お騒がせ妹、登場!
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■ショートシナリオ
担当:西川一純
対応レベル:11〜lv
難易度:難しい
成功報酬:9 G 4 C
参加人数:8人
サポート参加人数:-人
冒険期間:02月07日〜02月12日
リプレイ公開日:2008年02月15日
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●オープニング
世に星の数ほど人がいて、それぞれに人生がある。
冒険者ギルドでは、今日も今日とて人々が交錯する―――
京都にも、名物と言える人物がたくさん居る。
そのうちの一人、京都の何でも屋の片割れ、アルトノワール・ブランシュタッドもその一人である。
容姿端麗、スタイル抜群、流れるような長い黒髪も美しい女性だ。
しかし、初見の人間ならともかく、彼女がアルトノワールだと分かって声をかけようとする人間は殆ど居ない。
彼女は綺麗でも性格がドギツく、恋人である藁木屋錬術以外の人間は石っころとほぼ同格だとみなしているからだ。
知らずに声をかけ、半殺しにされた男は十や二十では利かないとか何とか。
そんな彼女に妹がいたなどとは、藁木屋錬術も知らなかったのだが‥‥。
「やっほー、久しぶり。相変わらずみたいね、お・ね・え・ちゃ・ん♪」
「‥‥!? あんた‥‥なんで日本に‥‥!?」
その時のアルトの表情を、藁木屋錬術及びギルド職員の西山一海は一生忘れないだろう。
クールビューティーと形容するべき彼女が、ぎょっとした表情のまま固まっているのである。
アルトに声をかけたのは、彼女とそっくりの女性。
ただし、快活な笑顔と服の趣向、髪の色が金色であること等の点が違うのだが。
「お、お姉ちゃんって‥‥アルトさんの妹さんですか!? 聞いたことないですけど‥‥」
「私も初耳だが‥‥」
三人揃って冒険者ギルドで茶を啜っていた(一海は勤務中)時に、突然妹さんがギルドにやってきたのだ。
アルトの台詞から考えるに、故郷のイギリスにいるはずなのだろう。
「んーっとね、例の『暴走者』が出ちゃって、それが日本に逃げちゃったのよねぇ。だから私が追いかけてきて始末したの。で、その帰りにたまたまお姉ちゃんの名前を耳にしたから、久しぶりに会いたいなー、って♪」
「‥‥また出たの。それはどうでもいいとして、なんでわざわざ会いに来るのよ。放っておきなさい」
「もー、つれないわねぇ。でもそんなところが、ス・キ♪」
「‥‥抱きつくんじゃないわよ‥‥!」
妹の名は、アルフォンス・ブランシュタッド。通称アルフというらしい。
詳しいことは教えてくれなかったが、昔から一方的に姉のアルトを慕い、付きまとってくるのだとか。
アルトに言わせれば、鬱陶しいだけとのことなのだが?
「‥‥一海、依頼出して。このアーパーを京都からたたき出す依頼をお願い。主に力ずくで‥‥!」
「お姉ちゃんひどーい!」
「いや、力ずくって‥‥犯罪行為は御遠慮願います」
「‥‥こいつ、ストーカーよりタチが悪いから大丈夫よ。どう見たって私の方が被害者でしょう‥‥!」
「アルト、妹さんをそんなに邪険にするのはよくないぞ」
「でしょー? お姉ちゃん、好きって言ってにゃん♪ ‥‥って、お姉ちゃんを呼び捨てにするアンタ、何者?」
「初めまして、藁木屋錬術という。アルトの恋人をさせてもらっているよ」
その瞬間、アルフの雰囲気が変貌する。
ピリピリとした空気が蔓延し、強烈なプレッシャーを藁木屋に叩きつける!
「ふーん‥‥アンタが藁木屋なんだ? アタシのお姉ちゃんをたらしこんで、弄んでる極悪人! アタシのお姉ちゃんを奪った責任、取ってもらうからね!?」
「どうしてそうなる!?」
「‥‥こいつに理屈言っても無駄よ‥‥! 一海、私たちはこいつを引きつけて逃げるから、依頼だしておきなさい! いつまでも出ないようなら私があなたを殺すからね‥‥!」
「えっ、ちょっ、藁木屋さん! アルトさん!?」
「待ちなさぁーいっ!」
嵐のように現れ、嵐のように去っていったアルフォンス・ブランシュタッド。
一海としても、彼女を京都からたたき出す依頼を(多少穏便な文章にしながらも)出さざるを得なくなってしまったのである―――
●リプレイ本文
●お姉ちゃんっ子
二月某日、京都の一角。
このクソ寒い中、物凄いスピードで追っ駆けっこをする三人の男女が居た。
逃げるのは、京都で何でも屋を営む藁木屋錬術と、その相棒のアルトノワール・ブランシュタッド。
追うのは、アルトの妹で、イギリスからやってきたお騒がせ娘‥‥アルフォンス・ブランシュタッドである。
待ちなさぁーいっ! と絶叫しながら二人を追いかけるアルフの体力は尋常ではなく、とても振り切れない。
慣れない日本でうろうろしていたとは思えないような充実っぷりである。
しかし、藁木屋たちもただ逃げているわけではない。
この日のために依頼を出し、アルフを京都から追い出すために冒険者に待機してもらっているのだ。この逃走は、その場所に彼女を引っ張るための陽動に過ぎないのだ。
‥‥しかしまぁ、掴まったらどうなるか恐いのでわりと気が抜けないのだが。
そして、ようやく所定の路地に到着。そこには、すでに冒険者がスタンバっていた。
「お、来たようだねェ。お疲れサン」
「私もビックリするほどの突進力‥‥侮れません(汗)」
「へぇ‥‥本当にそっくりなのね。髪が黒かったらアルトそのものじゃないの」
珍しく息切れを起こし、ぜぇぜぇと肩で息をする藁木屋とアルトを庇うようにして立ちふさがる冒険者たち。
何故か姿を現していない者も居るが、まぁそれぞれ作戦があるのだろう。
まぁ、頴娃文乃(eb6553)の出迎えの声も、セイロム・デイバック(ea5564)の冷や汗混じりの寸評も、南雲紫(eb2483)の率直な感想も、アルフの耳には入っていなかったようだが。
「ねーえー、お姉ちゃぁーん。アタシと一緒にイギリス帰ろー?」
「‥‥一人で、勝手に‥‥はぁ、はぁ、帰りなさい‥‥!」
「やーん、ハァハァしてるお姉ちゃんもス・テ・キ♪ ドキドキしちゃうなー♪」
「‥‥ってかよう。あのアルフって女の視界に藁木屋のダンナとアルト以外‥‥つまり俺らのこと眼に入ってるんか?」
「‥‥入っているように見えますか?」
「いいえ、全然‥‥(汗)。‥‥しかし、欧州の名には詳しくないのですが、アルフォンスというのは女性名として普通なのでしょうか? なんだか重厚な鎧を着ていそうな気配のするお名前ですね」
伊東登志樹(ea4301)の疑問は山王牙(ea1774)と御神楽澄華(ea6526)にバッサリ斬られた。
実際問題、不用意に近づきこそしないがアルフは冒険者たちに話しかけようとはしない。
邪魔な障害物か野次馬くらいにしか認識していないのだろう。
いきなり攻撃を仕掛けるのも流石に躊躇われるので、南雲がアルトに話を聞くようアルフに頼んでくれと言う。
この狙いは的確で、大好きな姉に言われたからと、不承不承ながらもアルフは話を聞く体勢になった。
まず説得を試みたのは、鳳蓮華(ec0154)。
「レンもねーさまの事、大好きだからねー。何となーく気持ちは分からないでもないよー。レンのねーさまもレンの知らないうちに恋人が出来ちゃってたんだー。そりゃ最初はやっぱり嫌だったけどー。ねーさまの幸せそーな笑顔見てたら、もうどーでも良くなったよー。アルフ君はなんでアルト君のこと好きなのー?」
「ふーん‥‥あなたとはちょっと気が合いそうね。アタシがお姉ちゃんを好きな理由はね‥‥お姉ちゃんが初めてアタシと対等に接してくれた人だから♪ 親戚はおろか両親ですら私のこと疎んでたからね。そこで思ったの。アタシ、お姉ちゃんのお嫁さんになるんだー、って♪」
「何でそうなるかねェ。アンタが力ずくで邪魔をしようとすればする程二人の仲は燃え上がるし、正直ちょっとやそっとじゃ揺るがないくらいの絆が出来ちゃってるから、今回は我慢してもうちょっと時間を掛けて策を巡らしたら?」
「ちょっとぉ!? 男の話なんてしないでよっ!」
「アルフォンス様は男性がお嫌いなのですか?」
「別に好きでも嫌いでもないわよ。でも、お姉ちゃんに付きまとう男は大ッ嫌い! 今すぐにでも殺しちゃいたいくらいね!」
「駄目だこの人‥‥早くなんとかしませんと‥‥」
「詰まる所、力づくで納得させてみろやってこったな! よぅやっと出番きたかぁ‥‥待ってたぜぇ〜! ステゴロ使いぃ〜! 俺が相手になったらぁ!!」
止めても無駄だろうと思った一行は、伊東に任せてみることにした。
攻撃されるとなればアルフも黙ってはいない。
しかし、余裕綽々とした態度で、さしたる構えも取らず右腕だけを持ち上げてポキポキ言わせている。
「いくぜぇ! ステゴロ祭り、味わったれやぁぁぁっ!」
「このっ‥‥五月蝿いわ‥‥ねぇっ!」
「げっ!?」
伊東の拳をギリギリで避け、腿の部分に蹴りをぶちかますアルフ。
これをやられると、足が痺れて素早い動きが出来なくなるのだ(体験談)。
「不意打ちのようで申し訳ありませんが‥‥このまま一撃を!」
御神楽が続けてブレイクアウトからのスマッシュ‥‥通称燕返しを敢行しようとする。しかし!
「囮攻撃は見切られると悲惨だって知らないわけじゃ‥‥ないでしょうねぇっ!!」
「っ!」
武闘派で闘気抵抗力も高いアルフには、ブレイクアウトは見切られやすい。
放った御神楽本人もそうだが、殺意の無い‥‥当てる気の無い攻撃は相手が達人であればあるほど分かるものなのだ。
そして、反撃とばかりに顔を鷲掴みにされ、地面に後頭部から押し倒されてしまう!
「ふん‥‥やはり言って聞く相手ではないか。ならばおとなしくさせるまで‥‥!」
「面白い‥‥やってみるがいい、女!」
戦闘モードに入り、口調の変わった南雲と相対し、アルフの形相も一変する。
本気モードなのか知らないが、にやりと口の端を歪め、爛々と輝く真紅の目をギラつかせる。
自発的に狂化したと言ってもいいその状態で、二人の女戦士が激突する!
「ちっ‥‥大した身のこなしだ!」
「アハハハハハハハハッ! 人間風情がやってくれるッ! 脳漿を撒き散らせッ!」
「私と傾向が似ている、か‥‥やはり面白い‥‥!」
お互い戦いを楽しむかのように、京都の街角で攻撃と回避を繰り返す。
傍から見ても、二人の力はほぼ互角。
余計な技を絡めると自分自身の隙となりかねないので、二人とも素の攻撃しか出来ない。故に長引く。
「不覚を取りました‥‥しかし!」
「チンピラがこの程度で引き下がれるかってんだよぉぉぉっ!」
御神楽と伊東が戦線に復帰するも‥‥。
「やかましいッ! ハラワタをぶちまけろッ!」
「おべぶっ!?」
「くっ‥‥! な、なんとか‥‥!」
御神楽は何とか避けたが、伊東の方は回避力が足りずにまともに腹にもらった。
言葉通りハラワタが飛び出しそうな強烈な一撃‥‥ゴロゴロ転がって退避し、頴娃に治療してもらった。
「ありゃま、素手でこれは恐いなァ。で、山王さんは何やってんのサ」
「‥‥いえ、アルトさんが豆腐の角に頭をぶつけて性格が変わったと聞いた事があるので、妹さんも同じ原理で変わらないものかと思った次第でして‥‥」
山王は藁木屋の護衛をしつつ、周辺に水を撒きぬかるませた後、豆腐の桶や石等を周辺に散らばせ、素早い足や、回避の技を使い難くすべく工作を行っていた。
「ちょっとちょっと、食べ物を粗末にするのは感心しないねェ。ていうか、それって―――」
「ぐっ!? 勝負事に文字通りの水を差すな! 足が取られ‥‥がっ!?」
「は!? え!? 豆腐の桶が何故‥‥ひゃあっ!?」
「あちゃー‥‥味方が巻き込まれちゃってるねー」
「‥‥面目ない(汗)」
山王の仕掛けのせいで南雲と御神楽がつまずき、アルフに手痛い一撃を貰う。
達人同士のギリギリの戦いの最中、戦う場所を移動するなとか回り全てを把握しろというのは無茶な話である。
しかし、それ故に出来ることもあった。
「ゼェーンザイワン! 今が駆け抜ける時です!!」
二人に気を取られていたアルフに向い、いつの間にか戦闘馬に乗り、ランスでチャージングを仕掛けるセイロム。
馬がモウカリマッカー、と言ったかどうかは定かではない。(何)
「なっ‥‥くっ、ぐあっ!?」
何とか槍部分は避けたが、戦闘馬に弾き飛ばされて壁に激突するアルフ。
壁がかなりひび割れたので、その衝撃はかなりのものだっただろう。その証拠に、左肩が上がらなくなっていたようであった。
一応素の口調と表情に戻ったが、それでもアルトの事は諦めないと言う。
さてさて、どうしようかと溜息を吐いた時―――
●秘策?
『‥‥“あれ(春文同人本)”仕込んでるだろ? あるだろ? 散々、あいつとか、そいつとかネタにしてっだろ!? “それ”貸せ! あと最新のも!』
『フフ‥‥お客さん、どこでその情報を仕入れたんですかい? まぁ、よござんすが‥‥高くつきますよ?』
『ちゃっかりしてやがるぜ、おめぇさんはよう! ‥‥あ、個人的にも何冊か借りていいか?』
「以上、回想終わり! おらアルフ、こいつを読んでみな!」
と、伊東が懐から何冊か本らしきものを取り出して叫んだ。
冒険者ギルドの西山一海から借りてきた春文同人本らしく、最初は嫌がったアルフもアルトに命令されて仕方なく見る。
何事かと南雲も本の何冊かを手にとって見ると‥‥。
「何よこれ。アルトノワール×紅蓮の闘士に、アルトノワール×紫電光‥‥? 私まで題材なの?」
「な、な、な、何ですかこれはっ!? ま、まさか私が題材の本などはありませんよね!?」
「え」
「あるんですかっ!?」
「わ、藁木屋のダンナは実はフェイクだ。お前ぇさんの真の敵‥‥ぃゃ、真のお姉さまは、この本に書かれてる奴ら‥‥特にあそこで赤くなってる志士がマジもんだ‥‥」
「い、いぃぃ、伊東様っ!」
「お姉ちゃんがこんなプレイガールだったなんて‥‥!」
「‥‥架空の話と現実の区別もつかないのですか、あの方は」
「はは‥‥違った意味で純粋と言いいますか、単純と言いますか‥‥」
「なんかレンのもあるんだけどー!?」
「た、例え誘われたとしても、アタシのお姉ちゃんとイチャイチャしていいのはアタシだけなんだからねっ!?」
「違いますからっ! そんなことはいたしておりませんからーっ!」
「どうすんのサ。余計に混乱しちゃったわよ?」
最早事態の収拾がさっぱりつかなくなっていた、その時である。
路地の角から、黄金に輝く一人の女志士が歩み出てきた。
「降臨! 満を持して‥‥」
楠木麻(ea8087)‥‥様々な伝説を残す屈強のネタ氏である。(ぇ)
今まで隠れて期を伺っていたからには、相当自分の作戦に自信があるのだろう。
「また変なのが出た! アタシとお姉ちゃんの邪魔はさせないわよ!」
「本当のことを言おう。(藁木屋を指差し)あれはアルト様の第一の奴隷の犬だ! アルト様以外は全て奴隷、全て下僕、全て犬! 肉親と言えども例外はない! 順番を守らんか雌犬が! 貴様もアルト様の雌犬なら女王様にお声をかけてもらうまで『待て』だ! イギリスでお声をかけてもらうまで待つが良い!」
その場の空気が、ギシリと音を立てて固まる。少なくとも楠木以外にはその音が聞こえた。
楠木の弁が正しいのなら、この場の全員が変態であると同時に、アルトが変態の総元締めになってしまう。
本人は威風堂々、決まった! と思ったらしいが‥‥他の面々は怒るべきか抗議すべきかの頭も回らない。
その中で、一番先に正気に戻ったアルトノワールが、無言で縄金票を楠木に向けて投げ放った。
「あれ? あれあれ? アルト様、早速拘束プレイですか? 選んでいただき感謝の極み―――」
「DA☆MA☆RE」
刺すのではなく、ぐるぐる巻きに縛るような軌跡を描いて楠木を捕縛したアルト。
彼女の周りには、アルフは勿論、仲間の冒険者もほぼ全員が集合していた。
‥‥主に恐い顔で。
「や、やだなーみなさん。ジョークですよ。エジプタンジョーク。そんな、アヌビス扱いしたくらいで―――」
「アルト君ー、そっちのこっそり逃げ出そうとしてる人も捕まえてー」
「ぎえぇぇっ! 首っ! 首が絞まってるってばよ!?」
アルトが空いた方の手で縄金票を投擲、伊東をも捕縛した。
もうアルフを説得しようとか腕ずくで追い出そうとか言うレベルではない。
共通の敵(というか目標)を叩きのめすのが先だ。
すでに藁木屋たちも含め、依頼の失敗は受け入れて諦めモードである。
「お、お代官様! お慈悲を! どうかお慈悲を〜! ボクはよかれと思って‥‥」
「却下だよー。さーて? 仲間を売るような人たちはー。ママより恐いお仕置きだべぇ〜!」
「ところでこのメタルナックルを見て。こいつをどう思う?」
『すごく‥‥痛そうです‥‥。アッー』
そして鳳蓮華の合図の元、髑髏マークが浮かびそうなほどのお仕置きが伊東と楠木を襲ったのであった―――
●結局
「お姉ちゃーん、お昼食べに行こー。こんな男放って置いてー♪」
「‥‥放って置くのはあんたの方よ‥‥!」
「えーっと。結局有耶無耶になって居ついてしまったわけで?」
「あぁ‥‥しかもうちにな。正直、いつ寝首をかかれるか心配で仕方がない‥‥」
「‥‥このアーパー、基本的に私の言うこと聞くくせに重要なことは聞かないものね‥‥。嫌になるわ」
「そんな、従順で可愛い妹だなんて♪」
『HO☆ZA☆KI☆YA☆GA☆RE(普通に『ほざきやがれ』と読んでください)』
人の作戦はそれぞれ、個性のまま。
しかし、それが他人の作戦にどう影響を与えるかはやってみなければわからない。
だからこそ面白いとも言えるのだが。
とにかく、騒がしいキャラクターが増えてしまったことは事実のようである―――
「ちなみに、楠木さんと伊東さんはどうなったので?」
「‥‥調教済みよ」
「調教済みだよ♪」
「‥‥‥‥」
恐いので内容は聞かないことにした一海であった―――