【レッツ潜入調査!】精霊達への脅威
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■ショートシナリオ
担当:深洋結城
対応レベル:フリーlv
難易度:難しい
成功報酬:5
参加人数:8人
サポート参加人数:1人
冒険期間:04月14日〜04月23日
リプレイ公開日:2009年04月22日
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●オープニング
――陽精霊の光が弱まり、深い闇に包まれたアトランティスの大地。
その只中に広がる密林、そして周囲を囲む様に伸びる一本の道を、一台の馬車が駆け抜けていた。
おぼろげなランタンの光を頼りに、車体を上下に激しく揺らしながら、一心不乱に馬に鞭を入れる御者の男性。
‥‥だが、その進行方向に突然数名の人影が飛び出て来たと思えば。
「――殺せ!」
悲鳴や怒号、馬の嘶きに塗れて響く声――そして間も無く、辺り一帯は静寂に包まれた。
●幕開け
――とある静かな昼下がり。
冒険者ギルドのカウンターを預かる受付係は、この日も仕事の合間の長閑な時間を堪能するべく、ハーブティーを右腕の傍らに書類を纏めていたりするのだが。
「‥‥何やら胸騒ぎが‥‥」
原因は分らないが、何と無しにこの優雅な一時を打ち壊されそうな気がする。
けれど、ギルドの中を見渡せど、目に入る人はまばらで‥‥そのいずれも、思い思いに依頼を確認したり歓談したりで、カウンターに寄って来る気配は無い。
――気のせいか。
そう自身の心に言い聞かせて、熱いハーブティーを口に運んだ瞬間、カウンターの下から。
「たーーーーーーーいへんやーーーーーーーうっちゃーーーーーーーーーん!!!!」
――ご愁傷様。
●月精霊からの依頼、再び
それはウィル郊外にある村の資料庫内での事だった。
ランタンの灯りが照らす中、夜通しで一人文献等を読み漁るのは自称トレジャーハンターのティーナ・エルフォンス。
そんな彼女の頭の中に突然響くのは、誰の物とも知れない声。
だが、辺りを見回せどその主らしき者の姿は無く――。
「‥‥もしかして、アルテん?」
『はい‥‥お久し振りです、ティーナさん』
アルテ――こと月の精霊アルテイラ。
彼女は以前に遺跡の奥深くに封印されていた所を、冒険者達やティーナによって解放された。
その成り行き上、特に人間に対して友好的な感情を持っている精霊である。
とは言え、やはり精霊は精霊‥‥こと彼女に関してはその中でも高位に位置付けられている者なので、そうそう人里近くには姿を見せない筈なのだが。
『実は、少々不穏な動きを察知致しまして‥‥ともすれば、精霊達に甚大な被害が出て仕舞い得る事態に陥ってしまっているのです。けれど、どうしても私達だけでは手に余る事ばかりで‥‥‥‥。お願いします、アトランティスの均衡を護る為、どうかティーナさんと愉快な仲間達の皆様のお力を、お貸し願えないでしょうか?』
●樹海とカオスニアン
カウンター上に広げられるのは、ウィル近郊の地理の記された冒険者ギルド用の地図。
その一点に指差すティーナ――彼女が指し示したのは、かつて『生ある者の秘宝』とやらを求めて調査を行った『太古の樹海』であった。
「此処にはウチも以前行ったやんな、樹齢推定100年以上の木々が茂って出来た大樹海や。そんな場所やからか、精霊なんかも沢山棲んではる。ところがアルテんの話によると、ここが一気に伐採されそうになっとるそうなんや」
「それはまた、急な話ですね。けれど、一体誰がその様な事を‥‥?」
受付係が尋ねれば、ティーナの指は地図上の街道をなぞり、樹海から北東方向(徒歩にして1日半程度の場所)にある、とある領地で止まった。
「ここの領主、アラド・シグラル言うんやけどな。この樹海は、元々そのおっさんが管理する事になってはったんや。けど、そんなん表向きで、ずっと放置されてはったんが現実‥‥だからこそ、ウチ達も以前はすんなり樹海に入れたんやけどね。ところが最近になって突然、アラドがそこにカオスニアンが潜伏してはるて主張し始めたらしいんねん。で、その討伐をしたい所なんやけど、樹海がえらい鬱蒼としてはって着手しようが無いから、まずは木々を全て切り倒す事から始める、て‥‥」
「‥‥成程、カオスニアンですか。確かに大義名分としては十分な理由ではありますが‥‥けれどいくら管理者と言え、証拠も無しにその様な強硬手段に踏み込む事は出来ないでしょう。実際、その付近にカオスニアンが居るかも知れないなんて噂さえ、聞いた事もありませんし‥‥」
「――せやけど、国に提出されはった資料にはしっかりとした記録が残されてはったんや。ここ数ヶ月間、樹海付近の街道で起こってはってる盗賊被害‥‥それと、同地域でのカオスニアンの目撃情報、この二つが」
つまりは、現状でカオスニアンらしき者による実害さえも出ている‥‥故に、国としても取り急ぎの対応をと言う事で、樹海の管理者であるアラドに全権を委ねざるを得なかったのだろう。
そうなってしまえば、例え不審な点があろうとも国が簡単に口を出す事は叶わない。
「――けど、アルテんの話によれば、そんな記録は捏造に違いあらへん。樹海の精霊達に聞いた所、カオスニアンらしき者が潜伏してはる様子も無い言うてたらしいし‥‥。それにこの近隣、人里らしい所も無ければ比較的近くの街道も人通りがほとんど無い場所なんや。つまり、目撃情報の出所が不明瞭言う事や」
「‥‥成程、では今回の依頼の目的は、その記録が捏造されたという証拠を掴み――そして、アラドさんの真意を確かめる、と言う事で宜しいでしょうか?」
「うん、そない感じや。ウチも出来る限り手伝うで、何しろアルテんの頼みやもの」
――こうして、承られた新たな依頼。
だが、それは未だこれから起こる出来事のほんの一端でしか無い事を‥‥この時には誰しもが知らずにいた。
●リプレイ本文
●依頼4日目:領主邸前
「実にキナ臭い状況ですね‥‥」
潜入の為の下調べを行う冒険者達、その中のアレクセイ・スフィエトロフ(ea8745)はスクロールを手に、訝しげに呟く。
「突然樹海の伐採に踏み切るという暴挙‥‥。理由は兎も角として、とりあえずは何故その犯人をカオスニアンに仕立て上げなければならないのかを確かめる事ですね」
「うみゅ、それも恐らくは捏造の証拠を探す内に明らかになるじゃろう」
ふと聞こえたユラヴィカ・クドゥス(ea1704)の声にアレクセイは振り返るも、そこには誰も居ない。
と言うのも彼は、館に潜入するにあたってディアッカ・ディアボロス(ea5597)から借り受けたインビジブルリングの試用を行っていたのだ。
故に、姿が見えないだけである。
「しかし、アラドってどんな奴かねぇ‥‥魔物やら別人やらに入れ替わってなきゃいーんだがね」
キルゼフル(eb5778)が呟けば、ふと石の中の蝶と龍晶球にそれぞれ視線を移すのはディアッカとユラヴィカ。
いずれもカオスの魔物を探知する魔法の道具なのだが‥‥現時点では反応は無い。
「精霊を脅かす政策‥‥可能性としては、有り得なくも無いですからね。私は外に張り込んでいますので‥‥皆さん、気を付けて行ってきて下さい」
「分かっています。屋敷内の間取りから逃走経路に至るまで、ほぼ完璧に覚えましたので‥‥油断が無い限り、まず大丈夫でしょう」
「へっ、密偵やらを目指す者としては、此処はひとつ運試しといくかね」
顔を見合わせ、頷き合う冒険者達。
空を見上げれば、重苦しい雲がどんよりと広がっている。
このままならばウェザーコントロールの力なくしても、雨に紛れる事が出来るだろう。
「‥‥っつぅか、ティーナの奴‥‥」
ふと、苦虫を噛み潰した様な表情でキルゼフルが呟く。
彼が顔の横に持ち上げるのは――ピンクサファイアの首飾りが二本。
●依頼2日目:太古の樹海
話はこの日の午前に遡る。
空飛ぶ絨毯によって、徒歩で来るよりも遥かに早く樹海の入口へ到着した冒険者達。
その前に、アルテに会ったら渡す様にと、キルゼフルがティーナに渡していたのがこの首飾りだった。
‥‥のだが。
「あ、あれ!? 首飾り、キルゼんに貰た奴どっか行ってもうた!?」
彼女がそう言って慌て出したのは、送り届けてきた潜入組の冒険者達と別れ、樹海に足を踏み入れて間も無くの事。
何処かで落としたのだろうかと、地面の草葉を掻き分ける彼女に。
「ああ、それならば先程キルゼフルさんの絨毯の上に残されておりましたよ。てっきり意図的に置いてきたものかと‥‥」
「んなわけないやーーーーーーーーん!!!」
冷静に、されど申し訳無さそうに言うケンイチ・ヤマモト(ea0760)に、ティーナは樹海中に響かんばかりの大声を張り上げた。
――まあ、忘れてきてしまった物は仕方ない。
またの機会があれば、その時に渡す他無いだろう。
気を取り直し、足並みを揃えながら樹海の内部を進む冒険者達。
アラドの屋敷へ潜入するべく向かった仲間達とは別行動の彼等、その主な目的はと言うと、カオスニアンが潜んでいると言われる樹海自体の現状調査である。
「うーん、わざわざ森を伐採して男爵さんに何か得することがあるのかな? 近くに人里がないんじゃ農地いっぱいとか新しく街をっていうことでもなさそうだし、変なの」
テュール・ヘインツ(ea1683)が言いながら、手に持った羊皮紙にゲルマン語で樹海内部の様子を書き殴って行く。
その内容は、他所ではそうそうお目に掛かれない様な珍しい植物の植生や、水源としての豊かさ、そして其処を棲家としている動物の種類等々。
何しろ、此処に生える木々の一本一本が森林を形作ってからと言うもの、ほとんどそのままの姿で悠久の時を過ごして来た樹海だ。
植物或いは動物等に関する知識のある者にとっては、まさに此処は宝の山。
テュールもその様子を視察しながら、度々驚きの声を上げていた。
「私も此処に来るのは二度目ですけれど、相変わらず凄い場所ですね〜。こんな所にカオスニアンが潜んでいるなんて、やっぱり考えにくいと思いますよ」
「そうだな、確かに今までの道程を見た限りではカオスニアンはおろか、最近誰かが足を踏み入れた形跡さえないからな。‥‥つまりカオスニアンがいるかどうかと言う裏付け調査さえもしていない、でっちあげである可能性が高いな」
倉城響(ea1466)の言葉に応える様に、自らの推測を述べるのは樹海内の道案内を務める鳳レオン(eb4286)。
何しろアラドの提出した伐採計画における最初の着手点、即ち樹海北東(直線方向上にアラド領のある方面)から奥へ向けて足を進めてきて居るのだが‥‥ずっとこの調子なのだ。
「けれど、おかしいですね〜? そうなりますと、領主さんか或いはその使者の方がこの樹海内部に踏み入れた事は無い‥‥つまり、この樹海の様子をほとんど知らないにも関わらず、強硬政策でここを伐採しようとしている事になります」
「それは‥‥‥‥確かに妙だな。まさかアラドの伐採の目的が、曖昧な目撃情報だけで潜んで居ると仮定したカオスニアンの討伐だとは思えないし‥‥‥‥」
頭を抱える冒険者達。
とある領主が唐突に打ち出した、暴挙とも言うべき樹海の伐採計画‥‥その目的を推測するにも、今は余りに情報が少なすぎる。
仲間達が足を進めながら頭を抱える中、ふと手に持ったコインを指で弾くテュール。
――ポロッ、コロコロコロ。
「おっと――わわ!? ちょ、ま、待って!!」
それは彼の小さな掌を擦り抜け、木の根の上を走る様に森の奥へと転がって行ってしまう。
テュールが慌ててその後を追いかけ、暫く進んだ所で漸く手の中に収める事ができた――と、その直後。
「いらっしゃいましたね――お待ちしておりました」
「‥‥へ?」
ふと頭上から掛けられた声に、顔を上げれば――そこには、今までかつて見た事も無い程に美しい女性が、何処か憂いを帯びた笑顔で佇んでいた。
●依頼5日目:領主邸
しとどに雨の降り注ぐ深夜。
近隣住人の誰しもが寝静まる中、それでも尚灯りが消え止まぬのはアラドの館のみ。
正門にはランタンを手に佇む門番が二人‥‥その他にも、屋敷を囲う柵の内外を武装した者達が絶えず見回っている。
まさに厳戒態勢、それもこの日に限ってと言う訳でも無さそうだ。
そんな最中、闇を縫う様にして駆けるのは、潜入組の冒険者達。
アレクセイの念入りな準備の下、その誰しもが黒装束に肌の黒塗りと言う姿をしており‥‥彼等は見事なまでに、闇夜に溶け込んでいた。
そして。
『気を付けて下さい、アレクセイさん。其方に一人、向かいました』
『了解です、此方でも確認しました』
屋敷外部の比較的高い木の上から、テレパシーで仲間と交信するのはディアッカ。
彼の指示通りに動く事で、仲間達は無事館内部へと侵入する事に成功する。
此処からは、各々手分けしての別行動。
待ち合わせの時間と場所を確認すると、アレクセイ、キルゼフル、ユラヴィカの三名はそれぞれ別の方向へと散って行った。
「‥‥ふ〜む、資料室にはそれらしき物が見当たりませんねぇ‥‥」
痕跡を残さないよう注意を払いながら、資料を漁っていたアレクセイは残念そうに呟く。
此処にあるのは、年代毎の領地の見取り図と言った極平凡な書類ばかり。
と言うかそもそも、セトタ語を読む事の出来ない彼女では、どれが樹海関連資料なのかさえも見当が付けられなかった。
困り果てながら、人の気配が無い事を確認してまた資料を手に取るアレクセイ。
すると。
「ん? これは樹海の地図、でしょうか? 比較的新しい物のようですが‥‥おや? 周辺の至る所に振られたこの『×』印は‥‥」
その頃、キルゼフルはアラドの執務室へと赴いていた。
壁に耳を当てて室内の様子を窺ってみれば、微かに物音が聞こえる。
どうやら、中の者はまだ眠っては居ないようだが‥‥いくら聴覚に秀でた彼でも、何をしているのかまでは窺い知る事は叶わない。
(「しゃあねえな、忍び込んでみっか。どっかに穴か何か―――っ!?」)
ギィィ――。
軋む音を立てながら、唐突に開かれる執務室の扉。
キルゼフルは慌てて物陰に隠れ、そして部屋の中から現われた人物を見据える。
其処に居たのは、割と高貴な衣服に身を包んだ銀髪の男。
顔立ちを見るに、年は三十代前半‥‥それが正しければ、ティーナに聞かされた情報と一致する。
(「あいつが‥‥アラドか?」)
キルゼフルが瞼にその姿を焼き付ける中、そうとも知らず男は周囲を絶えず見回しながら、急ぎ足で廊下を進み始めた。
その後を、キルゼフルは悟られない様に尾行する――。
一方その頃、館の外で待機していたディアッカは。
「――!!? あれは‥‥!!」
彼が認めたのは、屋敷の裏口‥‥丁度仲間達が潜入に用いた場所に群がる、数名の集団。
暗がりである事と遠目である事、また雨が降って居る事も相まってその姿を確認する事は叶わないが‥‥その光景に、彼は戦慄を覚えざるを得なかった。
何しろ、その裏口こそが冒険者達の合流地点‥‥このままでは最悪、仲間と鉢合わせてしまう可能性がある。
(「急いで知らせなければ‥‥!」)
裏口に何者かの姿あり、とテレパシーをもって知らされた一同。
その中でユラヴィカは、あえてその集団の確認へと向かっていた。
何しろ状況から鑑みて、裏口に警備の者が複数集まるなど考えにくい。
ともすれば、何か手掛かりを握っているかも知れない――。
「!?」
その姿をランタンの光の下で目の当たりにした瞬間、息を呑むユラヴィカ。
と言うのも、彼らの内誰しもが黒い髪を持ち、そして浅黒い肌には刺青を彫りこんでいて‥‥その外見はまさしく。
(「――カオスニアン!?」)
かと思えば、屋敷内部から現れるのは極普通のアトランティス人の男。
‥‥見れば、その後方の物影には気配を殺したキルゼフルの姿があって。
(「これは‥‥どう言う事なのじゃ?」)
思いも因らぬ展開にユラヴィカ達が混乱する中、何やら二、三言交わすと一斉に移動を開始する謎の集団。
二人が慌ててその後を追うと、彼等は会議室らしき一室へと招かれるまま消えて行った。
――幸い、内部での会話は閉ざされた扉の外からでも聞き取る事ができる。
ユラヴィカは手に持った天界製品のメモリーオーディオをしっかりと握り締め‥‥会話の内容を記録していた。
●依頼7日目:樹海東方向の村
事実上の依頼最終日となるこの日、とある村の宿屋に集まっていたのは樹海探索に当たっていた冒険者達。
この村は樹海に比較的近い場所にあり‥‥尚且つ、カオスニアンの目撃現場でもあったのだ。
だがしかし。
「村人のどなたに伺っても『カオスニアンなど見ていない』ですからね〜。確かに、樹海から此処まで歩きで一日以上掛かりましたし‥‥」
「樹海に潜伏している筈のカオスニアンの目撃現場としては、離れすぎている。だが、これで証明された様なものだ。少なくともカオスニアンの目撃情報に関しては捏造であったと言う事がな」
‥‥だがしかし、賊による被害に関しては嘘偽り無かった。
樹海で冒険者達を迎えたのは、アルテの他にアースソウルやフィルボルグスといった精霊達。
彼等の案内の元、樹海近隣の街道へ赴くと‥‥其処で見たものは、半壊した血塗れの馬車。
それも一台や二台では無く‥‥まるで樹海の周囲を取囲む様に、凄惨な痕跡が所々に残されていた。
「けど、少なくともそれがカオスニアンによるものでは無いって証明できたよね。それに、森を護る為の資料も集まったし‥‥何よりも精霊が棲家にしているって分かった以上、国もこのまま伐採を認める訳には行かない筈だよ」
後は、今回の調査結果をシャリーア・フォルテライズの根回ししておいた経路を通して提出すれば、それで目的は達成である。
「後は、アラドさんが国からの指示に大人しく従って、伐採を諦めて下さる事を願うばかりですね。‥‥これで彼ら、精霊達を救う事が出来たのなら良いのですが‥‥」
竪琴を抱えながら言うケンイチの表情は曇り気味。
彼ばかりでなく、冒険者の誰しもが心の中に抱いている不安。
それが的中していると確信するのは、ウィルに帰還し潜入組の仲間達の報告を聞いた直後の事であった――。