狸と留守番

■ショートシナリオ


担当:からた狐

対応レベル:2〜6lv

難易度:普通

成功報酬:1 G 69 C

参加人数:8人

サポート参加人数:-人

冒険期間:11月16日〜11月21日

リプレイ公開日:2004年11月26日

●オープニング

 むかし昔。二ヶ月ほど前の事。とある山に狸が出て悪さをしておりました。
 狸と云っても普通の狸ではなく、人に化ける事ができる化け狸。その土地で暮していた化け兎も叩きのめして、仲間と一緒に毎日ちゃんちき騒ぎを繰り広げてました。
 しかしある日。冒険者の面々に懲らしめられて山寺に送り込まれてしまいました。
 それからというもの。化け狸たちは心を入れ替えて立派な妖狸になるべく修行に励む‥‥でもなく。毎日を何だかいいように暮しておりました。

「供え物は食うし、拭いた廊下を泥だらけにするし、大切な掛け軸は壊すし、お堂で鬼ごっこを始めるし、檀家が挨拶に来る中でも素っ裸で走り回るし、近所の犬猫と喧嘩はするし、子供のおやつを横どるし、夜になったら宴会しようとするし。‥‥さすがのわしも一時も気を抜けぬ毎日じゃった」
 訪れた冒険者ギルドにて、ギルドの係員を前にしみじみと遠い目で告げる和尚。出された茶をすする顔が渋そうにしているのは、何もその茶のせいではあるまい。
「あやつらの性根は筋金入りで、なかなか改善せんかった。人様に迷惑をかけないと言うのであれば、わしとて放免する気でおるが。その迷惑というのをなかなか理解せぬから困り者じゃて」
 元は狸なので、人の理念を理解しづらくても当然だろうが。だからといって、勝手気ままにさせてはどうも迷惑が大きすぎた。
「しかし、だ。血の滲むわしの努力の末、ようやく最近、奴らもおとなしくなってきおった」
 血の滲む努力。その言葉に係員はちらりと依頼人の錫杖を見た。
 和尚は結構な年寄りだが、筋骨隆々の偉丈夫だった。そして、それに見合う太さの錫杖を持っている。それが妙にべこべこに歪んでいるのは‥‥あえて突っ込まない事にした。何だか黒ずんだ染みまで見えるのはきっと目の迷いに違いないし。
「ここで気を抜けば、まーたあいつらはいいように騒ぎ出すだろう。ここは一つ、褌を締め直して気合を入れねば、という所で、少々寺を空けねばならない用事が出来てしもうたんじゃ」
 深々とため息をつく和尚。
 本寺からのお達しとあらば断る訳にも行かない。ほんの数日とはいえ和尚がいないその間。化け狸たちが寺で何をするか気が気でなく。
 困惑しきりに飲みかけの茶を置くと、和尚は真正面から係員を見つめる。
「という訳で、狸らがまたぞろ妙な事せぬように、見張りも兼ねて寺の留守を預かって欲しいんじゃわい」
 留守の間は泊り込みになるが、寺にある物は自由に使っていいという。
「迷惑をかけるがよろしく頼む」
 言って、和尚は頭を下げた。

 そして、その頃。山寺では。
「ふっふっふっ。皆の衆、聞いたか?」
「おお、あの横暴我侭天下無敵な和尚が旅立つとな?」
「運命の仏とやらは、我らかよわき狸の願いをホットケなかったのだな。ところで何かさりげに褒めとらんかったか?」
「知らん! 気にするな!! ‥‥それよりだ。どうせ、じきに帰ってくるぞ!! どうする?」
「入り口に和尚避けの柵を作るのじゃー! 寺に入れんぞ。ここはわしらの天下にするんじゃー」
「おお、いいな。そこで泥でもぶつけたれ」
「庭に穴掘ってー」
「水攻めだー」
「しかし、出入り口を蓋したら、わしらも外に出れんぞ、どうする?」
「そん時ゃ、壁壊せー!!」
「おっしゃ。ついでに服とか言うのは全部破いちゃれ。窮屈だし」
「ブツゾーをブツぞう」
「つーか、ヒゲ書いたれ。前なんかえらい怒りおったし」
「御飯も全部食うたれ」
「酒呑むぞー」
「歌って踊って腹太鼓だー!」
「とにかく和尚をぎゃふんと言わせるのだ! その為には!!」
「おう! 誰が来ても負けないぞ!!」
「「「「日頃の我等の恨み、とくと思い知ってもらうのじゃーーー!!♪」」」」
 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥さて、どうなる?

●今回の参加者

 ea0443 瀬戸 喪(26歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea0957 リュカ・リィズ(27歳・♀・レンジャー・シフール・イギリス王国)
 ea1628 三笠 明信(28歳・♂・パラディン・ジャイアント・ジャパン)
 ea1956 ニキ・ラージャンヌ(28歳・♂・僧侶・人間・インドゥーラ国)
 ea2001 佐上 瑞紀(36歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea2454 御堂 鼎(38歳・♀・武道家・人間・ジャパン)
 ea5209 神山 明人(39歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea5428 死先 無為(32歳・♂・忍者・人間・ジャパン)

●リプレイ本文

 山寺に預けられた化け狸四匹。お世辞にも行儀良しとは言えない彼らを冒険者に頼み、和尚は早々と用事とやらに出てしまった。
 すでに寺は狸だけの状態。急いで冒険者は山寺へと赴く。
 そこで目にしたモノはと言えば‥‥。
「なんだ、これは」
 あまりの惨事に、神山明人(ea5209)はただただ唖然と口を開く。
 話を聞くからに良い意味では無いお出迎えがあるのは想定していたが、実にそれは当たっていた。
 寺の門を塞ぐように山と為した品の数々。家具がほとんどなのだが、その中には仏像だったり曼陀羅が描かれた織物だったりと、いろんな意味で粗末に扱ってはならない品も混じっている。さらには、隣の墓から抜いてきたのだろう、卒塔婆まであったり。
「何て、罰当たりな事しよるんや」
 泥だらけの仏具に、僧侶のニキ・ラージャンヌ(ea1956)はがっくりと膝をつく。
 おまけにそれらは確かに邪魔ではあるものの、通ろうと思えば通れる隙間もあり、遮蔽物としてあまり機能していない。その大雑把ぶりに頭を抱えた冒険者も少なくない。
 寺の中からぽこぽこと聞こえる木魚は不規則な音を刻み、ぎゃあぎゃあと何やら騒がしい声がそれに唱和する。すでにやりたい放題やっているのが窺い知れる。
「お待たせ、中見てきましたよ。狸さんたちはお庭で必勝祈願やってるみたいです」
 すい、と空を滑るように現われると、リュカ・リィズ(ea0957)は状況を告げる。
「それではこっちは裏手に回りますね。正面にあいつらが気を取られている隙に挟み撃ちにしましょう」
 やれやれ、と嘆息気味に告げると、三笠明信(ea1628)はニキと共に寺の後方へと走る。
「じゃ、こっちも行くとしようか」 
「はーい、荷物大丈夫ですよね?」
 御堂鼎(ea2454)に、色よい返事でリュカがもう一度寺へ飛ぼうとしたが、ふと荷物に目を向ける。
「気になるなら、持って行けばどうです? ただし、自分で持ちましょうね」
「ええー、荷物重くて飛べなくなりますよぉ」
 リュカの泣き言も、瀬戸喪(ea0443)はにっこりと躱して参道を駆ける。複雑な表情で荷を見るリュカに、やはり大荷物しょった死先無為(ea5428)が肩を竦めて見せた。
「やつらも抵抗はしてくるだろうからね。邪魔にならないよう、盗られ無い様に置いておこうか」
 一応依頼の名目は「留守番」のはず。なのに何故荷の心配やあまつさえ抗して日本刀を握らねばならないか。
 何か腑に落ちないモノを覚えつつ、佐上瑞紀(ea2001)は戦闘準備で構えた。

 狸らの出迎えはやはり一筋縄ではいかなかった。
 邪魔になりそうな障壁は、品物を見極めた上で鼎がバーストアタックで粉砕。乗り込んだ途端に、気づいた化け狸たちが泥団子を投げて応戦してくる。瑞紀がソードボンバーで応じる間に他の面々が、狸へと詰め寄る。そうこうする内に、明信とニキが後ろをとって全員で囲む。すると相手は早々に戦意を失って、ニキが詠唱する間も無く、闘争開始。
 狸の姿のままでは体躯が小さい上に、小回りも効く。おまけに縁の下だろうと畳の上だろうと化け狸らは遠慮無しに走り回る。庭は掘られた穴ででこぼこだし、寺の中は物が散乱していて、追い回すのも一苦労。
 捕まえて縛り上げた時には結構な時間が立っていた。
「これは大変そうだな」
 室内に着いた足型に破れた掛け軸、倒れた家具。庭は落とし穴で穴ぼこだらけだし、塀は落書きだらけ。これらをキチンと掃除するだけで一体どれぐらいの時間がかかるものやら。
 思わず呟いた明人の言葉は、何も彼だけの心を示した訳ではない。
 他に罠が無いかニキがリードシンキングで探るも、化け狸らの表層思考はといえば腹が減ったとか縄外せとかそんなのばかり。よって、妙な仕掛けがされて無いかも探らねばならない。
「仕事上、悪ガキとは結構出会うけど、今回はちょっと度合いが違いそうね」
 掃除の合間の一休憩。縁側に座り込むと、遠い目で瑞紀は庭を見る。ちょっと拭いただけなのに、傍らの桶はすでに泥だらけで、また汲み直さねばならない。
「もうちょっと早く人化けしてくれてたら、さっさと気絶させられたんですけどねぇ」
 障壁を撤去し、穴を綺麗に均しながら、無為は狸の方を見遣る。先ほどまでと違い、会話する為にそれぞれ人に化けている。捕まえる際、狸の姿では急所が掴めずスタンアタックを狙えなかったので、その分ちょっと恨めしい。
 荒らされた寺を掃除する者がいる一方で、狸らにこんこんと説教を行っている者もいる。
「‥‥という事やさかい。今荒らしたかて和尚さんが帰って来たら血の雨降るんや。ええ加減、学習しようとは思わへんか?」
「ZZZZZZ〜」
「寝ないでちゃんと聞きなさい」
 神妙に話を綴るニキだが、ふと気付けば狸は高いびき。喪の厳しい拳で文字通り叩き起こされる。
「っていうか、善良な狸に何するだー。今すぐ解放を命じるぞー」
 不服を申し立て、わあわあと皆で騒ぎ立てる狸たち。足をばたつかせるのはいいが、服を着てないものだから局所が丸見えである。
「お粗末なもんを見せてるんじゃないよ。風も無いのぶ〜らぶらどころじゃないだろう」
 騒ぎに耳を塞ぎながらも鼎が呆れ声で告げる。
「何を! 我等四匹のどこが不服じゃい」
「確かに、小さいですね」
「しくしくしく。どうせおいら達ゃしがない化け狸さ。いいさ、修行していつか立派な金玉を!!」
「‥‥そういうもんなんですか?」
 何気に告げたリュカの一言は、意外にも効果があった模様。ただ、よく分からない闘志を燃やし出したのは‥‥本当によく分からない。
「そんな事よりも、狸さん。前に私が言った事を覚えてますか?」
「いんや、全然」
 気を取り直してリュカが尋ねるが、本当に知らぬ顔で四匹首を横に振る。
「あぅ。悪さするようなら、何度でも懲らしめにくると言ったはずですよ。なのに、和尚様の言葉だけでは判らなかったようですね。とりあえず、反省も込めて皆さんと一緒に掃除をして下さい」
 厳しいリュカの一声で、一斉に不満の声が上がる。
「逃げた奴は鍋行きですからね」
 明信がしっかりと釘をさすと、
「おお、そろそろ寒くなってきたし」
「大紅天狗茸鍋がえーのー」
「そこを酒でぎゅぎゅっと‥‥」
「補足しておくと、具はあなたたちですよ」
「分かっとる。冗談だ」
 思わず拳に握って喪が笑顔で告げると、ぴたりと狸らの笑いも止まる。
「ほらほら、ちゃんと掃除したら後で相撲を教えてあげますから。修行したいというなら、まず場を整えるのが必要でしょう?」
「「「「ぶーぶー」」」」
 明信に追い立てられて、文句を垂れながらも狸らが動き出す。作業させるとはいえ、一応、念の為に縄で縛ったままにしてある。
「そういえば、あいつらの名前どうします? 毛皮の色から適当に呼びましょうか」
「ああ、いいよ。狸の名前ってのは、ポン吉、ポン助、ポン作、ポン太ってのが妥当だろ?」
 思案気に狸を見つめる無為に、鼎がひらひらと手を振って答えると、
「ポン太?」
 つけられた狸が不思議そうに首を傾げる。
「そだよ」 
「ポン吉にポン作にポン助」
「ポン左衛門、ポン郎、ポン壱号、ポン弐号、ポン武威参!!」
「いや、だから。あなたたち四匹ですよね?」
 際限無しに増やしていく名前に、無為は頭を抱えた。
「いい子にしてたら皆褒めてくれますよ。ただし、悪さばかりしてたら皆から鉄拳が飛ぶばかりか、化け狸組合から刺客がきますよ」
「む、それは困る」
 恐い顔してリュカが告げると、いそいそと化け狸らは掃除を始める。
 やっぱり何気に言ってみただけ。果たしてそんな組合が本当にあるのか、言った本人が一番首を捻っていた。
「うん、まぁでも。やる気になったんはええ事やて」
 足で雑巾がけとか、箒でちゃんばらとかお世辞にも良いとは言えない態度。苦笑しつつも一応のやる気を、ニキは褒めてみた。

 掃除の後は、明信が相撲の稽古。隙を見てふざけたがる化け狸を、合間合間に無為が簡単な手品を披露してみたり、代わりに剣術を教えてみたりとして気を引く。
 戦い済んで、日が暮れて。留守番のはずなのに、気分はまさにその通りだった。飴と鞭とを使い分け‥‥だが、ともすれば飴がどこかに無くなりそうなぐらい、化け狸らは騒いでくれた。
 とにかく何するか分からない狸。油断はならぬと冒険者たちは昼夜を問わず交代で見張りを立てている。
 昼組は明日に備えてすでに就寝。掃除やら稽古やらで、同じく疲れているだろう化け狸らもさすがに眠気は感じていたようだが。
「こら、四匹とも起きな! 酒に付き合え!!」
 鼎の一声に、がばりと飛び起きる。あまつさえ鼎が荷から酒を取り出す必要も無く、どこからかごろごろと酒瓶を持ち寄ってくる。
 あっという間に始まる宴会。立ち込める酒気に耐えかねて、明信などは思わず風上に移動する始末。
 ちゃかぽこと茶碗叩いて、踊りを踊って。その内、話は鼎の悪戯講座に変わっていた。
「気骨のある奴は好きだけど、今のままじゃダメだ。
 いいかい? 化けるなら女に化けられるようにしな。男ってのは女に弱いもんだからね。後、三回悪さしたら、一回はいい事をする。いい所あると思わせて油断させるんだ。それから‥‥」
 したり顔で告げる鼎に、妙に真剣な化け狸たち。昼間の稽古は幾らやろうとしてもすぐに飽きられて騒ぎ出した事を思えば、えらい違いである。
「あれ、いいのか?」
「いい‥‥んじゃないでしょうか? ま、静かにはなりましたし‥‥」
 が、講義の内容がいいか悪いかははなはだ疑問である。首を傾げる明人に、明信は笑みを無理矢理作り上げて答える。
 それに加えて、
「そうですね。それに、あの落とし穴は甘すぎですよ。拝見する限り、あの和尚さまを落とすとしたら‥‥」
 冷え予防として毛布を差し出しながら、無為自身は防寒着をしっかり着込み、庭を示して手ほどきを開始。昼間穴だらけだった庭はさらに整理されて今は土俵が作られている。
「本当に大丈夫でしょうか‥‥?」
 大人しくしている事に変わりは無いので見守りを決め込むが、はたしてどうなる事やら。行く末が少々気がかりな明信に、明人もまた似たような表情で頷き返した。

 やがて。当たり前だが夜が明ける。
「寝てたら普通に狸さんなんですけどねぇ」
 酒瓶がごろごろ転がる中で腹出してだらしなく寝こけてる四匹。ふかふかの毛皮を羨ましそうに見つめながら、リュカが告げる。いびきがうるさい以外は、実に大人しいものだ。
「にしても酒臭い。どんだけ飲んだんや、こいつら。‥‥ほれ、はよ起きて」
 周囲に染み付く酒臭さに顔を顰めながら、ニキが狸を揺り動かす。
「あんじゃい! ヒトがエー気持ちで寝込んでるゆうに!!」
「はいはい。怒る前に服ぐらいは着なさいね‥‥って、遊び道具じゃないの」
 怒鳴りつける化け狸は相変わらずの素っ裸。特に騒ぎもせずに、瑞紀が着物を渡すと、多少いじくった挙句に案の定か遊びだす。
「大体、坊主ではないとはいえ、この量はちょっと飲みすぎでしょう。何でこんなたくさん」
「うむ。昨日の悪戯の詫びとして酒をしこたま飲んで死のうと思ったが、幾ら呑んでも早死にできかったのじゃ」
 呆れて告げる喪に、化け狸たち、一瞬顔を合わせた後で鼎を見遣ると、したり顔で話しだす。一見、真面目な態度だが、小芝居なのは見え透いている。 
「ほほぉー。それはお可哀想に。‥‥では酒など頼らずとも、僕が皆さんに引導を渡してあげましょうね。いえ、遠慮は無用ですよ!」
 まぢめに頷く化け狸に、喪もまたまぢめに頷いている。が、その目つきが少々危ない。誰が何かを言う間も無く、鞭を握り締めると容赦なく狸を叩き上げる。
「「「「キャアアウウウ!!」」」」
 呵責な攻撃に、狸らは血相変えて縄を振り切ると、一斉に逃げ出す。
「こら、待ちなさい!!」
 鞭を唸らせて追い回す相手に止まるのもまた無茶で、昨日と同じく縦横無尽に寺の中を駆け巡る。
「ああ、また部屋が荒れますよぉ!」
「これは、今日こそ狸鍋ですね」
「と云うより、さっさと止まりなさい! 止まらないと撃つわよ!!」
「ほんま、どこら辺をどう褒めたらええんやろ?」
 脱力するもの、怒る者。反応は様々なれど、何となく疲れる一日になるのは予見出来た。

 かくて、追いかけっこと掃除と訓練と宴会とをぐるぐるぐるぐると巡りながら、日にちを重ね。何とか、冒険者たちは寺の留守を守ったのだった。