【花嫁修業】番外編−東風吹かば−

■ショートシナリオ


担当:幸護

対応レベル:2〜6lv

難易度:普通

成功報酬:1 G 69 C

参加人数:8人

サポート参加人数:-人

冒険期間:12月16日〜12月21日

リプレイ公開日:2004年12月27日

●オープニング

「冒険者ギルド‥‥ここじゃ、ここじゃ」
 四尺ほどの身の丈に見事な白髪を長く垂らした老嫗が髑髏(されこうべ)のような貌を上げた。
「一つ依頼を頼みたいのじゃが‥‥」
 書き物の手を止めて視線を上げたギルドの女が「あ」と声を漏らす。
「もしや、小町さんではありませんか?」
「ほぅ? わしを知っておるのかの?」
 婆は目を眇めて口許の扇を閉じる。パチリと小気味の好い音が響いた。
 花嫁修業のお師匠――“遣り手婆”の異名を持つ小町に関係する依頼はギルドにも幾度か持ち込まれていた。
 尤も、『物の怪小町』の通称の方が馴染み深いのではあるが。
「どのようなご依頼でしょう?」
「門人達と過ごしてくれる殿方を探しておるのじゃ。なに、難しい事ではない。共に食事をして頂きたいだけじゃ」
 意外な依頼内容にギルドの女は瞳をしばたたかせる。
「食事を‥‥ですか?」
 それが、依頼になるのだろうか。まるで狐につままれたような思いだ。
「幾つか条件があるがのぅ‥‥第一に胃袋も身体も頑丈である事。第二に‥‥気の長い方が良いかのぅ。気が短こうてはもたんじゃろう」
 ギルドの女は更に首を捻った。頑丈な事と気が長い事が食事に関係あるのだろうか。
「はぁ‥‥それではそのように募集致しますが‥‥」
「危険な仕事ゆえ覚悟のある者を頼んだぞえ?」
 ――危険とは一体どんな食事なのであろうか。

●今回の参加者

 ea2727 鳳 夜来(33歳・♂・武道家・人間・華仙教大国)
 ea2941 パフィー・オペディルム(32歳・♀・ウィザード・人間・フランク王国)
 ea3365 久世 慎之介(33歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea5790 霧林 雷(26歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea7116 火澄 八尋(39歳・♂・志士・人間・ジャパン)
 ea7148 柳川 卓也(30歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea7666 郭 培徳(53歳・♂・ファイター・ドワーフ・華仙教大国)
 ea8257 久留間 兵庫(37歳・♂・浪人・人間・ジャパン)

●リプレイ本文

●百家争鳴
「若い女子は目の保養ぢゃ♪」
 自慢の髭を撫で付けた郭培徳(ea7666)は踊る視線を順送りして普段から細い目を更に細める。
(「色々と面白そうぢゃ♪」)
 人をからかうのが大好きな困った爺さんは楽しくて仕方がない様子である。
 女性陣が料理の準備をしている今のうちに(からかう為の)情報を収集しておかねば、と早速腰を上げた。
 ご老体ながら足取りは驚くほど軽やかだ。跳ねるように鳳夜来(ea2727)の横へ滑り込んだ。
「夜来殿、また会ったの。頭のそれは何ぢゃ?」
「培徳殿か、久しいな」
 異国の地で暮らす彼らにとってみれば、同郷の仲間というのは心安く親近しやすい存在だ。
 夜来は穏やかな笑みを絶やさない青年ではあるが心なしか普段よりも瞳の碧が柔らかく輝いている。
 通常の者であれば髭もじゃなオヤジが満面の笑顔で近付けば警戒するであろう所だが、夜来は懐が深いのだ、深すぎるのだ。底なし。故に何か憑いているらしい。
「見合いと言うものが如何なる試合か確かめに来た。私はもっと深くジャパン文化を学びたい‥‥と言う訳で、先に教わった丁髷を装備して来たのだ。頭上に箸箱‥‥これが投射武器になるとは、何と実用性に富んだ国だ」
 箸箱を頭部に乗せ、その上に紐を渡して顎の下で結んでいる。はっきり言って相当にお間抜けな姿である。
 内心爆笑する培徳は笑いを噛み殺し、尤もらしく何度も頷いて夜来の肩を叩いた。
「夜来殿は勉強熱心ぢゃの。その調子で今日の試合でも立派に戦って欲しいのぢゃ♪ して、夜来殿の女子の好みはどうなのぢゃ? ん?」
 爺さん心の底から楽しそうです。
「は? 女子‥‥やはり奥ゆかし‥‥っ、いや! 物陰から見詰めない女性なら誰でもいい気がするな‥‥」
 途中で悪寒を感じたのかぶるっと身震いした夜来が遠い目をする。刻まれた心的外傷は未だ癒えぬようだが、物陰から見詰める女子などそうそう居るもんじゃない。
 それは最早“憑いて”ますから。
「おぬし寒そうぢゃな。温めてやろうかの?」
 爺さん続いて声を掛けたのは紅一点のパフィー・オペディルム(ea2941)。 
「おほほほほ。結構ですわ」
 高笑いで骨までバッサリ。

「俺は手料理を食べさせて貰えると聞いて来た。修行で簡素な料理しか食べていないからな、たまには温かい料理も食べたいのでな」
 短い挨拶を済ませた後で久世慎之介(ea3365)が隣りの久留間兵庫(ea8257)に声を掛けた。
「俺も最近依頼続きだ‥‥保存食の味気なさは侘しいものがある。若いお嬢さん方の手料理で英気を養うつもりだ。その為に昨日から腹を空かしておいた」
 一度仕事へ出れば暫く味気ない保存食が続く冒険者としては切実な想いであろう。英気を養うか挫くかは神のみぞ知る、だが。
「そうか、確かに楽しみだな。‥‥しかし、俺は刀ばっかり振っていたからな、女性と接する事に少々戸惑うが‥‥」
「あんたはどんな女性が好みなんだ?」
 ふいに返され、慎之介は顔を染めて俯いてしまった。成る程、この手の話題には不慣れなようだ。
「‥‥‥‥誰でもいいさ。俺と共に歩いてくれるのならな」
 耳まで染めた慎之介の姿に兵庫は思わず微笑を漏らした。
 知らぬが仏とはまさに彼等の為の言葉かもしれぬが、淡い期待に胸躍らせる彼等は、まだ知る由もない。

●和顔愛語
 しずしずと障子が開けられ、物の怪然とした婆(どんなだ)が姿を現した。その背後には料理を手にした撫子達。
「皆様よくぞ参られました。本日はゆるりとお楽しみくだされ。‥‥まずは挨拶からじゃのぅ」
 一気に華やいだ空気に男性陣の胸が高鳴る。が、その胸の高鳴りはすぐに違うものへと形を変えた。
 次々と並べられる料理から目が離せなくなる。ってか料理なのかどうかすら怪しい出来栄えである。踊り出した動悸は最早止められようもない。
 鼻腔を貫く刺激臭が先程までの和やかな空気を打ち砕く。心なしか部屋を取り巻く気が重くなったようだ。
「危険な仕事だと伺って参ったが‥‥会食が何故に危険なのか甚だ疑問に思っていた‥‥成る程」
 言葉を失った火澄八尋(ea7116)は、しかし頭を振って人知れず拳を握った。
(「相手は妹のような者達だ。そう思えばこの料理も愛しいというものだ。危険は元より承知の上で挑むが男というもの。引き受けたからには最後まで使命を全うしよう」)
 要するに妹が可愛いらしい。
 一人心に誓う八尋だが、文字通り『命を使い切る』事にならなければ良いが。
「さぁ、火澄さん。召し上がってください。すごい顔してますけど美味しいらしいですよ」
 花嫁修業の身でありながら僧侶で男性だと言う望霄が笑顔で皿に取ってくれたのは厳つい顔の魚。丸ごと一匹だ。
 にこにこと笑顔の望霄だが「らしいですよ」の言葉が伝える通り味見なんてものはしちゃいないらしい。
(「‥‥これが食べ物なのか悩むところだな‥‥」)
 挫けそうになる心胆を叱咤して、八尋は清冽な瞳を上げる。
「有り難く頂戴致す‥‥」
 あまりにも個性的な料理に箸を躊躇わせるが、覚悟を決めて口へと運び息を詰めた。
 何とも形容し難い、しかし存在感の有り過ぎる激烈な味が舌を襲う。
(「妹がやった事だと思えば‥‥妹が‥‥そう妹が‥‥妹‥‥」)
 僅かに肩を震わせただけの男は、心の中で必死に戦っていた。玉のように滲む脂汗を手の甲で拭う。
 浅い呼吸を繰り返し、何とか込み上げてくるモノを逃がした彼は、生まれて初めて己の“勝ち色”の肌を感謝したとか。
「身震いするほど美味しいです? 沢山あるからどんどん食べてください」
 手を打ち鳴らした望霄が次々に怪しげな料理(らしきもの)を皿に乗せて寄越す。笑顔であるがゆえに殊更にタチが悪いのは気のせいではないだろう。
 薄れゆく意識の中で、まるで経を唱えるように「妹だと思えば‥‥」を繰り返す八尋の長い戦いはまだ始まったばかりだった。
 
「俺は特に深い意味はなくてほんの興味で、ちょいとふらふらと‥‥ね。面白そうだったってのが一番かなー」
 柳川卓也(ea7148)は普段と同じく忍装束だ。布で口元も覆われている為に顔は窺えないが、声柄や身骨から若者である事は判断がつく。
「やっぱり女の子は笑った顔が可愛い子がいいなー。そんでもって、微笑が絶えない子。何かほっとするしさ‥‥なぁ、久留間さんは?」
 耳元で無邪気に問うた卓也に杯を舐めた兵庫は「そうだな‥‥」と思案する。思案する素振りを見せただけで実際は間を取っただけではあったが。
「‥‥具体的に言えば切りが無いが、気立ては大事だな」
「そうじゃろう、そうじゃろう。やはり殿方はわしのように愛らしゅうて気立てのよい娘を求めるものじゃ」
 背後からふいに割って入った声。同時に首を巡らせた卓也と兵庫は瞳に驚愕の色を浮かべた。
「「妖怪っ!」」
 
 ピシリッ

 乾いた音を響かせて二つの脳天に扇が落とされた。
「誰が妖怪じゃ! わしが手塩にかけておる門人達じゃ、きっと主らも気に入るじゃろう‥‥瑞紀、わしはひなたと厨におる故、客人を頼んだぞ」
 物の怪小町に呼ばれた女は斬馬刀を手にニヤリと口端を上げる。いや、まぁ、笑顔には違いないですが――。
「ふーん、保存食ばかりで味気ない食生活‥‥ね。仕事に出ちゃえばこればっかりは仕方ないしね。今日くらいは温かい料理を楽しめるといいわね」

 ――楽しめるものなら、ね。

 決して彼女がそう口に出した訳ではないが、何故かそう聞こえた気がしたのは君と僕の思い過ごしであろうか。
 瑞紀が器に取り分けてくれたのは何故か鍋で煮込まれていた保存食たち。一昨日も昨日も二週間前も――兎に角、冒険者である彼等のよく見慣れたものだった。
 中には見慣れない不可思議なものも沢山紛れている。怪訝そうに覗き込む二人に、瑞紀はついと目を細めた。
「さあ、どうぞ。温まってるわよ」
 確かに温かいのではあるが――素直に喜べない。しかも、奇妙な匂いも漂っている。
 視覚的にも嗅覚的にも、そして何よりも本能が「早まるな、命を粗末にするな」と警鐘を鳴らす。
(「しかし、断るのは女性に対して失礼だよな」)
 頷いた兵庫は瞼を閉じたまま口に含む。そのままピキリと音を立てて凍りついた。顔の色が見る見る土気色に変わってゆく。
「どうかしら?」
「不味い‥‥」
 あまりに愚直な男の生き様は尊敬に値するが、時としてそれが命取りになる。
「そう‥‥」
 瑞紀の斬馬刀が鈍く光を放った。
「うっ」
 跳ね上がるように座を立った兵庫は臓腑を全て吐き出してしまいそうだった。そのまま厠へと落ち延び、二度と席には戻らなかった。
 実は、厠から戻った後でこっそり別の席へと移動していたのだが、その都度厠に走っては移動するの繰り返しだったようだ。哀れだ。
 さて、残った卓也はと言えば――闘っていた。違う意味で。
「全然なっちゃいないですわ! どうやったらこんな奇想天外なお味になりますの?!」
「ってか、あなた誰よ?」
 瑞紀が斜な眼差しを向けたのも無理はない。
 卓也の周囲に白煙が巻き起こったと思った刹那、彼は姿を消し代わりに女性が現れたのだ。
 人遁の術を使ったようである。ご丁寧に得意の声色まで使い見事なまでに女性に成り切っている。
 変装が趣味の卓也は、かなりノリノリ。
「料理、洗濯、掃除にお裁縫、何でもござれですわ! 瑞紀さんいざ尋常に勝負ですわっ」
「面白いわね。受けてたつわよ」
 二人の謎の勝負は、婆に張り倒されるまで続いた。それはまさに花嫁修業史に残る死闘だったらしい。
 
●千辛万苦
 慎之介は相当切迫した気持ちでいた。
 視線の先では霧林雷(ea5790)が白目を剥いて倒れている。
「まぁ、誰がこんな酷い事を」
 愕然と打ち驚いている千歳が必死に介抱しているが、甲斐甲斐しいその姿ですら恐ろしい。
 猛毒のような料理が原因なのは火を見るよりも明らかである。鮮色な花には毒がある‥‥などと言うが、今日ほどそれを実感した事は無かった。
 無意識の作為とでも言うのであろうか、しかし、彼女らが『彼女らなり』に一所懸命である事は伝わってくるのだ。
 注意深く観察してみると、小さい身体で走り回るひなたの姿が目に付く。
 彼女は他の仲間の失敗をさり気無く、補い助けて回りよく働いている。まぁ、彼女の働き振り以上に繰り広げられる失敗の方が凄まじいのではあるが。
(「やはり誠意には誠意で応えなくてはな」)
 農家の人が丹精込めて作った農作物、例えどんな結果になっていようとも時間と手を掛けて作られた料理である事は間違いない。それを残すなどということは慎之介には到底出来る事ではなかった。
「久世殿は鍋奉行とやらでは無いのか? 一度掬った物は必食が鍋の作法だとか。私が掬ったゆえ存分に闘うがよい。見守っていよう」
 相当の覚悟が必要なのもまた事実ではあったが、慎之介はニライに渡された器に視線を落とした。
 ぐっと息を止め喉へと押し込む。何とも言えない感触がざらざらと撫でしだき、抗いながら胸元へ落ちていく。すっと全身の血が下がった。
「‥‥美味いか?」
 ロシア王国出身の神聖騎士は眉一つ動かさず慎之介の顔を凝視している。
「し‥‥ぬっ‥‥」
 やっとの思いで絞り出した慎之介の声にニライは頷く。表情こそ変わらないままであるが喜んでいるようだ。
「死ぬほど美味いのだな。案ずるな、遠慮せずに食うと良い。おかわりは山程あるからな」

 バタリッ

 崩れ落ちた慎之介の目は見開かれたままだ。
「卒倒するほど美味かったのか?」
 瞳の色すら変えず首を傾げたニライが慎之介の顔の前で手を振る。
「何ぢゃ、慎之介殿と雷殿は気を失ったのかの? 然らばわしが気付け薬となるのぢゃ♪ 濃ゆい接吻で息を吹き返して見せようぞ。どれ♪」
 ひょいと顔を覗かせた培徳が言うなり髭面を押し付ける。

 ぶちゅぅぅぅぅ

 慎之介と雷は悪夢の中意識を取り戻した。その後、彼等は部屋の隅で膝を抱え、恐怖に震えていたそうだ。人生、モノより思い出(いらねぇ)

「沢山召し上がってくださいね。欲しいものがあれがすぐお取りしますので遠慮しないで言ってください」
 夜来の隣りで穏やかに笑んだのは由良。素敵な男性に囲まれて頗るご機嫌も麗しいようである。
「今日はスシというものは無いのか? 先日、スシを食す作法を学んだので試してみたいのだ」
 並んだ料理にぐるりと視線を巡らせた夜来が訊ねると「ありますよ」と声を弾ませた千歳が愛らしく微笑した。
 飯の上に生の魚が丸ごと乗せられた、ジャパンでもここでしかお目に掛かれないであろう素敵な一品を差し出す。
 由良はただ冷や汗を流している。
「佐上と言う方だったか、踊り食いの方法を教わったのだ。その節はジャパンの作法を教えてくれて感謝する。この日の為に川原で練習をし続けたのだ」
 夜来は実に勤勉な性分らしい。
 彼が先日学んだという“踊り食い”とはそのまま言葉通りのもので、踊りながら食べるという瑞紀のデタラメな偽ジャパン情報だ。
 しかし、華国出身の純朴な青年はまるで疑ってなどいない。
 静かに呼吸を整えると武道の型のような舞を始めた。指先まで精神を張り巡らせしなやかに、力強く舞う。そして、幻のスシを口へと入れた。

 パタッ

 男性陣が倒れる度に熱烈な接吻をさながら地獄絵図のように披露する培徳。彼が狂喜に小躍りしながら気付け薬になったのは本日三度目。
「夜来さん気付きました? 大丈夫ですか? ‥‥心配ですね、今晩はこのまま俺が介抱しましょうか」
 由良の膝枕から覚醒した夜来は滝涙しながら虚空に箸箱を投げつけた。何だか悔しいまでにツイてない。いや、色々憑いてるんだけど。
 錯乱の為、何に対しての怒りなのか自分でも分からないようだ。

 惜しみなく凶器なまでの失敗を繰り広げる撫子達は愛も変わらず‥‥ではなく相も変わらず。
 愛の倒した七輪はあっという間に炎を上げた。
「大変です! 悪夢再びです。燃えたら暖かいですけれど懐と心は寒くなりますですよ‥‥保障します」
 んなモン保障してる場合じゃない。宿無しくノ一、雪紫よ。
「あら〜、ちょっと燃えてるような〜。‥‥寒いから暖まって丁度いいですかね〜?」
 諸悪の根源、愛ですらこの暢気っぷり。
 皆の必死の消火活動で事無きを得たが、当然ながら畳は焼け焦げ無残な姿。
 厨から戻った婆の逆鱗に触れたのは言うまでもなく。
 空から六花の雪が舞い降りる中、何故かとばっちりを受けた男性陣も共に、婆の屋敷の煤払いをさせられたそうだ。


 ひとひらの 天より零る 白の花 そっと手にとる 梅初の月

 東風が梅の香を乗せて春を告げるのにはまだ少し早くとも、真白き雪が解けて花の咲くのは、きっとすぐそこに。