『謎の温泉教団の温泉宿5』

■ショートシナリオ


担当:

対応レベル:フリーlv

難易度:難しい

成功報酬:0 G 78 C

参加人数:10人

サポート参加人数:-人

冒険期間:10月23日〜10月28日

リプレイ公開日:2004年11月01日

●オープニング

 甘い風が吹きま〜す♪ 松茸の薫り漂いま〜す♪
 幸せの松茸♪ ラララ♪ 天然物♪ 国内産♪ 最高級♪
 季節の薫りに誘われて、謎の温泉教団の温泉宿にも秋がやってきました。

 相変わらずの説明で申し訳ないが、謎の温泉教団は、八百万の神を信仰する宗教団体で、温泉には神が住んでおり、温泉に入ることが教義と成っている団体である。
 温泉に入るための礼儀作法には厳しいがそれ以外はおおむねざっくばらんである。
 彼らは温泉寺に住み、檀家の者達も温泉へといざなう。
 温泉寺の裏はもちろん温泉である。温泉に入り身体を癒し、心を癒し、平和に生きていこうと言うのが彼らの考え方である。
 石灯籠の明かりの中でのんびりと温泉に入るのが彼ら流のやり方だ。
温泉脇には屋台が数軒並んでいる。甘酒や蜜柑酒、季節の栗や梨、苺などが売られている。

 秋の味覚松茸も、裏山のでたんまりと取れ、甘酒を片手に土瓶蒸しを楽しむ人達、山の清流で取れた虹鱒を使った鱒寿司に甘美の声を上げる者達、鯨肉のステーキ丼を笑顔で頬張る人達。野生の黒豚の肉で作った焼き豚(串焼きの様な物)を頬張り満面の笑みをあげる物達、謎の温泉教団の温泉宿は温泉を楽しみながら紅葉と食欲の秋を満喫する人達でいっぱいであった。
 無論温泉と女体を楽しむ者達も多い。
 うら若き乙女によるマッサージのサービスを堪能することも出来るサービスや、真夜中に女性従業員の入浴を覗くことが出来る覗き部屋なども好評で連日連夜客足の絶えない状況が続いている。
 竹林の温泉の中では竹のニオイ香しく温泉を満喫することが出来る。温泉宿としては大繁盛を納めていた。連日連夜の満員御礼に嬉しい悲鳴は鳴りやまなかった。

 そして順風満帆。遂に温泉宿の専用の宿屋(別館)が建築された。

 古寺を改築して作られた本館の他に、基礎からキチンと建築された別館が近日お目見えするのである。京都の料亭もかくやという豪華な作りである。いや、作りだけだが。
「さて、それじゃ集客率を上げる為にバリバリ働きましょうかねぇ」
 そう言って温泉宿の女将さん彩花はにっこり微笑みバリバリと仕事を行った。
 温泉教団の教団員や信者達も深く静かに宿屋の運営にせいを出していたしかし、一つだけ困ったことがある。そしてそれは暗礁に乗り上げていた。
 そして彼らは打ち合わせをした。
 打ち合わせをした結果面倒臭いことは冒険者に押しつけようと言うことで満場一致した。
「困ったときの冒険者。今回は宴会+難問を一つあげましょうかねぇ」
 温泉教団幹部兼温泉宿女将の彩花と教団員達は満場一致で冒険者を雇うことに賛成した。

『 冒険者の皆さんへ
  温泉宿の別館が建築されたのを記念して、新装開店セールを行いたいと思います。つきましては冒険者の皆さんにも宴会に参加してほしいのですが、条件が二つございます。
1.何か宴会芸を披露して場を盛り上げること。
2.温泉宿の何か名物に成る物を提案してくれる事 』

こうして新たに、また訳の分からない依頼と宴会が催されるのでありました。

●今回の参加者

 ea0028 巽 弥生(26歳・♀・志士・人間・ジャパン)
 ea0085 天螺月 律吏(36歳・♀・侍・人間・ジャパン)
 ea0299 鳳 刹那(36歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 ea0547 野村 小鳥(27歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 ea0758 奉丈 遮那(32歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea2948 如月 妖乱(34歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea3167 鋼 蒼牙(30歳・♂・侍・人間・ジャパン)
 ea5209 神山 明人(39歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea6000 勝呂 花篝(26歳・♀・浪人・パラ・ジャパン)
 ea6764 山下 剣清(45歳・♂・浪人・人間・ジャパン)

●リプレイ本文

●温泉で温泉芸
 人里離れた山奥にひっそり佇む古びたお寺。そんなお寺を改築し、檀家の客と細々と温泉を嗜む小さな温泉教団。最近では付近の住民達も客として泊めるようになり、温泉宿としてその機能を果たしている。そして何より新たに作られた別館。そこには10部屋ものお客さんをお泊めすることが出来る客間が存在する。
 岩場にお湯を流し込んで作られた岩風呂。竹林を伐採して作れた竹林温泉。そしてその竹林温泉の上座に作られた絶好の覗きスポット。
 癒しを求める観光客、治癒を求める檀家のお客。そして温泉教団に教えを求める教団の人間達とかあいまって、何とも不思議な温泉宿を醸し出していた。
「さて、それではそろそろ始めましょうか」
 月が真上に上がるとき、お客様が夜のとばりに付いた後。温泉教団の面々は静かに湯を嗜む。それは石灯籠と月明かりの中で少々風情のある時間帯である。
「それではまずは皆さんの宴会芸をご披露して頂きたいと思います。お客さんは身体を冷
やさないように温泉に入っておくつろぎ下さい」
 別館の完成を祝って振舞酒が、そして酒の肴に鯨のステーキが配られている。
「エントリーナンバー1番 鋼蒼牙(ea3167)書道」
 右手に筆を持ち、左手に筆を持ち、右手と左手で一生懸命別な字を書く鋼蒼牙。場が暖まっていないことも有って、それほどの盛り上がりは無かったが、そこそこ盛り上がった。
「はい、ありがとうございます。それでは温泉を堪能してくださいね」
 司会の彩花にポンと肩を叩かれ、温泉の湯の中へ入る鋼蒼牙。彼は酒が飲めないので水を片手に食事を、温泉を嗜んでいる。
「それでは、エントリーナンバー2番 神山明人(ea5209)どぜうすくい」
 温泉のお湯をジャバジャバかき混ぜるようにして、どじょうすくいをする神山明人。
「はい、ありがとうございました。参加賞はお銚子2本ですからね。お湯に入って楽しんでください」
 そう言ってお銚子の入った桶を受け取る神山明人。とっぷりとお湯に浸かって温泉を嗜む。
「続いて、エントリーナンバー3番 勝呂花篝(ea6000)温泉の入り方」
 三味線のメロディに合わせて歌を歌う勝呂花篝。全裸の彼女がロウソクの明かりに照らされて何とも色っぽく踊っている。それを食い入るように見る男性陣
「あっ、さて♪ お湯に入るとき♪ 掛け湯から♪ 桶で湯すくい、左肩♪ 右っ肩♪
ジャーっと流して♪ その次は‥‥‥‥」
 踊りや歌はそっちのけで盛り上がりを見せる宴会芸。単純に全裸だから良いのかも知れない。
「続きましてエントリーナンバー4番 山下剣清(ea6764)剣の舞」
 ふんどしに刀を持った山下剣清が躍り出て剣の舞を踊っている。
 武士万能スキルを利用した斬新な発想であるが、全裸娘の後なので受けは今ひとつであった。
「エントリーナンバー5番 如月妖乱(ea2948) 俳句」
 湯上がりの服装で右手に筆を、左手に冊を持って一句ひねり出す。
「紅葉舞 朱に染まりしは 湯煙に」
 俳句を詠む妖乱に下の句を加える彩花。
「火照る人肌 紅葉の如く」
 ギュッと妖乱を抱きしめる彩花。
「なかなか良かったわよ。後でいっぱい大人のご褒美を上げますからね」
 そう言って胸に抱かれて頭を撫でられる妖乱はどこか幸せそうである。
「つついてテントリーナンバー6 巽弥生(ea0028)奉丈遮那(ea0758)野村小鳥(ea0547)舞を踊ります」
 3人の女性が踊りを踊る。
 一人男性も混じっているが人遁の術で女性に変身している。しかも露出度が高い。
舞はつたない物ではあるが、女性三人が全裸で踊るというのが好評であった。
 その前にずいぶんと時間が有ったために半分酒で出来上がっているのが勇気と成ったのであろう。温泉参加者は大にぎわいで喜んでやんややんやのにぎわいであった。
「エントリーナンバー7番 天螺月律吏(ea0085)大根切り」
「何も持ってない手で大根を切ります」
 そう言って右手にオーラソードを作って大根をスパスパ切り落として行く。
「オーラ‥‥見えてますが‥‥」
 言われてハタと気が付く。
「ではコレを鍋料理にして得たいの知れない物に‥‥」
 更なる何かをしようとした瞬間に彩花
「はい、変なコトしようとした罰ゲーム。脱ぎ脱ぎしましょうねぇ〜」
 羽織っていた浴衣を脱がされる天螺月律吏。見た目は男性の様ではあったが、服を脱がされ全裸に成ると女性であることが露わになる。
「刹那ちゃんもいらっしゃ〜い」
 呼ばれて近づく鳳刹那(ea0299)案の定そのまま性感マッサージの餌食とかす。
「あっ、あの‥‥私まだ宴会芸が‥‥あ〜れ〜」
 悲鳴を上げてるが顔は喜んでいる鳳刹那。久々のマッサージを受けて顔がほころんでいる。
「ささ、天螺月も肩こってるんやろー、たっぷりマッサージしてあげるさかいな」
 すっかり酒の飲み過ぎで出来上がってる彩花。天螺月律吏の腰に手を回して抱きしめる。肩が凝ってると言うのに腰や足をマッサージしてあげてるところが謎である。
「江戸で、一、二を争う実力者の天螺月律吏をマッサージ出来る何て嬉しゅうおますなぁ。今夜は女の喜びをたっぷり味わって帰ってもらいますえぇ」
 そう言っていつも通りの性感マッサージを始める。胸を揉み、腰を揉み、足を揉み、そしてお尻を揉み、甘い悲鳴が上がる状況で鳳刹那と如月妖乱を巻き込んで、自主規制の雨あられを何のその、夜鷹娘も裸足で逃げ出すようなテクニックの応酬に見ている方が耳まで赤面する様な状況が続いている。
「さぁ今日はおねぇさん太っ腹よ。5人でも10人でも同時に相手してあげるんだから」
 奉丈遮那の右手をグイと引っ張り手元に寄せると胸に手をあて優しくなで回す。
「男の子なのに女の子の喜びが味わえるなんて‥‥お得よねぇ」
 耳に甘い息を吹きかけながら愛撫を繰り返す。そしてその手は小鳥そして巽弥生と毒牙にかかる人達が増えて行く。本当に一度に10人を相手をマッサージをするようだ。
 それはまるでH業界の聖徳太子の如き所行である。

そして‥‥

「すいません。昨日の記憶が全然無いんですけど‥‥」
 深酒が過ぎで記憶を無くしている彩花とその周りの温泉に浮かんだり岩場に倒れたりしている参加冒険者10名。結局彼らは朝まで彼女の悶絶地獄に巻き込まれ、快楽のウチに意識を失った面々であった。こうしてサバトの様なとんでも無い一夜は過ぎ、こうしてまた一つの伝説が生まれた‥‥そしてそれを冒険者達はイヤと言うほどその身にしみこませていた。