大人の階段上るシンデレラ達に必要な授業

■ショートシナリオ


担当:橋本昂平

対応レベル:フリーlv

難易度:やや易

成功報酬:0 G 78 C

参加人数:8人

サポート参加人数:4人

冒険期間:10月05日〜10月10日

リプレイ公開日:2006年10月12日

●オープニング

 江戸の街は広く大きい。
 源徳公が治めるこの地には、ちょうどジャパンの中心辺りにあるせいか、各都市に向かうそれぞれの旅人達がそれぞれの理由で立ち寄り、それぞれの事情を持ってまた旅立ち、また、定住する。
 人の縁はどこで繋がるか判らない。ある時通りすがった誰かが、ある時いがみ合った者同士が手を取り合う事もまた縁。
 人の世と縁はまさしく青天の霹靂。全く何が起こるか判ったものではない。



――遠い異国の地で、レミングの群れの進路上に町や村があろうと、遠い異国の海でバイキング達が暴れていようと、広い目で見れば案外世の中平和なものである――






 どう言葉で言い繕うと、やっぱり世の中男社会だ。
 群雄割拠のこの時代、ジャパン中の各勢力は血で血を洗い阿鼻叫喚の地獄絵図を描いている。
 戦乱の時代。
 天下を制せんと野望に燃えるもの。世を太平に導かんとするもの。また、別の目的があるもの‥‥‥理由や求めるものが違うとはいえ、やるべき事はどれも同じ。唯、純粋に力だけが、勝者のみが正義たるこの時代において、何を行うにもある程度の『力』を持たざるを得ない。
 そして、単純に腕力諸々の理由で男ばかりが優遇されてしまう時代になのが今の世だ。
 男という生き物は欲が強い。物欲程度なら可愛いものだが、それが大名になると領土欲になる場合がある。そしてそれを手にする為他国へ攻め入る。ただ一人の欲望の為に、多くの命が失われるのだ。
 ――だが、領土を得る手段として、何も侵略だけが全てではない。
 自分の娘や縁戚の令嬢を他国の君主の嫁として送り、内々から手に入れる。
 かなり限定的で、方法の一つに過ぎないのであるが、その娘で他国を操るという手段をある。
 所詮は男。しかも責任感ある君主とあれば、欲求不満でもおいそれとそこら辺の女を抱く訳にもいかないし色々溜まる。そこを上手く操って骨抜きに傀儡と化す。用はくのいちの房中術のようなものだ。
 どんな清廉な男だろうと所詮は男。心と身体は別物だ。だからこそ、こういった手段も必要とされる。


 ――とは言っても、何も君主様の娘だけがそうしないといけない訳でもない。
 人が多く集まる所には色々な策謀が渦巻く。
 誰かを陥れて成り上がり、また、富を得る為に他の誰かを不幸にする。そういった手段の中にも、やはり似たような方法が行われるものだ。
 旗本とか上級武士やお貴族様。果ては大商人――自分に有利な状況を得る為に、娘を生贄じみた真似をする輩は普通にいる。男の自分勝手な欲望の為に女の運命は弄ばれる。悲しいがそんな世の中だ。
 しかしだ。そんな事を抜きにしても、正しい知識も覚える必要はある。変な意味はこの際抜きにして、男女の違いやどうやって子供が作られるかを教える授業は普通にある。
 まあ、そういう意味も含め、某屋敷にて講習が行われる運びになった。とは言っても年齢的にとか倫理的にと色んな意味を含め問題がありすぎるから、実技は無い。男を口説く方法とか誘惑する方法とか、教えるのはその程度だ。いくら何でも、普通に無理がありすぎるから当然か。
 何はともあれ、旗本や上級武士、貴族に大商人等は娘を講習生として送り込んだ。娘の後学の為だとかそれとも勢力争いの武器の一つとしてか知らないが、迷惑極まりない。
 講師はお幸という女性。色々な理由で本来こういうのはそれぞれのお家が教えるものだが、合理性とか偏った教育しない為、有能な講師の下、纏めて教えるらしい。まあ教育とは難しいものだ。
 さすがに表立ってそういう事出来ないし、それを狙って暴漢も現れるとも言えないので護衛として冒険者を雇う運びになった。報酬と引き換えに秘密は十分に黙ってくれる連中だ。
 ちなみに講師の要望としては、男だろうと女だろうと部屋に一まとめに入れるらしい。男としては気まずい事この上ないが、男はどういう手段で口説かれやすいとか、女性冒険者の場合はどうやって男を口説き落としたか参考として話して貰うとの事。
 大商人の娘とか上流階級の娘が集まるのだから万が一を考えて、袖の裏諸々が炸裂して講習場所は表立って知られていない。というか知っている人は極めて少ない。
 何はともあれ、講習会が行われる運びになった。







 ある甘味処。メイド喫茶になった某店に、四人のお姫様が一角を陣取っていた。
 腰まで伸びた長い金髪。エメラルドのような青い瞳。気の強い印象を受ける目つきの馳川更紗だ。
「ボクはどうしたらいいのかなー‥‥‥」
 大福を飲み込んででっかいため息をついた。
「どうって言われてもねぇ?」
 黒を基調とした無駄に豪華な着物を着た姫君は呟きました。
 星の巡りが悪いというか運が悪いというか、イマイチ幼馴染みの彼といい関係になれない更紗の恋愛相談を三人のお姫様は受けていた。何というか、何度も相談されてきたので正直どうでもいい。
「もう。ちゃんと答えてよ」
「今までも相談してきたわよ。けど、いつまでもうまく行ってないじゃない。縁がないんじゃない?」
「そ、そんな訳ないじゃない!」
 更紗はテーブルを吹き飛ばさんばかりに立ち上がる。近くにいたメイドさんが何事かと振り向いた。
「ボクと慎一郎は、物心付いた頃からずっと一緒にいるの。雨の日や風の日だって。縁がない所か逆にありすぎるのよ!」
 違いない。
「幼馴染みだからねぇ。だからこそじゃない?」
「な、何がよ」
 ため息をついて一人のお姫さんが言った。
「いつも、一緒にいるから返って意識しないと思うけど」
「ああ。なるほど」
 もう一人のお姫さんが得心を得たように頷いた。
「どんな美人だろうと毎日見ていると飽きるしね。それに高槻君は大人っぽいのが好みだし」
「そうだねぇ。更紗は見た目可愛いけど色気ないしね」
「ちょっと待ちなさい!」
「そういや知ってる? 今井様の長女の憐華嬢。高槻君を狙ってるみたいよ?」
「ああ。あのサクランボ狩りで有名な。高槻君。可愛い顔してるから、あの熟れた身体に撃沈されるかもね。どうする更紗?」
「ちょうどこんな所に、講習会の紙があるわよ」
 懐から一枚の紙を取り出す。更紗はつい勢いで、
「ああもう上等よ! そんな淫売にボクの慎一郎を渡すもんか! こうなったら講習会で覚えて、慎一郎に○○○な事とか、×××な事とか、△△△な事してボクの身体なしでいられないようにしてやるんだからー!」
「はいはい。頑張ってー♪」
 色々ヤバイ事言いまくって店から飛び出した。





「もの凄く不愉快です‥‥‥」
 報告から滞在している屋敷に戻る傍ら、須田凛はため息をついた。今はある町の責任者をして、特務役人部隊・白林檎隊抱える彼女。歳若い故の潔癖性から今回の誘いはもの凄く不愉快だった。
「私とて武士の娘。こういう機会は出来るだけ避けたいのですが、お世話になっているおじ様の言いつけならば断る訳にはいきませんね‥‥‥」
 護衛として連れている枡田令谷にどうしましょうか? と何となく尋ねた。




――とまあ、そんなこんなで講習会が行われる事になった。

●今回の参加者

 ea0443 瀬戸 喪(26歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea0563 久遠院 雪夜(28歳・♀・忍者・人間・ジャパン)
 ea1274 ヤングヴラド・ツェペシュ(25歳・♂・テンプルナイト・人間・神聖ローマ帝国)
 ea1467 暮空 銅鑼衛門(65歳・♂・侍・パラ・ジャパン)
 ea5298 ルミリア・ザナックス(27歳・♀・パラディン・ジャイアント・フランク王国)
 eb0084 柳 花蓮(19歳・♀・僧侶・エルフ・華仙教大国)
 eb5532 牧杜 理緒(33歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 eb7482 モジャ・モジャエモン(31歳・♂・ウィザード・パラ・イギリス王国)

●サポート参加者

エレオノール・ブラキリア(ea0221)/ 三笠 明信(ea1628)/ ミィナ・コヅツミ(ea9128)/ ネム・シルファ(eb4902

●リプレイ本文

「このように、彼の地方の殿方は過去の統計上、女性を支配したがる傾向が多く見られます。先に述べた手段を用い徐々に手綱を握っていきましょう」
 では次の頁に、と血の海に沈めたヤングヴラド・ツェペシュ(ea1274)を捨て置いてお幸は講習を進めた。巨乳も貧乳も両方イケるんですよとひたすらに乳談議なんてやってれば当然の報いに違いないが、あんな事したくせに平然と講義を続けているお幸は、笑顔なのに全くもって眼が笑っていない。
 何となく逆らったらヤングヴラドみたいになりそうで、講習生は嫌に張り詰めて勉強している。お幸は返り血で結構血塗れだ。
「では、冒険者の方にお話しを伺いましょうか。久遠院さん? よろしくお願いします」
「は、はいぃ!? 男性を誘惑する方法ですか!?」
「ええ。勿論です」
 返り血たっぷりの笑顔で微笑むもそれが返って恐ろしい。久遠院雪夜(ea0563)はすっかり腰が引けていた。
「そうだね‥‥‥。なら忍者らしく、クノイチ印の媚薬なんてどうかな。クノイチが男を堕とす為に長い研究と実益を兼ねて作られたこの媚薬。これを使えばおとなしい羊のような彼も狼に大! 変! 身! ‥‥‥って、何か違うよね」
 何はともあれ、この手の話ははっちゃけた者勝ちだ。妙にハイになった雪夜はその媚薬を取り出すも、忍者技と忍者知識が詰まったその媚薬。忍者業界においてそういう技術・知識を流出するのはご法度だ。下手すれば自分含め関わった者全てが危険に見舞われる。
 雪夜は媚薬を懐にしまった。
「それじゃあ正攻法(?)はどうかな」
 この手の手段で正攻法もなかろうが、どの辺りを基準にしているか気になる所だ。
「その名も、敵の属性を知り己の属性を知ればポイントアタック大作戦!」
 アレなものが降り立った。
「彼の新撰組の御仁は言いました! 新撰組が無敵を誇っているのは巷で言う集団作戦だと言うけど、実は個人の得意とする技を一撃必殺鎧袖一触蹂躙確定の必殺技に昇華したからだと! それは男女の関係に置いても超基本!」
 恋愛と戦いはある意味同義だ。
「元気系なら元気系、クールならクールで自分らしさを印象付けて相手にアピール! 自分に決まった属性がないなら相手好みの属性を付けてみるの効果大。例えばそこのネコミミ僧侶の通りにさぁ!」
 雪夜は柳花蓮(eb0084)を指差した。刹那、鬼のような形相でルミリア・ザナックス(ea5298)に振り向いた。
「つーか! 依頼初日で散々恋人といちゃつきやがってこの色ボケナイト! そんなに彼氏がいるのが偉いの? 人前でいちゃついて自慢ですかこのバカップル! 存在自体が公害なバカップルなんてお白州の場に出ちまえばいいのよコンチクショウ! せいぜい夜道気を付けやがれ!」
 すっかり人が変わってる。何というか、世の独り身の叫びを代弁したような勢いだ。
「あの人カレシいないのかな‥‥‥」
「更紗様。察してあげましょう」
 教室の隅っこで馳川更紗と須田凛はひそひそ呟いた。
「あの様子じゃそうかもしれないね。理緒さん、どうなの?」
 更紗は理緒に尋ねた。偶然に席は隣同士。
「あたしに振られてもね‥‥‥」
 その辺り知らないし、というか例えつがいでも、眼の前で殺意が湧かんばりにいちゃつかれたら普通に刺したくはなる。
「ふぅん。それじゃあさ、理緒さんの場合、どんな風に男の人口説くの?」
 更紗は牧杜理緒(eb5532)に尋ねた。
「いや、まあ。ボクは参考がてらに聞きたいのよ。参考にね」
 理緒は悪戯っぽく、
「確か、夜も眠れず悶々として、火照ったカラダ持て余すほど大好きで大好きで溜まらない高槻さんを口説き落としたいんだよね?」
 トンでもない事を言ってみた。
「ちょっと待って! 何か聞き捨てならないんだけど!」
「いやいや。凛さんにそう聞いたけど」
「凛!?」
「まあまあ。そんな事はどうでもいいけどさ」
「良くない!」
「今のままの関係もステキだと思うけどな。飾らないでいられる二人は、すごくお似合いだと思うよ」
 あっさりスルーしやがった。
 何はともあれそれは本当に素晴しいと関係だと思う。だけど、
「それじゃぁ困るんだよ〜〜〜」
 幼馴染みで互いの事を大抵知り尽くしていて、普通の恋愛でいう相手の新発見でドキがムネムネなイベントが起きてフラグが立たないから困ってる更紗だった。




「ふははは〜! 危うく地獄の大魔王と雌雄を決する所だったであるよ!」
 全身真っ赤に之染まり、どこかの三倍な貴公子ばりに不敵に笑うヤングヴラドは、眼の前のお嬢様達を眺めて感嘆のため息をもらした。
「いや〜いい時代になったものであるな。いっぱいのおにゃのこと嬉し恥ずかしレッスンであるか!」
「またまたブラド若。感動のあまり暴走して撲殺されかけたでござらんか」
 ほがらかにシャレになってない突っ込みを入れる暮空銅鑼衛門(ea1467)。まるっこくてネズミが嫌いでまるごと猫かぶりで、名前からして何もかもが危険な侍だ。何が危険かなんて怖くて言えませんですよ。
「ミーとしては、講習生達にジャパンの未来をしょって立つ良妻賢母になって欲しいでござる。乳尻太股をみせるだけではダメでござる。やはり家事がしっかりしていれば殿方の覚えめでたいでござるな」
「何を言う。エロは大事であるぞ」
「いえいえ。例えば朝起きたら鼻腔をくすぐるふくいくたる香り‥‥‥朝の味噌汁は大事でござる。清潔感があるのも大事でござる。かの静御前は時間があれば風呂に入り、入浴中ばったり殿方と遭遇する事も多かったとか。若も煩悩ばかりにかまけてはいけないでござるよ」
 銅鑼衛門も結構毒されている。それより静御前て誰だろう。怖いから突っ込むのは止めた。
「にしてもだ! ナゼェ喪ばかり女に囲まれているのだ! 我が輩もいい男だというのに!」
 いい男かはともかく、血塗れの男に近寄りたくはない。ヤングヴラドが指を刺した先、確かに瀬戸喪(ea0443)は女衆に取り囲まれていた。線も細いし中性的な印象の喪。当然といえば当然かもしれない。
「そうですね。僕の場合は生業の為だったんですけど、男性の口説き方を教えましょう」
 喪は口説き方を尋ねられて答えていた。少女達からすれば、お近づきになりたくてその口実だけど。それはそれとして、男を口説く職業とも聞こえなくともない。
「まず第一に相手を褒める事ですかね。褒められて悪い気がする人なんてまずいませんから。それから何度も目を合わせる事」
 まあ、基本だろう。実践するかのように、喪は一人の娘と視線を合わせた。微笑。
「目が合ったらにっこり笑顔で返すとより効果的です」
 そして頬にそっと触れて、
「側にいる時は、どこかしら身体の一部を接触させるといいですよ」
 吐息が触れるほどの距離で囁いた。囁かれた娘は超轟沈。喪ほどの美少年に口説かれてどうも思わない女性――特にうぶでこの手の話題に弱いお嬢様――はいないだろう。
 喪は同性愛者だけど。





 休憩時間が終って午後の部が始まった。どうやら最近の僧侶は神道と縁があるらしい――なんて思いながら、生徒達は花蓮を見つめた。頭には獣耳ヘアバンド。頭の中を疑いそうないでだちだが、宗教独自の決まりかもしれない。とりあえず生徒達はそう納得する事にした。可哀想な視線を向けながら。
「私は僧侶ですので男性を誘惑というのはあまり必要は感じませんが‥‥‥。技術は技術ですし覚えていると何かと役に立つ事もあるかもしれませんのでやって来ました」
 さすがに恥かしいのだろう。俯いてる。
「男性の方は掴みが大事だと聞きました。外見のインパクトは大事なようです。勿論語尾の『にゃ』も忘れずに‥‥‥」
 さすがにそれは時と状況が限定される。メイド喫茶での経験を述べているのだが、そういうのに弱い男もいるにはいる。
「下から上目遣いも忘れてはいけないそうです。純情そうな可憐そうな感じを出して、時にうるうる涙を滲ませるとより効果的だとか‥‥‥」
 少なくともちっちゃい女の子にそうされて、撃墜されない男はいないと声を大にして言いたい。「相手を焦らすのも戦術の内です」と最後に言ってルミリアに変わった。
 依頼初日というか講習会初日、サポートで参加していた恋人と散々いちゃつき倒して生徒達から親の敵を見るような目で見られている。色ボケていてもジャパン最強のナイトだったりするのだが。
「コツとしては驚かせつつ喜ばす事だ。事の大小ではなく相手が喜んでくれるかどうかが肝要。己のできる事で相手に意外な良さを演出する事だ」
 威厳を込めて言っているものの、初日あれだけのろけまくっているのでいまいち決まらない。
「卑怯くさいが道具に頼る方法もある。常より綺麗な姿を見せるのは基本ではあるのだが」
 バックパックから道具を取り出した。
「このスカーレットドレスに魅惑の紅は魅了効果があってな。殿方を誘惑する際有利になる」
 そして、一瞬躊躇って禁断の壺を取り出した。
「道具によれば珍妙な物もあるのだが、この禁断の壺、濃い酒を入れて飲ませると脱衣衝動が引き起こされるのだ」
 何ともまあ都合のいい代物だ。
「意中の相手がいるのなら、これを使って酔わせに酔わせ、そ、そのなんだ。既成事実を作るのも一つの手ではあるな‥‥‥」
 最後の方はよく聞き取れなかった。
 何かもう恥かしくて何が何だか判らなくてとりあえず、
「更紗殿。いくら高槻殿だ好きで好きで仕方がなくても道は踏み外さないように。やはり何よりも己の真心を相手にはっきり伝えるのが先かと」
「だから何でどいつもこいつも知ってるの!?」
 更紗は速攻マッハで突っ込んだ。真っ赤になっる辺りもしかして図星か?



――ちなみに講習会の終了からしばらくの間、珍し物だの渡来物を取り扱う店で、禁断の壺の在庫を問い合わせる声が頻繁に交わされたらしい。