イノシシ? を退治せよ!
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■ショートシナリオ
担当:まひるしんや
対応レベル:1〜3lv
難易度:普通
成功報酬:0 G 78 C
参加人数:15人
サポート参加人数:-人
冒険期間:08月08日〜08月15日
リプレイ公開日:2004年08月18日
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●オープニング
「イノシシが出るんじゃぁ!」
冒険者ギルドにやってきたその老人は、開口一番異様に興奮しながらギルドの親父に怒鳴りつけていた。
「な、なんだい、爺さん。イノシシがどうかしたのか?」
動揺しつつも尋ね返すギルドの親父。
もっとも、そんな親父の言葉を聴いているのかいないのか、老人は目を血走らせ、口の端から泡を飛ばしながら延々と怒鳴り続ける。
「イノシシがワシの畑を荒すんじゃぁ!!!!」
この一辺倒で埒が明かない。
「いや、だからな、爺さん‥‥‥」
何だか激しい疲労感を感じつつ、たしなめる親父。
そんなこんなで落ち着くのを待って話を聞くと‥‥
「ワシの畑にイノシシが出るんじゃ。こいつを退治してくれんかの」
そういうことらしい。
なんでもキャメロットからほど近くにの村に老人は住んでいるのだが、その畑が最近荒らされているらしい。
「そやつら、なんとも生意気なイノシシでの、後ろ足で立って歩くんじゃ」
(「‥‥何?」)
疑問符を浮かべるギルドの親父。
少なくとも、一般的なイノシシは後ろ足で立って歩きはしない。
イノシシのような顔で二足歩行するというと‥‥
「爺さん、そりゃオークじゃないのか?」
「オーク? なんじゃそれは?」
老人、どうやらコレまでの人生農業一筋でモンスターには詳しくない様子。
さらには
「他には、二本足で歩く犬もおったの」
「‥‥‥多分、コボルドだな」
そんな相手もいる様子。
だが、まぁオークにコボルド相手なら簡単な仕事に入るだろう。
そんな訳で、依頼を張り出した親父。
ふと気になって、老人に問いかける。
「で、その立って歩くイノシシと犬はどれくらい居るんだ?」
「あ〜、両の手で数え切れなかったで判らんな。足の指まで使えば数え切れたかも知れんが」
「‥‥‥‥‥参加募集は15人、と‥‥‥」
とにかく数は居るらしい。
そんな調子で掲げられたこの依頼。さて、一体どうなる事やら。
●リプレイ本文
●イノシシ? 退治、準備中
「ワシの畑が〜〜〜!!」
依頼を受けた冒険者が老人の畑にたどり着くと、そこはそれはもう酷い有様であった。
葉野菜や根野菜はことごとく食い散らかされ、ようやく実った果樹園の実は既に半分以上持ち去られている。
老人が冒険者ギルドに向かっている間、暴虐無尽の限りを尽くしたのだろう。
あまりの惨状に、老人は今にも卒倒しそうだ。
「オッサン、タノンダカラニハタショウノギセイハイタダクゾ‥‥ッテ、モウギセイデマクリダナ」
その様子に確認を取るように空魔玲璽(ea0187)が話しかける。
が、空魔はいまだイギリス語を勉強中。無数の言語の知識にも通じてはいるが、微妙に片言にならざるをえない。
「〜んこの被害は、イノシシ? というか犬? というか‥‥‥二足歩行の時点で分からないかなじぃさんや‥‥」
ラギシエル・ラフ(ea5469)は茶々を入れるようにその後に続く。
だが、話しかけられた老人は全く人の話を聴いちゃ居なかった。
それどころか、
「ぬ、ぬふぁ〜〜〜〜〜‥‥」
あまりの憤激に頭に血が行き過ぎて本当に卒倒してしまう。
「爺さんに、襲撃が昼にあるのか夜にあるのか聞きたかったのだが」
事前にその辺りを聞こうとした九条剣(ea3004)出会ったが、これでは話を聞くのは難しいだろう。
仕方なく老人を家に連れて行き、回復を待つ九条。
まぁ、それはそれとして‥‥とにかくこんな暴挙を放置するわけには行かない。
冒険者は早速幾つかの策を話し合うと、行動を開始したのであった。
畑の周りでは、幾人もの冒険者たちが無数の罠を仕掛け始めていた。
罠設置の全体的な指揮をしているのはゼファー・ハノーヴァー(ea0664)とジャッド・マイルズ(ea3924)。二人ともレンジャーらしく罠の知識が豊富だ。
ジャッドはオークたちが荒らしたと思われる畑の被害箇所を調べ、足跡を探している。
巣から畑にやってくる経路を調べようというのだろう。
既に大まかな予測は立て終わったのか、幾つか罠かけるべき箇所を指示している。
また、既に使い物にならない野菜を集め、囮として積み上げてみたりと、用意は周到だ。
ゼファーは自身でも落とし穴のカモフラージュを行い、即席のスリング(投石器)を準備してもいる。
中々に頼もしい人材といえるだろう。
そのほかの冒険者たちも罠を熱心に仕掛けている。
「うまく行く事を祈るか‥‥」
そう呟いたのはウルスラグナス・ゼーティア(ea1097)。仕掛けているのはロープを巧みに使った罠だ。
罠の知識はさほど無いが、ゼファーの指示の元、その罠は中々の出来となっている。
一方、落とし穴系の罠を作っているのはフィアンナ・ハーン(ea1134)とリスフィア・マーセナル(ea3747)。どちらも一見上品そうに見える女性なのだが、何気にほり終えた落とし穴の下に、とがった木などを並べていたり、かなりの力で土を掘り返して見せたりと、何気に中々恐い。
「オークとコボルトの退治だね」
そう確認するレフェツィア・セヴェナ(ea0356)も罠を仕掛ける係だ。基本的に罠の知識は持ち合わせていないのだが、他のメンバーの指示に従い幾つかの罠を完成させている。
スピア・アルカード(ea2096)も、皆を手伝っている。スピアはこれが終わり次第、早めに待ち伏せに入るつもりの様子。既に隠れるべき物陰は見つけてあった。
同じ罠でも、アリシア・ハウゼン(ea0668)の作るものは一風変わっていた。
ロープの代わりにつるなどを使っているのだ。
多少は強度に不安が出るかもしれないが、普通のロープよりも相手には気付かれにくいだろう。
植物の知識が深いことをよく利用しているといえる。
一方、その頃。
「イノシシや犬がどちらの方向から来るか、とか判りますか?」
そう言って意識を取り戻した老人からオーク達がやってくる方向を聞いたアルメリア・バルディア(ea1757)は、老人から聞きだした方向に歩を進めていた。
付近の住人の話では、その方向には古い鉱山の跡地があるらしい。
恐らくそこにオークは巣を作っているのだろう。
そこを調べるつもりなのだが、流石に一人では危険すぎる為、護衛に恋雨羽(ea3088)がついていた。
「畑に被害を出さずにすむから、オークの巣の近辺で戦闘したいものですね」
それも一つの考えかただろう。
そう言いながら歩む二人、その視界に入ったのは・・・
今まさに再び畑を荒さんと、坑道から姿を現した無数のオークとコボルドの姿だった。
●イノシシとイヌがやってくる!
「オーガにコボルドね‥‥あんまり役に立たないだろうけど頑張るね♪」
オーク来るの知らせを受けて、冒険者たちは戦闘体制に入っている。。
その中の一人リゼライド・スターシス(ea4664)は、今はじっと畑に身を伏せてオークたちの接近を待っていた。
シフールであるリゼライドは小柄ゆえ、オークたちにも気付かれにくい。その為オークたちの通り道にもっとも近いポイントで、じっくりとその時を待つ。
そして、奴等がやってきた。
既に何度も畑を襲っているためか、無造作に畑の中に入ろうとするオークたち。
だが、先頭のオークが足を踏み出した途端、その体が奈落へと転げ落ちた。
次の瞬間湧き上がるオークの醜い悲鳴。落とし穴に落ちた数匹のオークが、そこに敷き詰められた木に身体を貫かれもがいている。
動揺するオークとゴボルド。
その中の一匹が後ずさりした途端、今度はつるを足にかけられ逆さまに釣り上げられる。
そこに来て、冒険者たちは一気にオークとゴブリンに襲い掛かった。
「オーラボディ!」
先頭を行くのはクリオ・スパリュダース(ea5678)。
距離をとって弓や魔法を飛ばす冒険者の攻撃をかいくぐったオークが、クリオにイヤな色にさび付いた鎚矛を叩きつける!
だが、クリオのオーラを活用させた防御であっさりと受け流されてしまう。
下段突きも駆使して立ち回るクリオにオークたちは手も足も出ない。
さらに飛び出したのは空魔。
「打ち砕く! 鋼の拳!」
巧みにオークの背後の回ると無防備な背中に強力な一撃を与える。
続くのはレフェツィアだ。意識を集中するとコアギュレイトで迫る敵の動きを止めて見せる。
ゼファーやアリシアたちは魔法や弓で遠距離攻撃に徹している。
無数の矢と魔法は、オークたちについてきたコボルドを次々と貫居て行く。
これではオークたちが愚かとはいえ、負けをあっさり悟ってしまうだろう。
そうなれば、そう、逃走だ。
だが、今回の参加者たちは容赦が無い。
九条やクリオは愛馬に跨りチャージングで追跡し、オークの逃走も見越した罠がその逃げ足を奪う。
少しでも遅れれば、サンレーザーやホーリー等が容赦なく降り注ぎ、弓矢が急所に突き刺さる。
しっかりと準備してあった為、冒険者は万全のまま追撃戦でも優位に立ち、そして‥‥
巣穴である。
鉱山の入り口までたどり着けたモンスターはほぼ半数。オークとコボルド半数づつの6匹であった。
「もう逃げ場はあるまい・・・・祈りは済んだか?」
オークたちを追い詰めるウルスラグナスを初めとする冒険者たち。
だが、此処に来てオークたちの覚悟も決まったようだ。
意を決するように、全力で冒険者へと突撃してくる。
「くっ、おのれっ、イノシシ料理にしてくれる!」
一瞬動揺するゼファー。
だがそれも、リスフィアらのスマッシュが炸裂する事にはあっさりと収まっていた。
そして‥‥
気がついた頃には動くオークやコボルドはいなくなっていたのだった。
●そしてその後
事件解決をうけても老人は不機嫌のままだった。
オークが巣穴にしていた坑道に入った冒険者たちは、まだ手付かずの無数の野菜を見つけたのだが、野菜に染み付いた悪臭の所為で到底人の食べるものではなくなっているのだ。
これは怒るしかあるまい。
とはいえ、オークたちを見事退治したのは事実である。
冒険者たちは十分に報酬を受け取ると、老人の畑を後にする事になるのだった。