【黙示録】黙示録の塔・重力回廊突破編

■イベントシナリオ


担当:久条巧

対応レベル:11〜lv

難易度:難しい

成功報酬:1 G 80 C

参加人数:10人

サポート参加人数:-人

冒険期間:04月28日〜04月28日

リプレイ公開日:2009年05月08日

●オープニング

──事件の冒頭
 ノルマン江戸村近郊の森にて発見された不可思議な塔。
 徘徊する魔物たちは、未だ知られていないものが多く、その対応にもかなりの時間が要している。
 さらに付け加えると、『攻勢防壁』により、戦闘方法がかなり絞られてしまっていることにも要因がある。
 
 さて。
 先日、冒険者の手によって第七階層まで攻略された。
 そして数日後、表にはめ込まれていた金色のプレートに書き込まれた古代魔法語が、またしても大きく変化しているのをとある冒険者が発見、それを写して江戸村に持ち帰っていた。
 それは以下のとおりである。

──────────────────────
 塔に昇るものへ 
 さらなる階層に向けてのヒントを上げよう。

・一つの階層につき、上に昇る為の階段は一つのみである。鍵を探し出し、扉を越えて階段の間へと向かえ。

・階段の間に向かい、上の階に向かうには、『守護者』を倒さなくてはならぬ。
 命惜しくば、階段の前は近寄るな。

・各階層には、様々な魔物が徘徊している。
 命惜しくば、塔には挑まぬよう。

・『重力の回廊』はシルバーレオンの住まう回廊。生きていたくば、この回廊には挑戦しないことを勧める。

・この塔及びアビスの犠牲者たちの魂は、速やかに地獄へと送り届けさせて頂く。
 あの御方の更なる活性化の為に。

 そのエリアでは、それぞれの回廊の力より『上位の力』以外の魔力は全て遮断される。

──────────────────────

 そして、これらを見た冒険者達が次々と試練を受けるべく向かったのだが、その殆どは負傷し、帰還していた。

 さて。
 この怪しげな塔。
 攻略しますか?
 それとも‥‥。

●今回の参加者

シャクリローゼ・ライラ(ea2762)/ 円 巴(ea3738)/ シェリル・シンクレア(ea7263)/ バーク・ダンロック(ea7871)/ 壬護 蒼樹(ea8341)/ レイア・アローネ(eb8106)/ レア・クラウス(eb8226)/ セイル・ファースト(eb8642)/ 虚 空牙(ec0261)/ ミケヌ(ec1942

●リプレイ本文

●事前準備ということで
──ノルマン江戸村・黙示録の塔近く・冒険者酒場ノルマン亭
「さてと。古の風の精霊よ‥‥盟約により、我シャクリローゼ・ライラに元に集い、義務を果たしなさい‥‥」
 いつものように、小さなランプの前で、シャクリローゼ・ライラ(ea2762)が詠唱を行なっている。
 やがて、ランプの中から風神ジニールが姿を表わすと、ニコリとライラに会釈する。
「ふう。今回も宜しくおねがいね。あとは装備を整え直してと‥‥」
 今回は超重力回廊。
 そこに入るだけでも身体に掛かる負荷はかなりのものである。
 そんな場所を、敵と戦いつつ調査するとなると、想像するにもかなり厳しい。
「私の方は準備が終った。皆はどんなかんじだ?」
 円巴(ea3738)が酒場で待機している仲間たちにそう問い掛ける。
 すでにライラはスタンバイOK。
 酒場の外で出発の準備を行なっていた。
「私のほうは大丈夫です。あと、回廊に入ったらちょっと実験したい事があるのですが」
 そう告げているのはシェリル・シンクレア(ea7263)。
「ああ、別に問題はないが」
 そう告げるバーク・ダンロック(ea7871)。
 すでにバークも準備完了の模様。
「ああ、僕もみなさんに魔法を施してみたいのでよろしく」
 壬護蒼樹(ea8341)も一行にそう告げる。
 蒼樹には、なにか秘策があるようで。
 もしそれが可能ならば、この回廊は楽勝ものである!!
「しかし、どうもこう‥‥落ち着かないものだな」
 武器を外し、楯装備で挑むのはレイア・アローネ(eb8106)。
 今回は前衛で護りに徹するため、装備は外していく模様。 
「さてとー。問題は地図よねー」
 占いとダウンジングペンデュラムの準備をしつつ、レア・クラウス(eb8226)がそう呟く。
「ん? 一体どういうことだ?」
 そう問い掛けるセイル・ファースト(eb8642)に、レアが一言。
「このペンデュラムで道を調べようと思ったのに、問題の地図がないのよね」
「つまり?」
「これから向かう回廊の地図があれば、この振り子で目的の場所を探し出すことができるのよ」
「ふぅん‥‥成る程な」
 と納得して、その場から離れるセイル。
 そのまま出発の準備をしていると、ふと疑問が沸き上がる。
「レア、そのペンデュラムは地図が必要なのか?」
「そうよぉ。より正確な地図があればいいのだけれど、簡単な地図でもいいのよ」
「こう‥‥外周だけ判っててるものは?」
「それじゃあダメよね。内壁も書いてあったほうがいいわ」
「そうか‥‥なら、もしその地図があったら」
 そこでセイルは言葉を止める。
「あったら? あったら占ってあげるわよ!!」
「そんな地図があったら、目的の階段とかも判っている筈だから、ペンデュラムは必要ないよな?」
 と引き続き作業を始める。
「そうね‥‥って、それじゃあダメじゃない!!」
 そう叫んでペンデュラムをしまい込み、どうするか思案開始。

 ということで、一行は準備を終えた後、出発していったとさ。



●起死回生の一手が見えない!!
──黙示録の塔・第8回廊
「また随分と前衛泣かせの回廊だな。いや、これは後衛にとっても辛いか」
 最初に回廊に入ったのは虚空牙(ec0261)。
 そしてこの一言が、全員共通の意見であった。
 この回廊の敵は白銀獅子。
 その強さは半端ではなく、パラディンであるバークには、その脅威がはっきりとわかる。
 なにせ、相手の攻撃は目に見えないのである。
 そんな攻撃を躱わす事など不可能。
 そうなると、より丈夫で撃たれ強い楯になる人物が必要となる。
「この回廊で有効な魔法は火系統。逆に風はまったく効果がないということは‥‥」
 シェリルが魔法詠唱を開始、リトルフライワ発動。
 だが、その効果は全く発揮されない。
「レ、レビテーションなら‥‥」
 素早くスクロールを引き出し、レビテーションを発動する。
 フワッとシェリルの体が浮く。
「こ。これならいけます!!」
 と安堵感に包まれるシェリル。
「そうか。じゃあこれは‥‥」
 蒼樹も『レジストマジック』を発動。
──ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン
 蒼樹の全身が輝くものの、重力から逃れることは出来ない。
「魔法による副産物ということか。ならダメだな‥‥魔法防御膜だけはつかえるが、それも緊急時だけだな」
 まあ、そんなこんなで隊列を組みつつ、一行は回廊の探索を開始した。
 
 第8回廊はかなり入り組んだ作りをしている。
 内壁による迷宮化、トラップゾーンなどが次々とあらわれ、一行の行く手を遮っていた。
「し、しかし‥‥レンジャーがひとりもいないとかなりつらいが‥‥」
 と、いきなり崩れてきた天井を両手で支えつつ、バークがそう呟く。
「全くですね‥‥それよりも‥‥早く御願いします」
 そのバークの横で、天井を支える蒼樹。
 その二人の足元では、パラライズトラップに引っ掛かって身動きの取れなくなっていたシェリルの姿があった。
──ピリピリピリピリ
「ご‥‥ゴメンナサイ‥‥」
 そう呟くのが精一杯。
 そのまま他のメンバーでその場所から引きずり出すと、バークと蒼樹は同時に天井を放して飛び出す!!
──ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ
 そのまま天上は落下し、今来た道を完全に埋めつくした。
「ふうぅぅぅぅ。危なかった」
「ですな。さて、ここからどうするかだな」
 蒼樹とバークの言葉で、マッピング担当のライラが地図をじっと睨みつけていた。
「ふぅん‥‥成る程ねぇ。この次の曲がり角を左にいってみない?」
 そう告げるライラに、セイルが一言。
「まさか、地図の法則性が見えたのか?」
「大体はね。それを証明する為に、ここから先はちょっと慎重にいかないといけないわ」
 そう告げて、横で飛んでいたジニールに話し掛ける。
「御願いね‥‥って、どうしたの?」
 ライラがジニールに問い掛けたとき、ジニールの姿がスーーッと消えはじめた。
「この回廊は地属性。風の守護者である私の力は消えていきます‥‥また呼んでくださいね‥‥」
 そう呟いて、ジニールはスッと消えた。
「あら。それは仕方ないわね‥‥またよろしくねー」
 とあっけらからんと告げるライラ。
「で、この先を左にいけばいいのだな?」 
 と告げるバークだが。
──ガシャッ
「あいつが通してくれればの話よね‥‥」
「全くだ‥‥後ろに下がる事もできず。これはかなりヘビーだ」
 シールドを構えたレイラと空牙がそう呟く。
 その二人の先、回廊の前方には、白銀獅子の姿があった。
「ならば‥‥」
 シャクティを構えたバークも楯として前に出る。
 その横にはさらに蒼樹、3人が楯として護りに徹する。
 前衛としては空牙とセイルの二人がつき、その後ろに巴がサポートで入る。
 後衛でライラとシェリルが詠唱準備。

──ガルルルルルルルルル
 うなり声を発しつつ、ゆつくりと近づいてくる白銀獅子。
「先制いきます!!」
 だが、ライラのサンレーザーは発動しない。
 レミエラに宿る太陽の力は夜中にのみ効果を発揮するものであり、建物などの太陽光の届かない所では、その効果を発揮することはできない。
「そんな!!」
 一瞬の動揺。
 だが、それをサポートする仲間たち。

「‥‥風のぉ〜刃ぁ〜っ!!」
──スパァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ
 素早くシェリルがウインドスラッシュを発動!!
 飛んでいった真空の刃が白銀獅子の鎧を切り裂く!!
「ふう‥‥威力がやっぱり落ちていますね‥‥」
 半減してもなお、シェリルの魔法はかなり強大。
 再び詠唱を開始するシェリル。
 ライラは1度後方へと下がっていく。
 そして入れ違いに、巴の放ったソニックブームが白銀獅子に直撃。
 だが、それはまったくといっていいほどダメージを与えていない。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ」
 セイルが叫びつつ白銀獅子に向かってスマッシュ炸裂!!
──ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォツ
 それは外れ、最悪な事に床に向かって一撃を叩き込んでしまう!!
「なっ!! 振りおろす武器にまで過重が!!」
──ズッバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァツ
 その瞬間、セイルの身体が切り裂かれ、大量の血飛沫が吹き出す!!
 攻勢防壁が起動していたのである。
「セイルっ!!」
 すかさず白銀獅子に向かって一撃を叩き込む空牙。
 だが、それはかすりもしなかった。
 そして白銀獅子の姿を一瞬消えた!!

──ベキバキボキッ!!

 再び姿が見えたとき、白銀獅子の口には、誰かの腕が咥えられている。
「みっ、見えないっ!! 一瞬で持っていかれたっ!!」
 蒼樹の左腕が肩口からえぐり取られていた。
「急いで止血を!!」
 そう叫びつつ、レアが慌てて何かを探す。
「ヒ、ヒーリングポーションでしたらここに!!」
 シェリルがバックバックから薬を取出し、蒼樹に飲ませる。
 そのまま蒼樹は後方に下がり、彼の穴を巴が埋めるシフトとなった。
 シェリルは再び詠唱を開始。より強く魔力が高まるのをイメージしつつ。
「こんな化け物が‥‥」
──ガギガギガギガギッ
 次々と叩き込まれるセイルの攻撃。
 だが、先程の一撃から、全力で叩き込むことができなくなってた。
 その為か、より効果的なダメージを叩き込む事が出来なくなっている。
「もう少し‥‥もう少し弱らせてくれ!!」
 空牙も次々と連撃を叩き込むが、やはり打撃力か軽くなっている。
 身体に掛かっている負荷は、かなりのものなのだろう。

──ゴキッ‥‥

 何かが折れる音。
 その刹那、こんどはレイラが膝から崩れ落ちる。
「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
 レイラの右足が膝下からちぎられている。
 そして再びそれを咀嚼している白銀獅子。
「だ、だめだ‥‥これ以上は被害が増えるだけだ‥‥」
 バークが呟く。
 が、後ろに逃げ道はない。
 まずはこいつをなんとかしないと‥‥

「仕方ない‥‥あとは任せた!!」
 そう呟くと、空牙が静かに構えを取る。
 朧拳最源流技の構えの一つ。
 静かに呼吸を整える。
 じっと白銀獅子の姿だけを追いかける。
 そして一瞬の隙を見ると同時に叩き込む一撃!!
「絶招・闇時雨っ」
 白銀獅子の胸部の一番装甲の薄い部分の皿に中央。
 点穴を突くかのご解く一撃を叩き込んだ後、空牙はその場に崩れ落ちる。
 だが、その一撃を受けた白銀獅子もまた、胸部から大量の血を吹き出しつつヨロヨロと蠢く。

──ズバァァァァァァァァァァァァァツ
 そこにシェリルのウインドスラッシュが叩き込まれると、白銀獅子は絶命した。
「はあはあはあはあ‥‥なんとか‥‥生きているか!!」
 セイルが後方待機の仲間たちに叫ぶ。
「蒼樹さんとレイアさんがダメです!! これ以上は無理です!!」
 レアがなきながら叫ぶ。
「私なら大丈夫だ‥‥それよりも‥‥シェリルは無事か。よかった‥‥」
 楯としての役割をっかりと完遂したレイラ。
 後衛を護りきれたので満足している。
「1度塔から脱出しよう‥‥ライラ、外に出る為の、元の道に戻る為の法則性はすぐわかるか?」
 バークがそう問い掛けると、ライラが再び地図を睨みつける。
「おおよそね‥‥こっちよ!!」
 そのままライラの道案内で、一行は1度塔から脱出することに成功。
 そのまま街の治療院に二人を届けると、傷の治療が終るのをじっとまっていた。



●リベーンジ
──翌日
 二人の治療も終了し、腕と足の接合も終った翌日。
 体力と気力も取りもどし、再び塔へと挑戦する一行。
 ライラが先に階段と『黒水晶の部屋』へ向かう道を予測し、おおまかな地図を完成させる。
 問題は、回廊のあちこちに仕掛けてあるトラップ。
 これだけはどうしようもないと判断し、再び一行はフォーメーションを取りつつ回廊二町撰した。

──8時間後
 ライラの作った道はかなり正確であった。
 トラップによりかなり疲弊されたものの、黒水晶の部屋までたどり着く事が出来た。
「これを破壊すれば、白銀獅子が消えて、回廊事態が元の回廊に戻るという事か」
 セイルがそう告げて、黒水晶を破壊。
 その瞬間、回廊全域を覆っていた超重力が解放される。
 あとは守護者の待つ階段の間へと向かうだけであった。

──10時間後
 眼の前に転がっているのはひとりの女性。
 フードを被った魔導師であったが、今のメンバーの敵ではなかったらしく、ものの数分で決着がついた。
 そしてカギを開いて上の階へと続く階段を昇る。
 そしてそこの先にある扉を開くと、再び超重力の回廊が待っていた。
「ま、またか‥‥だが、今までとおおよそ同じということだな‥‥」
 そう呟くバーク。
 だがライラが顔面蒼白で一言。
「こ、ここの回廊‥‥内壁がないわ‥‥」

 そう。
 地図で言う所の角。
 そこが今立っている場所。
 そしてそこから見える空間は、どの方角も暗い闇の世界。
 つまり、どこからでも奇襲される、どこに法則性があるかまったく判らない場所である。
 自由にいけるということはすなわち、選択しが無限にも広がるということ。
 それだけ時間が多くなり、調査も散漫になりやすいのである。
 前衛後衛という考え方すらもうアウトで、真ん中と周囲という隊列しかない。
 
「とりあえず後衛は真ん中に、前衛は周囲に。どこから調べればいいのかしら‥‥」
 レアがそう呟く。
「どこからって‥‥カギと扉を探すしかないわよね‥‥」
 大量の松明を準備し、それを前衛が装備。
 壁というしきりがない為、明かりもあまり効果を発揮していない。
 それでも、周囲に気を配りつつ、一歩、また一歩と先へと進む事になった。

──5時間後
 ガルルルルルルルルルル‥‥
 最悪の事態。
 周囲から聞こえてくる白銀獅子の唸り声。
 それも一つ二つではない。
 判って居るだけで、全部で8つ。
 それが周囲を取り巻いているのがはっきりと判った。
「‥‥最悪だ‥‥」
 巴が静かにそう呟くと、再び二刀流の構えを取る。
「右前。そっちにソニックブームを飛ばすので、それに合わせて全員で走ってくれ」
 そう告げると、巴は一気に疎に突くブームを飛ばす!!
「今だ!!」
 蒼樹の叫びと同時に、全員がそっちへと走る!!
(相手の攻撃がブラインドアタックと同じなら‥‥気配で察知、もしくは前動作で動きを読む‥‥か)
 巴は全員が走っていくのを確認すると、周囲の『気配』に向かって次々とソニックブームを叩き込む。
 一つでも多く、この場に引き付けておこうというのだろう。
 その巴の作戦は効果があったらしく、巴に判る数で白銀獅子の数は6。
 運悪く二体は皆の方に向かったらしいが、それはなんとかなるだろう。
「あとは任せた‥‥私は‥‥」
──カチャッ
 二刀流を構えつつ、巴は近くの白銀獅子に向かって走りだした!!
「皆の為に、礎となろう!!」



●そして
──第10回廊
 第9回廊を無事に越えた一行。
 ちょうど入ってきた場所の対角線上に黒水晶の部屋があった。
 そこを破壊して急ぎ巴の元に戻ったとき、一行は瀕死になりつつも戦っていた巴の姿を発見。
 そのままさらに壁づたいに第10回廊へと向かう階段の間に到着すると再びフードの魔導師と対戦。
 これもあっさりと方がついたため、一行は次の回廊へと向かった。
 階段を上り扉を開いた瞬間。

──ザワザワザワザワ
 喧騒が聞こえる。
 扉の外は、ノルマンの町の中の風景。
 場所から察するに、中央の噴水のある公園の近くの建物。
 時間にして、おそらくは正午。
 大勢の人々が行き交い、愉しそうに過ごしている。
「しまった‥‥そういうことか」
 バークが慌てて扉を締める。
「い、いまの光景は?」
 そう問い掛ける蒼樹に、バークが一言。
「試しの試練。俺がインドゥーラでも体験している。とこか異なる時間と空間の世界。そこの何処かにカギと扉がある筈‥‥」
「つまり、時と空間‥‥月の精霊の力によるものですね?」
 バークの言葉を聞いて、レアがそう告げる。
「恐らく。そしてもっとも厄介な場所‥‥」
 そう。
 皆の知っている限りの場所が、次の回廊の全て。
 答えがどこに在るのかなんて、誰にも判らない場所。

 一行は まず対策を考える為に、塔を後にすることにした。

──fIN