【収穫祭】ギルド員へ愛の手を!〜受付編
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■ショートシナリオ
担当:宮本圭
対応レベル:2〜6lv
難易度:普通
成功報酬:1 G 36 C
参加人数:8人
サポート参加人数:2人
冒険期間:10月27日〜11月01日
リプレイ公開日:2004年11月03日
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●オープニング
冒険者ギルドは夜も眠らない。
「お祭りですって」
「祭りだな」
人気のない館内に落ちたぬばたまの闇の中、受付係の女性の言葉にいいかげんな相槌を打ちながら、私――名もなき記録係――は燭台の上の新しいろうそくに火を点した。安物の獣脂のろうそくは、火をつけると独特の匂いが鼻をつく。夜勤のあいだ、灯は一晩じゅう絶やさない。
「パリの街をあげて収穫祭ですってよ?」
「そうらしいな」
「模擬戦、剣術大会、出店にお芝居。あちこちで開かれるパーティー」
「心が躍るな」
「それなのに‥‥ッ」
念を押してもちっとも話に乗ってこない私に苛立ちを募らせ、受付嬢は拳を目の前の卓に叩きつけた。衝撃で灯明が揺らぐ。
「‥‥どうして私たちはその間ずっと仕事なの!?」
「火のそばは危ないから暴れるな。‥‥そんなことを言われても」
肩をすくめ、私は祭りの間やるべき仕事をひととおり思い出してみた。
「ドレスタット近海の海賊を、冒険者が退治しに行ったよな? あれの契約期間が明けたら、今以上に忙しくなるし‥‥ああ、そういや海賊退治のすこし前にも、でかい依頼がいくつも並んでたっけ。あれの事務処理はもう済んでたか? それに祭りといえば厄介事もつきものだから、きっとギルドに依頼が詰めかける。そうなれば受付の仕事だぞ。だいたい祭りの間も依頼から戻ってくる冒険者はいるわけだから、担当の記録係が書き上げた報告書の内容に目を通して、さらにそれを会計に回して依頼料の受け渡しの手続きをしたあと、いつも通り書庫のほうへ」
「いやあああっ」
これからやってくるだろう仕事の山をまともに直視させられ悲鳴を上げる受付嬢約一名。
「むさい冒険者と冴えない同僚に囲まれて、恋人もろくにできないまま暗いギルドの仮眠室で一生を終えるのはいやああっ」
「‥‥またふられたのか」
「わかってるなら聞かないでよっ」
なるほど、妙につっかかるのはそのためだったのかと納得する。ギルド員の仕事は安定しているし給料もなかなか悪くないが、先の海賊騒ぎのような有事の際には各方面からの依頼が相次ぐから、そうなれば皆目が回るほど忙しくなりろくに休みもとれない。それこそ逢瀬の暇もないほどだ。
「冴えない云々はともかく‥‥むさい冒険者ってお前は言うが、結構見目いい奴も多いと思うぞ。お前は受付で話す機会が多いんだから、いい男を見つくろってちょいと声をかけてみるっていうのも」
「いやよいやよっ。ちょっといいなーって思った人は、みんな可愛い冒険者の女の子とくっついてるんだものっ」
冒険中の彼らは皆大概寝食をともにする。ときに命の危険すら共有する仲間たちの間から、恋人同士が生まれるのはむしろ必然だろう。もっともそんなことを指摘すれば、理想の男性を追い求める暇もないわが同僚はますます逆上しそうだ。
「ふむ」
これはいい機会かもしれない。咳払いをして、私は慎重に話を切り出してみる。
「それならいっそ、どうだ。ここはひとつ、冴えない同僚のほうで我慢して‥‥」
「そうよっ」
言いかけた私の言葉を遮って、受付嬢は名案が浮かんだという顔で立ち上がる。
「いつも身を粉にして働いてるんだもの。祭りの間ぐらい冒険者の人たちだって、私達の苦労を味わってみればいいんだわっ」
「‥‥‥‥」
‥‥なしくずしでうやむやにされた私の科白の続きはともかくとして、後日彼女が職場の皆に意見を求めたところ意外に多くの賛同者を得られ、ついでに結構な額のカンパも集まった。こうして祭りの間、良心的な金額で手伝ってくれる、善意あふれる冒険者を募ることとなる。
というわけで、冒険者の諸君、よろしく。すくなくとも命の危険はないが、覚悟したまえよ?
●リプレイ本文
「だからね、おばあちゃん。ここは冒険者ギルドでー」
「あぁ? あんだって?」
「冒険者ギルドにぃ、何のご用ですかー!」
「ああ、なるほどなあ。去年のワインはぁそらぁ出来が良くてなあ」
「ちーがーうー!」
カウンターの向こうの老婆は耳が遠いのか、さっきから話がちっとも通じていない。受付に座って相手をしているセルフィー・リュシフール(ea1333)は手足をじたばたさせるが、客人は椅子に腰かけたまま泰然と茶をすすっている。
「ほほう、この茶、珍しい香りじゃのう」
「特製なんです」
セルフィーの隣席に座っていたルフィスリーザ・カティア(ea2843)が微笑む。ご老人が相手だからと気を使ってわざわざ薬草茶を出したリーザだったが、おかげで向こうはすっかり長居する構えだ。
「ううー」
イギリス語とゲルマン語にはちょっと自信がある。未だ趣味の域こそ出ていないものの、古代魔法語やモンスター知識も学んでいた。日頃蔵した知識を思う存分活かそうと、セルフィーは意気揚々とカウンターについたというのに。
「おばあちゃんの茶飲み友達なんて、あたしの才能の無駄遣いだよう‥‥」
「なんか言ったかね、お嬢ちゃん」
「いいえなんにも!」
たとえば若い女性と侮った無法者が粉をかけてくれば、容赦なく魔法で氷漬けにする構えだったセルフィーだが、相手が悪意なき老人となればそうもいかない。
「‥‥なんなら放りだしてやってもいいが」
「そこまではちょっと‥‥今は空いてる時間ですし、別にお気が済むまでいていただいても」
手伝いに来た義弟のギアリュートとひそひそと話しあい、ならばせめて代わってあげようと腰を上げかけたリーザの前に、ふと人影が立った。
「ちょっといいかね」
「あ、はい。ご依頼ですか?」
「私はある方のお屋敷に料理人として勤めている者だが、ある珍しい香草の採取をお願いしたいのだ」
「わ、素敵。珍しいって、いったいどんな香草で‥‥」
「リーザ。仕事、仕事」
義弟にたしなめられ、つい舞い上がりそうになってしまったリーザは顔を赤くして咳払いした。趣味で作っている植物図鑑を完成させることが夢であるリーザは、この手の話題になるとつい我を忘れてしまう。
「失礼いたしました。依頼書を作りますので、詳しいお話をお聞かせ願えますか?」
結局セルフィーは、他の冒険者と交代になるまで老人の長話に付き合わされたという。リーザに持ち込まれた依頼のほうは強力な怪物と戦うことになりそうなので、ベテラン向けの依頼として彼女の義弟の手で掲示板へ貼りだされた。
背後に人影が立ったと、フィリア・シェーンハイト(ea5688)は気づかなかった。身を隠す心得こそあるが、まだ専門家といえるほど熟達してもいない。それにシフールのフィリアに人間用の羽ペンは大きすぎて、動かすのに夢中だったというのもある。
受付に座るとき近くに貼りつけるつもりの羊皮紙にはでかでかとこう書かれている。
『別料金にて暗殺請け負いま』
「‥‥何してるの?」
最後の一文字を綴ろうとして、フィリアはようやく、ギルド員の女性がそびえ立っているのに気がついた。
「え? えーと、あはは」
「‥‥暗殺って、私には読めるけれど?」
目を泳がせ笑ってごまかそうとしたフィリアを前にして、女性はにこやかに笑う。だが、フィリアの愛想笑いは凍り付いていた。なにしろ、目が笑っていない。殺気すら感じられる。冷や汗をたらすフィリアに、女性は続けた。
「‥‥冗談よね?」
「え?」
「仮にもパリギルドで仕事をする冒険者が、本気でギルドにそんな恥知らずな貼り紙をするわけはないわよねえ?」
ぶわ、と全身から汗が噴きだした。紅をさした唇は確かに笑みの形なのだが、フィリアはまぎれもなく恐怖を感じている。フィリアの本能が確かならば、目の前の女性は静かに怒っていた。それも、半端じゃなく怒っていた。
冒険者ギルドはあくまで依頼を冒険者に仲介する組織に過ぎず、法的に特別な権限はまったくないのだ。まして『暗殺』なんて不穏な単語をこうでかでか出された日には、そりゃ怒られても文句は言えない。
「返事は?」
「は、はいッ。もちろん冗談ですッ」
「よろしい。お仕事頑張ってね」
終始笑んだまま女性が立ち去ったあともフィリアは動けなかった。あの女性、ただものではない。
●教授
「おや。いつもの受付のお嬢さんと違うようじゃな」
「はいっ。本日はわたくし、リズ・シュリプメンと」
「サラフィル・ローズィットの」
「「ダブル受付嬢がお相手いたします!」」
来客と見るとぱっと顔を上げ、右からリズ・シュプリメン(ea2600)、左からサラフィル・ローズィット(ea3776)の声が綺麗に重なる。それはもう、待ってましたと言わんばかりのタイミングで。
「さっきから何をこそこそしているのかと思えば‥‥」
決め科白の練習だったとは。様子を眺めていたギルド員らが呆れているものの、客人である老爺には好評だったようだ。ふぉっふぉっふぉっ、とくぐもった笑い声を上げて顎を撫で、目を細めてふたりを見比べる。
「元気があってよろしい。新人さんかな?」
「いえ。ギルド員の方の代理で入っております」
「はい。皆さん収穫祭で忙しいので、緊急の手伝いとして入っております」
「「本日は何のご依頼ですか?」」
あらかじめ職員に教わったとおりにはきはきと受け答えしたリズの言葉を丁寧にサラが補足し、最後にまた二人のエルフの少女たちの声が重なった。練習のしすぎで、声をそろえる癖がついてしまっているらしい。
愉快そうに笑った依頼人は、いやいや、と首を振った。
「写本の解読が進んでのう。まだ全部は解析できておらんが、どうやらまた近々冒険者諸君の力を借りることになりそうなのじゃ。しばらく研究で篭っておったから、祭りの見物がてら、ギルドの様子を見に来たというわけでな」
「研究というと、学者さんですか?」
「うむ。しかしまあ、今日は日が悪いようじゃの。手すきの冒険者が少ないようじゃし」
確かに収穫祭の間は、祭り関係の依頼が相次いで持ち込まれる。体の空いている冒険者はいつもより少ない。開港祭目当てでドレスタットに行った冒険者もいるので尚のことだ。立ち去った老人を見送って、サラがふう、と息をつく。
「たびたび冒険者を雇ってらっしゃるご様子ですね」
「ええ。なんの研究をなさってるんでしょう?」
「あら、知らないの?」
「「何がですか?」」
綺麗に揃った声に出迎えられ、うっかり口を出したギルド員が顔をしかめる。サラもリズも髪や肌の色、さらには言葉遣いまで似ているので、なんだか二人一緒に並んでいると妙な光景だ。
「あれ、ミハイル・ジョーンズ教授よ。古い石板を解読しては、それで見つかった遺跡の調査に冒険者を同行させるの。あの人が来たってことは、また近々それ関係の依頼が来るのかもね?」
夜半。冒険などに縁のないふつうの人々は、日が暮れるとともに眠りにつくが、ギルド員には夜勤というものがある。
「なるほどのう。わしも会ってみたかった」
「ミハイル教授? 確かに、たまに依頼を見かけるよね。あたしは受けたことないけど」
眠気ざましの薬草茶をすすりながらのジョウ・エル(ea6151)の言葉に、ユリア・ミフィーラル(ea6337)もこくりと頷いた。
本日の夜勤のお茶受けは、林檎の蜂蜜煮のフリッター。ユリアの手製である。持ち込んだ途端にお腹をすかせた受付嬢らにぺろりと平らげられ、おかげで材料費はギルド員有志のおごりとなった。今食べているのは別に確保しておいた自分たちの分だ。
「今度はどのような古代遺跡に向かうつもりなのか、興味があるわい。さっさと帰ってしまわんでもいいのにのう」
「話をしたら、ギアリュートさんも悔しがってました。宝物が見つかるような依頼を探してたみたいで」
思い出し笑いをしながら、リーザがお茶の器をそっとテーブルに置いた。
依頼を受けた者同士であらかじめ割り振りを決めてあり、今日はもうリーザの仕事は終わり。ここにいるのは、夜勤担当になったユリアやジョウへの差し入れのためだ。
「でも、冒険者ギルドに夜勤なんてものがあるんですね」
「中には一刻を争う依頼もあるからの。夜といえども空にするわけにはいかんのじゃろ‥‥なればこそ、一晩じゅう蝋燭をつけているような贅沢も許される」
「でも昼間に比べて全然人が来ないよね。暇だよー」
「ユリアさんたら。それだけ平和だということですよ」
夜闇をおしてギルドを訪れるような依頼人であれば、それはとりもなおさず状況が切迫しているということだ。リーザの説明にああそうかと素直に納得したユリアに、ジョウがやれやれと首を振る。
「わしはありがたいがの。昼間は若いおなごばかりで落ち着かん」
「でもジョウさん、こんな機会滅多にないんだから、普段と逆の立場になってみるのも面白いと思うよ?」
「ふふ。まだ依頼期間は残ってますから、その楽しみは明日以降にとっておきましょうね」
暗闇の中でしずかに揺れる炎に見守られながら、夜が更けていく。
●受付嬢は踊る
翌朝一番に受付を訪れたのは集団だった。鎧姿の者、ローブに杖の者、明らかに異国風の服装の者など、これだけ統一性のない集団は冒険者以外にありえない。野宿続きだったのか服は汚れ、先頭にいる戦士など無精髭が伸び放題だ。
「うわあ‥‥なんかすごいね。こっち来たらどうしよう? やっぱり氷漬け?」
セルフィーが呟いたのも無理のない話で、なにしろどう見ても堅気じゃない。ごろつきといっても通りそうだ。ついつい忘れがちだが、世間一般における冒険者のイメージは多分あんな感じだろう。
「やー、疲れた疲れた! お? お嬢ちゃん見ない顔だねえ、新人?」
「いえ、臨時のお手伝いで。冒険からお帰りですか?」
ぬっと髭面を突き出されても、エリス・エリノス(ea6031)はひるまなかった。ゆったりと微笑んだエリスにつられてか、髭面の戦士もにかっとあけすけに笑う。
「そう。よくあるゴブリン退治さ! つまんない仕事だけど、だからって奴らの悪さを放っちゃおけないからね」
「まあ。結果は‥‥」
「生きて帰ってきた。それでわかるだろ?」
「あ、そうですね。私ったら」
なごやかな世間話の雰囲気になりかけた戦士を、後ろにいたウィザードがつついた。
「おっと、報告が先か。記録係どこ?」
「担当の記録係のお名前、わかりますか?」
告げられた名前をエリスが確認すると、記録係はもうギルドに来ているようだ。案内するために席を立ったリーザを見送って、セルフィーとエリスは残ったメンバーに向き直った。見れば他にも続々と客が増えてきているようで、もたもたしてはいられない。
「じゃ、皆さんはこちらにサインを。それからこの書類に目を通して‥‥」
「え? そっちの人、ゲルマン語わからない? じゃあ何語‥‥ラテン語!? もう、イギリス語と華国語ならわかるのに」
「シキさん、仮眠室のジョウさんを起こしてきてください。ビザンチンご出身のはずですから」
「わかった」
頼まれた青年が身を翻して仮眠室に走っていく。周囲のギルド員たちもいつのまにか仕事の顔になっていて、にわかにギルド内が慌ただしくなり始めた。羊皮紙の束をめくりながら、臨時の受付嬢たちはペンを手に取った。
丸めた羊皮紙を抱えたままふわりと舞い上がる。
依頼書を貼り付けるための広大な掲示板は、上のほうになると女性の手には届かない。シフールのフィリアは、この点では実に重宝されていた。
「すいません、通してくださ‥‥ごめんなさい、ちょっと‥‥」
声に見下ろすと、新しい依頼書を手にしたサラ、リズ、ユリアが、掲示板前に詰めかける冒険者のあいだを必死になって泳いでいた。老若男女さまざまな冒険者らにもみくちゃにされながら、三人が掲示板までたどりついたときにはもうくたくただ。
「大丈夫?」
フィリアが彼女たちのもとへすうっと降下していくと、ようやく息を整えたサラが顔を上げた。
「フィ、フィリアさん。すごい混み方ですね‥‥」
「ちょうど依頼の募集が始まる頃なんだよ。人数が決まってるから、依頼内容によっては枠が奪い合いで‥‥」
「それはわかっていたんですが‥‥依頼書を貼らないといけないので」
「これでもお祭りでマシなほうだと思うんだけど‥‥あーもう、押さないでよー!」
ユリアとサラも、やはりそれぞれが持ち込まれた依頼の書面を手にしていた。とはいえその実立っていられるのが不思議なほどの混み具合で、四方八方からぎゅうぎゅうと押されて呼吸もままならない。壁と人とに挟まれて、ユリアが悲鳴を上げた。
「つ、つぶれる〜」
「私、貼ってあげるよ。高いところでいいなら」
「た‥‥助かります‥‥」
にこやかに見える受付嬢たちの職務の厳しさを、このときばかりは皆本当に実感したという。
掲示板前からやっとのことで抜け出し、ほっと一息ついたリズたちのもとに、ひとりの受付嬢がようやく帰ってきた。この依頼の発案者、ふられたばかりの(自称)美人受付嬢だ。
「やー、助かったわ。おかげで皆で祭りを満喫しちゃった。どう? 私たちの日頃の苦労、思い知ったでしょ」
「でも、いつもと違う視点で面白かったよ」
「あら。それじゃこれからもやってみる?」
にっこりほほえまれて、さしものユリアもぶるぶる首を振った。その横で、リズがふと思いついて尋ねる。
「あの‥‥そういえば、ギルドマスターってどんな方なんでしょう? わたくし、お伺いしたいことがあったのですけど、なかなかお目にかかれなくて」
「やだあなたたち、知らないの?」
何が? と首をかしげた冒険者たち。
「あなたたちが依頼を探しに来るとき、よく出迎えてくれるでしょ、黒髪の女の人が。あれがギルドマスター。まあ確かに、こっちが探してるときに限って見つからない人なんだけどね」
嫌な予感がして、フィリアはそっと尋ねてみた。
「‥‥それって、長い髪をゆったりたばねてる人? 口元に紅を塗った」
「そうよ。なんだ、知ってるじゃない」
知ってるというか‥‥と、フィリアはひきつった笑みを浮かべた。あの貼り紙はやっぱり、また見つからないうちにどこかに捨てたほうがよさそうだ。