『オークを従えし魔物 特別番外編』
|
■ショートシナリオ
担当:凪
対応レベル:5〜9lv
難易度:難しい
成功報酬:3 G 57 C
参加人数:11人
サポート参加人数:-人
冒険期間:05月05日〜05月13日
リプレイ公開日:2005年05月12日
|
●オープニング
●オークロード鐵
江戸から少し離れたとある山間の森林地帯。
雨の降る山の中の林の中で、2匹のオーク(豚鬼)が雨宿りをしていた。
一方のオークは大鎧に烏帽子兜を装備し、肩に大きな傷を負っている。既に傷は癒えてはいるが。
もう一方のオークは酷く疲れている。多くの闘いを潜り抜けたのだろう。
「親方様。お加減の方はよろしいのでしょうか?」
疲れたオークが傷ついたオークに語りかける。
「心配は無い。人間の持っていた薬のおかげで、傷は癒えている。また何時でも戦える‥‥っが、仲間を一人失ったことが悲しい」
オークでも仲間の死を悲しむ心は有るのだろう。そう言ってぽつりとつぶやいた。
言われてみれば従者のオークは背中に大きな荷物を持っている。おそらく人間を襲ったときに手に入れた戦利品なのだろう。薬や武器も手に入れたのだろうか。
2匹の回りは血で染まっている。
おそらく人間の血であろう。
元々人間で有ったと思われる肉塊が雨に打たれながら存在する。
元々人間の腕で有ったと思われる肉の塊を口に運び、生でボリボリ食べる豚鬼。
血と肉の量から、人間は複数‥‥5〜6人は居たのではないだろうか?
2匹は疲れてはいるが‥‥手傷は殆ど負っては居ない‥‥。
2匹は静かに雨宿りをしている。
「戦いは楽しめたか?」
身体を休める2匹の元にやってきたのは、2匹の豚鬼+1匹の犬であった。大鎧を装備し、棘付きの槌を装備した一匹。漆黒の大鎧に身を包み、巨大な斧を右手に装備し、黒い鉄の様な剛毛の生えた一匹の、2匹の豚鬼である。
立ち位置や仕草から、4匹の中ではこの黒豚が、一番の首領格で有ることが分かる。
おそらく犬は彼らが手なずけた物であろう。2匹を臭いで探すための手助けと思われる。
「これは鐵(くろがね)様。遠路はるばる‥‥」
彼は鐵と呼ばれた。鋼の様な黒い剛毛と、歴戦の中で身につけた打たれ強さが、トレードマークである。
「残念ながら、仲間を一匹失いました。それと‥‥熊鬼はたいした事は有りませんでした。」
その言葉を聞いて一つ息を吐く鐵。
「仲間を失うとはふがいない。‥‥とは言わんぞ。名誉の戦死なのだろう」
戦いの中で生き、戦いの中で逝く。それが彼らのもっとうなのだ。
豚鬼は戦って死ね、前のめりに死ね。戦えない豚はタダの豚だ!! 彼は部下達に、そう言い聞かせている。
どん欲に、ただひたすらどん欲に、彼らは戦う事と、強くなることを欲している。
そのために人間の戦い方を学習し、武器を持ち、鎧を着る。
もっとも知能は著しく劣るので猿まね以上には発展しないが。
「熊鬼が歴戦の猛者ならば、仲間に引き込もうと思ったが、強さが並ならば必要は無い。‥‥おまえたちは先に蓬莱山に戻れ」
そう言って鐵は2匹の豚鬼達に国に帰る様に命じた。
「私は‥‥少し、遊ばせてもらおう。ともらい合戦‥‥などと、人間の様な事は言わぬ。弱いから負けた‥‥それだけなのだからな。だが、強い者とは戦ってみたい。それも我ら鬼の血の、定めなのかも知れぬ。それに‥‥東の血の人の味を‥‥まだ、味わっていない」
そう言って鐵は静かに微笑を浮かべ、舌なめずりをした。
口元に生えた左右の牙が朝日をきらりと光る。
●そして‥‥
大鎧を着た2匹の豚鬼が村を襲い、金品や食料を略奪し、村に居座っている。
冒険者ギルドに依頼が舞い込んで来たのはそれからまもなくの事であった。
一匹は巨大な棘槌を持ち、もう一匹は巨大な重斧を持っていたと言う。
鈍重ではあったが、驚異的な強さであったという報告が為されている。
そして、何故か犬を一匹連れていたとも‥‥。
「それはこの間のオーク達かな? 一応遠巻きに見てくるね?」
ララディが、それが先にアリサ達を襲った豚鬼なのかどうか確認の為に同行する事を決めた。謎のオーク達の正体を見極めるために‥‥。
●リプレイ本文
●オークを従えし魔物・特別番外編
雨‥‥雨が降っている。
小雨、霧雨というレベルではあるが雨が降っている。
傘を差すほどではないが、服が湿って行く。肌に水滴が付くのがわかる。
彼らは落ち着いていなかった。村に入ってからそうずっと。
目に見えぬ存在感を、肌で感じていた。
人が住んでいる家と言うのは、中を確認しなくても、空気と気配で分かる物だ。
神社仏閣に行けば、何か目に見ることは出来ないが、不思議と霊圧を感じることが、あるだろう。
刀を握る物の存在感。剣気と言い換えても良い、何かを感じる。
ピリピリと、肌を刺激する。チリチリと背中を走る。『何か』を感じる。『何か』が存在している。
「桁違いの存在感だな‥‥」
風間悠姫(ea0437)の頬を水滴が流れる。それが汗なのか、雨なのかは分からない。
「軽い気持ちで参加したが、何か、我々の力では少々辛辣な依頼の気がするんだけど‥‥‥‥ま、気にしたら負けだ」
フレーヤ・ザドペック(ea1160)がそう言って先行する。
斥候役である。風向きと敵の場所を調べるのが彼女の仕事だ。
肩にはララディが乗っている。
超美人(ea2831)がフレーヤに付き従う。
さほど大きくもない村の、中央に建つ大きな屋敷。おそらく村長の家だろう。
3人がその家を覗き込むんでいると、後方から声をかける存在があった。人手はない。
「オグオグ!!」
3人が声に合わせて同時に後ろを振り返る。そこには棘槌を右手に、左手に風呂敷包みを持ったオークが存在していた。
「良く来たな、少年‥‥だって」
ララディがオークの声を通訳する。
「では、ララディ、通訳してくれ、俺は女だと」
大薙刀を構えながらフレーヤがララディに通訳を求める。ララディがそれを通訳している間に、超美人は突然に棘槌を持ったオークに斬りかかった。
超美人の刀の一撃がオークに振り下ろされる。
大鎧の上から、バーストアタックの一撃がオークに炸裂する。
オークはまるで何事も無かったかのように棘槌で超美人を小突いた。
その力で吹き飛ばされる超美人。
オフシフトを発動させたが、その攻撃を避けることは出来なかった。
「つっ‥‥」
脇腹を押さえて痛みを抑える超。さらにもう一度、
さらにもう一度バーストアタックの一撃をオークに与える。
だが、先ほど同様にその攻撃は鎧を破壊するには及ばなかった。
再度オークが棘槌を持って超美人を殴りつける。
彼女は今度は刀で受けようとしたが、それも叶わず吹き飛ばされた。
肋骨に激痛が走る。
おそらくは折れているのだろう。口からおびただしい血を吐き出す。
「彼女から離れろ!!」
フレーヤ・ザドペックが大薙刀を振り下ろす。
オークはそれを無造作に避ける。そして今度はオークの一撃。
棘槌の一撃をかろうじて大薙刀で受け止めるフレーヤ。
かろうじて、かろうじて受け止めた事で、フレーヤは確信する。
このオークの武器の扱いは自分と互角であると。
「オグ!! オグオグ!! オグオグオグ!!」
オークは何かを叫んだ。
「むやみに殴りかかるな。私は案内役だ。中でオークロード鐵(くろがね)様がお待ちだ」
さらにオークは言葉を続けた。それをララディが通訳する。
「本来なら、人間の女は犯して、殺して、肉を喰らう対象だが、おまえたちは別だ。おまえたちは鐵さまが相手をする。大事な遊び相手だ」
簡素に訳された言葉に耳を疑う。
いや、言葉と言うよりもララディの声と顔つきにである。
「何か知っているなら話せ、ララディ。その方がすっきりするぞ?」
フレーヤ・ザドペックがララディに質問する。
「‥‥蓬莱山って知ってる?」
ララディがぽつりぽつりとつぶやく。
「‥‥富士山の事か?」
フレーヤが確認する。
「ううん。京都の丑虎の方向に比叡山が有って、酒呑童子が住んでるのは知ってるよね? その比叡山の北に蓬莱山って山があってね。そこにその山を統べる、屈強のオークロードが居るって聞いたことがあるの‥‥確かそいつの名前が鐵‥‥まさかと思うけど‥‥」
そう言いながらララディはがたがたと震える。
そうこうしている間に風間悠姫達が追いつく。
サラシで止血をして超美人を休ませる。
そして彼らは鐵の待つ屋敷の中に乗り込んでいった。
●大決戦!! 死屍累々!!
扉を蹴破る。正確にはふすまだが、蹴破り一気に不意を突いて攻撃をしかける。
礼月匡十郎(ea1352)が六角棒を握りしめ、力一杯の一撃を振り下ろす!!
スマッシュ!!
振り下ろされた六角棒は斧持ちオークの頭部に見事に命中した。
だが、それと同時に彼の腹部には鐵の斧が突き刺さっていた。
「くっ、無念‥‥」
一撃で瀕死のダメージを喰らい、意識を失い昏倒する礼月匡十郎。
止まらない血が流れ出す。
「ロードと言っても所詮はオーク。鎧は着ているが攻撃の手数は少ない筈だ。数で押せば勝てる!!」
フレーヤ・ザドペックの言葉に河島兼次(ea2900)と島津影虎(ea3210)が同時に襲いかかる。
卑怯などとは言っていられない。もっとも狭い建物の中である。同時にかかれるのは3人がいいところだ。
河島兼次の刀と島津影虎の忍者刀が同時に鐵をとらえる。
鎧と肉とで覆われた相手に、有効打に成らないが。
今度は島津影虎の腹に斧が突き刺さる。
一撃で瀕死のダメージを喰らい、彼はその場に倒れ込んだ。
倒れ込んだ空間を通すように、安積直衡(ea7123)の弓が鐵に放たれた。
矢は直撃したが、刺さらない。かすり傷程度のダメージを与え、矢は鎧と皮下脂肪に弾かれて畳の上に落ちる。
黒畑丈治(eb0160)が瀕死の二人を引きずって土間に下ろす。
彼らが寝ていては、前衛が前に出られないからだ。
そのスペースにフレーヤ・ザドペックと風間悠姫が入る。
レヴィン・グリーン(eb0939)のライトニング・サンダーボルトは直線上の魔法である。
前衛が居ては、それさえも巻き込んでしまう。
だが、状況はひっ迫している。
彼は風間悠姫を射抜くようにしてライトニング・サンダーボルトを鐵に放った。
突き刺さる魔法。無傷で居られる筈はない。
風間悠姫・河島兼次・フレーヤ・ザドペックの3人の攻撃が鐵にそそがれる。
その3発共の攻撃を、その身に受ける鐵。
風間悠姫はフェイントアタックの一撃で敵を翻弄し、フレーヤ・ザドペックは大薙刀のスマッシュの一撃をたたき込んだ。
無傷で居られるはずはない。累積していたダメージと重なって鐵の身体からどす黒い血がしたたり落ちる。
だが、その場に崩れ落ちたのは河島兼次であった。
カウンターの斧の一撃が腹に突き刺さり、瀕死のダメージを受け昏倒する。
嵯峨野夕紀(ea2724)が春花の術を使うべく、正面に踊り出す。
インドアスペースでは、回り全体を巻き込んでしまうが、そうも言っていられない。
隙を見て術を唱えようと窺っている。
安積直衡が鳴弦の弓をかき鳴らす、鐵は苦しそうな表情を見せている。
風間悠姫とフレーヤ・ザドペックが再度攻撃を仕掛ける。
風間悠姫はフェイントアタックで、フレーヤ・ザドペックはスマッシュで。
ミシリと鈍い音がして、フレーヤ・ザドペックがその場に倒れ込む。
カウンターの斧で腹を切り裂かれ、瀕死のダメージを受け昏倒する。
間髪入れずに2発目のライトニング・サンダーボルトがオークを貫いた。
三宝重桐伏(ea1891)が前にでて、攻撃のチャンスを窺っている。
「食らえ!! 春花の術!!」
嵯峨野夕紀が春花の術を発動させた。
鐵はそれに堪え忍んだ。
風間悠姫はそれに堪え忍んだ。
三宝重桐伏はそれに堪え忍んだ。
安積直衡はそれに堪え忍んだ。
黒畑丈治はそれに堪え忍んだ。
レヴィン・グリーンは堪え忍んだ。
嵯峨野夕紀 自信も術の影響を受け、本人がその場に眠り込んでしまった。
鐵が斧を振り上げ、レヴィン・グリーンを攻撃する。
そのスマッシュの一撃によって、彼は一撃で瀕死のダメージを負い、戦線を離脱した。
安積直衡が弓を捨て、小太刀を抜いて前衛に踊り出す。
風間悠姫のフェイントアタックが炸裂する。
三宝重桐伏は攻撃の手を控え、警戒している。
黒畑丈治が瀕死の者を土間へと下ろす。
安積直衡と風間悠姫が同時に攻撃を仕掛ける。
鐵の刃が安積直衡の身体に深々と刺さる。だが安積直衡は平然とした顔でにやりと笑った。かなりの苦痛ではあったが、ダメージを減殺して堪え忍んでいる。
三宝重桐伏は攻撃のチャンスを窺っているが、一向にそのチャンスが見えない。
安積直衡と風間悠姫が同時に攻撃を仕掛ける。
鐵の刃が安積直衡の身体に深々と刺さる。
流石に今度は効いたのか、それとも2発目を喰らって1発目の傷が開いたのか、
血を吹き致命傷となってその場に昏倒する安積直衡。
状況は圧倒的に冒険者側が不利である。
黒畑丈治がホーリーを唱え鐵にダメージを与える。
そんな黒畑丈治に対して、鐵はスマッシュの一撃をたたき込んだ。
肉が切り裂かれ、骨が軋み、黒畑丈治は重傷を負って土間に転げ落ちた。
三宝重桐伏が意を決して野太刀によるスマッシュEXの攻撃を繰り出した。
「オグ!?」
予想外に大きなダメージに鐵が困惑する。
だが、彼はこの一撃を待っていた。カウンターで放たれた斧の一撃が三宝重桐伏を襲う。
三宝重桐伏の猛烈が一撃が鐵に大ダメージを与えたが、同時に彼も瀕死のダメージを負って昏倒してしまった。
相打ちである。
だが、肉の塊、撃たれ強いオークロード鐵に軍配が上がった。
累積ダメージがやっと蓄積されたのか、それとも三宝重桐伏のダメージがそれほどまでに重かったのか、鐵の動きがガクリと鈍る。
だが、既に意識があるのは、重傷で動けない三宝重桐伏と、フェイントアタックを何度も繰り出すが、一向に有効打に鳴らない風間悠姫、それにララディだけである。
「オグ!! オグオグオグオグ!!」
寡黙に戦っていた鐵が初めて口を開いた。
「今回の敢闘賞はこの男だな。お前にはその強さに敬意を後で褌をやろう」
ララディが訳する。
三宝重桐伏は深手を負いながら懸命に救護に当たっている。
致命傷者の傷にサラシを巻き血を止めなければ、死んでしまうからである。
「リキロス達と触れ合う内に多少の顔の違いがわかるようになってきた‥‥実力はお前が上だったかもしれんが‥‥顔はリキロスの方が男前だな‥‥」
風間悠姫が攻撃を切り替える。フェイントアタックからポイントアタックへ
鎧の隙間、肉厚の薄い部分を攻撃すれば多少は有効なダメージがでるかも知れない。
敵も累積したダメージの多さに動きは鈍っている。後少しだ。
だが、まるでそれを待っていたかの様に、鐵のカウンターの一撃が風間悠姫に炸裂する。
一撃で致命傷のダメージを受け、昏倒する風間悠姫。
鐵は昏倒には達していない。おそらく重傷止まりであろう。
後は三宝重桐伏にとどめの一撃を繰り出せば12人の冒険者は全滅する。
お寺に直行お墓の下だ。
だが、鐵はその一撃を放たずに、その場に座り込むと、自らの傷の手当てを始めた。
●もてあそばれる冒険者
風間悠姫が意識を取り戻す。寒い、血が足りない。そして、身体が動かない。
それもその筈である。彼女の腹は大きく引き裂かれ、その傷はふさがっては居ない。内臓の半分がつぶれるような大ダメージだったのである。
かろうじて傷口に止血のサラシが巻いてある。
無論他のみんなもである(黒畑丈治と嵯峨野夕紀除く)
目線を流す、動いている影は1つ、目の前にいる鐵のみである。
彼女の右には三宝重桐伏が転がっている。
血を多く流しすぎたのか、自分の治療を最後に回したのが敗因か黒畑丈治も意識を失っている。
嵯峨野夕紀は縄で柱に縛り付けられている。
オークロード鐵がゆっくりと近づいてくる。風間悠姫の巫女衣装を脱がしにかかる。
悲鳴を上げて抵抗したい所だが、声も出せず、歯を食いしばり絞り出すような声を出す風間悠姫。
「‥‥止めろ‥‥犯すな‥‥」
必死で絞り出した蚊の泣くような声ではあるが、鐵は意にも介して居ないようだ。
風間悠姫が付けていた衣服や兜、褌さえも取り外し、一糸まとわぬ全裸の状態にし(サラシは巻かれているが)、大の字に畳の上に転がすと、胸や腹、足の付け根や腕などを、ペタペタさわり、つかみ、そして、全身を舐め回す。
まるで着せ替え人形でも遊ぶかの様に、まるで飴でもしゃぶっているかのように、念入りに。
「‥‥くっ‥‥殺すなら‥‥さっさと殺せ‥‥豚の慰み者になど‥‥ならぬ‥‥」
今回の作戦の失敗を痛烈に噛み締めながら、無抵抗に鐵にもてあそばれる風間悠姫。
鐵は彼女を犯すのかと思いきや、その様なそぶりはない。
そのまま、生きたまま喰われるのかとも思ったが、その様なそぶりもない。
「オグ!! オグオグオグ!!」
彼は彼女に何かを語りかけた。だが、それがなんなのかは分からない。
やがて彼女の身体を一通りねぶり回すと、どこから持ってきたのか、着物の塊を持ってきて、それに彼女を包んだ。
そして次に、今度は三宝重桐伏の着物を脱がし始めた。
男女問わず‥‥男色の毛が有るのだろうか‥‥、それとも倒した獲物を物色する‥‥我々の夕食として見ているのだろうか‥‥。
鐵は三宝重桐伏を全裸にすると、風間悠姫にしたように全身の筋肉の感触を確かめるように、全身をなで回した。そして最後に、持っていた虎皮の褌を三宝重桐伏に締めてやった。
「オグ!! オグオグオグオグ!!」
そして風間悠姫に語りかけたと同様に何かを語りかけた。
●そして‥‥
「良かった、みんな気が付いたんだね」
ララディの声に一同は神社仏閣にて目を覚ました。
傷の治療の為に運ばれたんだろう。誰が運んだのかは分からないが、ララディが人を呼んできたようだ。
「オークロード鐵からの言付け‥‥。儂に屈辱を感じたのなら、儂に恐怖を感じぬのなら、儂を殺すために追ってこい。蓬莱山まで追ってこい。だって」
血の足りない彼らは、その言葉を聞くと、また布団の中で静かに眠りについた。
後日、報告がアリサの元に行く、アリサは京に追うことはせず、マズ山に籠もって修行。納得のいく結果が出せるようになったら、京へ登るそうである。
今回の瀕死者 9名
今回の重傷者 1名(黒畑丈治)
今回の無傷 1名(嵯峨野夕紀)
戦利品少々(鬼の褌含む)