Origin of a mystery medicine

■ショートシナリオ


担当:しんや

対応レベル:1〜4lv

難易度:やや難

成功報酬:1 G 32 C

参加人数:10人

サポート参加人数:-人

冒険期間:09月01日〜09月07日

リプレイ公開日:2004年09月10日

●オープニング

「う〜ん、どうしよう‥‥」
 少女が、頭を抱えて悩んでいた。先日、奇妙な薬で冒険者を苦しめた、あの少女だ。
 普段は能天気と言っても差し支えない彼女の表情が、今はどんよりと曇っている。明日は雪が降るかも知れない。
 彼女が是ほど悩む理由。其れは、先ほど訪れたとある貴族からの依頼内容に在る。
 ――マンドラゴラを使った、万能薬の作成。
 マンドラゴラとは万病の薬の元とされる有名な薬草であり、其れを煎じた薬は現存する全ての薬草の効果を持つとされる代物。末端価格で、十Gは下らない超高級品でもあるのだ。
 この貴族の依頼に、少女は当然のことながら食いついた。
 だが、マンドラゴラは先に述べたように高級品であり、希少な物でもある。そう簡単には手に入らない。
「場所は判ってるんだけど、ひとりではいけないしなぁ‥‥」
 彼女の呟きは、尤もだった。
 マンドラゴラが生える場所は、深い森の奥。モンスターが蔓延る魔窟だけに生息する――彼女が知る限りはだが――存在だ。
 テーブルに突っ伏して、暫く沈黙する少女。其のとき、頭の上で何かが輝いた。
「‥‥って、ギルドに頼めばいいんじゃない」
 モンスター討伐から街のゴミ掃除まで一手に引き受ける――と、思う――便利屋、冒険者ギルドに依頼するのだ。
 何故、こんな当たり前のことが浮かばなかったのかと、彼女は自分自身に罵った。
「そうと決まれば善は急げ! 」
 少女はそう言って、黒いローブを身に纏い、炎天下の中を駆けていった。
 街中を駆ける漆黒の塊が齎すのは、又もや災厄だろうか‥‥?

●今回の参加者

 ea0261 ラグファス・レフォード(33歳・♂・レンジャー・人間・エジプト)
 ea1045 ミラファ・エリアス(19歳・♀・ウィザード・エルフ・イギリス王国)
 ea2100 アルフレッド・アーツ(16歳・♂・レンジャー・シフール・ノルマン王国)
 ea4169 響 清十郎(40歳・♂・浪人・パラ・ジャパン)
 ea4481 氷雨 絃也(33歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea5001 ルクス・シュラウヴェル(31歳・♀・神聖騎士・エルフ・ノルマン王国)
 ea5384 シャルク・ネネルザード(24歳・♀・レンジャー・ジャイアント・エジプト)
 ea6128 五十嵐 ふう(28歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea6137 御影 紗江香(33歳・♀・忍者・人間・ジャパン)
 ea6349 フィー・シー・エス(35歳・♂・神聖騎士・人間・ビザンチン帝国)

●リプレイ本文

●森の奥に生える神秘
 鬱葱と生い茂る草木を掻き分けながら、一行は森を突き進む。天を覆う葉の所為で木漏れ日は少なく、薄闇が彼等を纏う。
 依頼された少女の話に因れば、この森の奥地に万能薬の原料となるマンドラゴラが生息しているらしい。
「『十Gは下らない超高級品』を採りに行くあたしたちの賃金が安いのは、納得いかねぇ〜‥‥」
 愚痴を漏らしながら歩を進めるのは、茶髪をショートに切り揃えた活発そうな――というより、何処かチンピラっぽい感じを醸し出す浪人の少女、五十嵐ふう(ea6128)だ。左に在る瞳は、不思議なことに七色に輝いているように見える。
「まぁ、全員で一G三十二Cだから、結構貰えてるほうじゃないか?」
 彼女の横を歩くラグファス・レフォード(ea0261)が、宥める。だが――
「そうそう、逆にマイナスだよ? 本当はもう少し少なくしようかとも思ったんだけど、其れじゃ寄って来ないと思ってさぁ」
 能天気な言葉が斜め上から降り注ぎ、ふうの表情はぴくりと引き攣った。同時に、フォローに入ったラグファスの顔も。其の声は今回の依頼を斡旋し、彼等の護衛対象として同行した少女のものだ。彼女は優雅にふうの馬に跨って先を進んでおり、其れが又ふうの神経を逆撫でする。しかも、荷物まで乗せている。
「‥‥何か居ます」
 彼等の頭上を飛行するシフールの少年、アルフレッド・アーツ(ea2100)が言った。彼の制止の言葉を受けて歩みを止めた冒険者たちは、表情を引き締めると自らの得物に手をやる。神経を周囲に向けると、確かに何者かが存在していることに気付く。其の存在は彼等に敵意の視線を向けており、冒険者たちは上を向く。彼等の瞳に移ったのは、木の枝から彼等を見下ろす五体のサスカッチだった。ある程度の知能は在るらしく、手には棍棒が握られている。皆、口から低い唸り声を発しており、何時でも動けるように臨戦態勢に入っていた。
「あ〜ぁ、やっぱり出てきたよ‥‥」
「丁度良い、憂さ晴らしにはもってこいだ」
 うんざりしたように溜め息を漏らす少女と違って、ふうは不敵な笑みを刻んで抜き身の日本刀の柄を握り締めた。彼女の輝く左目は刃のように細められ、白猿を睥睨する。
 彼等を見下ろす一回り大きいサスカッチが、猛々しく吼える。其れが、戦いと成った。
 サスカッチは一斉に飛び立ち、眼下の冒険者を撲殺するため棍棒を打ちつけようと肉薄する。だが、其れなりの修羅場を潜ってきた冒険者に彼等の一撃などは取るに足らないものなのだろう。ある者は避け、ある者は武具で防ぐ。しかも、余裕を持って。
 だが、一体のサスカッチだけは何もせずに地面へと背中から落下した。いや、彼も何かはしようとしたのだろうが、出来なかったのである。一本の矢が胸の中心、心臓に突き刺さっているのだから。
 其の矢は、ラグファスが放ったもの。地面へと降りようとするサスカッチを、彼は的確に矢を放ち、見事射抜いたのだ。
「俺に出遭ったことを呪い、逝け!」
 肌蹴た着物の下から鍛えられた肉体を垣間見せる浪人、氷雨絃也(ea4481)は彼等に死刑宣告を告げると、刀を勢いよく抜き放ち、刃を振るう。まるで断首台のギロチンの如く振り下ろされる刃は、接近してきたサスカッチの首を何の停滞も無く斬り落とす。落とされた首は大地を転がり、草むらの中に消えていった。
 彼の横でも、刑が執行されている。
「戦いに魔法もオーラも必要ねえってこと、証明してやらぁ!」
 そう叫び、勇んで突っ込んでいったふうの戦い振りは、舞踏だった。まるで激しい舞いを踊っているかのように動きでサスカッチを翻弄して攻撃を避け、其の隙に横手から刀を薙ぐ。其の細腕からどれだけの力が込められているのか、刃はサスカッチの胸板を深々と斬り裂いた。辛うじて背中の皮膚が繋ぎ合わせているだけで、上部が今にでも引き千切れてしまいそうだ。
「うわ〜、エグいなぁ‥‥」
 二人の戦いを後方で見ていた少女は、口元を押さえて言った。其の彼女に、一体のサスカッチが迫る。少女も――恐らく――ウィザードであるから魔法が使えると思うが、今からでは発動まで間に合わない。
 少女の頭部に振り下ろされる棍棒は、肉にぶつかって奏でる音ではなく、硬質な鉄から産まれる甲高い音に阻まれて弾かれる。
「危ないですから、下がっていてください」
 彼女を攻撃から護ったのは、神聖騎士であるフィー・シー・エス(ea6349)だ。彼の手には棍棒を弾いた白銀に輝く真新しい長剣、クルスソードが握られている。少女は彼の言葉を素直に受け入れ、ルクス・シュラウヴェル(ea5001)の背中に隠れるように下がった。ルクスは素っ気無くではあるが、彼女の盾となる。
「さあて、初仕事だ。頑張ろうな、相棒」
 自らの愛馬にそう語りかけて、フィーは十字剣を構える。陽光を浴びて更に輝きを増す切っ先の向こうには、一体のサスカッチが唸っていた。
 そして、やはり猪突猛進に突っ込んできた。
 棍棒を振り翳して迫るサスカッチをフィーは僅かに横に反れて身を捌き、がら空きの脇腹に刃を流す。ばっくりと裂かれた脇腹から大量の血液が溢れ、サスカッチは大地に伏した。
「無闇な殺生は好みません。故に、暫しお眠りください」
 ジャパンの服である着物を纏った美女、御影紗江香(ea6137)はそう言って掌を前に翳すと、甘い香りが解き放たれ、前方のサスカッチの鼻腔に吸い込まれた。すると、サスカッチの瞼がゆっくりと閉じ、其の場で眠りにつく。彼女が会得している忍術の一つ、《春花の術》によって。
「集団戦闘では、率いるリーダーを狙う。兵法の基本ですね」
 其の言葉通り、響清十郎(ea4169)はリーダー格と思われる大型のサスカッチへと走る。迎撃として横に振られた棍棒を身を屈めて回避し、其のまま懐に飛び込み、刀を一閃した。高速で抜刀された鉄の刃はサスカッチの脇腹から入り込み、肉と骨を断ちながら肩口で抜ける。切断された肉体は切断面を滑り、地に落ちた。赤黒い華を咲かせて。
「いや〜、流石に強いねぇ」
 彼等の戦い振りを見て、拍手と共に賞賛する少女。確かに、彼等の戦闘力は並みの冒険者を越えたものが在る。
 彼女の賞賛を受けながら、ラグファスは自らが射殺したサスカッチに歩み寄り、刺さった矢を引き抜いた。
「矢って意外に高いんだよなぁ‥‥」
 血糊が附着した鏃を拭きながら、ラグファスは溜め息混じりに呟く。其処には、少し寂寥感が醸し出されていた。
「寝てるところを邪魔しちゃ悪いし、さっさと行こうか」
 天に召されたサスカッチのことか、其れとも紗江香の《春花の術》によって眠らされたサスカッチのことか。どちらか判断することは出来ないが、冒険者たちは少女に先導されて――やはり、ふうの馬に乗って――森の深部に向けて再び歩き始めた。

 森の奥地に辿り付いた彼等が目にした光景は、一言で言えば神秘的な空間だった。此処だけ月の光が降り注いでおり、まるで祝福を受けているようだ。其の月光の下、大地には小さな滝が流れて湖が出来ており、其の新鮮な水と空気を求めて光を放つ昆虫が揺ら揺らと漂っている。中央には他の木よりも一際巨大な樹木が根を下ろしていた。モンスターの気配も無く、この場に居るのは冒険者を除いて無害な動植物だけだ。聖域とは、このような場所のことを言うのかもしれない。
「やっと着いたねぇ。相変わらず良い所だよ」
「確かに、秘薬の元が眠るのに相応しい場所ですね」
 少女に同意の声を伝えたのは、ミラファ・エリアス(ea1045)。薬草の知識に長ける彼女も感嘆を隠さなかった。
「偶に精霊とかも見れるよ。仲間内で見たって言うし」
 ――どんな仲間なのか。
 冒険者たちは興味を引かれたが、訊ねることはしなかった。
「じゃ、マンドラゴラを探そうかな」
「何処に生えているんですか?」
「多分、大樹の近くに生えてるよ」
 彼女の言葉通り、マンドラゴラはすぐに見つかった。この場には似つかわしくない毒々しい色をした葉が大樹の根元付近から生えており、不気味に自己主張している。
「ほら、在った。早速取ろう‥‥って、ちょっとちょっと、何してるの?」
 少女の問いは、目の前にしゃがみ込んでいるルクスに投げかけられた。彼女は皆から集めて繋ぎ合わせたロープを手にし、マンドラゴラの葉を縛っていた。
「マンドラゴラにロープを括りつけているのだが? 出来るだけ距離を開けて引っ張ったほうが良いと思ってな」
「そんなことしたら、ちゃんと抜けないでしょ」
「そーですようっ。真っ直ぐに抜かないと折れちゃいますよっ」
「む、そうか」
 少女とシャルク・ネネルザード(ea5384)の正論にルクスは素直に納得し、ロープを解いた。
「私が抜くから、皆はきちんと耳栓して待ってて。馬を連れている人はちゃんと離れててね」
 彼女の言葉に、冒険者たちは従うことにした。ジャパンの諺で言う『餅は餅屋』ということだろう、専門家に任せるのが一番という結論に至ったらしい。馬を引き連れた清十郎、絃也、ルクス、ふう、フィーの五人は勿論、冒険者たちはマンドラゴラから充分に距離を取る。
「一人じゃ抜くの大変そうだから、私も手伝いますよっ」
 シャルクの申し出に少女は「ありがと〜♪」と一言礼を述べ、耳栓をする。
「皆、耳栓したね?」
 少女が身振り手振りで皆に確認すると、冒険者たちは各々の動作で準備が完了したことを告げると、シャルクと共にマンドラゴラの葉を握り締める。そして力を込め、一斉に引き抜いた。
 瞬間、凄まじい叫びが周囲に轟いた。
 木々に止まっていた鳥たちは逃れるように空へと舞い、鈴虫の鳴き声はぴたりと鳴り止んだ。遠くに居て、尚且つ耳栓をしていた冒険者たちにも其れは僅かに伝わり、彼等の表情は恐怖にものへと変わった。
「うひぃ‥‥。対処法判っても怖ぇわ、こりゃ‥‥」
 ふうが涙目になりながら、耳栓を外す。魂を取られる声を微かとはいえ聴いたのだから、無理も無いだろう。
「いや〜、相変わらず怖いなぁ。何時も冷や冷やものだよ」
「心臓が止まるかと思いましたよ〜」
 マンドラゴラを手にした少女とシャルクが、言葉とは裏腹に笑みを浮かべて冒険者たちに歩み寄る。彼女たちの手に在るマンドラゴラを見て、冒険者たちは小さな呻き声を上げた。
「‥‥干しシフールって‥こんなのなのかな‥‥?」
 眼前に在るマンドラゴラを目にして、アルフレッドはか細い声で呟いた。実際、マンドラゴラは羽根が無く、不気味なほど痩せ細ったシフールに酷似しており、彼にとっては複雑な心境なのかもしれない。この聖域に於いて、やはりマンドラゴラだけが異彩を放っている。少女は手馴れた手つきで持参した荷物――鉢植えにマンドラゴラと土を入れた。
「其れじゃ、今日は此処で野宿して明日帰ろっか」
 少女の其の言葉に反論する者は無く、冒険者たちは幻想的な空間で一夜を明かした‥‥。

 そして、翌日‥‥。
「ただいま〜♪」
 少女が自分の住み家である屋敷の扉を開けて言った。中には、誰一人としていないが。
「其れじゃ、早速作っちゃおうかな。依頼人も今日来るって言ってたし」
「では、お手伝いします」
「いや、すぐに出来上がるから、家の中でゆっくり休んでてよ」
 彼女はやんわりと言って、マンドラゴラが入った鉢植えを持って、奥へと引っ込んでいった。冒険者たちは彼女の言葉に甘えて休もうと周囲を見回す。が、本や雑貨が乱雑に置かれており、休むスペースなど何処にも無い。こんな所でどうやって休めば良いものか。皆、そんなことを思いながら、必死にスペースを作って休むことにした。と言っても、後片付けに殆ど時間を費やされ、身体を休めることが出来たのはほんの数分だけだったが‥‥。

「かんせ〜い♪」
 少女の歓喜の声が、屋敷の中に響き渡った。其れに釣られて冒険者たちが彼女の周りに集まり、少女の手元に在る一本の薬瓶に目を向ける。
 透明なガラス瓶に内容された液体は、ガラスと反比例するかのように濁っていた。まるっきり透明感が無い其の液体は、見る者に思い切り不安感を煽ってしまう。前例が在るだけに。
「やっと出来たよ、是で十Gは私のもの♪」
 手に入るだろう大金を目に浮かべて、少女は喜々として言う。其処で声をかけたのは、絃也だった。
「其の薬、何に使う。事と次第によっては‥‥」
 剣呑な雰囲気を漂わせている絃也の手は、何時でも抜けるように腰に差した日本刀の柄を握っていた。しかし、空気が読めないのか、少女は対照的にのほほんと何時もの調子で答える。
「? 私の依頼主に渡すだけだけど。まぁ、依頼主が何に使うかは知らないけどね」
 彼女が絃也の問いに答えた丁度其の時、馬の蹄が大地を駆ける音が外から響く。其れが屋敷の前で止まると、扉が開かれた。
「先日頼んだ万能薬だが、出来ているかね?」
 上質の素材を用いて作られた衣服と装飾品で身を包む、身形を整えた初老の男性だ。格好からして、貴族だということが一目で判る。彼は屋敷に入るなり、少女に藪から棒に訊ねた。
「勿論ですよ。是がそうです」
 少女は彼の唐突さに何とも思っていないらしく、持っている薬瓶を手渡す。
「おおっ、是が噂の! 約束の報酬だ、受け取ってくれ」
 目的の代物を手に入れて満面の笑みを浮かべた貴族は、大きな皮袋を懐から取り出して少女の小さな掌に乗せた。彼女の掌に大きな重量が圧しかかる。
「ところで、何に使うんです? 万能薬を使うぐらいですから、余程のことだと思いますけど」
「‥‥誰にも公言しないと約束してくれるか?」
 貴族は瞳を細め、真剣な表情を顔に刻んで訊いた。そんな貴族を目にした彼等は顔を引き締め、一様に頷いた。其れを見て貴族は決心したのか、真相を打ち明ける。
「実はな‥‥」
 少女、冒険者が固唾を飲み込んで、貴族の言葉を待つ。そして数秒後、彼の声が発せられた。
「最近、腰痛が酷くてな」
「‥‥‥‥は?」
 貴族の口から告げられた真実を聞いて、少女を始め、冒険者たちは目を点にして間抜けな声を漏らす。其の彼等の様子など気にも留めずに、貴族は続ける。
「どんな薬を使っても治らず、途方に暮れておったんだが、其の時にマンドラゴラを精製して作った万能薬のことを知ったのだよ」
「へぇ〜‥‥」
「其れでは、失礼させてもらう。早速使ってみたいのでな」
 彼はそう言い残して、屋敷を後にした。其れを黙って見送る冒険者たち。驚きではなく、呆れてものも言えないらしい。
「万能薬って、腰痛にも効くんですか?」
「‥‥さぁ?」
 ミラファの問いに、少女は小首を傾げて答えた。答えになっていないが。
 ちなみに、彼の貴族の腰の調子が良くなったかは、定かではない。風の噂では、謎の発熱や腹痛で寝込んでしまったらしいが‥‥。