【ホットレイク】村間戦争・反対派側

■ショートシナリオ


担当:姫野里美

対応レベル:9〜15lv

難易度:普通

成功報酬:5 G 40 C

参加人数:4人

サポート参加人数:-人

冒険期間:10月26日〜11月02日

リプレイ公開日:2006年11月04日

●オープニング

 それは、些細な事件が発端だった。
 ホットレイクと呼ばれる、常に凍らぬ湖。周辺には8つの村があり、水門によって共同管理をしている‥‥はずだった。
 ところがある日、その水門が、何者かによって壊された。犯人を突き止めようとしたが、結局うやむやに終わってしまい、分からずじまい。その結果、8つの村は、2派に分かれて、何かにつけて争うようになってしまった。
 さて、そんなある日の事。
「ようこそ‥‥と言っておいた方がいいかな?」
「一応はな」
 反対派の中核メンバーを訪れる黒髪の御仁がいた。時刻は深夜。気温のもっとも低下する時間帯である。彼は、勝手知ったる様子で、メンバーの家へとあがりこむ。
「これで‥‥いいんだな?」
「うむ。このまま‥‥いけば、‥‥に会わせて進ぜる。だが‥‥すれば‥‥。わかっているな?」
「ああ。俺とて‥‥にはしておけない‥‥」
 窓の隙間から漏れる会話から、そんな台詞が聞き取れたと言う。

 それから数日後。
「欲の皮の突っ張った貴族を村に入れるな!」
 ホットレイクの壊れた水門を境に、大声を上げている村人達がいた。手には農具と松明を持っている。特に農具はいわゆるバトルフォークと化し、人々の血の気を煽り立てている。
「貴族の味方をする奴は敵だ! 敵は排除しなければならない!」
 中でも、屈強な体を持つ若者が数人、中心になっているようだ。全員が手に武器代わりの農具を持ち、口々に『船を出せ! 海戦だ!』『やっちまえ!』と、凶暴な叫び声をあげている。
「これでいい‥‥。これを成功させれば、私は認められるのだ‥‥」
 そんな群集の中、そう呟いた奴がいた。その肩には、小柄な猫が乗っかっている。だがその呟きは、人々の争う声に紛れて、じきに聞こえなくなっていった‥‥。
 
 さて、その頃。
「ホットレイクを王族の別荘地にしたい‥‥ですか?」
「ああ。何でも、王妃様が病がちの為、保養地にしたいとのお話だ」
 レオンにそう話すギルバード・ヨシュア。色々と交渉をした結果、王宮に連なる貴族に要請され、御用達の看板を掲げる事になったらしい。いわゆる『客分』待遇である。
「それで‥‥、何故議長‥‥じゃなかった‥‥。ギルに?」
「無理しないでもいい。そうだな、私にその話を持ちかけてきた貴族曰く、そこを王妃様への献上品の拠点にしたいそうだよ」
 苦笑しながら、理由を話す彼。ロシア王国王妃エリザベータは、美しくはあるが、人形を見ているようだと、もっぱらの評判。貴族の一人が、彼女の気鬱を憂いて、保養所建設を申請してきたとしてもおかしくない‥‥と。
「理由はともかく、王妃様‥‥いや、女王陛下の御心を休ませる場所を作るのは、悪い事ではないと思ってな。ただ、建設予定地で、ちょっとした揉め事が起こっている」
 報告によれば、8つの村は、まるで対抗意識を燃やすように、建設の賛成反対に分かれているらしい。

 彼の元に、事件の一報が入ったのは、そんな話をしていた時だった。
「大変ですわ! 今、冒険者ギルドに投げ文があって、村同士で戦争するから、こっそり人を集めてるってお話ですの! ぱーぷる様が、様子見てくるって、飛び出していかれましたわ〜!」
「‥‥どうやら、その騒ぎを収めないと、保養所を建てられないようだな」
 お琴の報告に、頭を抱えるギルバード。

『村同士で戦争をやろうとしています。どうかそれを止めてください』

 ギルドに募集がかかったのは、その直後である。

●今回の参加者

 ea1060 フローラ・タナー(37歳・♀・神聖騎士・人間・神聖ローマ帝国)
 ea1123 常葉 一花(34歳・♀・志士・人間・ジャパン)
 ea1747 荒巻 美影(31歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 eb3532 アレーナ・オレアリス(35歳・♀・神聖騎士・人間・神聖ローマ帝国)

●リプレイ本文

 その日、議長ことギルバード・ヨシュア(ez1014)宅に集められた冒険者達は、出発の準備を整えていた。
「腹の子は、大丈夫なのか?」
「まだもう少し時間がありますから‥‥」
 人数が少ないので、同行する事になったらしいギル、フローラ・タナー(ea1060)の体を心配しているようだ。微笑む彼女に、常葉一花(ea1123)がこう確かめる。
「予定日いつでしたっけ?」
「医者の見立てでは、年末なんですけど‥‥。初産なので、新年にずれ込むかも知れないと言っていましたわ」
 懐妊が判明したのが5月なので、逆算するとそうなる。まぁ、仕込んだ本人はと言うと、照れくさいのか、明後日の方向を向いていた。
「ともかく、一刻も早く村へたどり着きませんと。なにやら、現地に策謀がある様子ですし」
「乱の影に扇動者ありきといったところかな」
 荒巻美影(ea1747)がそう言うと、依頼文を読みながら、アレーナ・オレアリス(eb3532)が動機を告げる。そして皆は、それぞれの手段で、ホットレイクへ移動する事になった。
「うーん、どれが体に負担少ないのかしら‥‥」
 ロバ、セブンリーグブーツ、移動手段は様々だ。と、思い悩むフローラの荷物から、ギルはフライングブルームに手を伸ばし、「‥‥これでいい」と一言。
「私はプロムナードで先行しておく。無理せず後からかけつけてくれ」
 頬を染めているフローラを尻目に、アレーナはペットのペガサスに飛び乗り、天空へと舞い上がった。
「ともかく、村の皆さんが、暴発しないように勤めないといけませんわね」
 そんな中、そう主張する美影。こうして一行は、急ぎ件の村へと向かうのだった。

 村は、アレーナの登場と共に、大騒ぎとなっていた。無理もない。彼女が乗っているプロムナードは、常人の感覚ならば、伝承歌に登場する生き物なのだから。
「騒がなくてもいい。我が名はアレーナ・オレアリス。人は我を聖母の白薔薇と呼ぶ」
 村人に、そう呼びかけながら、広場へと舞い降りる彼女。その口に、ゆるりと麗しき薔薇を加え、ポーズを取れば、背後には舞い降りる白薔薇の幻影が現れる。半信半疑で見守る彼らを見て、美影がこう首をかしげた。
「大部分は、普通の方のようですけど‥‥」
「まだ分かりませんわ。周辺で監視している者がいないか、見て回りませんと」
 一花がそう言って、中核メンバーの姿を探した。その間にギルと共に降り立ったフローラが、白い法衣から、手を差し伸べる。
「汝、隣人を愛せよ。争いを止めて、怪我を見せてください」
 その気品と礼装に、人々は殺気の代わりに困惑の表情を浮かべ、顔を見合わせる。と、そんな彼らに、美影はとことこと歩み寄り、こう尋ねた。
「何か、不都合でもあるのですか? 出来れば、事情をお聞かせ願いたいのですが」
 どうみても自分達とは格も気品も違う彼らに、村人は少し警戒を解いて、事情を話す。それによると、村の寄り合いで、参加者の中から、そう言った声が聞こえたそうだ。その面々は、血の気の多い若者を集め、あっという間に村の意見を統一してしまったそうである。まぁ、主に反対する理由がないと言うのも、原因の一つではあった。
「蝶にまだ変化はないが‥‥。そのメンバー、監視する方が良さそうだ」
 持っていた石の中の蝶は、まだぴくりとも動かない。視認出来る程近くに寄らなければ、反応を示さないとの事なので、アレーナはそう言って、後で中核メンバーに会いに行く事にした。
「お、おい! 何するつもりだよ!」
 勝手に話を進める彼女に、村人がとめに入る。だがそこへ、一花がこう説明した。
「心配なさらずとも、危害は加えませんわ」
「貴方達には、その間、別のお話をお伺いしたいのです」
 その後を引き継ぐようにして、美影が話の矛先をそらしてくれる。彼女が尋ねたのは、事のいきさつだ。
「そもそも、何故そのように考えたのですか?」
 彼女の問いに、再び顔を見合わせる村人達。どうやら、あまり深く考えていなかったようだ。申し訳なさそうな顔をする彼らに、美影はさらに問うた。
「過去にそのように横暴な領主がいた場合はどうなりました?」
 村人達の弁によれば、管理運営名目で、上納金を納めなければならなくなったとか、実は私腹を肥やしていただけだったとか、どこかで聞いた話をしてくれる。
「その話はどこから聞かれました?」
 しかも、誰が吹き込んだか分からない話を。美影の台詞に、そう言えば考えても見なかった‥‥と、告げる彼ら。
「いいですか? 戦って損をするのは貴方達です。何しろ、向こうには優秀な軍師がついているらしいですから」
 そこへ、様子を見ていた一花が、そう吹き込む。驚く村人達。一筋縄ではいかないと言われ、どうしたらいいか分からないようだ。
「よ、よし。とりあえず皆を集めて、リーダーに相談だ」
 誰かがそう言うと、皆は一様にうなづいて、寄り合い所代わりに使っている村長の屋敷へと向かう。
「追いかけて様子を見ましょう」
「私は上空から監視を続ける事にする」
 そう提案する一花に、アレーナはプロムナードに飛び乗ると、村の上空へと舞い上がるのだった。

 さて、それからしばらくして。
「ただいま戻りましたわ」
 隣村の様子を探りに言った一花が、ベースにしている無人教会へと戻ってきた。村人達は、何故かこの教会に近づきたがらない。その為、秘密の話をするには、うってつけだった。
「どうでした?」
「あちらでも、罠を張り防衛策を練ったようです。それと、水に通じている方がいらっしゃるので、湖を美味く使って欲しいとの事ですわ」
 そう言うフローラに、一花はそう報告した。パープル女史を通じ、賛成派の村々との繋ぎ役を務めていたらしい。逆に反対派がどう動くかも教えては来たのだが、そのあたりは交換条件と言う奴だろう。
「それと、パープル様から、こちらをお預かりして参りましたの」
 そう続けて、一花は罠の書き記された白樺の皮を手渡す。それを受け取ったフローラ、こう答える。
「ありがとうございます。では一花さんは、これを皆に周知してきて下さい。その間、私達は、中核メンバーに会ってきますので」
「私も行こう」
 ギルが同行を申し出た。
「ではその間、私は他の村人に探りを入れてこよう」
 アレーナはが石の中の蝶を片手にそう言う。デビルの事、中核メンバーに居ると見せかけて、どこかに潜んでいないとも限らないから。
「心配ない。こちらから頼んだわけじゃないし、丁重にお帰りいただけ」
 動揺の広がる中核メンバーは、8名いた。その中に、一人だけ肩に猫を乗せた男がいる。窓の隙間から、それを覗き見たフローラは、こう呟いた。
「おかしいですわね。普通の猫は、肩には乗りませんわ‥‥」
 いぶかしむ彼女。ところが、その時である。その肩に乗った猫が、こちらを向いた。
「みゃあぁぁぁ‥‥」
 警戒するような声に、メンバーが振り返る。
「ちっ。さすがに様子を見に来ただけだったからな‥‥。フローラ、下がっていろ」
「気をつけて‥‥。もしかしたら、ただの猫ではないかもしれませんから」
 ギルの背中に庇われながら、そう警告するフローラ。彼が、頷きながら、剣の柄に手をかけた頃、その様子を上空から見ていたアレーナが気付く。
「いかん‥‥。そうだ、一花殿が確か罠を仕掛けていたな‥‥」
 そう言って、レジストマジックを唱える彼女。発動の瞬間、術者が白く淡い光に包まれて見える。その姿を、地上から見ていた美影は、一花にこう伝える。
「合図が来ましたわ! 発動を!」
「えぇいっ」
 くくりつけられていたロープを引っ張る彼女。からからと乾いた音が周囲に響き、驚いた鳥達が、ばさばさと飛び立った。鳴子の音に、飛び出していくメンバー達。
「どうやら、他の三人が、上手くやってくれたようだな」
「ええ‥‥」
 安堵したギルの表情に、ほっと胸をなでおろすフローラ。だがその表には、どこか嬉しそうな色が浮かんでいたと言う。

 それから数日後。
「どうしても戦うと言うのかしら‥‥」
 教会で、つなぎを取っている一花。最初にインパクトのある行動をとった結果、人々は動くに動けずに居た。冒険者と言うよそ者がいるので、今は様子見と言ったところだろう。
「わからん。だが、何かのきっかけがあれば、すぐにでも攻め込みかねないな」
 そう答えるアレーナ。と。一花は、持ってきた白樺の皮の手紙を見て、こう提案する。
「時間引き延ばした方が、犯人が特定出来そうですわね。ちょっとやってみますわ」
「私にも少し策がある。一緒に行こう」
 その意見には、アレーナも賛成だったようだ。そんなわけで二人は、教会からの様子見を、美影とフローラ達に任せ、中核メンバーを呼び集める。
「‥‥以上が私の提案ですわ」
 そう言う一花。どう言う訳か、黒髪の男はいない。猫も然りだ。そんな彼らに、一花は『数日の間は攻めると見せかけて実際は攻撃しないということを繰り返して相手を油断させ、警戒が緩みきったところに、攻め込む』と提案している。
「罠は迂回すればいいと思う。湖を利用するのも、一つの手だな」
 アレーナが偽の配置図を見せながらそう言う。湖には、冒険者達が張り込んでいる。そこに誘導して一網打尽‥‥と、彼女は考えたようだ。
 そうして、口裏を合わせた彼女達の提案を受け入れるメンバー達。話は速やかに村中へ伝わり、早速人が集められた。
「一花さん、大丈夫でしょうか?」
「ああ見えて、場数は踏んでますから。信頼していいと思いますよ」
 遠巻きに彼らを見回りながら、そう答える美影。その頃、当の一花は、演技力ゼロながらも、こう言っている。
「おかしいですわねー。こっちの地図が間違っていたのかしらぁー」
 相変わらず、台詞は棒読みだ。苦笑するフローラ。と、そんな中、メンバーの一人は、度重なる『誤爆』に、業を煮やして、こう叫ぶ。
「えぇい、もうこいつには頼らん! 俺達は俺達の手段で、あいつらを排除するんだ!」
 そろそろ、引き伸ばしも限界のようだ。と、一花の誘導を無視して、賛成派の村へ向かおうとする彼らを、先導するように、黒い猫が一匹。
「あれか‥‥、黒幕は‥‥」
 その歩いて行った先には、黒髪の男が一人。と、その姿を見たフローラの飼い猫ステラは、耳を垂れさせ、尻尾を丸めて、飼い主の後ろへ隠れてしまった。
「ステラが怯えてる。どうやら間違いないようですね」
 抱き上げてみれば、その体は震えている。それを見たアレーナは、石の中の蝶を見た。それは、ゆっくりと羽ばたき、今にも飛び出さんばかりだ。
「蝶の羽ばたきが大きくなっているな。やはり、あいつはデビル!」
 そうと分かれば、話は早い。彼女はプロムナードに乗って、ここに来た時と同じように、村人達の前へ舞い降りた。ただし、今度は幻影はなしだ。
「皆、デビルに踊らされてはならん!」
「たわごとだ! よそ者より、村の連中を信じろ! 戦え!」
 しかし、そう叫んだアレーナに被るようにして、黒髪の男は叫ぶ。その台詞に、村人達は不安げな表情を浮かべながらも、行進を開始してしまう。
「何とかして動きを止めないと‥‥。このままでは、双方怪我をしてしまいますわ」
 美影がそう言って、彼らと男の間へと割って入った。スタンアタックを使い、幾人かを気絶させる。多少あざは残るだろうが、これならば傷つけずに済みそうだ。
「先にあいつを何とかした方が良さそうだな。ギルバード殿、手伝ってくれ」
 彼女が村人達を抑えている間、アレーナはペガサスにまたがったままそう言った。ギルが「心得た」と頷き、彼女にしたがう。と、そこへまるで見送るかのように、フローラが一言。
「ギル、デビルには銀か魔法の武器でなければ、傷を与えられませんわ」
「あまり得意ではないのだが、仕方ないな」
 答えると同時に、ピンクのオーラが彼を包んだ。彼とて騎士のはしくれ、一通りのものは使えると言ったところか。
「傷は私が治します。存分に戦って!」
「そうならないように気をつけるさ。プロムナード、頼むぞ!」
 フローラの台詞に、アレーナは愛馬の首筋を撫でた。と、プロムナードは軽くいなないて、天空へと舞い上がる。
(「さすがにまだ魔法はかけてくれないか‥‥」)
 そう思うアレーナ。ペガサスはプライドが高い。その背を許してはくれたが、共に戦う為には、もう少し絆を深める必要がありそうだった。仕方なく、自分にレジストマジックをかける彼女。
「闇猫よ。退けっ!」
 デュランダルを両手でしっかりと握り、アレーナはペガサスの上から、猫へと振り下ろす。黄金の柄と水晶の柄頭を持ち、柄の中には聖遺物が納められているという、聖者の加護を得た名剣は、狙い違わず、その猫を切り裂いていた。
「これは‥‥」
 塵と化して消える前に現れた姿は、予想していた魔の猫ではなく、一匹のグレムリン。
「ただの監視役と言った所ですわね。グリマルキンじゃなかったようです」
「と言うことは、本体はあっち‥‥!」
 フローラが残念そうにそう言うと、アレーナははっと気付いたように、プロムナードを回頭させた。その先には、舌打ちをして、姿を消そうとする男の姿が。
「逃がさん!」
 そう言うと、彼女は男にむかって、スタンアタックを食らわせる。だが、その刹那だった。
「うぎゃあああ! プリンス‥‥申し訳ありませ‥‥」
 森の向こうから飛んできた一本の矢が、男の胸を貫く。しまった! と思ったときにはもう既に遅し。
「これは‥‥」
 その矢には、文が結び付けられていた。それには短く『失敗に死を』と書かれている。それを見て、口封じをされたのだと理解するアレーナ。
「皆さんはデビルに騙されていたのですわ」
 村人に、そう説明する美影。と、フローラが湖から見える水門跡を指差し、こう言った。
「争う前に、まずは水門の修理をしなければならないのではないですか?」
「結局は私の言った通りになったでしょう?」
 おまけに、あまり前衛で戦っていない一花が、妙に説得力のある台詞を口にする。彼女はさらにこう吹き込んでいた。
「戦いを起こして損をしたのは自分達で、別に保養所が出来たからといって、そうそう何かがおこる事はなく逆に利用したほうがいいのではないですか?」
 その結果、まずは話し合いの場を持つことになる村。こうして、暴動の気炎は、あっという間に消えていくのだった。