トレジャーハンティング〜だってさ〜
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■ショートシナリオ
担当:久条巧
対応レベル:1〜3lv
難易度:やや易
成功報酬:0 G 78 C
参加人数:8人
サポート参加人数:-人
冒険期間:08月22日〜08月29日
リプレイ公開日:2006年08月28日
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●オープニング
──事件の冒頭
そこはかなり歴史のある建物であったらしい。
ノルマン・パリ郊外の小さな屋敷。
古くはかなり身分の高い貴族が住んでいたとか、遥か異国からやってきた異邦人の住処とか、はては謎の秘密結社のアジトなどなど、様々な噂が聞こえていたらしい。
今はそこに人の気配はなく、ただ時折好奇心旺盛な子供達が探検ごっこと称して遊びに行っているだけであるが。
ある日の事。
その屋敷に忍び込んで遊んでいた子供が、不思議な空間を発見した。
そこは偶然見付けた隠し通路のさらに奥。
古くは何かの倉庫であった場所らしい。
そこには大量の石版と、埃とガラクタと金貨の詰まった小袋が落ちていた。
少年はその事を村に戻り、大人達に伝えた。
そして村人達が屋敷を調査した結果、とある噂が浮かび上がった。
その石版は、なにか財宝らしきものの隠し場所が記されているのではと‥‥。
だが、村人達が頭を捻っても、それがなんであるのかまったく判らない。
石版に刻まれている文字は異国の文字らしいのだが、村人はゲルマン語しか判らなかったのである‥‥。
──という事で冒険者ギルド
「ふむふむ、石版の解析と財宝を探し出すということが、今回の依頼なのですね?」
「ええ。報酬は同じ地下室にあった金貨と、財宝が発見できた場合はそこから多少は‥‥どうでしょうか?」
冒険者ギルドを訪れた村の代表は、今回の石版解析や財宝さがしを冒険者に委ねることにしたらしい。
「判りました。それでは、今回の依頼は掲示板に張付けておきますので‥‥」
そう告げると、ギルドの受付嬢は依頼書を掲示板に張付けた。
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求む
石版解析のプロフェッショナル。
貴方の力で未知の石版を解析し、お宝をゲットしよう!!
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‥‥‥‥
‥‥‥
‥‥
‥
「胡散臭い依頼に見えるけれど、まっいいかぁ♪〜」
そう呟くと、受付嬢は再び仕事に戻ったとさ。
●リプレイ本文
●んではいってみよー
──冒険者酒場・マスカレード
そこは冒険者街のなかにある小さな酒場。
その2階の大テーブルに、一行はとりあえず集っていた。
「‥‥3人いないわね」
おっとお、いきなりメンバー足りませんってか。
ヘルヴォール・ルディア(ea0828)はテーブルに集ったメンバーを見ながら、静かにそう告げた。
「まあ、色々と忙しかったのかもしれませんね。残ったメンバーでどうにか頑張りましょう」
にっこりと笑みを浮かべつつ、レオパルド・ブリツィ(ea7890)がそうヘルヴォールに告げる。
「それでは、まずはこの石版の解析か」
テーブルの中央に置かれた石版をちらっと見て、パネブ・センネフェル(ea8063)はすぐさま仲間内の顔をぐるっと見渡した。
パネブの知っている文字では無かった為、このメンバーの誰かが文字に反応するだろうという読みである。
それでダメだったら、あとは誰かに専門家の手配を頼もうとパネブは思ったのだが。
「これは‥‥古代魔法文語ですか?」
リディエール・アンティロープ(eb5977)が文字にそっと触れつつ、横に座っているエーディット・ブラウン(eb1460)にそう問い掛けた。
「ええ。そうね。解読は可能?」
そうリディエールに問い掛けるエーディット。
「やってみます‥‥これは古き印、ここが洞窟を意味する記号‥‥」
一つ一つの文字をじっくりと時間をかけて解析するリディエール。
(まあ、簡単な文字配列ね。といっても、この子たちがどこまで出来るのかは見ていないと‥‥)
既にエーディットは解析完了。
その横で、リディエールはひたすら頭を捻っていた。
兎に角、文字の解析が終らない限り、一行は先に進めない。
そんなこんなで夕方までかかって解析を完了し、全てが終ったのはどっぷりと日が暮れた夜。
「はあはあ‥‥こ、これで‥‥終りです‥‥」
解析した文章を羊皮紙に認めると、リディエールはそれをエーディットに手渡した。
─────────────────────
竜の洞窟を進みなさい。
輝く広場のその先に、果てしなき財宝が貴公達を待っている。
勇敢なるものよ、その力で彼の守護者を打ち倒し、富と栄誉を手に入れろ!!
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これがリディエールの解読文章。
「ふんふーん♪〜。ここの配置が違うわね。この印は意味の間違い。これだと私達の手には余る敵になるわよ? ここの配置と文字の違いを考えて‥‥はい」
ああっ、羊皮紙に×マークが一杯。
にこやかに添削した羊皮紙をリディエールに差し戻すエーディット。
「そ、それじゃあお宝はドラゴンの財宝ですか?」
「駆け出しの俺たちにドラゴン退治をしろと?」
レオパルドとパネブがそう叫ぶ。
「そんなわけないでしょ? もしさっきの解読が正しかったら、エーディットが添削するわけないでしょう?」
務めて冷静にヘルヴォールが突っ込みを入れる。
「その通りですよ‥‥」
そうエーディットが告げると、彼女はリディエールに聞こえないようにこう呟いた。
「地下墳墓に向かう事になりますので、明日の朝までに必要と思われる荷物を用意しておいてくださいね」
そして全員が行動開始!!
●そしてトレハン〜まあ、お約束ですよね?〜
──とある丘陵地帯
どうにか解析を終えて合格を貰ったリディエール。
ちなみに解析文章はというと。
─────────────────────
屍の道を進みなさい。
暗き先人達の安らぎの地の先に、果てしなき財宝が待っているであろう。
勇敢なるものよ、その力で彼の守護者を打ち倒し、かの者たちを縛る呪いを解き放て!!
─────────────────────
ああっ。
かなり違う!!
とまあ、各自その解析文章を読んで道具なども揃え、やってきました地下墳墓手前。
「竪穴が‥‥」
目の前には、ぽっかりと開いた竪穴が一つ。
直径にして2m程、近くには適当な木々も生い茂っている為、それにロープを括りつけて一人ずつ降りる事になったようである。
「それじゃあ、先に降りて様子を見てきます‥‥」
まずはレオパルド。
ゆっくりとロープを伝って地下に降りると、そのままランタンに火を灯す。
──ボウッ
周囲を照らすランタンの灯。
目の前には自然洞をつかった回廊がのびており、そしてすぐ横を地下水脈が流れている。
「結構奥が深いようですね‥‥」
そう呟くと、レオパルドは上に合図を送る。
そして一人、また一人と静かに降りてきて、地下で全員が合流。
「‥‥自然洞を使って、それなりに作られているか。この造りはそうとう古そうだなぁ‥‥」
パネブが壁を調べつつそう告げる。
「それに、トラップが仕掛けてある形跡もありか。これは楽しくなってきたぜ」
ゴキゴキッと指を鳴らしつつ、懐からシーフツールを取り出す。
「さて、それじゃあ隊列を組んで進みましょうか?」
後方からの襲撃に警戒しつつ、ヘルヴォールがそう告げる。
という訳で隊列だぁっ。
〜〜〜図解〜〜〜
・上が先頭になります
・遺跡内部での灯はレオパルドとエーデッィトが担当
・マッパーはリディエールが、トラップ関係はパネブが担当
パネブ レオパルド
エーディット リディエール
ヘルヴォール
〜〜〜ここまで〜〜〜
──カツーーーン‥‥カツーーーーーン
静かに足音が響く。
「‥‥っと、ここにもトラップ‥‥」
ゆっくりと足元の岩に印を付けると、パネブは全員にそこを踏まないように指示。
「これでトラップが8つ目。随分と侵入者に対しての警戒が厳しいのですね?」
エーディットがそう呟く。
「恐らくは、この地下迷宮は高貴な身分の御方が眠っているんだろう?」
パネブがそう告げるが、レオパルドがさらに指摘。
「でも、ここに眠っている方は呪われているのですよね? それでいて外からの侵入防止トラップが充実しているというのは‥‥」
確かに。
だが、そんな疑問を思考する時間はなかった。
やがて回廊は終りを告げ、広い空間に出る。
そこは綺麗に作られた地下墓地。
壁際には石棺が6つ、そして正面には巨大な石棺が一つ。
「さてと‥‥そろそろ来ますね?」
「ですね」
スルリと剣を抜くヘルヴォールとレオパルド。
エーディットも両手を広げて、韻を紡ぐ準備に入った。
「え? まだなにも‥‥」
そう呟くリディエールだが。
──ドゴォッ
突然手前の石棺の蓋が地面に落ちる。
と、腐臭が周囲に充満し、中から腐った死体がゆっくりと起き上がってきた。
「これが、石版に記されていた守護者ですよーっ!!」
呑気にそう叫ぶエーディットだが、初めての冒険でいきなりこんな戦闘になるとは、思っていても心の準備がまだなパネブとリディエール。
──バギィッ
それでもレオパルドが敵に突っ込み一体を撃破したとき、ようやくふたりの緊張が解けた。
「ちっ。これからが俺の実力発揮だというのに、実に残念だな‥‥」
そう吐き捨てるように呟くパネブ。
──ドゴドゴドゴドゴッ
と、次々と開かれる石棺が5つ。
「では、その実力とやらを見せてもらいましょうか?」
クスッと笑いつつそう告げるヘルヴォールにたいして、パネブはナイフを引き抜くと低い体勢で身構えた。
「上等だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
素早くナイフを投げるパネブ。
その後ろでは、リディエールが印を組み韻を紡ぐ。
「清らかなる水の囁き。命の元たる水よ、その力を‥‥我に与えたまえっ!!」
詠唱中にも下対は次々と襲いかかってくる。
だが、それをレオパルドは前方で牽制し、後衛には近づかせないようにする。
──キィィィィィィィィィィィィィン
「‥‥ウォーターボムッ!!」
刹那、リディエールの唱えたウォーターボムが発動。
死体達に向かって飛んでいくと、清らかなる水の球は死体に直撃した。
「これでどうですっ!!」
そう叫ぶリディエールだが、その直撃を受けても、まだ死体は蠢いていた。
「そ‥‥そんな‥‥」
「一撃で倒せる相手じゃないわね。すぐに詠唱に入ってくださいね!!」
エーディットがそう叫ぶと同時に、敵の死体に向かって手を差し出す。
──パチィッ!!
瞬時に生み出されるウォーターボム。
それは激流の如く回転し、死体に直撃した!!
──ドシャァッ
下半身が吹き飛ばされる死体。
それでもまだ、命あるものに対しての執着心からか、死体は両手を前に延ばしつつ前に進み始めた。
「さて、急いでこいつらを始末しないとねぇ‥‥」
ヘルヴォールがそう叫ぶと同時に、レオパルドも前に出て次々と死体を切り刻み始めた。
そして‥‥。
●顛末
──パリ・冒険者酒場マスカレード
ジャラッ
目の前に広げられた金貨。
それらを山分けにしつつ、一行は溜め息をついていた。
あの戦い。
敵を総て撃破し、その奥にあった石棺を調べていたのだが、その石棺にはトラップが仕掛けられていた。
パネブが必死にトラップを解析しようとしたが、どうしても解析できなかった。
そのため、他の石棺に納められていたわずかの埋葬品を回収し、それを叩き売ってお金に変えてきたのである。
「まあ、初めてならこんなものじやないの?」
ヘルヴォールは楽しそうにそう呟く。
その横ではレオパルドも腕を組んで肯いているが、パネブは納得がいかない。
「それでも納得できないっ。あの石棺の中には、きっと莫大な財宝が眠っていたに違いないんだッ。力ずくで破壊して‥‥」
「そうすれば、トラップも作動して全員死亡‥‥なんていう事もありますよ」
エーディットがハーブティーを飲みつつ、そう告げる。
「それに‥‥あの石棺の死体、私が思いますに、あれは守護者ではありません。あの奥の石棺の中に、きっと守護者が眠っているのですよ‥‥」
解析した羊皮紙を広げつつ、リディエールが呟く。
「どんな守護者なのか、ちょっと戦ってみたかったわね‥‥」
「まあ戦わないにこしたことはないのですけれどね」
そう呟くヘルヴォールとレオパルドのふたりに、エーデッィトがなにかを耳打ち。
(あの墳墓の守護者って、実は‥‥)
──ガクガクブルブル
突然、ヘルヴォールとレオパルドの顔面が蒼白になり震えだす。
「よし、こんどまた、あの墳墓にリベンジだっ!!」
拳を握り締めて叫ぶパネブに対して、ヘルヴォールとレオパルドの二人はこう呟いた。
「高位の‥‥そう、死者も再生可能な奇跡を起こせるクレリックが一緒なら、リベンジを考えてあげます‥‥」
って、一体なにがいたんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
〜Fin