英知の彼女(スカラー)
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■ショートシナリオ
担当:DOLLer
対応レベル:8〜14lv
難易度:易しい
成功報酬:3 G 32 C
参加人数:6人
サポート参加人数:-人
冒険期間:11月19日〜11月24日
リプレイ公開日:2006年11月28日
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●オープニング
大切な人の、大切なモノが奪われた。
あなたはどうする?
私は取り返す。その行き先が地獄の果てであっても。
デビル魔法
「デスハートン」
生命力を奪う魔法。ロブライフは直接生命力を術者の体内に環流させるのに対し、デスハートンは奪った生命力を10cm位の白い玉として、術者の手元に残すことができる。
白い玉が奪われた状態では対象は生命力が低下し、軽症ならば疲れが抜けないような気怠さを、重症ならば昏睡することもある。これは自然治癒や回復魔法によって回復させることはできない。回復させる唯一の手段は、白い玉を取り戻して飲み込むことである。
この言葉がデスハートンの総てを表しているのであれば、デスハートンを受けた人間は、生命力を取り戻す以外の回復方法はないということになる。
デビルはこのジ・アースの生命とは異なる。考えるに悪魔が住まう魔界があり、そこから呼びかけや人々の醜い願望に惹かれて、世界を渡ってくるのではないか。ということはデスハートンの白い玉もジ・アース以外から飛び出ても、維持できるのであろう。
世の中には望むにしろ、望まぬにしろ、デビルによって生命力を奪われている者は少なくない。悪しき者はいずれ魂を総て捧げる結果となり、遠からず排除されるが、問題は中途半端に魂を奪われた人間である。デビルを倒しても白い玉を発見できなければ、彼らは生涯失った生命力に悩まされ続けることになる。そうなると魂は鎖をつけられたようなもので、死んでもセーラの元に帰ることもできない可能性がある。まさしく未来永劫、不幸を舐め続けなくてはならないのだ。
●
騎士見習いテミスはバックパックに入れている借り受けた写本「悪魔学概論」の内容を自分なりにまとめなおしながら、パリの街を歩いていた。
なぜそんなことを考えるか、といえば彼女の先輩である元騎士アストレイアが魂を奪われたからであった。憧れの先輩がどうしてデスハートンを受けたのか判然としない。だが、先輩は実際生命力を失い、病気がちの生活を送っている。
生命力を奪った悪魔は冒険者が倒したが、肝心の魂はどうも煉獄か魔界かそれに類するところに送られた様で、結局根本解決には至っていない。お清めをしたところで、一時的には良くなったが、時を追えばまた元通りになった。
テミスは頭の中で出口のない思索の海を漂いながら、街を歩いていた。そんなだから、彼女は目の前に歩いてきた少女の存在に気がつかず、思いっきりぶつかってしまった。突然衝撃が思考と視界を大きく揺らして、持っている荷物もろともはねとばされてしまった。
「いったぁぁ〜、ちゃんと前見てよっ」
「ご、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
慌てて視界を整えると、テミスは喚く少女に手をさしのべた。少女の出で立ちはジャパンのそれで頭に結わえたお面がなんとも印象的であった。
「もう、怪我したらどうするのよ。って、実はあたしも前方不注意だったんだ。ごめん」
ジャパンの娘は身軽にも立ち上がると土埃を払い、持っていた荷物を集め始めた。果物、衣装、ステッキ、それから本‥‥。
「これ、あなたの? あくまがくなんとかっていうの」
「あ、それ私のです!」
テミスは真っ青になって、ジャパンの娘が手に取った本を奪い取った。どうもぶつかった拍子に、本が飛び出てしまったようであった。しかも街中でデビルに関する言葉を使われたのだから溜まったものではない。
街を行き交う人々は誰も気付いていなかったようで、ほっと安堵のため息をつくと、テミスはもう一度、ジャパンの娘に頭を下げた。
「ごめんなさい。とても大切なものだから」
「ふーん。なるほど。なんかお悩みみたいね。お詫びがてらあたしに話してみない? なんかヤバいもの見ちゃったって感じだし。毒くらわば皿まで、よ。あたしシャナ。月道を渡ってきた新進気鋭の歌って踊れる正義のヒロインよ。あなたは?」
「て、テミスです‥‥」
人なつっこい笑みに毒気を抜かれたテミスは誘われるままに近くのマルシェへと連れて行かれた。
●
「なるふぉろ」
シャナはよく食べた。テミスの話にしっかり相づちを打ったり、聞き返している様子から、きちんと聞いてはいる様子だったが。もう五枚目の皿が空いた。
不安そうな顔をするテミスの前で、ぐびーっと、葡萄ジュースでそれを飲み下し、シャナは六枚目の品物を頼んでから、ようやく言葉を紡ぎ出した。
「騎士ってさ、お侍みたいなもんでしょ? 学者なんかとは縁なさそうだし、会話しても理解できないでしょ。その先輩の介護もあるし、生活もあるんじゃ時間足りないよね。それに悪魔の話だから変に疑われないか心配で思い切ったこともできない、と。一人じゃ限界があるよ。理解してくれる人を探さないと」
「そ、そんな簡単に言わないでください。シャナさんはジャパンにいたから知らないでしょうけれど、奴らはノルマンの人々にはものすごく恐れられているんです」
むっとしながら反論するテミスに、う。と思わず言葉を詰まらすシャナ。
「あはは、ごめんごめん。批判するつもりはなかったんだ。ようは仲間を捜そうってこと。冒険者ギルドってパリにもあるんでしょ? 頼もうよ」
「冒険者に? でも、うーん」
悪魔のことを調べてほしい、という依頼は受付員が疑ってかかる可能性もある。何よりもそれでアストレイアのことが悪魔を敵視する人々に知られたりしないかと思うとどうしても蹈鞴を踏んでしまう。それに冒険者には‥‥。
逡巡するテミスにシャナはサムズアップをして笑って見せた。
「あたしにまっかせて。これでも人を見る目はあるんだから。信用できそうな人に直接声をかけるようにしてあげるよ。これならギルドも通さないから悪魔のことを調べてほしいって言っても問題ないでしょ?」
これでアストレイアを始めとした多くの人が救われるといいのだが。
意気揚々とギルドへと足を運ぶシャナを見送るテミスであった。
●リプレイ本文
悪魔に関する調査報告書
神聖歴1001年11月
著者:テミス・シャンパーニュ
自室にて 敬愛する人の助けになることを願って
●デスハートン
デビルの使用する魔法の一。
対象の生命力を抜き取りダメージを与える。直径10センチほどの白い玉として、魔法
使用者の手に現れる。同じ対象から何度も生命力を奪うと、玉は自動的に1つにまとま
る。
ただし、他のデビルのデスハートンを掛けられている者からは、生命力を奪うことはで
きないといわれる。
(報告:レア・ベルナール(eb2818) 宮廷図書館蔵書より確認)
使用する者の実力によって、一度に抜き取ることのできる生命力の量は異なる。しかし
大体の場合において、一度の魔法では対象の生命力全てを抜き取ることは難しい。
抜き取った魂を使い、脅迫など、契約や交渉に使うことが多い。
(リュリス・アルフェイン(ea5640)デビノマニ・ロキとの戦いから)
●デスハートンの白い玉
デスハートンによって抜き取られた生命力が具現化した物。別称は魂・白宝珠など。こ
こでは簡便化するため、以下魂と呼ぶ。
抜き取られた魂はデスハートンの使用者が死亡しても、召還(元に戻ること)されるこ
とはない。元に戻すには魂を対象となった者に口入れる他は確認されていない。この場
合、デスハートンを使用したデビルが生存していても、問題はない。
(リュリス・アルフェイン デビノマニ・ロキとの戦いから)
魂を抜き取られた者は、体力が低下し、病気にかかりやすくなったり、すぐに息があが
るなどの体力の低下が認められる。抜き取られた魂とは超越的な関係を維持し、抜き取
られた魂の場所のことなど夢などで見ることがある。
ただし、これは全てのケースには当てはまらない。
(十野間空(eb2456) デスハートンを受けた者の看病をして)
●悪魔契約者
デビルを崇拝し、その思想に傾倒し、協力する者。
デビルとの契約により、デスハートンなどデビルの使用する魔法(以下、デビル魔法)
を使用することができる者も存在する。
また転移能力などの特殊能力も所持している。各種精霊魔法の使用も確認されている。
(レオパルド・ブリツィ(ea7890)ロキ及びその弟ロギから確認)
悪魔崇拝者には段階がいくつかあり、行った悪事とデビルとの契約によって段階が進行
する。
高位の悪魔契約者になろうとする者は、悪事を行い、災禍に巻き込まれた者の魂を奪っ
ていることを確認。契約しているデビルに捧げていると考えられる。また、他人の魂だ
けでなく、自分の魂を捧げている場合もある。
(シャルウィード・ハミルトン(eb5413) 異端審問官ディアドラの情報)
デスハートンの被害者から次のパターンが最低限考えられる。
1.被害者 デビル及び悪魔崇拝者の悪事により、魂を抜き取られた者。純粋な被害
者。純粋な人間が好まれる。彼らはそれにより苦しみ、それを利用して、「被害者」
から「加害者」に変わる場合もある。
2.加害者 魂を抜き取られた者が脅迫、もしくは教唆を受けるなどして、他人に害
するようになった者。魂を抜き取られなくてもデビル達の悪行によってこの立場に知
らず知らずに立たされる場合もある。ここで悪に目覚めた者は「悪魔契約者」になる。
3.悪魔契約者 自分の魂や他人の魂を代償にデビルの能力を受けた者。この中でも
段階がいくつかある。また、復讐などの暗い感情を持っている者はデビルの契約を進
んで受け、上の段階を飛び越えてこの段階にいたるものもいる。
(明王院月与(eb3600) 楽士・迦桜夜叉との戦いより)
●破滅の魔法陣
純粋な魂を核として起動する魔法陣。デスハートンを拡大したような効果を持ち、範囲に入った者から強制的に魂を抜き取ることができる。神聖歴1000年の冬、パリに潜んでいた多くのデビルがこれを利用、もしくは作成したが騎士団、及び冒険者等の功績により、大半は活動停止している。
起動条件は多様。
(レア・ベルナール及びレオパルド・ブリツィ)
●黄泉方陣
破滅の魔法陣とは似ているが、魂を奪うのではなく、現世界と黄泉(地獄・煉獄とも)をつなぐ方陣。使用すると、アンデッドの類が効果範囲内に溢れ、生者を害す。害された生者に怨霊などが取り憑き、仲間を増やす。破壊済み。
黄泉の世界は聖書や神話に出てくるような世界であるらしい。ただし、情報者によってかなり差異があるため、詳細は不明。
(十野間空及び明王院月与)
「ありがとうございます。皆さんのおかげで知らないことを知ることができました」
テミスは丁寧に彼女の自室に集まる一同に頭を下げた。
テミスは騎士見習いとして、主君の城に小さな部屋を与えられていた。といっても、空や月与には馴染みの深い、アストレイアの父の城だ。
「なんだか、改めてまとめ直してみて、発見があったようななかったような‥‥」
レオパルドは書き上がった報告書を読み返しながら、ぼそりと呟いた。確かに先のカルロスと破滅の魔法陣がもたらしたデビルとの争いにまともに参列していなかったテミスにとっては目新しい情報はあっただろうが、それらを実際に体験した者にとっては収穫といえるものは少ない。情報の再確認といったところだ。
「しかし、アストレイアの魂はこの黄泉方陣とやらの起動に使われたのか? 本人はまだ生きているっていうことは奪われたのは欠片だろう?」
リュリスは月与に向かって問いかけると、彼女は悔しそうな顔をして、うつむいた。あの時の光景が蘇る。
「黄泉方陣の起動には使われていないの。起動した陣に楽士が踏み込んで、持っていた魂が吸い込まれてしまったの」
「煉獄に落っこちたわけか」
シャルの言葉に月与どころか空も口をつぐんでしまう。その場にいたのだから。気まずい沈黙の下をくぐり抜けるような声でレアがぽそりと尋ねた。
「アストレイアさんが見ている煉獄の夢って‥‥どんなのだったのかな?」
「炎が、見えるそうです。遙か遠くに大火が燃えさかり、人々がその中で苦しんでいる。知った顔も何人かいたと言っています」
煉獄そのものは黒派の世界観によるものだ。道を違え罪を犯した人間がその罪障を焼き滅ぼすために存在する世界。
空の言葉に皆は想像の羽を羽ばたかせる。想像の天使は常世のすべてを見て回ることはできるが、はて、手につかめる入り口となるとどこにあるのか誰も想像が付かなかった。だから、その可能性が少しでもあるところへと、皆は羽は円をなして、高空を漂う。
だが、それもカチャリと扉を開く音に羽は千切れ、現実という鎖に囚われ、引き戻されてしまう。
「今は礼拝の時間だったかしら」
「!?」
その声に慌てて、一同は入り口を振り返った。
鋼線のような艶のある銀色の髪と、凍えるようなアイスブルーの瞳。そしてタロンの聖印を意匠化した模様の刻まれた服装。
「ディアドラ。あんた何故ここに」
その顔に見覚えのあったシャルが声をかけた。
異端審問官ディアドラ。シャルがデビルやそれに準じるモノに対する情報を持っているだろうと考え接触を図った人物。
そしてアストレイアの父が紹介した人物もまた彼女であった。
「何故とは、ご挨拶ね。先日はそこの彼を、ここの主から紹介されたのだけど」
そう言ってディアドラは部屋の中にいるメンバーをざっと見回したのであった。その視線は氷柱のように冷たく鋭く、視線に触れたものに少しばかりの寒気を覚えさせた。レアにいたっては思わず頭につけている布をいじり直させるほどに神経質にさせる。
「で、何用だよ」
「同じところから二人も三人も聞きに来ることから、デビルの影を追っているようだけど。私にも教えてくれない?」
リュリスの言葉にディアドラはにこりともせず目的を明かした。
だが、それを言うわけにはいかない。彼女について事前情報を仕入れているシャルは特にそうだった。彼女の優しさなどにまともに期待をしてはいけない。異端審問官を裁きの剣と呼ぶならば、あの女はその細く研ぎ澄まされた剣の切っ先だという。
「もう決着したデビルの話さ。最近胡散臭い話が漂っていることもあるし、散らばった情報をまとめておきたかっただけ」
「悪魔を殺しても戦いは続く、だ」
シャルの言葉にリュリスはぼそりと呟いた。デビルの起こす最大の問題は人の心の弱みに付け込んで、人を世界を自分達の思う通りにしようとする事にある。
一度弱みにつけ込まれて歪めば、立ち直るのも難しいことは多々ある。
「なるほど。ちなみにそのデビルの名前は?」
「こちらでは楽士と呼ばれたよ。情報が欲しいならジャパンでの出来事を話すけど」
月与の声に、ディアドラの瞳は一層冷たさを増した、ような気がした。あれはもう殺気に近いものがある。その時間がもう少し長ければ言ってはならない言葉を発しただろうかと、月与は考えていたことだろう。
「楽士、ね。恐らく私も知っているデビルだわ。倒されて嬉しいわ。足跡をなかなか掴ませないから、何かある度に疑いに出ていたのよ」
ディアドラはそう言うと、くるりと踵を返した。そんな大きな情報が得て嬉しいわ、と言いながら。
「御礼にデビルに関する情報を教えてあげる。
一つ、デビルはまだ力を失っていない。ロキとアンドラスが率いていた悪魔勢力もまた、同様である。
二つ、楽士と呼ばれるデビルや怜悧なデビルはその場にいずとも人を貶めるほど人の心の闇を知り尽くしている。
三つ、デビルは独自の組織網を持っている」
黒い手袋に包まれた指を一つずつ立てながら、ディアドラはそう言って、現れた扉から姿を消したのであった。
「なんだったんでしょうね‥‥あの人」
レオパルドの呟きに対し、じっと身をこわばらせていたレアがそれに恐る恐ると応えた。その顔にいつもの笑顔が今にも壊れそうだ。
「私の耳を見てた‥‥」
「‥‥勘の良い奴だね。あたしの耳にも気づいていた」
レアとシャルの耳。ハーフエルフであることを如実に表す印。二人とも慎重を期して額当てやバンダナなどで隠していたのだが、それでも直感したのだろうか。
「その場にいずとも人を貶めることができるほど、人の心の闇を知り尽くしている。彼女は楽士が関係していることを知っている」
「ったく、あたしたちを疑っているのか‥‥デビルの陰謀にはまってるって言いたげだな」
空のつぶやきに呼応するようにシャルが舌打ちをした。
ここに訪れたということは既にアストレイアやテミスのことも疑っていると考えて良い。今日ここに訪れたのは情報を求めてきた人間の目的を知るとか言っていたが、あれは『確認』だ。
厄介な人間に接触したな。それが一同の感想であった。
「大丈夫です。私たちはやましい理由なんて何一つありませんし、領主様がお怒りになれば、あの人がどうしようとも皆さんを害することなんてできません」
不安を残す皆に対してテミスは努めて明るく言った。そして私もその時には皆さんを全力で守ります、などと、大言壮語をおまけにつけながら。
そんな騎士としては当然の言葉に冒険者は苦笑を漏らしたが、その笑みにテミスはついぞ理由に気づくことはなかった。不思議そうな顔をするテミスにリュリスが口を開いた。
「よく言うぜ。ま、それだけ言える度胸があればいい。だがな、そんな勢いで地獄まで行ってでも、なんて考えはするなよ」
嘘のつけないその顔を見て、リュリスはもう一度苦笑して、帰り支度をしている他の者に聞かれないような声でテミスに何事か伝えたのであった。
「結局、何を話したんですか?」
レオパルドの問いに、リュリスはそっぽを向いて応えなかった。あまり人に言うようなことでもないと思ったからだ。
「そんなことより、報告書もできあがったし、これで仕事は一段落だ」
「一段落、ねぇ」
シャルは胡散臭そうに報告書を見直した。話をまとめただけのこれは恐らく真実でないものも含まれている。これでできあがったというのは怠慢だと思うのだが。
「これから、少しずつ完成していけば‥‥いいと思うよ」
レアはニコニコと笑って、眉根を寄せながら報告書を見つめるシャルに声をかけた。
そんな人達が居るかと思えば。
「どうしたんですか、十野間さん、明王院さん」
心配そうに出たばかりの城を何度も振り返って話し合っている二人を見つけて、レオパルドは尋ねた。
「アストレイアお姉ちゃんの看病をしようと思ったのに、テミスお姉ちゃんが冒険者の務めを果たしてきてくださいって、入れてくれないの」
「何かあったのかと考えてしまって、いったいどうしたんでしょう」
アストレイアを慕うテミスの気持ちからすれば、分からなくもないが。
デビルとの戦いより熾烈を極めるかもしれない。レオパルドは苦笑したのであった。