月の宴

■ショートシナリオ


担当:からた狐

対応レベル:フリーlv

難易度:易しい

成功報酬:0 G 65 C

参加人数:8人

サポート参加人数:7人

冒険期間:09月14日〜09月19日

リプレイ公開日:2006年09月22日

●オープニング

 江戸近郊のとある山には化け兎が住む。
 化けといっても人に化ける以外は能の無いいたって無害な妖怪で、御近所の年寄りたちともなかなか仲良く暮らしている。
 さて、兎といえば月見て跳ねる、満月の夜に餅をつくなど、月と縁が深い。
 そのせいかは知らないが、その山に住む化け兎も月が好き。満月の夜ともなればどこからとも無く集まり、お月さまを呼ぼうと宴を開く。そのかいあってか、過去に月精龍が現れたり、月の精霊が現れたりもしている。もっとも、裏で冒険者が絡んでたりするものもあるが、そんなことまで兎は気付きはしない。
 とにかく。そんな事情もあって綺麗なお月さまを呼ぼうとする関心は高い。特に今月は仲秋の名月で、否応なしに兎たちの興奮は高まっている。
 だがしかし。
 お山を管理している化け兎が昨年の秋にお役目交代。うーちゃんと呼ばれる新しく小山に住み着いた兎は、一生懸命後を継いでいたが、困った事に恐ろしく気が弱くて人見知りが激しくておまけに重圧にも弱く。その癖責任感だけは人一倍だった。
「小山について始めての大仕事。なもんで、満月が近付くにつれて、宴を成功させねばって思いつめていって。挙句に体調崩して寝込んじゃったらしいんだね」
 ギルドの係員にそう告げるのは郵便屋シフール。小山の周りには爺婆しかおらず、とても江戸までは来れない為、代わりに依頼をお届けと相成った。
「頭痛腹痛でうんうん言いながら、それでもお月見しなきゃって動くもんだから、近所の爺さん婆さんが気の毒がって。なもんで、冒険者らに月見がちゃんと開けるよう手伝ってもらえないかって話なんだ」
「月見を開いて兎を接待ですか‥‥。まぁ、きちんと依頼してくれてる訳ですし、月見がつまらんと化け兎らが暴れ出しても困るからと思えば悪い話ではないのしょうけど」
「うん。あ、必要経費なんかも用意してるって話だから、そこらは心配しないでくれよ。まぁ、兎らは団子食べて酒飲んで、歌って踊って餅がつければ大丈夫だろうし。楽しくお月見できたらそれで言いと思うぜ」
 んじゃ、そういう訳でとシフールは軽く頼むとギルドを後にする。
 そして、係員は募集の貼り紙作りにかかった。

●今回の参加者

 ea0639 菊川 響(30歳・♂・侍・人間・ジャパン)
 ea0758 奉丈 遮那(32歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea2831 超 美人(30歳・♀・志士・人間・ジャパン)
 ea2832 マクファーソン・パトリシア(24歳・♀・ウィザード・エルフ・フランク王国)
 ea5171 桐沢 相馬(41歳・♂・侍・人間・ジャパン)
 ea6381 久方 歳三(36歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea8714 トマス・ウェスト(43歳・♂・僧侶・人間・イギリス王国)
 eb0573 アウレリア・リュジィス(18歳・♀・バード・エルフ・ビザンチン帝国)

●サポート参加者

メティオ・スター(ea0268)/ カイザード・フォーリア(ea3693)/ システィーナ・ヴィント(ea7435)/ 岩峰 君影(ea7675)/ 仙 書文(eb0190)/ レンティス・シルハーノ(eb0370)/ 所所楽 林檎(eb1555

●リプレイ本文

 年に一度の月夜の宴。江戸の町でも月見の準備で浮かれた風があるが、それに輪をかけて浮かれているのがとある山に住む化け兎だった。
 お月様をこよなく愛する彼ら。加えて、月の精霊を本当に過去呼び出した事もあるので、今度もという気概が大きくなる。
「けひゃひゃひゃひゃ。我輩の事はドクターと呼びたまえ」
 月見の準備を進める化け兎たちにトマス・ウェスト(ea8714)がまずは元気に御挨拶。
「‥‥毒太?」
「毒太ではなく、ド・ク・タ・ー! ま、薬も毒も紙一重。そっち方面も得意だがね〜」
 独特な笑いをしているドクターに、化け兎たちは不思議そうな顔をしながらもとりあえず一緒になって笑っている。
「さてさて、久方ぶりに会う久方歳三でござるが。拙者の事覚えているでござろうか?」
 ちょっと緊張しいしい久方歳三(ea6381)が、尋ねてみると、
「さーっぱり」
 すっぱりきっぱり並んで首を横に振る兎たち。
「歳ちゃん悲しいーーーっ!!」
「わーい、やっぱり面白いおじちゃんだー」
「って、覚えてるの?」
 きゃあきゃあ飛び跳ねて喜ぶ兎たちに、歳三、疑惑の眼差しを向ける。
「皆頑張ってるみたいだね。で、うーちゃんは‥‥」
「向こうで唸ってるって」
 辺りを見回すアウレリア・リュジィス(eb0573)に、菊川響(ea0639)が肩を竦めて一方を示す。そこには、木の陰、腹を押さえて青い顔で臥せっている女性が一人。
 多分、美人の類に入るだろう。が、真っ青な顔で髪振り乱し、響の渡した七草を握り締め、地獄の底から聞こえるような呻きを上げている様は‥‥正直怖い。
「この子らに頼んで、祭りに参加する許可はいただいたが。‥‥いやはや、何とも大変だな」
 傍で二本足で立っている兎の頭を、ご苦労様と響は撫でる。まだ化けるまでは行かないようだが、そんな相手でもオーラテレパスならば意思の疎通は何の問題も無い。
「祭りー‥‥祭りを‥‥お月様の準備ー‥‥ふやああああああ!!」
「あらら。ごめんなさい」
 やがて死人憑きの如く――実際暗がりで出会えば間違えたに違いない――ゆらりと動き出したうーちゃんだが、そこで作った団子を運んでいたマクファーソン・パトリシア(ea2832)とばったり鉢合わせ。
 途端、悲鳴を上げて全力逃走。手近な木陰に隠れてしまう。
「すみません、私が不甲斐無いばかりに、皆様に無用なお手数を〜〜っ」
「あ、泣かせたー」
「そんなつもりはなかったけど。あの、元気出してね?」
 焦ってマクファーソンが声をかけるも、うーちゃんは姿現さず、さめざめとした泣き声だけが響く。
「手伝いして欲しいと言われてきたのだが。当の本人、いや、本兎がこれでは楽しめるものも楽しめないではないか。そこの化け兎は一体どんな月見にしたいのだ?」
 厳しい態度で‥‥されど、無理に詰め寄ったりなどはせず奉丈遮那(ea0758)はただじっとうーちゃんの態度を見つめる。
 木陰に隠れたままのうーちゃんだが、やがてひょこりと顔を半分だけ出し、恨めしそうな――そう聞こえるだけだが――声でぽつんと告げる。
「お月様を呼べるよう楽しいお月見にしたい」
「そうか。では、後は自分たちがやるからもう休んでいろ。そんなフラフラになってまで動き回るのだから、麓の爺さんや婆さんが心配して俺らを寄越したんじゃないか」
 遮那の口調はきついが、宿る感情は相手を慮っている。
「いいえ!! お山を任された私の務め、ここで果たさねば何時果たそうかというもの!! 御好意はありがたいですが、甘んじて受ける訳には‥‥」
 すっくと立ち上がり拳握って力説したうーちゃん。だが、その言葉途中で、いきなりしゃがみ込んでしまう。
「立ち眩みが〜〜〜〜」
「‥‥だから、寝てろと」
 座り込んでやっぱりうんうん言ってるうーちゃんに、遮那はそっと頭を抱える。
「い、いいえ。こんな事でくじけていてはあの先代様に笑わ‥‥ふきゃああああ!!」
「ああ、すまない。大丈夫だろうか」
 気力と根性で立ち上がったうーちゃんだが、今度は料理を運んでいた桐沢相馬(ea5171)とばったり遭遇。またもや、悲鳴を上げて逃げてしまう。
 それを見た冒険者一同、がっくりと肩を落とす。
「人見知りに関しては少しずつなれていただくより手が無いでござるなぁ。とりあえずは、拙者を単なる柳と思って見るでござるよ。ほれ、ゆ〜らゆら」
「あううう。すみませーんー」
 どこでもやなぎを着こんで歳三が腰を振れば、柳の葉が楽しげにゆらゆらと揺れる。それを沈んだ様子で見つめるうーちゃん。
「大事なお月様をおもてなしするのだろう? なのに、そんな弱気でどうする?」
「ごめんなさい」
 呆れる超美人(ea2831)に、逃げ込んだ岩陰から恐る恐ると顔を出すうーちゃん
「ほら、そうやってもじもじする。接客する側がそんなでは、御呼ばれしても楽しくは無いだろう。顔を隠す主人など失礼極まりない。礼節を持って応対するのがそなたの務めではないのか」
「はう。ごめんなさーい」
 美人が諭すが、謝ってばかりのうーちゃん。
「とはいえ、口で言ってもどうにもならない事がある。そこで‥‥どうだ? これでも飲んで自分を解放してみては?」
「はあ」
 どんと差し出した酒瓶一つ。小ウサギに持たせて渡されたそれをじっと見ていたうーちゃんは‥‥やおら手を伸ばすと一気に煽る。
「はにゃあ。目が回るうう」
「飲みっぷりやよし! ‥‥と言いたいが、大丈夫か?」
 千鳥足でフラフラとよろめくうーちゃんに、さすがの美人も心配になる。
 具合悪そうに柳によっかかり、一息ついたうーちゃんだが、
「ぷはあああああ。これが限界でござるーーっ!!」
「ふぎゃあああああ!!!!!」
 その柳がいきなり喋りだす。否、柳と思ったのは単にどこでもやなぎな歳三だった。魔力を消費すれば柳の木と幻惑させる衣装だが、面倒な事に息を止めてる間しか効果が無い。顔を真っ赤にして咽てる歳三に、うーちゃんは悲鳴を上げたかと思うと、いきなりへちょりとその場に崩れ落ちた。
「うーちゃん、大丈夫?」
 アウレリアが近付いて解放するが、うーちゃん、完璧に気絶中。不意の出現(に見えただけだが)は、心に悪かったようだ。
「まぁ、そのままの方が仕事も楽かもしれないし。今は寝かしておいてやろう。様子見は必要だがな」
「ふむふむ、それでは目が覚めた時にでも、この薬を飲むように伝えておいてくれないかね? 気が強くなるよう幻覚を‥‥いやいや、気分をよくする薬を作っておいたのだ〜。ハーブも使ってすっきりするだろうね〜」
 遮那が告げると、兎たちが集まってうーちゃんをどこかにと運び出す。ドクターはその内の一匹を手招くと、懐から丸薬数粒を取り出し、そう説明する。
「けど、いいか〜い。けして子兎たちは飲んではいけないよ〜。あくまでうーちゃんの為の薬だからね〜。けひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」
 念入りに念押しして、ドクターは薬を手渡す。兎はうんうんと軽く返事をすると、うーちゃんを運んだ後を追った。

 西の空に夕焼け。陽が沈めば、東の空から真丸な月が顔を出す。白く冴え冴えと輝くその姿が夜空へと駆け上がれば、地上では飾られたススキが秋の風に乗ってふうわりと揺れ、
「へーーーい!! 皆ぁ、お月見だぁ!! 綺麗なお月様を呼ぶようにノリノリで行こうぜぃ!!」
 高台の上、目を覚ましたうーちゃんが拳突き上げ声をかければ、他の兎も目を丸くしながらも拳振り上げて応える。
「すんごい性格変わってるんだけど‥‥」
「毒太の薬を飲んで美人の酒を煽ったら、ぴーとなってがーんとなってああなった」
 首を傾げる化け兎の隣、異様に元気にあちこち飛んで跳ね回ってるうーちゃんを、背中に冷たい汗を乾きながら響は見つめる。
「毒太ではなく、ドクターと呼びたまえ。にしても、あれは人間で調合したからね〜。元が兎じゃやはり色々違ったようだね〜。それと薬は水か白湯で飲みたまえ。それが良い子のお約束だね〜」
 けひゃひゃひゃひゃとけたたましく笑うドクター。
「とすると、酒のせいだけでも無いのだな。いやでも勧めたのは事実だし‥‥」
 うーちゃんの変わりっぷりに多大な不安を募らせていく美人。
「うぉっしゃー。餅つくぞ〜!!♪ ついてこーーーーい!!」
「‥‥って、まだ作るの??」
 去年も経験したとはいえ、勢いの良さにアウレリアが目を丸くする。実の所、前日の内にアウレリアの知人も乗り込んで、すでに餅は作ってある。それでもまだまだ足らぬとばかりに餅をつく。買出しもまた別の知人に手伝ってもらって十分に仕入れ、むしろ多いぐらいに思えたが、この調子だとすべて消費しかねない。
「でも、このお餅って面白いわ。団子と似てるけど、材料が違うのね。本当にジャパンの食べ物って奥が深いわ。おー、伸びる伸びる♪」
 搗き立ての餅をほいと渡されると、食べやすい大きさに分けるマクファーソン。出来立ての餅を一番に試食させてもらえば、さすがどこまでも伸びてくる。
 料理ぐらいしか出来ないと、そちら方面で精を出していたマクファーソンだが、兎たちに混じって楽しそうに笑っている。
 作った団子も順当に消費されており、追加として更にマクファーソンは粉を練り出す。
「こんな事ぐらいしか出来ないけど、これも大事よね。月見の主役と言えばあなた達と団子らしいし。幾らでも頑張るわよ!!」
 粉だらけの手を小さく振り上げると、傍の兎たちも習って張り切りだす。
「さあさあ、皆さん。遠慮無しにたくさんあるんだからね」
「ああ、皆が持ち込んだ酒もたくさんあるし」
 出来た団子や餅を次々とマクファーソンが並べると、そこにある杯に美人は酒を注いで回る。
 最初は接客で順当に回っていた美人だが、気付けば飲兵衛の兎に混じって、次々と杯を空ける側に。
「こういう風流を楽しむのもいいな。共有できるのであれば、妖怪でも人でも一緒に上手くやっていけるだろう」
 給仕に忙しく立ち振る舞う中、ふと相馬が足を止めてそう告げる。
 向こうでは、歳三が色々遊戯を楽しんだり、異国の話をしたり。人化けしている者も多いが、出来ない者の方が更に多い。二本足の兎が楽しげにはしゃぎ回る中を人が行きかう様は違和感というより、微笑ましさを覚えた。
「ああ。静かに眺める月もいいが、こういうのも悪くは無い。綺麗に晴れてくれて、実にいい月だ」
 遮那も微笑むと、兎から注がれた月見の酒を口に運ぶ。
「何をしんみりなさってますかー。さあ、皆で踊るのだーー♪」
 そこへいきなりうーちゃん乱入。がっしと二人の手を握り、踊りの輪へと連れ込む。
「何ともご機嫌なようで。まぁ、上手く踊れるかは分からないが、せっかく習ったのだし」
 視点が定まってないうーちゃんに苦笑いしながら、遮那は踊りを披露しようとするが。
「はい、これ」
「なんだ、これは?」
 手渡されたそれに目が点。
「踊り用の兎耳と兎手袋と兎尻尾〜〜〜。ちゃんとつけて踊りましょー」
「聞いてないぞ!!」
「今言ったーーー☆」
 うーちゃんと一緒になってきゃあきゃあ喜ぶ兎たち。さすがについていけなくなり、目の前が暗くなるのを感じる。
「受けた以上、挑戦するのも漢の務め!! とはいえ、本当に踊りはやったこと無いから、下手なのは御愛嬌だ」
「分かった〜」
 疲れた笑いを見せながら、響は兎たちと踊りの輪の中に入る。
 事前にアウレリアから、兎たちの踊りを習っただけあって、他の冒険者たちもそれぞれ身軽に手足を動かす。
 食べて飲んで、歌って踊って、餅ついて。
 真昼の如き月の光に照らされながら、山の祭りは夜明けまで賑やかに続いた。
 

 月が沈んで、陽が昇り。一晩中遊んだつけで遅くまで寝込んだ冒険者だが、起きた後は揃って後片付け。それが終われば、また今度も楽しくお月様を呼ぼうねと化け兎たちは一匹、また一匹と帰っていく。
 その見送りに出てきたのは、もはや陽の下でも死人憑きにしか見えないうーちゃん。もっとも、今は兎形態なので死兎憑きというべきか。どうやら人化けする気力もなくなったよう。
「薬の副作用か、酒の飲みすぎか。ともあれ終わった途端にぶっ倒れ、目が覚めてからはずっと吐いてたんだと」
 事情を教えてくれた仲間兎の頭を撫でながら、疲れたように響は告げる。それでもお見送りは自分の務めだと、体を押して出てくるのだから頑張り屋さんではある。
「お月さんはあいにく来なかったが近くまで来てたんだと。今度はちゃんと来てもらえるよう頑張る為にもここでへたれていてはならない、って言ってるが。おーい、大丈夫か?」
 恍惚とした表情で立っていたうーちゃんがいきなりしゃがみ込む。
「希望を持ってくれたのはいいけど。ちょっと頑張りすぎだったかな?」
 月の精がご挨拶するイリュージョンを見せたアウレリア。喜んでくれてるようだが、それで無理をするようになっては少々不本意。
「‥‥すまなかった。詫びもこめて茶を点てたのでこれで落ち着いて欲しい。後は虫の声でも聞いてゆっくり休んでくれ」
 結局お月見の最後まで精神高揚。落ち着かせる暇もなかった為、美人は改めて茶を差し出す。
 ある程度まで近付いても騒いで逃げることはしない。騒いでる間に慣れてくれたのかと思いきやそうでもなく、単に体調不良で逃げる気力も無いだけ。逃げ出したい一心から、すがるような目で見つめてきている。
「上手くいかないことは、たいてい自分が混乱している事が多いだけだ。だから、一つ一つ優先順位をつけて解決するようにしていけばいい。
 ――月は満月だけではない。新月からゆっくりと満月に、そしてまた新月にと繰り返して暦を刻む。そんな風に手近な事からゆっくりと経験を積めば補えるようになるさ。誰も最初からできたりはしないんだからな」
 言いながら、相馬はうーちゃんに手を伸ばす。小さな兎は怖そうにしながらも踏みとどまる気概を見せて、撫でられている。
 手を離して真正面から見つめると、緊張を解いたように深く息をついたうーちゃん。
 とりあえず、小さな一歩は踏み出せたようだ。