うさみみ☆くえすと―にゃんこ仮面の復讐―
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■ショートシナリオ
担当:えりあす
対応レベル:6〜10lv
難易度:普通
成功報酬:3 G 72 C
参加人数:7人
サポート参加人数:-人
冒険期間:11月19日〜11月26日
リプレイ公開日:2005年11月29日
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●オープニング
「まるごとうさちゃんをげっとできるチャンスなのー!」
元気よく冒険者ギルドに飛び込んできたのは、うさみみ‥‥つまり、うさぎさんの耳をしたヘアバンド‥‥を装着した可愛らしい女の子でした。彼女のお名前はソフィーちゃん。この世にたった一つしかない『伝説のうさみみ』を持つウィザードなのです。
「まるごとうさちゃん? あぁ‥‥イースターの時に出回ったあの防寒具の事?」
「そうなのー! それを保管しているって人が使わなくなったから、貰うことになったのー!」
話を聞いた受付嬢は『まるごとうさぎさん』の事を思い出しました。ソフィーちゃんはこの『まるごとうさぎさん』を譲ってもらう事になったようです。
「一度、見たことあるんだけどー! ふわふわで気持ちいいのー!」
「それに、可愛いしね。ソフィーちゃんにお似合いよ」
「うん!」
ソフィーちゃんは『まるごとウサギさん』が手に入るという事で、大変嬉しそうです。
「でもねー! まるごとうさちゃんを保管している所まで、結構遠いみたいなのー!」
機嫌が良かったソフィーちゃんは、一転して不機嫌そうに言います。
「それにー! そこまで行くのにすーごくおっきなにゃんこが出るっていう森を抜けないといけないのー!」
「ジャイアントキャットがいるっていう森ね。以前の報告では、森に餌が沢山あるから人を襲うことはないって言ってたけど‥‥」
「にゃんこ嫌いー!」
どうやら、ソフィーちゃんはにゃんこが好きではないようです。しかも、それがおっきくなって現れるのですから尚更です。
「でも、寒くなってきているから、もしかしたら餌が少なくなっているかもね‥‥ちょっと、注意しなきゃいけないかも」
「だからー! いっしょに行ってくれる人探しにきたのー!」
と、言う事で、ソフィーちゃんを『まるごとウサギさん』がある保管庫まで護衛してくれる冒険者の皆さんを募集しています。
途中、すごくおっきなにゃんこが出るという森を通りますので、ちょっと危ないかもしれません。気をつけて下さいね☆
●場所は変わって、ここは路地裏
「おい! あいつがまたうさぎのアイテムを手に入れるらしいじゃないか!」
仮面を装着し、猫の耳を模したヘアバンド‥‥と、言っても、すごく出来が悪いです。多分、自作なのでしょう‥‥をした、怪しいおじさんが叫んでいました。
「あいつばっかりズルイ! これは、絶対入手を阻止しなければならない!」
「で、でも‥‥悪い事したらまた冒険者達に怒られますぜ‥‥」
「悪い事をするのはオレ達じゃない! こうすれば‥‥ゴニョゴニョ」
「なるほど! さすが、にゃんこ仮面さま!」
「出来るなら、この作戦を利用して『伝説のねこみみ』を作りたいものだな! うはははははは!」
路地裏ににゃんこ仮面の笑い声が響き渡ります。
「ママ〜! あの人達‥‥」
「シッ! 見ちゃいけません!」
「にゃんこ仮面は永遠に不滅なのだ! うはははははは!」
周囲の冷たい視線も気にせず、笑い続けるにゃんこ仮面でした。
●リプレイ本文
●うさみみ☆くえすと―にゃんこ仮面の復讐―
「まぁ! 可愛いうさぎさん。ソフィーちゃんというのね」
李明華(ea4329)さんは、うさぎさんの耳を模したヘアバンドを付けた女の子、ソフィーちゃんに抱きつきました。
「いいわねぇ。これが、伝説のうさみみですか?」
「そうなの〜!」
ソフィーちゃんは伝説のうさみみを触ると、ぴょこんと可愛らしく飛び跳ねます。
「あら、本当のうさぎさんみたいですね」
その様子を見て、倉城響(ea1466)さんもにっこりと微笑みました。
「今度は『まるごとウサギさん』をゲットするのー。この前、『まるごとウサギさん』を着ている冒険者に会ったのー。すごくふかふかで気持ち良かったのー」
ソフィーちゃんは『まるごとウサギさん』が手に入るということで、出発前から興奮気味です。
「こんにちは。お久しぶりですね、ソフィーさん」
「あ、ラディスさんなのー! また会えてうれしいのー!」
挨拶をするラディス・レイオール(ea2698)さんに、ソフィーちゃんはペコッとお辞儀しました。
「あなたがソフィーさんね。私はディーネ・ノートよ。ちょっと危ないかもしれない森を通るみたいだけど大丈夫。しっかり、守ってあげるからね」
ディーネ・ノート(ea1542)さんは自己紹介をすると、ピッタリとソフィーちゃんにひっつきます。
「それじゃあ、みんな準備出来たみたいだから、そろそろ出発してもいいかな?」
罠みたいものとか、夜営用の鳴子を用意していたチップ・エイオータ(ea0061)さん。他の皆さんも準備万端のようです。
「うん! 大丈夫なのー! じゃあ、『まるごとウサギさん』を手に入れる為に出発するのー♪」
ソフィーちゃんの元気な声を合図に、一行は『まるごとウサギさん』が保管されている場所まで向かうのでした。
*
目的地である保管庫に辿り着くのに、ちょっと危ないと言われている森を通らなければなりません。何が危ないかというと‥‥普通では考えられないくらい大きなサイズのにゃんこがいるそうなのです。
「ここが巨大猫さんが住んでいるという森ね。何時、出てくるかわからないから注意して進まないとね」
ディーネさんはソフィーちゃんに寄り添い、突然巨大にゃんこが出てきても大丈夫なように周囲に気を配っています。
「特にこの辺りは問題無いみたいだよ」
チップさんも道を先回りしてチェックしていますが、特に問題はありませんでした。
「マタタビってこの辺りには無いのですね‥‥」
薬草師のラディスさんは猫にマタタビが効くという話を思い出し、このハーブを探していました。でも、マタタビはイギリスにはありません。どれだけ探しても見つからないのです。
「大丈夫だぜ! こんなこともあろうかと、俺がちゃんと用意しておいたぜ!」
バッ! と、鉄劉生(ea3993)さんはバックパックから『不思議なマタタビ』を取り出しました。イギリスではエチゴヤ経由で若干出回っているようです。
「これを使って、でかい猫を誘き寄せてガチンコ勝負だぜ!」
劉生さんは相当気合が入っているようです。
‥‥‥‥‥‥
「やっぱり、伝説のうさみみってかわいいですね♪」
「ねこみみもいいですよ?」
「どちらも素敵ですね。やっぱり、時代は動物耳です」
「その猫耳っていい出来だよね? もしかして、それが『伝説のねこみみ』!?」
「にゃんこ嫌いー! ねこみみもー!」
「あ、ソフィーちゃんはにゃんこが嫌いでしたね、ゴメンなさい」
森の木陰から楽しく会話しながら進む冒険者達をそっと覗いている人がいました。
「ちくしょう! しかも、あいつら『ねこみみ』まで持っていやがる! ぜーったい許さないからな!」
その人は‥‥カッコ悪いねこみみを頭に付けた仮面のおじさん『にゃんこ仮面』でした。
「よし! 作戦開始だ! 準備は整っている! 先回りして、あいつらにけしかけるんだ!」
「へい!」
にゃんこ仮面達は素早く森の木陰に消え、それに冒険者は気づくことはありませんでした。
*
「もう少しで森の出口みたいですね。あちらに道標があります」
先を進む響さんは道の脇にある道標を指差しました。もうすぐ森から出る事ができそうです。冒険者達の足取りは軽くなりました。
「おや? 何だろ?」
周囲を見渡したチップさんは何かを発見しました。
「どうしたのですか?」
明華さんが覗き込むと、そこには大きなねずみさんの死体がありました。
「ジャイアントラットですね。冒険者が倒していったのでしょう」
「うーん、でもこの辺り、異様に血の匂いがするのよね‥‥」
ディーネさんは少し様子が変だと感じていました。何か落ち着かない様子のディーネさんですが‥‥
ドタ、ドタ、ドタ、ドタ‥‥‥‥
「何! この足音!」
ディーネさんが音の聞こえる方向を向くと、何やら大きなのが勢い良くこちらに向かってきているではありませんか!
「「「「「巨大にゃんこ!!!」」」」」
皆さん、一斉に驚きます。体長は3メートルあろうかという超巨大なにゃんこが、まさに冒険者を襲おうとしているのですから!
「うははははは! 作戦名『おなかペコペコ大作戦☆』はうまくいきそうだな!」
その様子を腕を組んで楽しそうに眺めている仮面のおじさんがいました。
「あ! にゃんこ仮面なのー! 一体、何をしたのー!」
ソフィーちゃんがそのおじさんに向かって叫びます。そう、このおじさんがにゃんこ仮面なのです!
「また貴方達ですか‥‥前のことで懲りてないようですね」
ラディスさんも冷たい視線でにゃんこ仮面を睨みます。
「さぁー? 別に何もしてないよー、ただこの辺りのモンスターが邪魔だったから倒しただけだよー。さ、そこのにゃんこ。エサが無くておなかペコペコなら、コレをあげよう。そっちには美味しそうなうさぎさんもいるよー」
にゃんこ仮面は手にしていたお肉を冒険者に向かって投げつけました!
『にゃぁぁぁぁぁぁぁ!』
巨大にゃんこは勢い良くそれに飛びかかります!
「「「「「うわー!!!」」」」」
どうやら、にゃんこ仮面達は巨大にゃんこが住んでいる周辺のエサ(おっきなねずみさん)を倒しておなかをペコペコにし、おなかがすいた巨大にゃんこを冒険者にけしかけようと企んでいたのです。
「あんなおっきなにゃんこー! いやー!」
ソフィーちゃんは泣きながら逃げ惑います。
「ちょっと! この子は餌ではありませんよ!」
明華さんは突撃してくる巨大にゃんこからソフィーちゃんを庇おうとします。
その時でした!
「おっと。出てきたな、巨大猫。さぁ、タイマンでガチンコといこうぜ。俺はフルアーマー番長だぜ!」
そこへ、劉生さんが登場! 巨大にゃんこと対決です!
でも‥‥
『ふにゃぁぁぁ!』
ばっこーん☆
「うおぉぉぉ!」
劉生さんは勢い良く跳ね飛ばされてしまいました。あんなに大きな体で突進を受けると、鍛え抜かれた肉体を持つ劉生さんでもひとたまりもありません。
「大丈夫ですか! そうです、あのマタタビを!」
響さんは劉生さんから『不思議なマタタビ』を受け取ると、それを巨大にゃんこに見せて遠くへ投げました。
投げつけられた『不思議なマタタビ』は、にゃんこ仮面の方へ飛んでいきます。
「‥‥え?」
『にゃぁぁぁぁぁぁーん♪』
『不思議なマタタビ』に反応した巨大にゃんこは方向を転換し、にゃんこ仮面の方にまっしぐら☆
「わぁぁぁぁー! 何でこっちにくるんだー!」
『ふにゃー!』
ぼっこーん☆
見事な体当たりを受けて、にゃんこ仮面はお星様になりそうなくらい、遠くへ吹っ飛んでいきました。
*
「ごめんなさい! 絶対に、絶対にもうしませんから!」
捕まったにゃんこ仮面は土下座して謝ります。
「本当にもう悪いことはしないのですね?」
「へい!」
にゃんこ仮面は響さんに2度と悪いことはしないと誓います。
「では、これを差し上げましょう」
響さんはにゃんこ仮面に自分で作った『ねこみみ』をプレゼントしました。このようなヘアバンドは本物の動物の耳が必要です。その素材が含まれていないので本物の『ねこみみ』とは言えないのですが、にゃんこ仮面自身が作ったものよりも格段に出来はいいのです。
「本当に‥‥ありがとうございます! もう、絶対にあんな事はしませんから!」
それを受け取ると、にゃんこ仮面は足早に冒険者の前から立ち去りました。
「今度悪いことしたら、にゃんこじゃなくてハリネズミにするぞ〜!」
走り去るにゃんこ仮面にチップさんは弓矢を持ちながら言います。にゃんこ仮面は何度も頭を下げ、森の中へと消えていきました。
*
「ふかふかであったかいのー♪」
無事に保管庫へ着いた冒険者達は、管理人さんから『まるごとウサギさん』を受け取る事が出来ました。早速、その『まるごとウサギさん』を着てみるソフィーちゃん。
「可愛いね。似合っているよ」
チップさんはその様子を褒めました。
「本当に暖かそうですね」
響さんは『まるごとウサギさん』を着たソフィーちゃんを抱きしめます。
「皆さん、食事が出来ましたよ♪」
明華さんは、皆さんを労う為にご飯を作っていました。
「今日は『特製にんじんスープ』ですよ。さぁ、召し上がれ☆」
テーブルに置かれたお皿を見てソフィーちゃんのお顔は見る見る青ざめていきます。
「にんじん、嫌いー!!!」
バタ☆
数名、ずっこけたようです。
「にんじんも食わねぇと、大きくなれないぞ!」
「おっきくならなくていいもん!」
劉生さんが無理矢理ソフィーちゃんににんじんを食べさせようとしますが、嫌がります。
そんなこんなで楽しい一時が過ぎていきます。
無事に『まるごとウサギさん』も手に入れ、依頼は成功です。
皆さん、お疲れ様でした☆