収穫祭☆エール祭り!

■ショートシナリオ


担当:マレーア4

対応レベル:8〜14lv

難易度:易しい

成功報酬:4 G 15 C

参加人数:11人

サポート参加人数:2人

冒険期間:10月21日〜10月26日

リプレイ公開日:2006年10月28日

●オープニング

「今日もいっぱいとれたわね、御爺ちゃん!」
「そうじゃのぅ。収穫祭の時期に間におうたわい」
「それじゃあ早速準備しないとねっ!」
 娘がそう言うと、老人は嬉しそうに頷くのだった。
 その後ろにはささやかな鶏と、ささやかなウサギ‥‥。
 そして、白いパンが並び、寝かせて置いたエールの樽‥‥。
 これからこの街は収穫祭の始まりとなるのだった。
 そして、その話は冒険者達がいる王都へも届いていた。

「へぇ、収穫祭ですか。凄いですね〜♪」
「収穫祭って、お料理とか出るんですか?」
「もう! すぐ食べ物の話ですね? 何でも、大きな豚肉が一つ、そして鶏肉、ウサギ肉、白いパンにベリージャム。ミルクベースの暖かいスープ等が出るようです」
 男性のギルド員がそう答えると、女性のギルド員はへぇ、と頷いた。
 そして、男性のギルド員は途端に目を輝かせる。
「何と言っても収穫祭のメインはエールです! 各地で作られたエールが一斉に集まり、好きなだけ飲めるんですよ!」
「え、エールですか?」
「そう、エールです! あぁ、一度でいいから倒れるまでエールを呑んでみたいです〜‥‥!」
 目が輝くギルド員を見て溜息一つ。そして後ろからヒョイとその話題の収穫祭の書類を見る。
「あら。今年はどうやら領主様から下げ渡された鹿肉も特別のご馳走として出るみたいね?」
「でも、味付けは塩と酢だけなんですよねぇ‥‥」
「仕方ないですよ、高値ですし。あってもハーブだと思いますよ?」
「う、うう‥‥食べに行きたいです‥‥」
「ダメです。仕事があるんですから!」
「ううう‥‥」
「あら? 此れ、輸送の人手募集されてますよ。お仕事にしてしまいますよ?」
「‥‥はぁい‥‥」

 そして諦めきれないギルド員は冒険者達に希望を託した。
 其れプラス輸送の人手として仕事をしてきて欲しい、と。
 自分の代わりにエールを沢山のみ、料理を味わって来て欲しい。
 願わくば残り物でも持って帰って来てくれれば‥‥と。

●今回の参加者

 ea0356 レフェツィア・セヴェナ(22歳・♀・クレリック・エルフ・フランク王国)
 ea1466 倉城 響(29歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea1542 ディーネ・ノート(29歳・♀・ウィザード・人間・イギリス王国)
 ea1587 風 烈(31歳・♂・武道家・人間・華仙教大国)
 ea1643 セシリア・カータ(30歳・♀・ナイト・人間・ノルマン王国)
 ea2179 アトス・ラフェール(29歳・♂・神聖騎士・人間・ノルマン王国)
 ea3982 レイリー・ロンド(29歳・♂・ナイト・人間・ビザンチン帝国)
 eb3490 サクラ・スノゥフラゥズ(19歳・♀・ナイト・エルフ・イギリス王国)
 eb5735 結城 絵理子(28歳・♀・天界人・人間・天界(地球))
 eb6239 昼野 日也(29歳・♂・天界人・人間・天界(地球))
 eb8177 古崎 郁(30歳・♂・天界人・人間・天界(地球))

●サポート参加者

ベルディエッド・ウォーアーム(ea8226)/ ウルリカ・ルナルシフォル(eb3442

●リプレイ本文

●お仕事
「収穫祭ですか、良いですね」
 こんな楽しい依頼があるなんて、アトス・ラフェール(ea2179)はウキウキと心弾ませていた。
「タダで飲み放題食べ放題なんて素敵ですね♪ たくさん堪能しないとです!」
「収穫祭楽しみだね〜。ギルド員さんの分も、しっかりと楽しんでこなくちゃね」
 同感、頷きながら結城絵理子(eb5735)とレフェツィア・セヴェナ(ea0356)は、最後まで未練たらたらだったギルド員の顔を思い出していた。彼は今日も確実に、仕事に追われているはずだ。
「輸送の仕事もちゃんとしないと、ですよね」
 だから勿論、セシリア・カータ(ea1643)に皆は同意し。
「美味なる一杯の為に働きますよ!」
「力仕事はそんなに得意じゃありませんけど、頑張りますよ♪」
 アトスと絵理子は意欲満々、拳を握り固めたのだった。
「エールがたっぷり入った樽‥‥ん〜、私じゃ持ち上がらないデス」
 見上げて早々、悟ったディーネ・ノート(ea1542)はその代わり、と羊皮紙を手にした。
「力仕事は皆に任せるから。私は、名簿チェックとか積み込み指示を出すね」
 適材適所。それぞれがそれぞれに出来る事をやるのだ。
「前が見えないですね‥‥転倒しないよう、注意しないとですね」
 ディーネの指示に従いつつ、樽を運ぶ倉城響(ea1466)。
「無理に持たないで、樽を斜めにして廻しながら運ぶと楽かもしれません」
 アトスやセシリアと、協力し合い良い方法を模索しながら。
「やりすぎると、泡が立ってしまって美味しくなくなると思うので、注意が必要ですけどね」
 響は気を付けつつ作業を続けた。折角のエールだ、美味しいままで届けてやりたかった。
「うんっ! この後には、食べ物さん達が控えてるんだもの、何でもするわよ! ええ。そりゃーもぉ♪」
 ディーネが声を弾ませ、
「普段は辛い労働も、後に待っているものが違うだけでこれほど変わる‥‥素晴らしいですね」
 よいしょっと樽を押し上げたアトスもつい、笑顔をこぼしてしまう。
「おっと、これではいけません。気を引き締めなければ」
 それでも、この後の事を思い描くと、こみ上げてくる笑みを抑え切れないアトスだった。
「では、先導します」
 サクラ・スノゥフラゥズ(eb3490)は愛馬に跨ると、皆を先導した。念のため、護衛も兼ねている‥‥勿論、武器を抜くような事態にならないのが望ましいが。
「まっ、万が一も考えて、警戒だけはしておかないとな」
 輸送中、賊に襲撃される可能性も皆無ではないのだから‥‥風烈(ea1587)もまた、道中周囲への警戒を怠らなかった。
 その甲斐もあって、暫くの後、一向は無事目的の場所に着いたのだった。

●サンドイッチパーティ
「折角だし、もう少し飾りつけに凝らない?」
 到着早々、レイリー・ロンド(ea3982)は動いた。街の人と相談しながら、手早く絵を描いたり彫り物をしたり‥‥それら飾りつけは、祭りに華を添えるため。
「即席サンドイッチパーティにしませんか? 収穫祭に参加するのは、大人達だけではありませんし」
 一方サクラと絵理子は、厨房でサンドイッチ作りに勤しんでいた。
「うさぎ肉や鹿肉は初体験ですね‥‥どんな味になるのか楽しみです♪」
 貰ったパンを薄く切り、間に肉やジャムを挟んだサンドイッチ。サクラと絵理子は即席のそれを手際よく作っていった。
 その間、響やアトスは力仕事に勤しみ‥‥そうして、祭りの準備は滞りなく完了した。

「これで良いのかな?」
 まるごとメリーさんを着込んだレフェツィア。仮装というよりは着ぐるみなのだが、可愛いから良し!
 同じく、響はまるごとわんこさん、サクラは髪をお団子にしチャイナドレスにショール姿だ。
「こっちならこれくらいで十分仮装だろ」
 言う昼野日也(eb6239)は普段着。とはいうものの、天界から来た時の服装は、アトランティスの者達から見れば成る程、立派な仮装だろう。
「収穫祭という事で、お祭りの間だけ仮装をしよう」
 発端はレイリーの提案だった。張本人はターニップヘッドを被りマントを着け、カブで作ったランタンを持ってハロウィン気分だ。
 もう一人、黒ずくめの魔法使い風衣装にとんがり帽子、な絵理子もハロウィンを意識している‥‥キメっ!、なポーズもバッチリだ。
「ご苦労様でした、先ずは一杯、どぞ」
 そんな絵理子達が会場を訪れると直ぐ、エールを並々と注がれたジョッキが差し出された。弾ける泡が何とも魅力的だ。
「わ、早速ですね‥‥いただきます」
 サクラを始め、飲める者は皆口々に礼を言い、受け取る。
「こちらは都の人のお口に合うか、分からないですが」
 料理を勧める娘さんには、どこかおずおずした風だ。
「塩気が十分行き届き旨味が引き立っている。私自身は大満足です」
 だが、口にしたアトスは率直に告げた。味付け自体は成る程、単純だ。しかし、それは肉の持つ本来の味を引き出しており、アトスを満足させてくれたから。
「あっ、私と絵理子様もサンドイッチをたくさん作ったんです」
「みんなにも食べて欲しいです、倉城さんもどうぞ♪」
「ありがとう‥‥すっっっっっごく美味しいです」
 響の賞賛は決してお世辞ではなかった。それは街の人々も同じ。
「うさぎ肉は‥‥意外とアッサリ風味ですね」
 自らもほお張りながら、興味深そうに絵理子。
「これも満足してもらえると思うわ」
 と、アトスの鼻先に差し出されたのは、香ばしい香りのする皿。
「御領主様からのいただきものよ」
 得意げに胸を張るおばちゃん。その鹿肉は確かに美味で。
「さて、この料理にはどれが合いますか」
 アトスは並べられたエールへと手を伸ばした。
 琥珀色をしたものは、苦味が強くて少し酸味が感じられた。褐色がかったものは、ホップが利いた苦味のあるもので、炭酸は少な目か。後は、苦味が弱く口当たりが甘い、マイルドな赤褐色なものや、軽い口当たりの暗褐色なものなど、色合いノド越し等、微妙に異なる様々なエールが所狭しと並べられ、振舞われている。
「えっと、このエールは何処のエールですか?」
 ザルでない絵理子は、ちょっとずつ味見しつつ、何やらぶつぶつ呟いている。産地とエールの味を覚えようとしているのだ‥‥帰ってから、ギルド員に感想を聞かせて上げられるように。
「これで少しは参加した気分になるかもですよ♪」
 絵理子に、隣人や彼氏へのお土産を物色していたサクラも、ニッコリと大きく頷いた。
「基本的には、飲んで飲んで飲んで飲んで、食べて騒いで楽しむって感じなんだな」
 エールを順番に味わいながら、烈は故郷を思った。その年の収穫を祝い、翌年の豊作を願う‥‥基本は変わらず、といったところか。
「至福の一時を過ごせて幸せです。彼らにも是非お土産を‥‥」
 飲み比べ、というよりも、ゆっくり味わっているアトスは、お土産について交渉を始めたのだった。そう、今のうちに、と。

●ヒートアップ
 時間が経つにつれ、どんちゃん騒ぎの度合いはいや増していく。
「ふはは〜! 来年も豊作になるよう、畑と収穫物に祝福を与えるのだ〜!」
 盛り上げに一役買ったのは、絵理子だ。悪の魔法使いを模した絵理子のお告げに、あちこちから歓声が上がる。
「どうです、わんこさん?」
「非常に残念なのですが‥‥申し訳ありません」
 その中、行き先々、勧められる度に響は心底残念そうに、断っていた。エールは美味しそうだし正直言って飲みたい! でも、エールを飲んだら‥‥それが怖いのだ。
「俺っちのエールが飲めないってのか!?」
「その‥‥スグ寝ちゃうのよ私。本当にすいません。はい」
 同じく、飲むのを控えているディーネが隣でやはり、申し訳なさそうに辞退中。
「その代わりといっちゃーなんだけども【クーリング】で冷たいエール作ったげるわ♪」
 だけど、折角の雰囲気に水を差したくなくてそう続けた。
「冷たいエールだって?」
 常温で飲むのが普通である者達にとって、それは不思議だ。
「ん‥‥またノド越しが違って‥‥おおっ、これもいいな!」
「何? 俺も一杯貰っていいか?」
 たちまち取り囲まれるディーネを、
「はいはい、皆さん並んで下さいね」
 響は庇いながら酔っ払い達を捌いていった。
「兄ちゃん、良い飲みっぷりだねぇ」
「で、兄ちゃんは何が出来るんだい?」
 烈に酒を勧めながら、ディーネ達から視線を移した酔っ払いがリクエストした。仮装集団を芸人か何かだと勘違いしていたのかもしれないし、或いは、ただの軽口だったのかもしれない。
 だが、烈は乗った。村人の挑発に、ではない。例えるならば、この高揚の一途を辿る、雰囲気に。
「飲めば飲むほど強くなる。酔八仙拳の妙、見せてやろう」
 だから、差し出されたエールをグィっとやってから、珍妙な動きを見せる。揺れる身体と、おぼつかない足取り。それは素人が見ればただ酒に酔っただけと、取れる。
「すごいです、烈さん」
 そま中、セシリアはパチパチと素直に拍手した。酔拳‥‥酔えば酔うほど強くなる、という拳法の型だと、悟って。
「あの動き、私にはとても無理です」
 それなりに飲み比べたりしてジョッキを重ねているが、自分にあんな真似は出来ない‥‥いや、当たり前だが。
 だが、だからこそ、純粋にすごいとセシリアは感嘆していた。
「おっと‥‥」
 と、その眼前で烈が足をもつれさせ、ストンと腰から地面に落ちた。
「やれやれ、ちょいと飲み過ぎじゃないのか」
 はやし立てる声に、烈は照れたように笑って見せた。勿論、セシリアはそれが烈がそう見せているだけだと、察した。自分より余程飲んでいる筈だがその実、烈は完全には酔っ払っていない。周囲で何か起こった時、瞬時に動けるような余力‥‥冷静さを残していたから。
 それでも、村人達を酔拳で感心させるよりも、笑い声を選んだ烈は、セシリアに軽くウィンクを送って寄越した。
「俺の故郷の収穫祭はね‥‥」
 良い感じに酔って良い気分のレイリーは、自分の話に耳を傾けていた女の子の手をふと取ると、クルリとステップを踏ませた。
 踊る踊るくるくると。つられて周囲が、危なっかしい足取りで、ステップを踏む。
「皆、笑ってるな」
 多分、その生活は決して楽ではないのだろう、ふと日也は思った。それでも、この一時を食べて飲んで騒いで。また明日からの日常に励むのだ。
 だからこそ、今を思い切り楽しむ。周囲の狂騒じみた熱気に煽られるよう、飲んで飲んで食べて食べまくりながら、
「まっ、酔い潰れないよう、限界ギリギリまでいかせてもらうけどな」
 日也は微笑み、その一線だけは死守していた。
「あっと、もうダメ〜」
 暫く楽しみ、レイリーは笑いながらヘタり込んだ。カブはすっかり赤カブになっている。
「大丈夫? 気持ち悪くない?」
 収穫祭で酔っ払いの世話には慣れているのだろう、女の子は手馴れた仕草でレイリーを介抱し始めた。
「‥‥うわぁ、いいかも」
 膝枕の柔らかい感触を感じ、レイリーは聞かれないように呟いた。
「はっ、わっ、クッキー大丈夫〜?」
 愛犬を抱くレフェツィアは、かなり出来上がった人々からの脱出に、ようやく成功した。ふと気づくと、響やディーネも同じように避難していた‥‥子供達を中心とした、食べ物ゾーンというべき場所に。
「わぁ、わんちゃんだ」「撫でていい?」「モコモコ〜」
 頷いてやると、子供達はクッキーを撫でたり着ぐるみメリーさんにパフっと頬ずりしたり。実は結構放って置かれている様子だが、子供達もまた皆、楽しそうだ。サンドイッチなど美味しいものを食べられるだけではない。収穫を祝う大人達を見る眼差しに、レフェツィアは憧れと尊敬を見て取った。
 そうして、受け継がれていく。レフェツィアは瞳をキラキラ輝かせる子供達に、優しく目を細めた。

●お土産
「冒険者ギルドの受付には日頃、世話になってるしな。それに、今回の担当‥‥ものすっごく酒飲みたそうだったし」
 烈に、レフェツィアはコクコク首肯した。
「出来れば、飲んで倒れるくらいの量、持ち帰りたいよな」
「あなた方が一番気に入ったエールと料理とを、分けて欲しいのだが」
 同意し願うレイリーに、人々は自分の好みを指した。
「料理はコレが気に入ったんだが」
「そうか。なら、このサンドイッチに一番合うエールを持ち帰るか」
「エールはともかく、ウィルに着くまで保つか? あっちで作っても良いが」
 案ずる日也に、レイリーは「抜かりなし」とニヤリ笑って見せた。
 レイリーが考えたのは、サンドイッチと分けてもらった鹿肉とを、グウィドルウィンの壷へ入れコルクで蓋をし持ち帰る、というものだ。更にエールにも一工夫。
「魔法瓶、壊さないように‥‥」
 レイリーに従い、ディーネは慎重に【クーリング】を発動させた。何とか無事成功し一息つき間もなく、今度はサクラの指示で再び集中に入る。
「凍結‥‥」
 こちらも、ペットボトルが膨張しない様、細心の注意を払って。
「これで冷やしていけば、料理もエールも大丈夫ですわ」
 サクラはディーネを労ってから、嬉しそうに声を弾ませた。
「いつも世話になってるし、喜ぶ顔が目に浮かぶよ」
 準備万端整った、レイリーは頬を緩め。
「色々、ありがとうございました」
 街の人達に礼を言ってから、帰途に着いた。

「あぁ‥‥お帰りなさい、皆さん」
 冒険者ギルドの扉を開く。一行の帰りに気づいた例のギルド員が、疲れた顔で笑顔を浮かべ‥‥ようとして、失敗した。
「エールはどれも美味かったし、料理も格別だったぞ」
「そうでしょうねぇぇぇぇぇ‥‥あぁっ幻のエールの香りが皆さんの服から‥‥」
「気持ちは分かりますが落ち着いて下さい」
「じゃ〜ん、お土産があったりします♪」
 じらしても可哀相、サクラと絵理子は持ち帰ったお土産を、指し示した。
「気持程度ですが少しでも雰囲気を味わってください。素晴らしい依頼に感謝します」
 口元に微笑を浮かべるアトスに、ギルド員が目を大きく開いた。
「あのっ、まさかコレ‥‥私にですか?」
 半信半疑の問いに、日也がセシリアが皆が、微笑んだ。
「折角だし、仕事が引けたら宴会しないか?」
 ギルド員はそれこそ、涙を流す勢いで烈の手を取ると、何度も大きく頷いたのだった。

 その夜、ギルドの一角では小さな宴会が開かれたという。古崎郁らによって持ち帰られたお土産‥‥心尽くしの料理とエールと。贈られたギルド員はエールの海でおぼれたとかおぼれなかったりとか。
 ウィルの片隅、祭りの余韻が少しだけ空気をざわめかせた‥‥楽しげに。