大地を震わす巨竜
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■ショートシナリオ
担当:BW
対応レベル:11〜lv
難易度:難しい
成功報酬:13 G 3 C
参加人数:5人
サポート参加人数:1人
冒険期間:02月16日〜02月23日
リプレイ公開日:2007年02月25日
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●オープニング
アニマル、オーガ、インセクト、デミヒューマン、アンデッド‥‥。
このジ・アースには、様々な生き物がいる。それらは様々な要素によって区分され、人とは違うそれらの幾つかは、総じて魔物(モンスター)と呼ばれている。
そして、その中に、爬虫類のトカゲによく似た知的動物がいる。このジ・アースにおいてもっとも古く、精霊と密接な関わりを持つ彼の種族は、その個体数こそ多くはないが、常にあらゆる生態系の頂点に君臨し続けており、事実上の世界最強種族といわれている。
人は彼らを総じて、こう呼称する。
『竜族』あるいは『ドラゴン』‥‥と。
静かに雪の降り続く夜。
その小さな村に、それは突如として現れた。
「な‥‥何なんだよ、何だってんだよ、こいつは‥‥!?」
「誰か、誰か何とかしてくれ! このままじゃ俺達の食料が‥‥!」」
「じ、冗談じゃねぇぞ! こんなバケモノ相手にどうしろって言うんだ!」
驚愕し、騒ぎ、惑う人々とは対照的に、その魔物は堂々としたものだった。
巨大な身体は小さな倉庫など容易く破壊し、隠されていた肉を、果実を、野菜を、様々な食料をその口に入れていく。その様を人々は見ていることしかできない。
しばらくして、深い緑色と茶褐色の斑模様の鱗を持つその魔物は空腹を満たすと、悠々と翼を広げ、空へと飛び立った。
キエフ冒険者ギルド。
ここには様々な問題を抱えた人々が、冒険者達の力を借りるべく集まってくる。
「まず勝てないと思われる相手に、死を覚悟して立ち向かう勇気はありますか?」
依頼を探しにギルドに集まっていた冒険者達に、ギルドの受け付け係の女性はそんなことを聞いた。
「‥‥いきなり何を?」
訊ねられて呆然とする冒険者達の中の一人が、疑問の表情で返す。
「ここに、新しく入った依頼があります。内容は魔物の討伐。討伐対象となるのはクエイクドラゴン。全身を強固な鎧で覆った体力自慢の冒険者を一撃で重傷にしうる攻撃力と、鋼鉄のように頑強な鱗で覆われた身体を持ち、全ての地の精霊魔法を使いこなし、また魔法への耐性も非常に高く、強力な酸の息を吐き、あげく空まで飛ぶというとんでもない生き物です。熟練の冒険者でも、場合によっては傷一つつけられないまま一方的に殺されるかもしれません。そういう相手です」
語る係員の表情は真剣だ。言葉の中に半ば冒険者達を脅すかのような部分があるのは、それだけ危険な相手であることをしっかりと冒険者達に認識してもらうためであろう。
「かなり絶望的な相手ですが、依頼としては救いも一つあります。依頼人の村の方々としては、とにかく二度と村に近づくことがないようにしてもらえれば良いとの言葉も頂いています。策がおありなら、真っ向から戦うことを避けることも可能かもしれません」
ただし、それも容易なことではない。
果たして、冒険者達はこの依頼にどう挑むのであろうか‥‥。
●リプレイ本文
白銀の大地が、紅に染まっていく。
大事なものに手を延ばそうとしても、もう身体は動かなくて‥‥。
大切なものが失われていくのを、見ていることしかできなくて‥‥。
悲しくて、悔しくて‥‥。
「まあ、今更言うのも何だが‥‥とんでもない依頼だな」
仲間達より先に村に辿り着いていたブレイン・レオフォード(ea9508)は、眼前の光景を前にそう呟いた。クエイクドラゴンに襲撃された幾つかの建物の跡を見たが、見事なまでに木っ端微塵に破壊されており、残骸に残っていた大きな爪痕からは、相手が恐ろしく巨大な身体の持ち主であることが伺える。これから自分が相手にしようとしている敵が、正真正銘の化け物であることが嫌でも分かってしまう。
「よう、待たせたな」
本来の到着予定日になり、シンザン・タカマガハラ(eb2546)を始めとして、今回の依頼を受けた他の冒険者達も無事に村へ辿り着く。だが、その表情は皆どこか暗い。もちろん理由がある。
「城の方からは何か?」
「駄目でした。急いでこちらに手を回す余裕は無いとのことです」
「周辺の村の連中にも色々と言って聞かせてみたんだが、成果はさっぱりだ。たとえ、次に自分達の村が襲われる可能性があっても、今は毎日自分達が少しずつ食い繋いでいくだけで精一杯で、どうにもできんとさ」
ブレインの問いに首を横に振って、オリガ・アルトゥール(eb5706)とモケ・カン(eb9649)が答えた。今回の依頼において、冒険者達は考えられる限りの助力を周囲に依頼するという行動を取っていた。
「まあ、仕方ないって言えば仕方ないと思うよ」
パラパラと手持ちの書物『山海経』のページをめくり、ドラゴンに関する情報を調べながら、ジェシュファ・フォース・ロッズ(eb2292)はそう言った。実際問題として、キエフを離れた地域に未だ国の威光が行き届いておらず、常に周辺の蛮族や魔物の脅威にさらされ続けているロシアにおいては、軍事的にも経済的にも国として他に優先しなければいけない事が山のようにある。迅速に事態の処理にあたろうと思えば、間違いなく冒険者の方が適任。だからこそ、今回の仕事も冒険者達に依頼されているのである。この依頼を解決できるのは、今この場にいる彼らをおいて他にはいないのだ。
「う〜ん‥‥ギルドで訊いた以上の情報は、僕の方でも分からないや」
諦めた様子で本を閉じるジェシュファ。
「あぁ、孫の顔を見る前に死ぬなんて私は嫌ですよ」
「おいおい、孫に会える会えないを気にするような歳には見えねぇんだが‥‥いくつだ?」
「まあ、女性に年齢を尋ねるのは、あまり感心しませんよ」
そう言って、オリガはモケの質問を軽く流した。
「ん? ブレイン、防寒服は着ないのか?」
「ああ、あれを着ると重量の関係で動きが鈍くなるから、今は脱いでるんだが‥‥」
シンザンに指摘を受けたブレインの手足は、寒さに震えていた。
「さすがにこの雪と寒さの中じゃ、まともに動けなくなるぞ。悪い事は言わないから、早く着て来い」
「‥‥確かに、その方が良さそうだ」
さすがに我慢も限界が来ていたのだろう。ブレインはシンザンの助言を素直に受け入れた。また、この時二人は自分達のペットを今回の戦いには不要と判断し、共に村に預けていくことにした。村人達も、馬を置いていく程度ならばと、この時は快く受け入れてくれた。
そして、冒険者達はいよいよドラゴンとの遭遇の時を迎える。
「上手くいけば良いが‥‥」
「駄目かもしれないけど、それでも努力はしてみきゃいけないと思うよ」
モケが大量に買い込んできた保存食と共に、ジェシュファはひたすらにドラゴンが姿を現す時を待った。情報によれば、いつも決まった方角からクエイクドラゴンは村を襲撃しに来るという。村の手前の開けた場所を見つけ、冒険者達はそこで時が来るのを待った。
「‥‥来たぞ」
最初にその姿を視界に捉えたのはシンザンだった。降り続く雪の中を、遥か遠方から飛来する謎の影。それは段々と大きくなり、その身体の輪郭も徐々にハッキリと分かるようになった。
相手の大きさがはっきりと分かる頃になると、誰一人余計な言葉を発する者はいなかった。悠然と空を駆る巨大な竜は、圧倒的な存在感を持って冒険者達の眼前に存在していた。
その迫力に圧倒されそうになりながらも、ジェシュファは喉の奥から、ありったけの声を絞り出す。
「お〜い、こっちに来てよ〜!!」
途端、空を行くクエイクドラゴンの動きが加速したように思われた。そして何となくではあるが、シンザンとブレインはあることを感じ取る。今の竜の目は、餌を見つけた狩人のそれではないかと。そして同時に、二人はある危険を察知する。
「‥‥逃げろ、ジェシュファ!!」
「え?」
――ドゴオォォッツ!!!
降り積もっていた雪が、再び空を舞った。大地は揺れ、森はざわめいた。
「‥‥間一髪‥‥だな」
「な‥‥何が起こったの?」
束の間の出来事であった。クエイクドラゴンは驚異的な速さで降下してきたかと思うと、その牙でジェシュファを捉えようとしたのである。いち早く危険を感じ取ったシンザンとブレインが間に飛び込み、ジェシュファの盾となってクエイクドラゴンの攻撃をかろうじて受け流したものの、衝撃に耐え切れず全員が雪の中に転倒してしまっていた。もしも今の攻撃をまともに受けていれば、確実に即死であったことは想像に難くない。
「やはり、普通に交渉できる相手じゃなさそうだ」
クエイクドラゴンは、保存食の山よりも新鮮な血肉の塊であるジェシュファの方を魅力的な餌と認識したのだ。話し合う以前の問題である。
「こうなるとは思っていましたが‥‥ダージボグ!」
オリガの一声に、森の中に身を潜めていた巨大な鳥が姿を現す。金色に輝く美しき陽の精霊、ホルス。驚異的な速度で空を飛ぶその精霊は、その牙を躊躇いなく、眼前に現れた竜の身へと突き立てる。オリガ自身は己れが行使できる水の魔法、ウォーターボムを可能な限りの最大の威力で放つ。
「やるしかねぇってのかよ‥‥くそっ」
大斧を手に、モケもクエイクドラゴンの巨体へ一撃を叩き込むべく走る。幸い、着地の衝撃はクエイクドラゴン自身にも影響を与えたのか、その動きは鈍いように感じられた。
「一気に決めるぞ!」
「おう!」
ブレインは魔法の剣セクエンス、シンザンはシールドソード『サバイバー』を手に雪の中から起き上がり、すぐさま攻撃に出る。振り下ろされた一撃は、両者とも武器の重量を載せた強力なものだ。
‥‥先に断っておくが、以下に述べることは一切の嘘も誇張もない、現実に起こったことをありのままに記した事実である。
三人のスマッシュと、達人級の攻撃魔法と、さらには巨大な精霊による攻撃。並の魔物であれば確実に即死であろうその攻撃を受けてなお、クエイクドラゴンは平然とそこに存在していた。それも、これだけの攻撃を受けて、その身が負った傷はカスリ傷のみ。
「冗談じゃねぇぞ、何なんだよこいつの堅さは‥‥!?」
驚愕する冒険者達。
――バサッ!!
その巨大な翼が、再び動き出す。怒りの咆哮は天に轟き、牙と爪は己を傷つけた敵を葬るための凶器と化して。
「皆、離れて!」
叫んだのはジェシュファ。続けて放たれたのは、アイスブリザードの魔法。凍てつく吹雪が竜へと襲い掛かり、そして‥‥。
――ビュオォ!!!
その場の全員が己の目を疑った。突如、クエイクドラゴンが翼を一際強く羽ばたかせたかと思うと、それは凄まじい強風を生み出し、ジェシュファのアイスブリザードをそのまま放ち手のジェシュファへと返したのである。
「そんな‥‥!?」
自らの魔法をその身に受け、負傷するジェシュファ。持ち前の抵抗力で耐えはしたが、一歩間違えれば重傷であったかもしれない。空を飛ぶドラゴンのみが持つ特殊な攻撃の一つ、フラップストーム。風の精霊魔法であるストームとよく似た性質を持ち、ジェシュファの吹雪を跳ね返したその技は、そう呼ばれている。
その後の戦闘も、一方的なものであった。その強大な敵は、圧倒的な力を持って冒険者達を蹂躙した。フラップストームで吹き飛ばされ、距離を開けられた時に魔法を使われることもあった。グラビティーキャノンやローリンググラビティーは冒険者達の身をさらに容赦なく吹き飛ばした。だが、それ以上に最悪だったのはその防御をさらに強固にしたストーンアーマー。
‥‥しばらく戦いが続いて、回復薬も魔力もほとんど底を尽くと、冒険者達はまともに動くことも難しくなった。一人、二人。次々と雪の中に膝をつく。モケなどはもう起き上がる気力もないのか、完全に動く気配がなかった。全ての冒険者が動きを止めた時、それでもまだ怒りのおさまらないクエイクドラゴンの視界に、あるものが映る。それは、自分を傷つけた人間という存在が多数いる場所‥‥村。
「まさ‥‥か‥‥」
ジェシュファの頭に、嫌な考えが浮かんだ。彼が知る限り、ドラゴンという種はけして知能の低い種族ではない。だからこそ彼は説得を考えた。だが、もしその知能が悪い方向に働いていたとしたら‥‥。
「いけな‥‥い‥‥」
最期に残された力を振り絞り、オリガが、ブレインが、シンザンが立ち上がり、おぼつかない足取りでドラゴンの後を追う。少し遅れて、ジェシュファも。
この世の地獄がそこにあった。
食料だけを目的に襲撃されていた今までとは違う。怒りに支配されたクエイクドラゴンの目的は、完全なる破壊と殺戮。作物は踏み荒らされ、建物は崩れ落ち、大地は抉られ、逃げ惑う人々は次々と竜の餌食となっていた。
「お前達‥‥」
村に戻ったシンザンのところに、村人達に預けたはずの戦闘馬、虎狼助。ブレインの元にもエアハルトが戻ってきた。
村はこの有様。襲われている村人達にしてみれば、馬に構っている余裕はないだろう。自力で逃げてきたのであろうが、繋がれたままクエイクドラゴンの餌食となっていなかったのは幸運であったかもしれない。シンザンは虎狼助に積んでいた回復薬を取り出し、仲間達と分け合う。
「たとえ勝てなくても、村人達を逃がす時間くらいは稼いでやろうぜ」
「戦いは嫌いなんだけどな‥‥」
「おいおい、俺達以外の誰がやるってんだ?」
「決まり‥‥ですね」
冒険者達は最期の抵抗に打って出た。
逃げ遅れた少女が一人。目の前には、身体のいたるところを血に染めた巨大な竜。
「きゃあっ!!」
叫ぶ少女に、魔物は気付く。その牙が少女に迫り、そして‥‥。
「いやぁああああーーー!!」
――ガシッ!
「何してる! 早く逃げろ!!」
ブレインの盾が、寸前のところで竜と少女の間に割って入る。少女は急いで走り出し、その場から逃げることができた。不愉快そうに顔を歪めたのはクエイクドラゴンだ。
――バシュ!! ビュウウ!!
だが、追い討ちをかけるかのように、水弾と吹雪が竜の顔を直撃する。
「たとえ傷つけられなくとも、気を引くくらいなら‥‥」
「翼の羽ばたきにさえ気をつければ、何てことないよ!」
オリガとジェシュファの魔法。
怒れる竜は一度後退すると、あらためて牙を突き出しブレインを襲う。だが、今度そこに割って入ったのは、シンザン。
「この面子なら、俺が食い止めなきゃどうにもならんだろ!」
牙の一撃でその身に重傷を負いつつも、シンザンは怯むことなく剣を振るう。カウンターにスマッシュEXを合成した彼の最大の一撃だ。そして、この攻撃を受けて、クエイクドラゴンは大きな鳴き声を上げる。怒りの咆哮ではない。痛みに苦しむ鳴き声だ。初めて、クエイクドラゴンの身に傷と呼べるものが刻まれたのである。
「思い知った‥‥か」
「シンザンさん!!」
力なく、がっくりと倒れるシンザンの身をブレインが受け止める。だがそこを、クエイクドラゴンは見逃してはくれない。強烈な尾の一撃が、ブレインとシンザンを弾き飛ばした。
――ドゴッ!!
「ぐっ‥‥ここまで‥‥か‥‥」
確かにダメージは与えられた。しかし、それ以上の事を為す力が、冒険者達にはもう残っていない。二人が死を覚悟したその時‥‥。
――ドン!!!
突如、大きな音と共にクエイクドラゴンの巨体が僅かに揺らいだ。二頭の戦闘馬が、竜の巨体へと攻撃をしかけたのである。虎狼助とエアハルト。勇敢なる、シンザンとブレインの愛馬。
「お前達‥‥馬鹿、逃げろ!!」
「何してるんだ、早くあっちへ行け!!」
だが、二頭は逃げなかった。命がけで己が主を守ろうと必死に‥‥そして。
「「やめろおおおーーーーっ!!!」」
叫びの後には、変わり果てた二頭の姿があった。
「酷いよ‥‥どうしてこんな‥‥」
ジェシュファの呟きが聞こえたのか、クエイクドラゴンは彼の方を向いた。
だが、ジェシュファにももう、クエイクドラゴンに抵抗する力は残っていなかった。おそらく、逃げようとしても無駄だろう。相手の方が早く強い。それは、今までの戦いを見てきた中で分かっていたことだった。しかし、彼にも‥‥。
「リョート・ヴェーチェル!!」
――ビュン!!
クエイクドラゴンの頭上、声を上げて竜へと果敢に飛びかかる白い羽の巨大な鷲。それは、ジェシュファの愛鳥、ホワイトイーグルのリョート・ヴェーチェル。
「駄目だ、リョート・ヴェーチェル!! お願いだから、逃げて!!」
だが、リョート・ヴェーチェルは逃げない。主を見殺しにするなど、この忠誠心の高いホワイトイーグルにはできなかったのだ。
「リョート・ヴェーチェルーーーーーッ!!」
白い翼は、ジェシュファの目の前で大地に落ちた。
「ダージボグ‥‥」
オリガが振り返ると、そこには彼女の大切なダージボグの姿があった。彼女の頭には一つだけ、この状況を何とかできるかもしれない方法が浮かんではいた。ただ、それが出来るのは‥‥。
オリガの育てたこの精霊は、とても強く、美しく、そして賢い。だから今のこの状況で、どうすれば皆が助かるか。その答えを、この精霊はきっと分かっている。その答えは、オリガに半身を失うも同じ悲しみを与えるかもしれない。‥‥けれど、選択の余地は無かった。
ゆっくりと、ダージボグはオリガの前に出た。そして、その金色の翼を広げた。
「私は‥‥私は‥‥」
オリガの頬を、小さな雫が流れた。
壮絶な戦いだった。魔法か魔法の力を持つ武器でしか傷つかないホルスの身であれば、クエイクドラゴンでもそうすぐには倒せない。ただひたすらに、ダージボグは竜の気を引き、誘導した。オリガ達にその牙が向かないように、村人達と一緒に逃げる時間が稼げるように、遠くへ、遠くへと。
後日のこと。
冒険者達がキエフに戻って後、ほぼ壊滅状態となった村はそのまま放棄されることになったと連絡が入った。また、オリガの元にダージボグは戻って来ず、その生死は現在も不明のままとなっている。