燃える、山河――辺境遊撃隊
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■ショートシナリオ
担当:なちか。
対応レベル:8〜14lv
難易度:普通
成功報酬:4 G 15 C
参加人数:10人
サポート参加人数:-人
冒険期間:02月04日〜02月09日
リプレイ公開日:2008年02月08日
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●オープニング
●白馬隊、帰還せり。
樹木の分布状況、生態調査などから帰還したホワイトホース隊。
帰還後すぐにレンジョウはまたモナルコス修理を続行するのと、前回の調査報告をまとめるのに引きこもってしまった。
一方、カオスニアン部隊に襲われていたナーガの女性、レイネを保護する形になったラピスたちは、上からの指示でそのままレイネをホワイトホースに置く事を決定した。
どうもこれはレイネ自身が直接掛け合った『成果』らしい。
「無理を言ってすまないな」
「いえ、私は命令であれば従う軍人ですよ。それにあなたの事は以前からも知っているし、色々と協力関係も築いてきた」
「そうだな。あの時の礼を返す間もなくまたもこうして助けられてしまった。我でよければ何かお前達の力になれはしないものか」
「力、と言われても‥‥ところで、どうして旅に出ようと?」
「まあ、我もここ最近のあの不穏な影の事が気になっていてな」
「不穏な影? カオスニアンの事かしら」
「それもある。だが、もっと恐ろしい何か別の力を、感じるのだ。フェイエスもまた、その不安を感じているようだからな」
「‥‥もしかして、あの『とんでもないヤツ』の事かしら‥‥」
「何か、知っているのか?」
「私は直接やりあってないのだけど、どうもシャレにならないバケモノみたいなゴーレムがいるらしいの」
「ゴーレム。あの巨人の事か」
「ただのゴーレムじゃない。あれはもっと、ううん、恐ろしいものよ‥‥私たちにとってはね」
「我らの巫女の感じた『不吉な時代』と何か関係があるのだろうか」
●再び目覚めた巨人達
そんな中、整備などで数日の休暇を得たラピスたちはレンジョウの様子を見に艦を降りた。
「レンゲお姉さん、調子はいかが」
「おお、ちょうどいいところに来たな。ちょうどお前に見せようと思っていたところだ」
「ん、何をです?」
「お前達に、再び『剣』を持たせる為にここまでやった。前とほとんど変わらない。いや、新品以上に動くぜ」
「モナルコス! まあ、綺麗になって!」
「装備の換装をスムーズに行えるようにしておいた。出撃前の時間を更に短縮できるぞ」
「それは素晴らしいですね!」
一度はもがれた白馬隊の牙、主力ゴーレム・モナルコス。その失われた『剣』をレンジョウは再び目覚めさせてくれた。
そしてレンジョウが寝る間を惜しんで仕上げたという報告書にはステライド領南部における詳しい調査が記されていた。
ちょっと寝たら、次の調査に出発だ! と意気込んでいたレンジョウだが、次に目覚めたのは二日後の真夜中の事だったという――。
そして更に二度寝したという。
――そんな事はさておいて。
早朝に目覚めたレンジョウはラピスを叩き起こすと、ホワイトホースの整備も終了したタイミングで調査の任務が発動した。
●調査地域に異変あり?
今回調査対象となった区域はステライド領を北に流れるコーマ河を中心にした、緑あふれる中原地帯。
豊かな水を得て、木々は瑞々しく生い茂り、自然と木々の成長も逞しかった。
そんなコーマ河をのぼり、セルナー領をまたぐ山脈付近を終点にして半時計回りにぐるりと回り、サミアド砂漠の手前ぎりぎりを通って戻ってくるコースを選択するレンジョウ。
「この辺りはな、かなりいいぞ。なんたって伐採してもすぐに生えてくる。それだけ豊かな土地って事だ。だが問題もある。伐採の影響でコーマ河が汚濁してしまう可能性があるんだ‥‥この辺りをどうやって克服するかも今回の調査で重要なポイントだな」
レンジョウの心配事はそれだけではないのだが、とにかく、詳しい調査を進める必要がありそうだ。
ところが状況は一変する。丁度調査対象区域にあたるコーマ河の上流、山岳地帯のふもと辺りで自然火災が発生したらしい。
冬のこの時期、空気が乾燥して自然火災が起こる事は確かにある。それにしても、タイミングが悪すぎた。
だが、一刻の猶予も許されない。
水の魔法使いや爆発系(爆風で鎮火)を操るウィザードらによる鎮火、また、天候を操り雨を降らせ火災を拡散させないように手を打ちながら消火活動を展開しなければならない。また燃え移らないように木々を伐採したりする作業も行わなければならない。乾燥した砂を散布するという手もあるだろう。
辺境遊撃隊は急遽、冒険者らを召集し、消火活動に出動した!
●リプレイ本文
●状況を見極めろ!
「この白馬ってやつには精霊砲って装備しているよな。それって換装可能なタイプなんだろうか。換装可能なら水精霊砲に変更して、『圧縮された水球』による方法で鎮火できんだろうか?」
出発前の慌ただしさの中、布津香哉(eb8378)は艦長であるラピスに問い掛ける。
「換装‥‥どうかしら、爆風で鎮火させるという意味でなら、このままでもよさそうだけれど」
そもそも水の精霊砲など装備しているフロートシップなどあっただろうか、と考えながらレンジョウに確認してみると‥‥。
「バカ野郎! それどころじゃねえだろうが! 消火用の水精霊砲なんて聞いた事もないよ、お前が作って消防団に提供でもしてやれ」
「はは、怒られてしまったわ。一応、理論的には火、水、風、地のよっつの精霊砲は作ることは出来るけれどね」
困ったような表情でフォローするも、今回のような『時間との戦い』の中ではモナルコスが使用する伐採用の斧や大型スコップを艦に載せ、移動中に装備換装という荒業までやりきろうというレンジョウからするとホワイトホースの精霊砲を換装など論外だったようである。
「地震、雷、火事、親父‥‥だったかな? 私の国での怖い物は。世界が変わろうと、火事の脅威は変わらぬものだな」
言いながら、最後に一言。親父よりも怖いのはレンジョウ、か、と苦笑するのは久遠院透夜(eb3446)だ。
天界でもアトランティスでも、戦争という物理的な衝突もさる事ながら、やはり『天災』というのは恐ろしいものに変わりは無いようで、特に精霊の影響が強いこのアトランティスという場所では『天災』は一種、特別の恐ろしさを覚えるのだという。
精霊の怒り、或いは、竜の怒り――。
何かが起こる前触れ――レイネらナーガ族の言葉でいうと、『不吉な時代』の前兆なのだろうか?
恐らく火災が起きた原因は落雷か、或いは強風によって木々が擦れあい、摩擦熱で引火したと考えられる。
やや乾燥した冬期のメイの国に雷が落ちると、やはり自然が残されている森に落ちて火災が発生する事は多いし、山から吹き下りる強烈な風で木々が擦れてという原因も往々にして考えられる。
だが、そんな考えは地元の人間はほとんど考えない。やはり『天災』には意味があると、むしろシャーマニックな方向へ考えるのが少なくない。
「再スタートしたウッドゴーレムのプランによる伐採の後の火事――これは古い木を伐採した事による災いなのでしょうか?」
森の民エルフの言葉を代弁するかのようにルメリア・アドミナル(ea8594)は一抹の不安を隠し切れずに呟く。
彼女のように精霊とのふれあいを身近に感じる者ほど、『天災』の意味を深く探る事があるのは、ここアトランティスではむしろ多いのではないだろうか。
しかし不安ばかりでは何も解決しない。
「ならば――我々が食い止めなければなりません。森を守る為、辺境遊撃隊の力を見せましょう」
全身全霊で。
今、出来る事を、全力で。
全員の力を合わせてやりきるしかないだろう。
●『見える脅威』と『見えざる脅威』
今回はステライド領で起こった自然火災になるが、風向きによっては他領にも影響が出るとあって、こういう場合は他領からの応援も駆けつけてくれる。
「とにかく延焼の拡大を防ぐのが最優先だ。王宮なり軍なり消火の援軍を呼べるなら呼べ。この手の森林火災は、延焼が広がると本気で手がつけられん。オマケに山の麓だ、風向きによっちゃぁ、『アメリカ』なんかであった森林火災みてぇになりかねん」
伊藤登志樹(eb4077)の言葉を受けるまでもなく、援軍が馳せ参じるのがメイの国だ。
今回は一番近いセルナーの国境警備隊の一部が手早く連絡などをしてくれたおかげで、地元住人の逃げ遅れなどもなく安全圏まで避難させる事も出来た。ただし、動植物はこの範囲ではない。
レンジョウの求める樹木が灰へと帰すのは今回に限って言えば『運が悪い』で済むような話ではない位、深刻で、時間との戦いとなる。
「最大戦速を維持! 優良視界を持つものは周辺を警戒しつつ火の手、煙なんかを見逃さないで! ルメリア、テレスコープあったわよね。先に見えるなら教えて頂戴!」
いつもとは違う、てきぱきと仕事をこなすラピス。
普段はこんな姿を見せる事がないので少々頼りない雰囲気もあるが、これでも彼女はエリート集団の中でもかなりの腕とセンスを持ち合わせている人物である。普段もこれ位やって欲しいものだが、やりきった後の脱力シーンを見たいならぜひ彼女のリーダーシップが見られる機会を増やすべきだろう。
「砂か。サミアド砂漠まで行けば大量にあるだろうけど伐採班のモナルコス、グライダーとウィザード組をどこで降ろすか、見極めないとならないわね‥‥」
それだけではない。
火の恐ろしさは『見えている部分』だけではないのである。
実際に日常的に焚き火などで火に触れた事のある冒険者なら理解出来るだろうが、火に触れなくても、充分に『熱』を得る事が出来る。
それは上空も同じ。上空からの砂、或いは水の散布は凄まじい熱との戦いになる。
それを知っていたフラガ・ラック(eb4532)は、だからこそ、レジスト系の『レジストファイヤー』が今回の作業に非常に重要な部分を担うと考えていたようだ。
ただし、完全に遮断する事はレジストでも不可能だ。最後は作業する全員が『気力』で立ち向かうしかない。
ちなみに、何より恐ろしいのは先にも言った通り、火は見た目以上に熱を放射するという事だ。
見えている火や炎とはまるで関係無いように見える、まだ燃えていない木がいきなり燃え出す事がある。
これは単に『見えていない』だけで、木々には燃焼による『熱』を受け続けている事から、全身が高熱になり、いきなり燃えだすのである。
周囲も熱、上空も熱。見えていない範囲でもまるで油断できないのがこの火災の恐ろしさだ――。
「注意点としては、一つはグライダーもフロートシップも可燃性ということです」
そう、この消火作戦で充分に警戒しなければならないのはこの『熱』との戦いもある。搭乗者らの人間が無事でも、ゴーレムが熱に耐えられず燃えてしまう可能性だってあるのだ。
フロートシップもグライダーも基本は木製。いくらか外装で補強してあるとはいえ、燃えやすい事には変わりないのである。
「一応近くには幸いコーマ河があるから水が足らない、という事はないでしょうけど、砂は急いで用意しても半日はかかるわよ。それまで、耐えられる?」
ラピスは最後に念を押して、冒険者たちに答えを求める。
「手を拱いていたら火は広がるばかりだ、一刻の猶予もならん」
グレナム・ファルゲン(eb4322)の言葉に、皆も納得しているようだ。
「わかった。だったら、思う存分、悔いの無いように作業にあたって頂戴。久遠院、砂の積め作業、速攻で終わらせるわよ」
「少しでも動きを素早くする為に、私のモナルコスの余分な装甲類は取っ払った方が良いかもしれないし、効率よく作業をする為にモナルコス用のスコップや樽等の準備も必要になるな」
「わかったわ。その辺りは心配しないで。今レンゲお姉さん――いえ、レンジョウが装備換装をやっているから、現地到着前には準備出来る筈よ」
緊張が高まる中、遂に遥か前方を見通せるルメリアからの火災発生現場発見の報告を受ける冒険者たち。
「いよいよね‥‥グライダー、モナルコスの準備、早くなさい!」
ラピスは檄を飛ばし、整備班のレンジョウたちもそれに応えた。全員、『時間との戦い』を意識した動きで仕事をこなしていた。
●大自然の脅威!
ルメリアの第一報から、現地に到着するまでには全ての準備が整い、後は出撃を待つだけという状態になった冒険者の面々。
だが、その間にも火災は拡大していた。更に、高度を保っていたホワイトホースからでも異様な熱風を感じるほど、炎の勢いは強かった。原因は麓に吹き抜ける風だった。この風の勢いで火災は飛び火するように拡大していたのである。
しかしこの風の流れはどこかとぶつかっているのか、急激に方向を変えて火の手が延びていた。その為、風下にあたる部分が丁度コーマ河の上流辺りにぶちあたる事になる。
「この流れのままでしたら、河を背中にする事になって、何とか止められそうですわ」
そうなれば水の精霊魔法を得意とするクライフ・デニーロ(ea2606)にしてみれば、まさしく水を得た魚。
「これだけ水があればウォーターコントロールもクリエイトウォーターも困らないよ」
「文字通り九死に一生を得たという所か。だが油断は出来ないぞ」
「それでは皆さん、手筈どおりに行きましょう」
アルカード・ガイスト(ea1135)も、炎を操るウィザードとしてファイヤーコントロールを。ルメリアは消火の魔法プットアウトを駆使して火勢を弱めつつ、またクライフと彼女のアイスコフィンは先ほどの『熱』によって燃え出す木々を生まないように工夫して使い所を慎重に選びながら発動させていった。
「レジストファイヤーが無かったらと思うとぞっとしないな‥‥この光景は」
大規模とは言いがたいものの、その火勢はかなりのもの。グレナムの言うとおり、手を拱いていたら手遅れになるかも知れない。
「風を掴むことの難しさ、早速、身をもって味わうことになるとは」
フラガもスレイン・イルーザ(eb7880)も同乗者を乗せての飛行と、火災による上空の激しい、読みにくい難しい熱風を浴びながらの飛行で集中しながら飛び続ける事の難しさを改めて思い知らされる。
それでも『リトルワイバーン』の看板を背負った彼らの勇敢な行動は厳しい訓練の成果を、徐々にだが現場で発揮しつつあった。
「目測を誤ると、消火は難しい、速度・高さ・風向きに注意する――」
グレナムもまた、激しい気流の中冷静さを失わないように、これまで覚えた『読み』――『勘』を頼りに、飛んでみせる。
一方、天馬と共に駆けるのは導蛍石(eb9949)――彼の役目はグライダーによる活動制限時間の『間』を読みながら、ペガサスに他の消火のできる仲間などを同乗させての消火活動の援護支援やメンバー間の連絡報告関連を担った。
特に夕刻から夜間、深夜に及んだ消火作業中、眠ることもままならない状況でも休息が必要な鎧騎士やウィザードのケアには彼のサポートなくして連携は成り立たなかっただろう。
自然火災の場合、最後の『奇蹟』は立ち上った熱による気流から発生する雨雲からの雨だ。火事の後に雨が降る事が多いのは天界から見れば説明がつくのだが、ここではまさしく『奇蹟』に等しい。
人為的にウェザーコントロールやストームなどで風雨を操作する事も出来るが、範囲の事を考えるとやはり『天災』に対しての『許し』が雨に繋がっているのはシャーマニックな観点からは想像に難しくない。
本当に大規模なものになると一日二日などで収まるものでない事を知っている天界人――伊藤や布津らからするとそんなものを待っている訳にはいかないというのが正直な所だろう。
しかし、今回のような早期発見からの迅速な対応のような場合、気を許したりしなければ何とか拡大を防ぐ事が出来るレベルまでもっていける。
「やれるか――!?」
ステライド領、セルナー領の作業隊全員が一丸となって、鎮火作業を進めていく。
だが、炎による『熱』を全て防ぎきる事は出来ない。風読みでも読みきれない熱の放射現象はまるで関係ない地域の木々にまで伝わっていたのである!
●遅れてきた勇者達。
「何てことだよ‥‥今度は別の場所で火の手があがったって!?」
「ああ、やってくれるぜ。大自然の猛威ってやつだ!」
クライフの心配そうな表情に、それでも何とかしないとな、と返す伊藤。だが、内心、遅すぎる本陣――ホワイトホースの到着に焦りと苛立ちを感じていた。
「そうだね、人員を割いて、作業に回ってくれて構わないよ。こっちはなんとか水も確保出来ているしね」
「頼むぜ。白馬がもっと早く帰ってきてくれればな‥‥」
「それまで耐えられると僕らは応えた。だったら言葉通りにしないと」
「違いねえ! じゃあ行ってくるぜ」
チャリオットを駆る伊藤と数名の伐採及び消火担当の作業員が新たな火種を生んだ現場へと急行した。
そんな中――。
全員がその姿を見上げて、『希望』の光を見出した!
「お待たせ、ここからが本番よ!」
「主役は最後に格好良く登場するものだッ!」
「誰が主人公ですって!? 私よ、この私!」
「そ、そうだったのか!?」
ラピスと久遠院のショートコントはさておき、遂にホワイトホースが砂礫を持って現場に到着したのだ。
「待っておりましたわ。ラピス様」
ルメリアたち魔法組はグライダーから今度はホワイトホースに乗り移って、更なる行動力を得る。
そしてグライダー組は砂を撒く作業へと移行したのである。
伐採組と河の水を背後にしたクライフはそのまま作業を続行するも、ホワイトホースの強力な援護の元、まもなくそのほとんどが鎮火の方向へと落ち着いた。
結局、木材などの調査はほとんど出来ぬまま事後処理に回ることになった辺境遊撃隊の面々。
しかし。
両領からはこれまでのどんな自然火災よりも小規模な早期発見、早期対応が高く評価されたのだった。
また、今回出発前は事態が事態だったため怒られてしまったものの、実は布津の提案による『水精霊砲』の新たなイメージはレンジョウら現場のゴーレムニストにとってもある種の刺激的なテーマとして捉えられたようである。
「ゴーレムでは飛べない、グライダーでは積載量が低すぎる‥‥こういった事が起こると、噂のドラグーンの様な決戦兵器でなくとも良いから、空の飛べるゴーレムが欲しくなるな」
グライダーとゴーレムの二形態に変形できるゴーレムなんかあれば良いのに、と先日レンジョウの言った『どんなゴーレムに乗ってみたいか』と言う質問の回答を思い浮かべた久遠院。
「ふむ、変形、か‥‥強度の問題と用途の問題がクリア出来れば不可能ではないだろうが、ドラグーンのように『力任せ』に飛ぶ事がメインになるだろうね。となると、強襲型。飛行状態での機体安定性、操縦性、人型での関節などの外装による重量と装甲性能の兼ね合い。速度や軽量化を図るか、人型飛行型どちらに比重を置くか、そもそもの変形機構の設計等など‥‥クリアしなけりゃならない問題は山積みだぜ? それでも、本当に必要であればもう少し『練って』提案してくれないか。飛行型のゴーレムはウッドならグライダーの延長にも繋げられるからお前達にとっても面白い事になりそうだしな」
今回は事後処理等で調査がほとんど出来なかった事もあり、レンジョウは近くまたこの地域を調査したい考えのようである。