花には水を、お庭でお茶を
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■ショートシナリオ
担当:宮本圭
対応レベル:フリーlv
難易度:易しい
成功報酬:0 G 65 C
参加人数:8人
サポート参加人数:5人
冒険期間:04月12日〜04月17日
リプレイ公開日:2005年04月19日
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●オープニング
お客様へお出しするための飲み物と菓子を持っていくと、奥様の私室の扉からその客人である男性が廊下へ出てくるのが見えた。できるだけ手早くお茶の準備をしたつもりだったのだが、もう話が終わってしまったのだろうか。
「もうお帰りですか?」
盆を持ったまま呼びかけると、客人は初めてローテに気づいたように顔を彼女に向けた。男はローテよりも明らかに年上だが、奥様よりは下なのも明らかだ。三十代半ばか後半‥‥たぶんそのくらいだろう。
「香草茶をお淹れしたんですけど‥‥」
「ああ、そりゃ悪い」
玄関先で出迎えたときも思ったが、客人は奥様の知り合いにしてはずいぶんとぞんざいな言葉遣いだった。すいと手が伸びてきて、盆の上の飲み物の器を取り上げる。大きくてがっしりした掌は皮膚が厚そうで、中指には無骨な意匠の指輪がはまっていた。まだ決して冷めてはいないはずのお茶を男は軽々と干して、かつんと空の器が盆に戻される。
「ごちそうさん」
呆気にとられたローテの頭を軽く撫でて、背の高い男は悠々とした足取りで玄関に向かう。
「あの、お菓子は?」
「すまんが急ぐんだ。仲間を待たせてるんでな」
ならお見送りしなければと慌てて盆を置いて玄関に出る。客人は庭に繋いでいた馬の綱を解いているところだった。物慣れた様子で男がその背に跨り、手綱を取って胴を軽くひと蹴りする。
あっという間に小さくなっていく人馬を見送りながら、ローテはぽかんと口を開けて呟いた。
「どういうお知り合いなのかしら‥‥?」
服も髪もきちんとしていたが、普段見慣れている奥様の友人たちとはずいぶん違うように思える。
「どうしようかしらねえ」
気を取り直して奥様のところにお茶と菓子を持っていくと、当の奥様はのんびりとそう呟いてひとつ溜息を落としている。本当に困っていても困っているように聞こえないのはいつものことだ。だが今日は、奇妙な客人が訪れた後である。
「奥様、さっきのお客様がなにか?」
「え? いいえ、そうではないの。ねえローテ、また冒険者の方々をお招きしたいわ」
こちらに引っ越して以来、奥様は庭の造園、落ち葉掃除、雪かきなど、あらゆる力仕事を冒険者ギルドに依頼している。本来なら庭師のひとりも雇ったほうが便利だし安上がりなのだが、できるだけ静かに気楽に暮らしたいという奥様の意向のためにギルドに度々庭仕事を頼んでいるのだった。もちろん、お嬢様育ちの奥様にとって、冒険者が物珍しいというのもあるのだろうが。
「いいんじゃないですか。今度は何を頼むんです?」
「お茶会を開きたいのよ」
冒険者を雇うのはいつも何か困りごとが持ち上がったときだ。幸い来てくれた冒険者たちは皆熱心だったため、彼らの仕事ぶりには文句はなかったが、奥様にはひとつだけ不満があった。
「せっかく冒険者の方がいらしても、冒険のお話が聞けないんですもの」
仕事の合間や終わった後に相手をしてくれる者もいたが、彼らとしても依頼している仕事が優先になるので、奥様ばかりを構っているわけにもいかない。もっとじっくり彼らの話を聞きたいのだろう。なんとも呆れた話だが、まあ、依頼料を払うのは奥様ご自身なわけだしとローテは肩をすくめる。
「わかりました。じゃあ、明日あたりギルドに行って頼んでみますわ」
●リプレイ本文
カルゼ・アルジス(ea3856)がレインコントロールを使っておいたおかげもあって、折しも天気は快晴、お茶会日和。やわらかい日差しを浴びる庭のそこここで花がほころんでおり、春らしい若葉の匂いが薫っている。こんないい日なのだし、居間から降りられるテラスで花を眺めながらテーブルを囲みましょうという奥様の提案に、異を唱える者は誰もいなかった。
とはいえそれにはまず、囲むためのテーブルをテラスまで移動させなくてはならない。女性のふたり暮らしの家である。奥様含め九人もの人間が座れるテーブルなどないので、高さが同じくらいの卓ふたつをくっつけ、上から布をかぶせようということになった。率先して椅子やテーブルを運ぶと申し出たのはクロウ・ブラックフェザー(ea2562)、そうした力仕事が得意なフィラ・ボロゴース(ea9535)はもとより、たまたま手近にいたカルゼや遊士璃陰(ea4813)もクロウに呼び止められる。
「暇そうだなあお前たち。ちょっと手伝えよ」
「暇じゃないよー。厨房でも手伝って来ようかなあって」
「あ、ほなわいも奥様の話相手でも‥‥」
「手が多いほうが助かるんだ、後にしなよ」
有無を言わさぬフィラの手に捕獲された璃陰らもまじえ、テラスに運びこまれたテーブルに大きな布をかけるのはシーナ・ローランズ(ea6405)の役目。鼻歌を口ずさみつつ卓上を飾る花は、シーナ自身が手土産として持ってきたものや、クロウが友人のシェアトから預かってきたものだ。素人仕事ながらまあまあ綺麗にセットできて、これなら奥様にも喜んでもらえるだろう。当の奥様は、ミルフィーナ・ショコラータ(ea4111)がやはり預かってきた手紙に目を通しているらしい。
一方の厨房も忙しい。ローテは普段は使わない客用の茶器をいくつも引っ張り出し、ミルやユリア・ミフィーラル(ea6337)は茶菓子の準備を進めていた。お運び役のノリア・カサンドラ(ea1558)はそれを待ちながら、何やら考え込んでいる。
「ねーねー、何話すか決めてきた?」
「あたしはやっぱり、料理関係の依頼の話かな。ノリアさんは?」
「色々考えてるんだけど‥‥あたしの今までの体験って、ちょっと刺激が大きいんじゃないかと思うの」
はあ、と溜息をついて悩んでいる様子のノリアに、ユリアとミルが顔を見合わせた。
「刺激が大きい、といいますと〜?」
「んー、たとえばオークを投げ飛ばしたりとか、オーガに組み付いて頭タコ殴りとか‥‥あと、パリの酒場でごろつきを張り倒したりもしたなあ。それからえーと、他には誰をどんな風にぶっ飛ばしたっけ」
「「‥‥‥‥」」
●お茶会です
ようやく準備が整って主催者であるアンヌ奥様が着席し、冒険者たちの前にそれぞれ茶器や皿が配られる。
料理に使えるよう勝手口のすぐ近くには香草類が植えられているので、それを使った摘みたての香草茶。茶菓子のほうはカルゼが木の実、ミルが苺をそれぞれ持参してきたので、ユリアがそれらを中いっぱいに詰めたパイを焼いた。ミルのほうはクレープを何十枚と焼いて、苺を中に入れたり蜂蜜をかけてみたり、甘い物の苦手な人のためにチーズ入りを用意したりと色々と工夫していた。他にも、フィラが友人から持たされた焼き菓子などもある。
香草茶をすすりながら、このパイは結構いける、自分はこっちの蜂蜜のクレープが好きだなどとお菓子談義にしばし花を咲かせた後、まずフィラが口火を切った。
「さて、じゃあそろそろあたしから話していいかな」
一応は依頼であり依頼料を受け取っている以上、ただ楽しくお茶会をするだけでなく冒険の話もしなければなるまい。
「奥さんはどういう話がお好みだい? 一口に冒険っていっても、ギルドで受ける依頼ってのは結構色々あるもんなんだけど」
「おまかせいたしますわ」
「お任せねえ‥‥」
そうは言っても、この見るからに人のよさそうな老婦人にあまり血生臭い話をするのもなんである。フィラは少し考え、じゃあこんな話をしようか、と話し始めた。
「フィールドドラゴンって知ってるかい? そうさね、大きさはこのテーブルより少し大きいぐらいの、小型のドラゴンさ。ある時、そいつを人が乗れるように調教してほしいって依頼があったんだ」
「ドラゴンに? 乗れるんですの?」
驚いたように奥様が口を挟む。
「そうみたいだね。同じ竜でも格の高い奴はまず人間に頭なんか下げないらしいけど、フィールドドラゴンは調教次第で人にも懐くんだってさ。それでも馬なんかに比べると扱いづらいし餌代もかかるから、よほどの物好きでもないと飼ったりしないって‥‥ま、あたいもこの辺はまた聞きなんだけどね」
白状しながら頭をかいて、フィラはテーブルの下に置いた荷物から盾を持ち上げた。大型の盾には、ところどころ傷や凹みが刻まれている。
「そのドラゴンの奴、やっぱり最初はこっちを警戒して暴れてさ。仲間と一緒に盾を使って押さえて鎮めたんだけど、とにかく力が強いのなんのって‥‥奴が大人しくなった頃には、すっかり腕がしびれてたよ」
その感覚を思い出したように腕のあたりを押さえて、にっと笑う。
「でもまあ、落ち着いてみれば悪い奴じゃなかったけどね。ちょっとばかり気難しかっただけで」
フィラたちの苦労の甲斐あって、ドラゴンは最後には人を乗せることを許すようになってくれたのだという。
「なんていうのかな‥‥ドラゴンってのも、ただ怖いだけのもんじゃないんだなって思ったよ」
柄にもない己の科白に照れたのか少し早口になって、フィラは言い終えるが早いか温くなっていた茶を一気に飲み干す。あたいの話はこれでおしまいと告げて、気のいい笑顔を皆に向けた。その横では、ノリアが黙々とパイと格闘している。
最初は、山賊にさらわれた少年を救い出すのがきっかけだったのだという。
「けどよ、助けてみりゃこれがまたくそ生意気なガキ‥‥」
ついいつもの口調で話してローテに睨まれ、いや可愛気のないお子様で‥‥とクロウは言い直した。同じ依頼に参加していたらしいシーナが、身振り手振りを交えながら話を進める。
「けどアルマン君は‥‥その子の名前なんだけど、アルマン君は昔からひとりぼっちで、人を遠ざけてたのもそのせいだったの」
「一人でいれば傷つかないって思ってたんだよな」
脳裏にその子供の姿を思い描いてか、クロウが肩をすくめる。
「たちの悪いことに、そいつがいつも一緒に置いていた黒猫ってのが、実は悪魔だったんだ。そいつはアルマンの願いを聞いて‥‥というよりねじ曲げて受け取って、近づく奴を次々傷つけて遠ざけていった」
「まあ、悪魔?」
思いがけない言葉を耳にして、奥様が身を震わせる。
「でも男気のある商人さんがいてさ、そんなんじゃいけねえって言って俺たちを雇って、アルマンを追いかけた。デビルとしちゃ、アルマンに道を踏み外させるのが目的だから、邪魔してきたけどな。でも」
「アルマン君は戻ってきてくれたの。あたしたちのところに」
傷つくことのないかわりに満たされることもない、深く昏い闇の縁から。
「すごく大変だったけど、そのおかげでアルマン君と少しだけ仲良くなれたのよ」
そんなふうに言って、シーナは笑う。。彼女の横顔を眺めながら悪魔についてはそれ以上触れず、クロウはそっと茶を啜った。
あれから彼らには会っていない。報せがないということは、元気にしているのだろう。醜いことも美しいことも、罪も祝福も、不幸も幸福もなにもかも内包する、この広大な大地のどこかで。
「去年の年末だったかな。依頼でソードフィッシュを釣りに行ったんだよね」
茶のおかわりをローテに注いでもらいながら、ユリアはそんなふうに切り出した。そういえばと目を向けてみると、ノリアのほうはとっくの昔にパイを片付け、今度は卓の上に積まれた焼き菓子を次から次へぱくぱく口に運んでいる。
「ん、何?」
「‥‥ううん、何でも。えーと、ソードフィッシュっていうのは2メートルぐらいある大きな魚なんだけど」
ドレスタットのような港町でもない限り、魚、とりわけ新鮮な魚に出会う機会は少ない。2メートルと聞いて奥様は目を輝かせて顔を乗り出し、ユリアは話を続ける。
「それだけ大きい魚だから、釣るのは他の人に任せて、あたしはそれを料理する準備をしてたわけ。依頼人さんはソードフィッシュを刺身‥‥ジャパンの伝統的な調理法らしいんだけど、刺身にして食べたいって言ってたの。でもその下準備が結構大変で」
「どんな調理法ですの? ローテにもできるかしら」
奥様が尋ねると、ジャパン出身の璃陰が口を挟んだ。
「刺身ゆうんは、要するに魚さばいて生で食べるんや」
「まあ、生?」
ノルマンには、肉や魚を火を通さず食べる習慣はない。もっとも珍しいもの好きの奥様は一度食べてみたいわと言いかねない勢いで、そう言い出さないうちにローテが続きをどうぞとユリアに促した。
「結論から言うと、保存に失敗しちゃって刺身は無理だったんだよね。魚が新鮮なうちじゃないと、お刺身にはできないから」
「まあ‥‥それは残念でしたのね」
「うん。でも今まで使ったことのない食材に触れられたし、それにジャパンの料理について色々聞けたから楽しかったな」
「ユリアさんって、お料理がお上手ですものね」
ローテが言うと、なぜか当のユリアではなくノリアが深々頷いた。頷いただけで何も言わなかったのは、彼女の口が相変わらず熱心に働き続けていて、今はミルお手製のクレープを頬張っているところだったからだ。
「僕とクロウは、依頼で一緒になってから仲良くなったんだけど」
次は自分の番とカルゼが話しはじめる。
「きっかけはね、宿で一緒に寝たクロウに、僕がいたずらしちゃったことなんだ」
突然いかがわしい発言を投下されてぶーっとクロウが茶を噴いた。
「うわッ、なんだい汚いねえ」
「なんや、クロウはんらはそないな仲やったんか」
「違ーうっ」
あわててテーブルを拭きながら力の限り否定するクロウに、カルゼが空々しく照れる素振りなどしてみせる。
「あの朝のクロウ‥‥可愛かったよ。お返しに押し倒されたりもして驚いちゃったけど、そういうのも僕嫌いじゃないし」
「はー、朝っぱらから。お盛んやな」
「だから違うッ、お前ちょっと黙ってろカルゼっ」
彼の名誉のため、カルゼの発言を事実に基づいて添削しておくと、『宿で(相部屋で)一緒に寝たクロウ(の寝顔)に、僕が(落書きをして)いたずらしちゃった』となる。押し倒したのは事実だが文字通り押し倒して反撃しようとしただけで、少なくともクロウがこれほど焦るような事は何ひとつ発生していない。
冒険者らのやりとりの裏の意味をわかっているのかいないのか、奥様はにこにこと笑んでそれを眺めている。
「お二人は仲良しなんですのねえ」
「なんですよ」
こちらは多分確実にわかっていないミルも、やっぱりにこにこと同意する。ある意味大物かもしれない。
「私もそのとき、カルゼさんたちと同じお仕事を受けてたしてたんですよー。ある人を捕まえるために、家族連れのふりをして油断させるっていう作戦だったんですけど、それがきっかけで仲良くなれたんならいいことですよね」
「そうそう。やっぱり冒険の醍醐味って新しい出会いだよねえ」
口を塞ごうとするクロウの手を巧みにかわしながら、うんうんともっともらしくカルゼが頷く。
「こうしてクロウと固く結ばれることもできたし」
「お前もう変なこと言うんじゃ‥‥っ」
格闘していたクロウとカルゼがもつれ合うように床に倒れこむ。さてそろそろと立ち上がったローテが、うまく起き上がれず絡み合うふたりに盆の角でそれぞれ一撃ずつお仕置きをくれた。くわーん、といい音がふたつ。
「風紀が乱れますから、この辺で。ね?」
「違‥‥ッ」
反応するから余計にからかわれるのだと、クロウが悟る日はどうやらまだ遠い。
●ひと段落
「おいしかったあ」
お茶で口を示しながら、ノリアが大きく息を吐き出す。
「苺も熟れ頃だったし、パイも丁度いい焼き加減だったし、料理がおいしいって大事だよね」
「そ、そうだね」
科白だけ聞けばいっぱしの美食家に聞こえるが、そのノリアがパイをぺろりと平らげ焼き菓子を次々とやっつけ、かなり多めに用意されていたはずのクレープや果物の蜂蜜漬けを馬車馬のごとく片付けていく様子を間近に見ていただけに、何か同意しにくい他の面々である。いったいその体のどこに、あれだけの食べ物が入るものなのか。
「腹八分目っていうのも大事かも」
しかもまだ足りないらしい。
「きっと皆様、いろんな所のお料理をお口になさるのでしょうね?」
「んー、そうだね。あたしなんかは、これでも結構ノルマンの各地を回ってるし‥‥いろんな地方があるけど、それぞれに風景のよさがあるし、それぞれの地方の料理に美味しさがあると思うな」
ついと指を立てて、熱弁を振るうノリア。
「水辺なら魚が美味しいし、山なら山菜とか獣の肉がいけるし、街中だったら凝ったお料理が食べられるし、春なら苺、秋なら林檎、地形や季節がさまざまな素材を生み出すし、同じ素材でも地方によって味が違ったりするし、まあ要するに」
こほん、と咳払い。
「まだまだこれからの冒険で、未知なる美味があたしを待っていると思うんだ!」
「あ、食べかす」
指摘され口元を拭うノリアを眺め、奥様はやわらかく笑んだ。
「今日は皆さん、素敵なお話を聞かせてくださってありがとう。とっても楽しい方たちでよかったわ。おかげさまでいい時間を過ごせました」
「こちらこそ。久々にのんびりできたよ」
やはり笑顔を見せてフィラが答えていると、お湯を沸かし直したローテが、またお茶のおかわりを注ぎにやってきた。まだ話し足りないといった感じの璃陰が、なにやら怪しげな帳面を取り出し奥様のもとへいそいそと寄っていく。
「最後にサービスや。親切な奥様にわいの秘蔵のもんを見せたるで」
「まあ。何かしら」
「その名も『璃陰ののるまんええ男図鑑』や!」
わいの一押しはまず月道の兄ちゃんやろ、次が宮廷絵師の兄ちゃんで、次が‥‥と、どちらかというと帳面をめくりながら奥様よりも璃陰本人が楽しそうだ。帳面がなんだか使い込まれている気がするのは、多分深く考えてはいけないのだろう。
「あ」
「あ? なんや、他のみんなも見たければ別に」
「璃陰さん、後ろ」
「後ろ?」
夢中で熱く語っていた璃陰は、不覚にも、背後から思い切り振り下ろされたローテの一撃をかわしそこねた、らしい。