儚くその姿を消した時、船上に沈黙が訪れた。
無数の荒い呼吸と波以外の音が消えた。
「船内に残る敵は少ないだろう。このまま突撃するぞ」
レオンの言葉に一同は不気味な沈黙を保つ幽霊船を見つめた。
幽霊船と戦闘経験があるエリンティアの情報は既に共有化してある。
「行くぞぉぉぉぉっ!!」
自船を守る者を数名残し、一同は幽霊船へと乗り込んでいった。
「敵がアンデッドの様な世界の敵なら問題無ぇ。パラディンの俺が全力でぶっ倒すぜ!」
幽霊船内部に侵入したバークはレミエラの効果で傍らのマロースを攻撃対象から外し、オーラアルファーを炸裂させた。
「‥‥悲しみや苦しみは終わりにしましょう」
マロースはピュリファイを唱え、哀れな海の亡者達を浄化の光で包む。
多くの敵が2人を取り囲みじりじりとその距離を縮めてくるが、バークはオーラアルファーで広範囲の敵を攻撃する。
スケルトンは崩れ落ち、レイスは消え去り、ブルーマンの体が周辺に散乱する。
凄惨な光景にマロースは耐え、背中合わせのバークを守る為に懸命にホーリーを唱えた。
2人の攻撃魔法は幽霊船自体にもダメージを与えられるらしく、その度に船内はギシギシと悲鳴の様な音を立てる。
「浸水してきやがった! 幽霊船と心中だなんて御免だぜ!」
バークはオーラソードで敵を切り裂きながら出口への活路を開き、後方から迫る敵をマロースはピュリファイで牽制する。
大量の海水が流れ込み、幽霊船は大きく傾き出した。
甲板に出た2人は必死でバランスを取りながら、止めとばかりに幽霊船にオーラソードとホーリーの攻撃をお見舞いする。
「飛び込むぞ!」
「はいっ!」
手応えを感じ、幽霊船の崩壊に巻き込まれる前に海へと飛び込む2人。
そして目の前に浮かぶボールス隊の空樽に必死でしがみ付く。
グリフォンは樽ごと2人を救出すると、レオン達の船を目指し大きな翼を羽ばたかせた。
●勝利の向こう側
「2人も無事に敵を沈めて来たみたいよ!」
レオンスートの言葉に一同は青い空を見上げる。
少しずつ近づいてくる影に船上から大歓声が上がった。
「おかえりなさぁい」
船上に降り立った2人をエリンティアは相変わらずの口調で迎え入れる。
「どうやらこっちも上手く行ったようだな」
バークは近くに敵船の姿がない事を確認し、快活な笑顔を見せた。
「無事で何よりだ。良かった‥‥」
2人に駆け寄るレオンの目にはうっすらと涙が浮かんでいる。
「‥‥泣いているのですか?」
ジークリンデの問いにレオンは慌てて目を擦った。
「こ、これは潮風が目に沁みただけだ!」
「レオン様って照れ屋なんですね」
「なっ!?」
笑顔のマロースから放たれる言葉にレオンは顔を真っ赤にし、それを目にした全員が笑い声を上げる。
(「全ての魂に安らぎを‥‥」)
その横でフィーネは聖なる母に鎮魂の祈りを捧げていた。
「本隊の帆が落ちたぞ! ボスを倒した印だ!」
「うむ。我らも撤収なのだ〜!」
嬉々としたギリアムとヤングヴラドの言葉に割れんばかりの歓喜の声が響く。
「帰ったら祝杯を上げるぞ! これより帰還する!」
レオンは港に向けて力強く舵を切った。
幽霊船を撃破した後、ほんの一瞬ではあったが海面は大きくうねり、波が荒れた。
異変に気づき振り返った冒険者達の目に遠ざかる大きな影が映る。
しかし彼等にその正体を確かめる術は無かった────。