『謎の温泉教団の温泉宿 2』

■ショートシナリオ


担当:

対応レベル:1〜4lv

難易度:やや易

成功報酬:1 G 10 C

参加人数:12人

サポート参加人数:-人

冒険期間:08月18日〜08月24日

リプレイ公開日:2004年08月26日

●オープニング

 初夏の日差しの差し込む関東甲信越、江戸から北へ2日ほど行った山間の温泉寺を中心に、謎の温泉教団は活発に活動していた。
 彼らは八百万の神を信仰する宗教団体で、温泉には神が住んでおり、温泉に入ることが教義と成っている団体である。
 温泉に入るための礼儀作法には厳しいがそれ以外はおおむねざっくばらんである。
 彼らは温泉寺に住み、檀家の者達も温泉へといざなう。
 温泉寺の裏はもちろん温泉である。温泉に入り身体を癒し、心を癒し、平和に生きていこうと言うのが彼らの考え方である。
 石灯籠の明かりの中でのんびりと温泉に入るのが彼ら流のやり方だ。
温泉脇には屋台が数軒並んでいる。甘酒や蜜柑酒、冷えた瓜や無花果などが売られている。
 そのほかにも野生の豚肉を使った串焼きの焼き豚。鯨の肉を使った鯨丼。山の清流で取れたばかりの虹鱒を使った鱒寿司や鯉の刺身等も売られている。
 檀家の人間達はここでお金を使ってくれる。これが彼女たち謎の温泉教団の軍資金に成っているのだが‥‥。
「裏山の竹林に温泉も作ったし、後はお客を呼び込むだけね」
 そう言って温泉教団幹部の彩花がにこやかに微笑んだ。
 所がここ一番と言う時に限って、お客を呼び込む人手が足りない。
 そこで、謎の温泉教団は冒険者を雇うことにした。

 冒険者の皆さんへ 
 温泉を利用するお客の呼び込み、料理の手伝い、フロ掃除‥‥何でもかまいません。新装開店記念セールのお手伝いをしてください。
 今回は奮発してお給金をお支払いすると共に、深夜お客さんが使ってない間に温泉等利用してもかまいません。サービスは別料金になりますが♪

●今回の参加者

 ea0299 鳳 刹那(36歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 ea0547 野村 小鳥(27歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 ea0758 奉丈 遮那(32歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea1875 花房 三日月(30歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea2480 グラス・ライン(13歳・♀・僧侶・エルフ・インドゥーラ国)
 ea2673 十三代目 九十九屋(31歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea2948 如月 妖乱(34歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea3055 アーク・ウイング(22歳・♂・ウィザード・人間・ロシア王国)
 ea3741 レオーネ・アズリアエル(37歳・♀・侍・人間・エジプト)
 ea4083 橘 雪菜(32歳・♀・志士・人間・ジャパン)
 ea5062 神楽 聖歌(30歳・♀・侍・人間・ジャパン)
 ea5790 霧林 雷(26歳・♂・忍者・人間・ジャパン)

●リプレイ本文

●呼び込み
 謎の温泉教団の温泉宿は山間の奥深く、人里離れた場所にある。静かで清流流れる河の近くにあり、ご自慢の岩風呂と最近新しく出来た竹林の中の風呂が売り物だ。
 宿屋の部分は古寺を改良し、増築した部分が使われている。作りもまだ新しい。
 奉丈遮那(ea0758)は人遁の術を使い、可愛い女の子に化けると客の呼び込みを行っていた。無論人通りのほとんど無い山奥であるから客の呼び込みには苦労するが。
「いらっしゃい、いらっしゃ〜い。可愛い女の子が背中を流してくれたり(男向け)、美容に良いマッサージが受けられるんですよ。他にも美味しい食事やお酒もご用意しております。ささ、どうぞどうぞ〜」
 愛想良く客の呼び込みを行う奉丈遮那、グラス・ライン(ea2480)もそれに続いて道すがらの旅人や行商人達を声をかけて行く。程なくして数人の客を捕まえる事には成功したが、根本的に客足が増えたわけではない。それでもいつも以上に客を捕まえる事には成功している。
「これで‥‥良い、かな‥‥」
 如月妖乱(ea2948)があられもない姿で客引きを行っている。
その姿は今風に言えばタンキニ(袖無しの着物でへそだし)と膝上10cm程の巻きスカートである。左右両脇には大きくスリットが入り如月妖乱の太ももを強調させている。
 しかもその布自体が極薄で出来ており、日の光を浴びて下着を着けていない妖乱の肌が布越しにうっすらと透けているのである。かなりの出血大サービスである。
 だが、通りを歩いている旅人の目をとめさせることには成功している。
 妖乱は用意してあった温泉の宣伝の看板を持って、呼び込みを行った。
「2名さまごあんなーい」
 グラス・ラインの声が響く、相乗効果も有ってか、普段よりもそこそこ多めに客を捕まえる事に成功した。後はサービスで楽しんで頂くだけである。

 橘雪菜(ea4083)が桶に水を汲み、来客の足を洗っている。
 いわゆる雑用の回りの仕事を手伝っているのだが、コレが一番大事だとも言えるだろう。
 小さな気配りが訪れた旅人に大きな優しさと成って帰っていくのである。

●雑用雑務
 いつもより多めのお客を部屋に通して、謎の温泉教団の温泉宿は活気に溢れていた。
裏山の清流で取れた虹鱒のお寿司、鯨丼。野生の豚の肉を使った串焼きの焼き豚。よく冷えた無花果の実、どぶろくに甘酒、蜜柑酒と豊富なお酒の類。飲んで食べてそして温泉を嗜む。それが温泉教団流の神への接し方であり、お客さんのもてなし方でもある。
 花房三日月(ea1875)は雑用の仕事を任されていた。
 右へ左へオザシキへ料理を運ぶ。焼き魚の良い香りと酒のニオイが鼻孔を擽る。酒好きの花房にはたまらない拷問である。
「終わったら‥‥客の残り物でも良いから‥‥ちょっとだけ‥‥」
 彼女を突き動かしているのはやっぱり酒である。

 レオーネ・アズリアエル(ea3741)が裏方で黙々とお針子の仕事を進めている。
 背中流しを受け持つメンバーの為の湯女衣装を作成中なのである。
 その姿は今風に言えばタンキニ(袖無しの着物でへそだし)と膝上10cm程の巻きスカートである。左右両脇には大きくスリットが入り如月妖乱の太ももを強調させている。
 しかもその布自体が極薄で出来ており、お湯を浴びれば肌が透けて見える何とも言えないサービス付である。
「出来ました。」
 ハラハラドキドキな衣装を数着作り、レオーネは満面の笑みを浮かべていた。

 温泉教団の裏方の仕事は多い、料理を作ったり風呂の掃除をしたり、と右往左往の忙しさである。無論教団員の作業ではあるのだが、彼らが手伝う余地もある。
 神楽聖歌(ea5062)と霧林雷(ea5790)が雑用作業を手伝っていた。
 竹林の中に存在する温泉の近くに竹を切り出し運び、床の様に地面にはって、天井の無い小屋の様な物を作らされていた。それが後で何になるのかは知らないが‥‥。

●温泉でのサービス
 日もとっぷり暮れた露天風呂に鳳刹那(ea0299)と野村小鳥(ea0547)の姿が有った。
ふたりは露天風呂に止まったお客さんの背中を流してあげるのがお仕事だ。
 如月妖乱同様のレオーネ・アズリアエルの作った服を着ての出血大サービスである。
 そしてなんとお宿の女将の彩花までもがその服を着てのサービスである。男性客達からは熱意と言うかとても熱い視線を浴びている。
「こうして円を描くようにして洗うんですよぉ」
 小鳥が彩花に背中の流し方を教わっている。
 言われた通りに小鳥がお客さんの背中を優しく洗う。
 お湯をかぶった身体が、凹凸の無いスタイルではあるがすっかり透けて見えてしまっている。これは男性客に対するアピール度は急上昇である。
 鳳刹那もまた、彩花に言われるままに男性客のマッサージを行っている。身体を擦るようにして相手に刺激を与えるのだが‥‥。それもとても艶めかしい動きである。
「はう‥‥これで本当に良いのかなぁ?」
 小鳥が凹凸の無い身体を気にしているが、彩花はそんな小鳥に男性客の相手をさせている。曰く『まずは慣れる事から全ては始まる』らしい。

「さて、こちらに冷えた麦茶と冷やした手ぬぐいが用意してございます。湯当たりの方は居ませんか? おじいちゃんおばぁちゃんも大丈夫ですか?」
 十三代目九十九屋(ea2673)が商売人ならでは知恵と使って風呂の利用しているお客さんにサービスをする。無料で何かをするという発想はこの時代には少ない大切な奉仕だ。
「なかなか良いこと考えるわね。十三代目九十九屋さん」
 彩花がそう言って九十九屋の肩をポンっと叩く。
 あられもない姿の彩花の姿に頬を赤らめ目線を泳がせる九十九屋だが、商売の事で褒められたことは嬉しい。頬を赤らめながらも照れ笑いをする。
「次からも贔屓にしますから、何かあったら声をかけて下さいな」
 彩花のその言葉彼に対する最大の労いであった。

●覗き&仕事終わって
 アーク・ウイング(ea3055)が前もって指定した場所に竹で作られた屋根の無い小屋の様な物があった。そこから竹林の温泉が見下ろせる。断崖絶壁にある絶景の覗きスポットを用意していた。コレは男性客向けのサービスである。そして‥‥
 夜も寝静まった月明かりの中で、如月妖乱、鳳刹那、野村小鳥、花房三日月、レオーネ・アズリアエル、橘雪菜、神楽聖歌そして彩花の8人が身体を癒すために温泉に入っている。無論覗かれていることは最初から気づいているが、コレもお客に対するサービスだと割り切っている。
「やっぱり風呂に入っての酒は美味いねぇ」
 花房三日月が全裸のままで堂々と縁台の上に腰掛けて酒を煽る。
 彩花から好きなだけ飲んで良いっと言われているのでご自慢のどぶろくをぐびぐびを飲み干していく。それと同時に風呂のせいもあって大胆なポーズを決めている。
 覗き客に取ってはこれ以上は無いサービスになっている。
「ほら、小鳥ちゃん。もっと自分をアピールしないと」
 鳳刹那がきわどいセクシーポーズを取りながら、野村小鳥にも同じようにポーズを取るようにと進める。小鳥は耳まで真っ赤にしてそれを否定している。
 レオーネはそんな彼らを横目にのんびりと長湯を楽しんでいる。
 温泉教団の湯は何処もぬるめに長時間入るのがスタンダードになっているからでもある。
 橘雪菜と神楽聖歌も同様にお湯に浸かっている。雪菜は人目につかぬように覗き場から死角に成る場所へと身を隠しているが、彩花がそれを許さなかった。
「ほーら雪菜ちゃん。皆さんにもっと見てもらいましょう」
 そう言って雪菜を洗い場に連れ出し、得意の性感マッサージで雪菜の身体をまさぐって行く。男性達に見られているという恥じらいと、彩花の艶めかしいマッサージが雪菜の身体と心を浸食してゆく。そしてやがて全身の力が抜けて無抵抗になるまでに物の5分とかからなかった。
「彩花姉様‥‥あの‥‥」
 何かを含んだ感じで如月妖乱が彩花に話しかける。彩花はにっこり笑って手招きをした。
彩花の性感マッサージが始まる。身体を洗いつつマッサージを行うその芸は至極の極みである。
「えと‥‥あの‥‥彩花‥‥様」
 彩花の手のひらが妖乱の胸の上で円を描くようにしてマッサージを行っている。
妖乱は甘声を出さないように必死に声を殺しながら彩花に向かって話しかけた。
「な〜に妖乱ちゃん。何かお話があるの?」
 彩花の手の動きは止まらない全身をくまなく撫で、もみほぐすように動き回る。塩もみマッサージにも似た動きであるが、妖乱が受けている快楽の度合いは半端ではない。並の女性なら5分を待たずして天国へ昇るような気持ちで昇天してしまうような極みだ。
「温泉教団の‥‥同盟を‥‥作りたいん‥‥だけど‥‥」
 必死に成って意識を保つ妖乱。やがて彩花の手は妖乱の太ももの内側に滑り込んで行く。
「同盟? 同盟って何するの?」
 彩花がマッサージを続けながら妖乱に質問する。だが、既に妖乱は快楽の中に有ってそれに答えることは出来ない? しかも彩花の攻めは徐々に強くなってゆく。
「黙ってたら分からないでしょう。教えてほしいな〜」
 まるでちょっと意地悪でもするかのように質問する彩花。それに答えられないのは承知している筈なのにで有る。
「‥‥ぁぅ。あっ、ん‥‥くぅ」
 妖乱が全身にジットリ汗をかきながら堪え忍ぶ‥‥それは温泉のせいなのか、それとも‥‥。
「温泉教団の事が気に入ってくれたのなら、貴方も入教したらどう? 今なら仮信者として優遇してげるわよ?」
 その言葉が耳に聞こえているのか居ないのか、妖乱はぐったりとその場に力尽きていた。