箱入息子の大冒険
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■ショートシナリオ
担当:マレーア
対応レベル:1〜4lv
難易度:やや難
成功報酬:1 G 20 C
参加人数:10人
サポート参加人数:-人
冒険期間:07月11日〜07月16日
リプレイ公開日:2004年07月19日
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●オープニング
貴族街。いわゆる支配階級に属す人々が暮らす屋敷街。その一角にある豪邸で、今日もまた切々とした嘆きの声が木霊する。
「なりません! なりませんぞ、オスカー様っっっ!!」
両の目から滂沱の涙を流し今にも土下座せんばかりの勢いで、薄くなった頭髪を振り乱した老侍従が、目の前の歳若い主に詰め寄っている。
「たったお一人で市場見物なさりたいなど! 危険すぎです! お許しできるわけがございませんでしょう!」
言葉を重ねるごとにテンションも上がってゆく侍従の声に、椅子に腰を下ろした少年はいささかうんざり、という風に顔をしかめた。
「危険っていうけどさあ。何が危険なのかもう一度ちゃんと説明してくれない? だいたい、女給見習いのコとか庭番の孫とか、ボクと同い年の8歳だけどよくお遣い頼まれて、一人で行って、無事に帰ってきてるじゃない」
「彼らのような下々の輩と、ご自身をご一緒になされてはなりませ――んっっ!!」
天を仰ぎ、絶叫する老侍従。
「よろしゅうございますかな? 仮にもオスカー様は、当家のご子息のお一人! お父上である閣下は国王陛下の覚えもめでたく、兄君がたにもしものことがございましたら、その時は将来この家をお継ぎになる、いわば高貴なる御立場の方でございますよ! その方が、護衛もつけず一人、あんなどんな輩が潜んでいるやも知れぬ市場をうろつくなど! もし御身に万一のことがあられましたら、如何なさるおつもりですかぁ!!」
「如何もナニも、数多いる父上の愛人達が大喜びするだけだと思うけど」
「な、な、な、ナンということを‥‥!」
ミもフタもない子息の返答に、老侍従は白目を剥き息を詰まらせる。その様に哀れを感じたのか。貴族の子息たる少年は「やれやれ」とため息をつき、座っていた椅子から飛び降りるように立ち上がった。
「わかった、わかったよ。護衛を連れて行けばいいんだろ? それには従うよ。ただし騎士とか衛士とか、そーいった石頭のゴッツイ連中引き連れて、せっかくの市場を歩き回るなんて真っ平ゴメンだからね! 一緒に連れ歩くなら、ボクにも好みってもんがあるんだから!」
改めて、老侍従に視線を据える。
「外にいる間、四六時中一緒にいろって言うんだ。トーゼン、若くてピチピチ(死語)な見目麗しい美女以外、お断りだからね。だからって顔が美女でも、カラダがマッチョってのは絶対却下。ちゃんと出るトコ出てて、くびれるトコはくびれてるナイスバデーね。しかしながらカオとカラダがよくても、こっちの話に答えられもしないノータリンもダメ。無論護衛なんだから、有事の際悲鳴あげて倒れるしかできないヤツなんて論外。カオ良し! アタマ良し! 加えて腕も立つ! プラス、ボク世間知らずだから、できるだけ下町の情緒とかジョーシキとかに通暁してるヒトがいいなぁ。折角だからコンパニオンもして欲しいし」
「‥‥‥‥」
「とりあえずそーゆーヒトじゃなきゃ、護衛として連れて行くのは断じてヤだね。万一眼鏡違いのヤツ連れてきたら、その時はボク一人で市場見物行っちゃうから、そのつもりでね!」
にまり、と笑ってそう言う少年の姿に、思わず眩暈を起こす老侍従。
カオもカラダも頭も良く腕も立ち、下町の常識に通じたうら若い女性。騎士団にそんな護衛を手配したところで、盛大に呆れられて終わりであろう。あるいは我々を愚弄するかと叱責されるか。かくなるうえは、冒険者ギルドに手配を願うしかないが‥‥。
‥‥‥‥。
――願わくはこの件が無事納まったとき、自分の髪の毛が1本でも生き残っておりますように。
●リプレイ本文
●顔合わせ
邸ばかりの貴族街の中でも一際目立つ豪邸。更にその一角の館のサロンにて。幼い自身の主を前に老侍従は、えへんと胸を張る。
「というわけで。いかがですかな、オスカー様! ご希望の人材揃えさせていただきましたぞ!」
対する主は、その体型には些か大き過ぎる椅子に少々だらしなく身を預けつつ、目の前に現れた一同をちろぅり、と一瞥した。なるほど、集められた面々は皆それなりに見栄えのする容姿のものばかり。但し
「見目麗しい『女性』って言ったよねぇ、ボク」
少年の視線がその条件に該当しない3名――イルニアス・エルトファーム(ea1625)、アルテュール・ポワロ(ea2201)、ジャン・ダレク(ea4440)らに無遠慮に向けられる。ただ、この視線に慌てた様子を見せたのはジャンのみで、イルニアス、アルテュールには特に目立った反応はない。空気が険悪になるのを防ぐためか、カミーユ・ド・シェンバッハ(ea4238)がするり、と一歩前に出て一礼する。
「はじめまして、オスカー様。ノルマンの騎士・シェンバッハ卿の未亡人でカミーユと申します。彼らも確かに護衛の役を仰せつかっておりますが、オスカー様と同行はいたしませんので、どうかご理解くださいませ。明日はわたくしと、イリア・アドミナル(ea2564)、シェーラ・ニューフィールド(ea4174)らが同行し、護衛権案内係を務めさせて戴きますわ。よろしくお願いいたします」
「はじめまして、ウィザードのイリア・アドミナルです。当日は宜しくお願いいたしますね」
要するに男性陣は側に寄らない。そのことをきっぱりと断言する。彼女らの言葉にオスカーは「ふぅん」と頷いた。そして、一瞬の間をおいてにっと笑う。どこか人をくったような微笑だ。
――なんか、悪巧みを思いついたイタズラ坊主ってカンジね。
アルテミシア・デュポア(ea3844)が内心で率直に呟く。この件の話を聞いて以来、彼女にとって目の前にいるこの子息は、いわゆる『バカ息子』という評価に達している。それは、他の面々も似たようなものだったが、しかしこうして顔をあわせてみると、また別の印象が浮かび上がってくる。
即ち、バカ息子には違いないが、ただのバカではないかもしれない、という‥‥
一同のそんな視線を受けつつ、オスカーがひょい、と座っていた椅子から立ち上がる。
「はじめまして。ボクはオスカー。まー、ワガママ息子だけど、明日はひとつ、よろしくお願いするねっ!」
「――きゃあああっっ!」
ごす。
――いや、やっぱりバカ息子か‥‥。
素早くカミーユのミニスカートを鮮やかに捲り上げ、即・条件反射の鉄拳の反撃を受けて、床で頭からヒヨコを飛ばしている子息の姿に、セシリア・カータ(ea1643)はため息と共にそう結論した。
●AreYouReady?
「だ、だからなんで僕がこんなカッコウを‥‥っ」
「しょーおがないでしょぉ? 坊ちゃんのご希望は『女性』なんだから、同行するんならそれなりの格好でないとぉ。ジャン君、髪も肌もキレイだから、きっとステキになれるわよお♪ さ、さ、怖くないからねえ〜いざ新境地♪」
あてがわれた護衛用の控えの部屋で。シェーラが化粧道具や装身具一式を抱えて、にこやかに半泣き状態のジャンに迫っている。ちなみに彼の衣装は既に女性のドレス姿。どうも彼を女装させて、自分たち同行班に加えようという腹づもりのようである。
そんな彼ら――特にジャンに冷ややかな視線を向けつつ、アルテュールは明日の段取りについて他の面々との確認を進めていた。
「明日はあのクソガキ、もとい坊ちゃんに同行する組と、少しはなれて護衛する組で行動する事になる。あの性格だ。絶対何かトラブルが起こるに決まってる‥‥。心しておくようにな」
とはいえ、邸内の人々から聞き出したバカ息子の評判は決して悪くはない。学問の成績は専任の家庭教師が舌を巻くほどだし、武道の腕も年の割には優れている、といっていい。ただ問題点は、ともかく悪戯好き、騒動好きだということだ。しかも貴族らしからぬことに、邸内の同世代の子供達――庭番の孫など使用人見習い達とつるんで遊んでいることも多い。更に性質が悪いのは、大人顔負けの達者な口と行動力だ。その破天荒な振る舞いを何とかしようと老侍従は四苦八苦しているらしいが、大抵いいようにあしらわれ、そのため彼の髪の毛は、日々薄くなる一方だとか。
「それにしてもさ」
「どうかしましたか?」
怪訝そうなアルテミシアの呟きに気づき、カレン・シュタット(ea4426)が首を傾げる。
「いや、あのくそが‥‥坊ちゃんなんだけどさ。ひょっとすると、そもそも護衛されたくないんじゃないの? 馬鹿でもわかるほど無茶な条件だと思うのよね。この護衛の件。でも、この馬鹿息子そういう意味合いでは馬鹿じゃなさそうだし。考えすぎだといいんだけど」
「そうですわね‥‥」
カミーユも少し眉をひそめる。彼女は邸にいる子供達からもオスカーの話を聞いてみたのだが。その時、特にオスカーと仲が良い、と評判の庭師の孫息子が言ったのだ。
「あんまり、アイツ、じゃない、坊ちゃまの邪魔しないでやってくれよな」
と。
「邪魔をするな? って。私達が、か?」
イルニアスも首を傾げる。それは、子息が一人勝手に行動するのを邪魔するな、ということなのだろうか。それとも?
「‥‥もしかするとあのバカ息子、俺達が考えている以上にクワセ者なのかも知れないな」
アルテュールが言う。この依頼、単に子息を護衛して市場を案内して終わり‥‥だけでは済まないかも知れない。
ともあれ、『同行班』にはカミーユ、イリア、シェーラの3人が。残るは『護衛班』として各個チームに分かれ、少し距離を置いて護衛を務めることになる。
「武蔵野は俺と一緒だ。言葉の都合もあるし、その方がいいだろう」
「感謝します」
ジャパン人である武蔵野 夏澄(ea4546)はゲルマン語がまだよく話せない。そのため会話のほとんどはメンバーの中で唯一ジャパン語ができるアルテュールと行なっている。
なお、ジャン・ダレクの女装して同行班に参加、という作戦は、協議の末却下、ということに相成った。慣れないドレス姿で護衛として十分に働けるか、というのが第一の問題だが。下手をすればそれを理由に子息が逃亡しかねないからだ。
男女混成の方が色々とごまかしも効くので、最終的な護衛班のチーム編成はイルニアスとセシリア、そしてアルテュールとアルテミシアと夏澄、そしてジャンとカレンの3組となった。
●トラブルがやって来る
世界各地の商人が訪れる市場。国際色豊かなこの場所は、たとえ買い物をしなくても、見ているだけで十分楽しめる。
「この陶磁器は華国のものですね。華国の陶磁器は、その色においてこのあたりとは一線を画しているので、好事家達には高値で取引されていまして‥‥」
事前の予習を活かしたイリアの的確なガイドを、興味津々、といった態で聞いているオスカー。こういうとなかなか順調にいっているようだが、勿論そんなこともなく。実際このクソガキ、もとい子息は市場にたどり着いてからというもの、あの手、この手で護衛の面々をまこうと躍起になっていた。
「最初はトイレ、次はさりげなく迷子‥‥etc、etc。さて次は、どんな手で来るのかしらねぇ」
露店を覗き込む振りをしつつ、アルテミシアが愉快そうに呟く。ちなみにトイレ逃亡はイルニアスに阻止され、迷子はシェーラとセシリアに阻止されている。にも拘らず、彼に観念した様子は見られないから、おそらくまた何か機会を伺っていると思われる。アルテュールも頷いた。
「いい加減懲りて欲しいものなんだがな。それにしても、ここまでして逃亡を試みているということは、やはり何か目的があるのか」
「それよりもさポーちゃん。何か欲しいものあったら買ってくれるってホント?」
「その、『ポーちゃん』っていうのはやめろ。‥‥何かあるのか?」
「あのねえ、私いま、馬が欲しいのよねー♪ フツーのでいいから♪」
「はいはい何でも…って、ざけんな! もっと可愛げのあるもん言え!」
一方、また別の露店の店先にて。同じように少し先を行く子息一行をそれとなく見つめるイルニアスとセシリア。意識は勿論子息一行に向けられているが。イルニアスはその視線の先に、引っかかるものを捕らえていた。
「セシリア、気づいてるか?」
「ええ。もちろん」
先ほどから。自分たちとは別に、子息一行を遠巻きに見ている人間達がいる。
ちらりと視線を他のメンバーに向けると、カレンとジャン、そして夏澄もどうやらそれに気づいているようだ。ただ、それが自分たちが気づいたものと同じなのかはまだわからないが‥‥。
同行している3人はどうだろう。視線を向けると、折りしも一人の東洋人らしい男が、何やら偉い剣幕でカミーユ達に迫っているところだった。どうやら様子から、彼女達にはわからない言葉でまくしたてているらしい。
「トラブルでしょうか?」
ジャンが困ったように眉をひそめる。助っ人に入りたいのは山々だが、絡んでいる男が話している言葉がジャンには理解できない。
「これは‥‥ジャパン語の方言ですね」
男の声を注意深く聞いていた夏澄がポツリ、と言う。
「ジャパン語だって?」
「ええ。ジャパン語は地方によって特色があるのですよ。でも‥‥変です。あの男、意味のあることを言っていない。出鱈目に言葉をまくしたててるだけ――」
「と、いうことはっ!」
アルテミシアがきっ、と周囲を見渡すと。ちょうど人ごみの中に紛れようとしている、バカ子息の姿が見えた。
「やはりグルか! おい、ちょっとどいてくれ!」
人並みを掻き分けるように、アルテュールが走り出した。
露店立ち並ぶ通りから少し奥まった小路。その一角で、バカ息子ことオスカーは足を止めた。そして注意深く周囲を見回して――
「そ・こ・ま・で・だ」
ぎっくーん!
正しくこんな感じでオスカーが飛び上がる。恐る恐る振り返った先には、一層冷ややかな表情で立つアルテュールをはじめとする、護衛の面々がいた。
「あ、あはは‥‥」
「笑ってごまかそうったって、そうはいかない」
にっ、と笑みを浮かべて、アルテュール。ただし目の方は全然笑っていないが。
「お前、どうやら本当の目的は市場見物じゃないな? その目的、そろそろ話してもらえないかな。時と場合によっては協力するぞ?」
「ボクも昔はよく抜け出したりしたから気持ちはわからないでもないけど‥‥本当に何か他に目的があるんですか?」
イリアが訊ねる。こちらも雰囲気は穏やかだが、有無を言わせない雰囲気に満ちている。オスカーはしばらくどうしたものか考えているようだったが、やがて観念したようにため息を落とした。
「仕方ない。じゃあここは、キミ達にやってもらうことにするよ」
「何を、ですか?」
カミーユが首を傾げる。その反応に構わず、オスカーはおもむろに指笛を鳴らした。ピーッと鋭い音が響き、同時に小路のあちこちから人影が姿を見せる。最年長で12歳ぐらいまでの、少年少女たちだ。
そのリーダーらしい一人と簡単にサインを交わすと、彼らは一様に頷きそして散っていった。
――市場で坊ちゃん様達を見つめていたメンバーの一部、ですね。
その姿を確かめ、セシリアが内心で呟く。
「どういうことなんだ?」
「話はあと。とりあえず市場で、ボクらを追いかけてた連中には気がついてるよね? で、今散っていったのはボクの仲間の方なんだ。ということで‥‥そいつら! 捕まえろ――っっ!!!」
勢いよく突き出されたオスカーの指先に視線をやると。あたふたと逃げ出そうとしている小集団が一組。彼らもまた、同じように市場で子息の同行をチェックしていた集団である。
「雷よ!」
とっさにカレンが印を結び、呪文を唱える。指先から放たれた雷光は、違わず逃げていく集団を打ち据えた。それで倒れた仲間に足を取られ、また更に倒れていく。イルニアスとセシリア、ジャン、アルテュールがすかさず近寄り、彼らを取り押さえた。
●箱入息子の悪巧み
「つまり、今回の件は全てこのバカ息‥‥もとい、オスカー様の企みだった、と。そういうことか?」
市場から邸に戻ったあと。事の次第をオスカーから改めて聞きだして、アルテュールが不機嫌そうに呟く。
どうやら今日自分達が捕らえた連中は、おそらく、数多いるというオスカーの父親の愛人達、あるいはその支援者が放った者らしい。スキあらば『オスカー』という我が子のライバルを、跡目競争から追い落とすために。
が、敵(オスカー)もさるもの。その情報を独自のツテで掴み、自らを囮としてその悪巧みをした張本人を引きずりだそうと企んだのだ。ともかくスキだらけの状況を見せれば、その人物が動かないはずはない、と踏んで。
なお市場で現れた少年少女達は、オスカーが邸内の協力者(庭番の孫息子や女給見習いの少女等)の助力のもと、密かに邸を抜け出して独自に構築した彼のコネクション。その顔ぶれは有力商人の子から、盗賊ギルドの幹部の子と、社会の裏表に通じるそうそうたるものだ。
市場で彼が無防備に動いていれば絶対に何かを仕掛けてくる。それを狙って捕らえるなり証拠を握るなり、ともかく親玉への糸口を掴もう――というのが今回の作戦の全容だ。
「つまりあそこにいた子供達は、オスカー様直下のエージェント。庭番の孫息子さんとかは、直属のメッセンジャーなわけですね‥‥」
カミーユが呆然、と呟く。これらは遊びの延長線上なのかもしれないが、8歳でここまで考え、そして実行したというその能力には正直、舌を巻かざるを得ない。
「ホントは証拠とか、手がかりがつかめればいいや、って思ってたんだ。やっぱほら、ボクらじゃ大の大人を捕まえるのは無理だと思ってたし。でもキミ達のおかげで一番いい結果を得られたよ。大感謝‥‥イテッ」
「それでも今回のはやり過ぎだな。万一のことがあったらどうするつもりだったんだ。その行動力は確かに評価に値するが、な」
得意げな子息に軽く拳骨をくれ、イルニアスが苦笑する。シェーラもくすくす笑いながら。
「ま、この坊ちゃんなら多少のことじゃどうにもできないと思うけどね。ともあれ、今日は面白い冒険に付き合わせてもらったわ。‥‥貴族の息子も大変だろうけど、今後も頑張ってね♪」
「そっちもお役目ご苦労様。冒険者も大変だろうケド、『今後とも』よろしくね!」
別れ際、にまり、と笑ってオスカーが言う。
ちょっと待て、『今後とも』ってどういうことだ。
是非とも追求したい‥‥しかし追及して返ってくる答えがミョーに恐ろしい。そんな最後の一言だった。
哀れな老侍従の残り少ない髪の毛に合掌。