ゲテモノ料理大決戦

■ショートシナリオ


担当:呉羽

対応レベル:11〜lv

難易度:やや易

成功報酬:3 G 80 C

参加人数:8人

サポート参加人数:1人

冒険期間:03月12日〜03月17日

リプレイ公開日:2007年03月20日

●オープニング

 随分と暖かくなってきた、ある日の昼下がり。
 ノルマン全土を賑わしていた、リブラ村を囲む預言騒動も収束し、久しぶりに穏やかな冒険者ギルド内。
「暇ね〜‥‥」
 本当は他にも仕事はあるはずなのだが、のんびり後方で古ワインを飲んでいた受付嬢が、大きく伸びをして背もたれに背を預けていた。
「何か面白いこと無いかしらね」
「アナスィ。お客さんが来てるわよ」
 そんな彼女に、早速声がかかる。呼ばれてカウンターを見た受付嬢だが、そこには誰も居ない。
「裏口から。一応、依頼みたいだけど」
「重要物件ならギルド長や幹部陣でしょ。あたしは関係ないわよ」
「でもアナスィに聞きたい事がある、って」
 言われて彼女は眉をひそめる。そのまま軽やかに立ち上がって、彼女は裏口へと向かった。
 冒険者ギルドの裏口。あらゆる用途に使われる出入り口だが、そこを通って依頼してくる相手は、大抵ろくでも無い物を持って来ていると相場が決まっている。表立って知られたくない、或いは騒ぎにしたくない、そんな内容の依頼を。
「アナスタシア=フィラトフさんですね?」
 裏口を出てすぐの所に、男が2人立っていた。その立ち方で相手が何者なのかを判断した彼女は、出来る限り丁寧に挨拶をする。
「実は、少しお尋ねしたい事が」
 それに応じて、男達は口を開いた。

「風変わりな料理、ですか?」
「公な依頼ではありませんが、先日リブラ村で‥‥」
 それは、虫の大群に襲われたリブラ村での出来事だ。アナスタシアは、個人的に何回か冒険者達に依頼を出しており、その時も彼女と冒険者達は周辺で虫を探し回っていた。結果として、虫を見つけ出し倒す事も出来、彼女の依頼は成功を収めたのだが。
「倒した虫を調理した変‥‥じゃなく冒険者ね。えぇ、知ってます。あんな物を口にするなんて神への冒涜だと思いますから、食べませんでしたけど」
 都合の悪い時だけ出す神の名を口に出し、彼女は肩をすくめる。
「あの時、我々もリブラ村にいました。決戦の時を間近に迎えて準備に追われていたその時、倒した虫を様々な形に調理していた人を見つけました。食糧等は充分足り、それを調理して食す必要も無いかと思ったのですが」
「大体あんな物、食べるほうがおかしいですわ。どうせモンスターを食べるなら、もう少し美味しそうな物がいいと思いますけど」
「アナスタシア嬢。その事なのです」
 男達は声質を落として、真剣な表情で本題に入った。
「実は、この話を聞いた我々の‥‥上官が、一度食べてみたいと申しておりまして」
「虫を?」
「虫を美味しく調理した一品を」
「変わった人ね」
 思わず素直な感想を述べてしまい、そのまま口をつぐんだアナスタシアに、男達も苦笑を浮かべる。
「ジャパンにはそういった料理もあるとか。そういった話から、モンスターを非常食に出来るような料理を考えたらどうか、と。いえ、それは職務中の話ではありませんでしたし、軽い冗談だと我々も思っていたのですが‥‥まぁ、食には多少思い入れがある人でして‥‥」
「つまり、モンスターを食べられるものにしようという話ですか?」
「アイスコフィンで凍らせて保存し食糧難の所に運べば、ある程度の解決になるのではないかと真面目に言ってしまう人なのです。それ以上に試してみたいのだと思うのですが」
「変な料理を食べてみたい。その為の理由が欲しい。で、食糧として保存?」
「出来るか出来ないかは別問題として、実行もしないで『これは出来ない』と諦める事を許さない人ですので‥‥」
「分かりました。貴族の遊びに見えないことも無いですけど、本当に食糧として価値が出るならば悪い話ではありませんし」
 自分は食べないけどと思いつつ、彼女はその依頼を請け負った。
 そうしてアナスタシアは自分の趣味依頼の一環として、『モンスター料理大募集!』と書かれた依頼書を、ギルドの壁に張り出したのである。

『モンスター料理大募集!
 モンスターを美味しく料理してくれる人、その材料を取ってきてくれる人を募集するわ。
 貴族を唸らせるような美味に仕立ててくれてもいいし、あたし達庶民が食べれるように、創意工夫を凝らして安い材料費で何とかしてくれてもいいわ。
 モンスターが持ってる病気とか毒とかその辺を何とかするのは、最低条件よ。一応、モンスターに詳しい人を呼んでおくから、その人に聞いてもらっていいわ。モンスターの分布とかもね。
 後、倒しすぎてモンスターの恨み買って逆にパリに攻めてこられても困るから、適度に。
 募集する人だけど、下手打って怪我しても保障はしないから、誰でもというわけには行かないわ。ある程度以上の実力者だけにさせてもらうわね。
 それから、あたしは出来た料理食べないから。食べる人は貴族様なので、毒見必須よ。
         この依頼を受ける冒険者は、冒険者ギルド受付員アナスタシアまで』

「ところでアナスタシアさん。ポイントのほうは‥‥」
「無いわよ。だって、本来のあたしの趣味じゃないもの」

●今回の参加者

 ea0346 パトリアンナ・ケイジ(51歳・♂・レンジャー・人間・イギリス王国)
 ea1662 ウリエル・セグンド(31歳・♂・ファイター・人間・イスパニア王国)
 ea2037 エルリック・キスリング(29歳・♂・神聖騎士・人間・ノルマン王国)
 ea2554 ファイゼル・ヴァッファー(30歳・♂・ファイター・人間・フランク王国)
 ea4107 ラシュディア・バルトン(31歳・♂・ウィザード・人間・イギリス王国)
 ea8284 水無月 冷華(31歳・♀・志士・人間・ジャパン)
 ea8988 テッド・クラウス(17歳・♂・ナイト・ハーフエルフ・ノルマン王国)
 eb5413 シャルウィード・ハミルトン(34歳・♀・ファイター・ハーフエルフ・ノルマン王国)

●サポート参加者

御門 魔諭羅(eb1915

●リプレイ本文

 始めはみんな、ゲテモノだった。
 今、誰もが食べるような食べ物ですら。
 そう。それを誰かが口にするまでは。

●食材は何?
「こぉらぁ〜っ。アナスィ! お前が広めたのかぁああっ」
 がおーと叫びながら、開口一番、ファイゼル・ヴァッファー(ea2554)が受付嬢に文句を言った。
「あら。『おもちゃ』が気に入らないなら、『げぼく』にするわね」
「ちょっと待てぇ〜っ」
 アナスタシアが『この冒険者はおもちゃに最適よ』とギルド内に言いふらしたらしい。
「それはさておき、この子がモンスター研究者よ」
 おもちゃ改めげぼくを無視して、彼女は皆に少女を1人紹介した。
「オデットだ。宜しく」
 細身のエルフは愛想も無く簡単に挨拶する。どう見ても12、3歳といった所だが。
「まだガキの冒険者も居るし、別にあれだけどさ‥‥大丈夫なのか?」
 思わずシャルウィード・ハミルトン(eb5413)が尋ねると、オデットは持参した古い地図をばっと開いた。
「問題ない。どのモンスターを食べたいの」
「細かい地図ですね‥‥。すごいな」
 感心したようにテッド・クラウス(ea8988)が覗き込み、その後ろで彼女持参土産の兎足を食べていたウリエル・セグンド(ea1662)が。
「キノコ‥‥熊、蛇、猿‥‥イソギンチャク‥‥いろいろ食べたけど‥‥スクリーマーが一番面白かった‥‥」
「ヒューマノイドのモンスターは、精神的な観点から避けたほうが無難だと思います」
 水無月冷華(ea8284)も意見を述べた。
「それにしても調理者はボクひとり。キッチンは戦場になりますなぁ」
 全員を見渡し、パトリアンナ・ケイジ(ea0346)が呟く。厨房は既に用意されていたが、そこには手伝う人の姿は無い。
 そして、皆が望むモンスター、或いは近辺で食材に使えそうなモンスターの棲家などを聞き、ゲテモノ料理人を残して7人はパリを出て行った。

●食材1〜蜂の子
「いない」
「はい?」
「今年は寒かった。蜂が巣を作るにはまだ早い」
 ジャパンに居た時に聞いた、蜂の幼虫を食べるという案を出したテッドだったが、あっさりその存在を否定された。

●食材2〜蛇と蛙
「では‥‥食糧難の際ということを考えると、量が確保出来る事と見るからに食べたくないという点から、大蛇と大蛙はどうでしょう」
 というわけで。
「居たぞ! 右斜め横前方10m!」
「よし、こっちは貰ったぁ!」
 ラシュディア・バルトン(ea4107)のブレスセンサーが、的確に蛇の動きを察知する。冬眠から覚めたばかりでぼーっとしていた大蛇は、シャルウィードの鈍器に頭を殴られてへたっと倒れた。
「ゲテモノ料理を試してみようという事には感心しましたが、もう少し‥‥後の季節に依頼を出して欲しかったですねっ」
 苦笑しながらテッドも剣を奮う。大蛙も季節的に居ないだろうと言われたからだ。
「そうですね。毒蛇に噛まれた人は申し出てください。アンチドートを使いますので」
 エルリック・キスリング(ea2037)の声に、皆は頷く。比較的大蛇と言いつつも小ぶりの蛇ばかりが集まったが、とりあえず最も大きいものを冷華のアイスコフィンで凍らせ、後は皮袋に入れて持ち帰った。

「ふむふむ。蛇ですか。皮を剥いで干すのも宜しいですな。しかし、柔らかい子供や味のありそうな内蔵、植物なら若芽が開拓には適していると思いますよ」
 受け取ったパトリアンナは、早速調理に取りかかった。

●食材3〜蟲色々
「あれはあれで結構栄養価が高いそうです。故郷では、テッド殿がおっしゃったような蜂の子以外にも、蝗も調理していただきますよ」
 今回、食材凍結保存という重要任務を預かっている冷華が言うと。
「蟲を食べてみたいってとこから始まってるもんな。でも、この前のリブラ村騒ぎで蟲が大量消滅して、それに食べられてた植物や動物が多くなって‥‥んで、それが脅威になるなんて事は」
「でもあれは地下の貯水地跡で大量に育成されていたようだし、生態系に異常は無いかもしれないな」
 ファイゼルの疑問にラシュディアが答えつつ、「その可能性は無いとは言い切れないけど」と付け加えた。
「まぁ、適当に狩ってりゃいいだろ。春になれば蟲も大量に湧くだろうしな」
「蟲‥‥また大量発生‥‥? 次こそ非常食‥‥」
 シャルウィードの言葉に耳ざとく反応したウリエルを笑いつつ、彼女は手近な虫をべちっと叩き落す。
「これは小さすぎるか‥‥」
「モンスター級の大きいのは見当たらないな」
 ラシュディアのブレスセンサーにも、巨大な虫は引っかからなかった。
「あ。向こうに何かいますね!」
「あれはどう見ても人型じゃないか?」
「‥‥叩いてきていいか?」
 いい加減、雑魚としか呼べない敵ばかりを相手にしていた事で精神的疲労が溜まったのか。シャルウィードがぼそりと言い、ファイゼルが軽く頷いた。
「森の調和を乱さない程度にやろう♪」
「‥‥食べられるかな‥‥肉‥‥」
「ちょ、ちょっと待て、お前ら。人型は食わないんだよな? な?」
 慌てるラシュディアに、冷華も首を縦に振る。
「人間として、食べてはいけない物体でしょう」
「そうですね。あれを毒見するのはちょっと」
「そうだ! 世界の平和の為とはいえ、あんな物で生贄になるのは嫌だぞ!」
 頷くテッドも味方につけて、ラシュディアはびしっと指を敵のほうに指そうとして‥‥。
「来ました」
 エルリックの声に振り返った。そこには何時の間にやらゴブリンの群れが。
「やれやれ」
 皆が武器を構えてそちらへ向かって行くのを見ながら。
 ラシュディアは言いようも無い不安に襲われた。
「そ‥‥それは食い物じゃないからな! 捕ってくるなよ!」

●食材4〜キノコ
「毒々しいな‥‥」
 パトリアンナに虫を渡した後、彼らは見るからに毒を持っていそうなキノコと遭遇していた。
「踏んだらうるさいから‥‥耳を塞ぐといい‥‥」
 ウリエルの忠告に従って、皆は耳に手を当てる。
「アイスコフィンで回収しますか?」
「でもそれだと、溶かした後に悲鳴を上げるのでは?」
 それはさすがに調理人もひっくり返ってしまうかもしれない。
「うるさいの嫌だし、魔法でどか〜んと一発やったらどうだ?」
「スクリーマーにか? 大型モンスターと遭遇した時の為に温存しておきたいんだが‥‥」
 渋るラシュディアを説得し、一瞬にして風の刃で切り刻んでしまった彼の腕を、皆で褒める。
「何か‥‥いいように使われている気がする‥‥」
「気のせいですよ」
「そうそう。魔法って便利だよなー」
「魔法素敵‥‥。拍手‥‥」

 一方その頃パトリアンナは。
「ん? こっちはもういいかな? 臭みは抜けましたね。では、こちらに取り掛かると致しましょう♪」
 鍋を3つも用意して、楽しげに食材を刻んでいた。

●食材5〜ジェル
「何となく、見た目食えそうじゃないか」
 というのがシャルウィードの意見だった。
「これを食べようというシャルウィード殿の勇気に感嘆します」
「火で炙ったら、溶けないですか‥‥? これ‥‥」
 皆は、一部の人がアナスタシアと共に降りた迷宮に来ていた。その迷宮にはジェル系モンスターが結構多い。ジェル部屋もあったくらいだ。
「モノによるんじゃないか?」
「じゃ、狩ってみようぜ」
 というわけで。
 彼らは緑色のジェルを撃退した。次いで茶色のジェルも倒し。
「‥‥言いたくありませんが‥‥見るからに不味そうですよね‥‥」
 テッドの感想を貰っていた。

 その頃、パトリアンナは。
「きのこ〜♪ 美味しいき・の・こ〜♪ お。茹で上がりましたね。ではこれを野菜と炒めて、っと‥‥」
 鼻歌まじりに鍋をかき混ぜていた。

●食材6〜肉
「エレメント、ドラゴンは手出ししにくいが、ドラゴンの肉っていうのはどうなんかね」
「まさか、未だ行方不明のブリザードドラゴンを食べようと‥‥」
 シャルウィードの一言に、皆は彼女に注目する。
「そうじゃないけどさ。伝承とかにもあるだろ? 肉食べて不老不死とか。そんな記述が残るくらい美味いって事なんじゃないかっても思うわけで」
「肉‥‥何日食えるかな‥‥。100人くらいいけるかな‥‥」
「そうだよなぁ。気になるな。探してみるか♪」
「お前ら忘れてないか? この依頼は、食糧難を防ぐ為の食材集めで‥‥」
「貴族の食事を作るという件もありましたね」
 味方だった冷華の言葉に、ラシュディアの顔が驚愕の色に染まる。
「いや、やばいだろ。ドラゴンの動きを警戒こそすれ、食おうなんて‥‥」
「そうですね‥‥。ドラゴンは少し危険な気がします」
「そうだよな。そうだよな?」
「ですがアナスタシアさんの言葉を借りるならば、『血沸き肉踊る冒険をしてこその冒険者』だそうですが」
「今回の依頼で冒険する必要は無いだろぉ?!」
 もう1人の味方だったテッドまでもそう告げた。
「でも、モンスター料理を確立しようという事自体、冒険ですね」
 そしてエルリックにも言われてしまう。
「じゃ、ドラゴン探しだな〜♪」
「ちょっ‥‥ちょっと待てぇ!!」

 その頃のパトリアンナさんは。
「‥‥これを大衆食にするのは難しいでしょうねぇ‥‥。酸を吐くから酸味も強そうです。食して内臓ただれたら困りますよねぇ♪」
 2匹の氷付けジェルを前に、いろいろな想像に耽っていた。

●お味は?
 結局ドラゴンを釣らずに帰って来た食材収集班は、下ごしらえもばっちりのパトリアンナの手伝いをする事になった。
 調理の手伝いも出来ない者達は、アナスタシアに依頼したという男に出会い、
「本当にこれが美味だという事になったら、以後は我々が食材集めに出向く事になるのでしょうか‥‥」
 と愚痴を聞かされていた。
「さぁ、出来ました。なかなかの出来だと思いますよ、皆さん」
 パトリアンナと手伝い達が、テーブルにずらりと料理を並べる。
「‥‥これは、何でしょうか」
「それはジェル蒸しですよ。いやいや苦労しましたよ、それは」
 皆が沈黙する中、1人そわそわしていたウリエルが。
「いただきます」
 それにフォークを刺した。
「それを食べるとは感心だな」
 今にも口に入れようとしたその時、背後からエルフ少女が声を掛けた。
「食わず嫌いは‥‥よくないから‥‥」
「成程。ジェルは悪食(?)だ。食べれば身も心もジェルになるかもな」
「全身で溶かしたりするような生物ですからねぇ。あなたも体がどろどろになってしまうかもしれません♪」
「‥‥どろどろ‥‥は困るな‥‥」
 大人しくフォークを置いたウリエルのジェル蒸しを、皿に残っているそれと一緒に持ってパトリアンナはどこかへ行ってしまう。
「これは蟲かな‥‥」
「パトリアンナさんを信じましょう‥‥」
 毒見役が残された謎料理を眺めて決心し、それぞれフォークを刺した。
「あ」
「あ」
「‥‥あ?」
 毒見役ラシュディアとテッドが同時に声を上げる。
「何だい?」
「いえ、美味しいですよ。舌に違和感も感じません」
「じゃ、一口」
 次々と皆が手を伸ばし、最後に冷華が用心深く口に入れて小さく頷いた。
「虫と蛇と茸。‥‥そうですね、何かあるほうが可笑しいのかもしれません」
「じゃあこれ、使えるな」
 彼らは早速それをアナスタシアと彼女の依頼人に報告。彼らは深く感謝され、そうして料理の一部が運ばれて行った。
「それにしても、よく食べるわね」
「食べれる時に食べる‥‥鉄則だ」
「あんた食いすぎよ」
 言いながら、アナスタシアも蛇と茸を口にした。

 そしてその頃の‥‥ゲテモノ超絶料理人は。
「これを高級料理として貴族に出して暗殺‥‥なぁんて事も出来るかもしれませんね〜♪」
 厨房で更なる高みを目指して。
 ジェル蒸しに手を加えていた。

 その後、ジェル蒸しがどうなったのか‥‥は謎である。