【毛州三国志・那須・義経】その身に宿す神

■ショートシナリオ


担当:シーダ

対応レベル:11〜lv

難易度:難しい

成功報酬:5

参加人数:10人

サポート参加人数:2人

冒険期間:12月15日〜12月22日

リプレイ公開日:2009年12月24日

●オープニング

 再び那須の地に降臨した伊舎那天は言った。
 魂に癒着するように憑依している異痕を体から追い出すためには、義経を倒さなければならない‥‥と。
 あぶほぅすの魔力を取り込んでイザナギを邪神化させる外法を打ち破るには、それしかないと。
 危険だが、云われ知れぬ神あぶほぅすの魔力を取り込もうと、義経の体から異痕の気が逸れた瞬間を狙うのが最善。
 そのためには、馬頭の地下に開きかけている黄泉比良坂へ赴かなければならない‥‥

 そして、選ぶべき道は2つあるとも‥‥

 1つは、封印で弱まったイザナギの力を育むために義経の体を借りること。
 そのために、義経を器として、伊舎那天と大デスハートンと阿修羅の剣を体に取り込まなければならないという。
 神格を得た義経は、違う刻の流れを生きなければならない定めになるだろう‥‥
 悠久の刻を生きるのか、激しく命を燃やして短い一生を送るのかは、運命次第‥‥
 だが、イザナミに対抗する力を手に入れることができるのは確実だ‥‥と。

 1つは、多くの命を取り込んで、伊舎那天をイザナギとして復活させること。
 そのためには、邪神降ろしのために関東大乱で吉次や異痕の集めた千のデスハートンを使わなければならない。
 そのデスハートンの多くは、華の乱や那須騒乱での死んだ人や鬼のものだという。
 死者の軍団を率いるイザナミに対抗するための千五百の産屋を造営するためには必要なものだと語っている。
 それは、善も悪もない、新たな国づくりのための神々への生まれ変わりなのだと。

 ただ‥‥
 義経軍の客将、みんなのおやっさん重蔵は言った。
 あの剣は、阿修羅の剣というよりは、カグノツチの剣。
 上手くは言えないが、それだけ見ても何かおかしい‥‥と。

 そして‥‥
 カイ・ローン(ea3054)は言った。
 異痕や狼神に仇討ちし、継信殿の魂を取り戻せば復活も可能なはず。そう、体を保存している今ならまだ‥‥
 そのためにも、あからさま過ぎる誘いをかけて、餌となる義経殿と迷宮へ入ろうと。
 それに、真実を掴むための馬頭探訪は、しなければならない。
 自らの、知己の身の振り方を決めるためにも、訪れなければならない場所であろう。
 馬頭の迷宮でまみえた風景は、果たしてイザナギ神話の風景なのか‥‥
 訪れる未来は、どんな風景なのだろうか‥‥
 下野国那須藩馬頭の馬頭寺の地下遺跡への探索が再び始まる。


※ 関連情報 ※

■義経■

【源義経】
 源徳台頭以前の都での貴族たちの内乱で絶えたと思われていた源氏直系の遺児を名乗る少年武将。
 当時赤子であった義経は政争に利用される事を恐れた近臣の手により都を逃れ、奥州藤原氏に匿われたとのこと。
 八溝山の鬼軍退治に一区切りついたことで、次の活躍の場を求められることに。
 馬頭寺の地下探索で腹心の佐藤継信を失い、傷心にあるようだが、果たして‥‥

【佐藤兄弟】
 継信・忠信の兄弟。
 奥州藤原氏の武士から、源義経の家臣となる。
 能力も忠義心もあって義経の右腕・左腕といえる彼らだが、様々に苦労は絶えない模様。

【重蔵】
 義経軍で折衝役を務める客将。隠居出戻りの坂東武士で冒険者。
 剣の腕や身のこなしに優れ、おまけにオーラ魔法まで使えるが、時折、瀕死級の腰痛に見舞われるのが珠に瑕。

【義経四天王】
 佐藤兄弟、陸堂明士郎、来迎寺咲耶の4名だが、一角を失う。
 いずれも義経軍の侍大将以上の地位にあり、義経の信頼に篤い。

■那須■

【那須与一】
 下野国守、兼、那須藩主。
 弓の名手。須藤宗高、藤原宗高、喜連川宗高などよりは、那須与一や与一公と呼ぶ方が通りが良い。

【那須藩】
 下野国(関東北部・栃木県の辺り)の北半分を占める藩。弓・馬・薬草が特産品。
 伊達政宗公の仲介で和睦が成立し、白河地方を回復。
 八溝山の赤頭鬼軍を討伐し、八溝地方を回復。

【馬頭】
 馬頭観音を祀った馬頭寺を中心に発展した下野国東部(那須藩南東部)の都市で温泉郷として有名。
 八溝山の麓にあり、馬頭観音を祀った馬頭寺あります。

【白河小峰城】
 奥州へ向かう兵の集結地点として知られる軍事と交通の要衝。
 城主は那須藩宿老・小山朝政。

【八溝霽月城】
 那須藩東部の山岳地帯にある山城。
 峻険な地形が攻め手を阻む天然の要害。防護施設が整備されており、堅城と評価が高い。
 城主は源義経家臣・陸堂明士郎。

【蒼天十矢隊】
 冒険者から徴募された那須藩士たち。11名(欠員1名)が所属した。
 退魔決戦や藩財政再建に功績を残すも謀反の疑いをかけられ部隊は解散したが、後に汚名返上。
 那須藩預かりの冒険者部隊には『蒼天隊』の名が与一公により贈られた。

【杉田玄白】
 欧州遊学の経験もあり、広い知識で活躍する那須軍師。那須医局長、矢板川崎城代。
 白河小峰城にあって八溝地方復興に着手。


■赤頭■

【赤頭(せきとう)】
 奥州で名の売れた、赤毛の子供の姿をした鬼。
 空を飛んだり、水晶剣を使ったり、地震を起こしたのが確認されている。

【狼神(おおかみ)】
 山伏風の赤黒い僧衣と鴉羽根の陣羽織を着けた、狼顔の剣士。
 背負った九枚の黒羽の太刀は天狗級の霊力の証であり、瘴気渦巻く黒旋風を起こしたのが確認されている。
 白狼神君と鞍馬山で修行していたが、冥府魔道に落ちて修羅道を突き進んでいる。

【異痕(いこん)】
 正体不明の悪鬼。
 部下も含め、美しい女性の姿をしていると噂されるが、何にしろ情報は少ない。
 牛頭鬼・迅雷や宇都宮朝綱公など、死者を再生しているようだが、こちらも情報に乏しい。


■金売吉次■

【金売吉次】
 那須藩転覆を画策したり、江戸で破壊活動を繰り返してきた奥州忍者・黒脛巾組の頭領。
 褐色の肌のジャイアントであると言われている。

【金売吉次】
 奥州藤原公が金売吉次を名乗ることを特別に認可した商人たちの総称。
 冒険者の流言で商売がしにくいと苦笑いしきり。

●今回の参加者

 ea2127 九竜 鋼斗(32歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea2445 鷲尾 天斗(36歳・♂・侍・人間・ジャパン)
 ea3054 カイ・ローン(31歳・♂・神聖騎士・人間・イギリス王国)
 ea3225 七神 斗織(26歳・♀・僧兵・人間・ジャパン)
 ea3744 七瀬 水穂(30歳・♀・志士・人間・ジャパン)
 ea8553 九紋竜 桃化(41歳・♀・侍・人間・ジャパン)
 eb0712 陸堂 明士郎(37歳・♂・侍・人間・ジャパン)
 eb2244 クーリア・デルファ(34歳・♀・神聖騎士・人間・ノルマン王国)
 eb2585 静守 宗風(36歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 eb4803 シェリル・オレアリス(53歳・♀・僧侶・エルフ・インドゥーラ国)

●サポート参加者

不破 斬(eb1568)/ カイオン・ボーダフォン(eb2955

●リプレイ本文

●決死の作戦
 西のイザナミに飽き足らず、東ではイザナギまでが‥‥
「全く、何がなんだかよく分からん状況だな。こりゃ」
 那須の状況を聞いた鷲尾天斗(ea2445)は、イザナミが妊娠し、人の子を産んだという事実を伝えた。
「本当か?」
「正真正銘な。今まで神や黄泉人を生んできたイザナミが、人の子を産んだ。これが、どんな意味を持つ?
 希望と絶望が一緒になって、やって来て、イザナギの千五百の産屋なぞ、必要なくなるっていうことだと思うんだがね」
「雰囲気、変わった?」
 七瀬水穂(ea3744)に肩を竦める鷲尾。
 まぁ、彼の今の肩書きは、新撰組一番隊組長代理で、十矢隊副隊長に匹敵する微妙な感じ‥‥
 昔も今も、彼が変わっていない証左ではなかろうかと思うが、それはそれとして‥‥
「あの子が何者で、これからどうなるかは判らん。
 だが、子を産んだことで、イザナミは少しだが、確実に変わった。
 ならば、人である俺たちも変らなければいけないのかもしれない。次の世代、国の為、道の為にも‥‥」
「それに、気になるのは、伊舎那天の言葉だ」
 新撰組隊士・静守宗風(eb2585)が、疑問を呈す。
「伊舎那天がイザナギと同一なら、イザナギを邪神化させる外法など自身が打ち破れば良いだけだろうに‥‥
 まるで、何かをさせるために情報を与えたとも見えなくもない。それも含めて異痕の罠とも考えられるが‥‥」
 静守の考えに重蔵が同調する。
「まるで義経公をイザナギにさせたいように感じるがな」
「どっちに転んで、どうゆう選択を私たちがしようとも、悪魔の思う壺になるように仕向けられているんじゃないかしら?」
 シェリル・オレアリス(eb4803)は、デビルの狡猾さに、思わず首を振る。
「本当に救う道があるとすれば、彼らの思惑の上をいく策がなければ駄目ね」
「うん。でも、無制限の敵なんて黙示録で経験済み。関東の戦いが小休止している今なら十分勝てる」
「異痕をどうにか義経公の身体が追い出したいところですが、下手な手を打てば危険ですわね‥‥
 だからといって、伊舎那天の指し示した復活の方法や義経公を器にするなんてこともできるはずがありません。
 どうにかお役に立ちたいところですが、何も思いつけないのは情けないです」
 異痕の誘いもだが、伊舎那天の助言にある2つの選択肢も危うい‥‥
 溜息をつく七神斗織(ea3225)を労わるように、カイ・ローン(ea3054)は肩に手を置く。

●錯綜する意志
 馬頭の封印を解き、やがて、荒野に辿り着くと、そこには魔物を産み続ける物体が‥‥
「公、自分を信じて頂きたい。御免‥‥」
 陸堂明士郎(eb0712)は高速詠唱でオーラマックスを練ると、迷うことなく刀身を義経公に埋めてゆく‥‥
「な、何をする!」
 まさか主君に刃を向けるとは思っていなかったのであろう‥‥ 異痕は驚きの声をあげる。
「朝綱公、継信殿に続いて、これ以上、誰も失わせはしない!
 天よ、慈悲があるのなら、どうか義経公を救い給え! 俺の命で良ければくれてやる!!」
「くはは‥‥ 契約したぞ。その魂は、我が貰い受ける」
 光臨した伊舎那天が、義経の体に手を突っ込み、異痕を引き剥がそうとする‥‥
「うっ‥‥ まさか、お前が、ここまで来られるとは!!」
「国造りの天使であったに、たかが夫婦喧嘩で霊格を引き裂かれ、悪鬼に落とされ、封印された無念。お前にはわかるまい!
 悪鬼修羅の剣とイザナギの力、返してもらうぞ!!」
「あ? 阿修羅の剣じゃなかったのか! しかも、カグノツチの剣でも、ありゃしないとはな!!」
 しかも、要するに痴話喧嘩のとばっちりで、こんなことになってるんだから、九竜鋼斗(ea2127)でなくとも腹が立つ!
「ようやく合点がいったよ! って、させるか!!」
「邪魔するな。異痕に暗黒神話の世界を解放させて、現世を地獄に変えるのだからな」
「させないと言った!」
 ぎゃりぎゃりと火花が散らせ、狼神の黒旋風を九竜は耐えてみせるが、いつまでも耐え切れるはずもない!
「間に合った!」
 フライングブルームで飛び込むクーリア・デルファ(eb2244)の目の下には、強行軍の隈が浮かぶ‥‥
「くっ! さては僧正坊に会ったな!!」
「気づくのが遅いわ。1枚だけですか‥‥ でも、さすがは大天狗様ね‥‥」
 ペガサス騎乗の九紋竜桃化(ea8553)が羽根のない団扇で受けると、狼神の九葉の野太刀の1羽が白みがかる‥‥
「あたいたちに、黒旋風は効かないわよ」
 狼神の太刀がクーリアを襲うが、黒旋風は言うだけあって、クーリアの周りでかき消されてしまう。
「お前の目的は、転生間近の僧正坊様の白子珠を汚して転生させないこと!
 転生できずに寿命が尽きれば、その神通力がお前のものになる呪法らしいですけど、させませんよ!」
「そして、異痕の邪神化の外法に必要な死霊を蓄えているのが、その太刀!」
「なぜ、それを!」
「させるかぁあああ!!」
 陸堂の轟雷の剣が、黄泉比良坂に滴る血染めの雷雲から、夜叉たちへ稲妻を導く!!
「きゃあああ!」
 雷と共に、夜叉たちが荒野に落ちる!
「まぁ、何はともあれ、この状況を打破せんことには」
 鷲尾ウイング‥‥じゃない。ホークウイングで、夜叉の一撃を受けつつ相討ち!
「ゆっくり遊ぶこともできんしな」
 だが、刀傷を負ったのは夜叉のみ。
「今なのですよ! フィーちゃんたちを助けるです♪」
 にゃっと三回転。七瀬は夜叉の腰からウサギさんたちを奪い取る。
 !
 鋭い爪に裂かれる刹那、七神の金剛縛りが夜叉の動きを封じ、カイの槍が胴を貫いた。
「絶対に俺から離れてはいけないよ! 約束だ!!」
「は‥‥ はい‥‥ カイ様、決して離れませんわ」
 聖母セーラの使徒キューピッドがいれば、カイの言葉で七神のハートを射抜いていたであろう‥‥
「春がきたですねぇ♪」
「あのねぇ‥‥」
 微笑む七瀬のねこさんキャップが、カイの戦意、じゃなくて、怒る気と緊張感を消失させる‥‥
「ほらほら、敵はあっち♪」
 胸いっぱいにウサギさんたちを抱える七瀬を背に、カイと七神は手を取り合って夜叉たちを滅してゆく。

「強情な‥‥ 離れろ!」
 引き剥がそうとする伊舎那天に、異痕が抵抗する‥‥
「明士郎‥‥ 異痕は、霊的に閉ざされた馬頭の地下で、僕を坩堝にして、人の霊を共食いさせているんだ‥‥
 それを異痕が取り込んで、最後にはイザナギの霊を食い漁って‥‥ 閻魔のような上位の悪鬼に‥‥ いや、それ以上に」
「よ、余計なことを!!」
 異痕が力を増し、義経が苦悶に歪む。
「抑えてるうちに‥‥ みんな、早く僕を倒して!」
「御意。南無三!」
 裏目に出れば、自決する覚悟の陸堂が、主君・義経を絶命させると、伊舎那天が異痕を完全に引き剥がす。
「良かった! 上手くいったわ」
「公ぉおおお!!」
 すかさずシェリルの奇跡が義経を蘇生させた。
「ありがとう‥‥ みんな‥‥」
 流石に、すぐには動けない‥‥
「くははは! ついに復活のときだ!!」
「修羅場は、こうやってくぐるんだ。憶えておくんだな。イザナギ!」
 剣と珠の両方は無理と判断した静守は、手近な珠だけを叩き落す。
 転々とした先に待ち受けていたのは、あぶほぅすとかいうエネルギー体‥‥
 珠を飲み込む?と、まるで咀嚼するかのように体をうねらせ、やがて、光を失った小さな黒い珠を吐き出す‥‥
「ば、馬鹿なぁああ‥‥」
 悪鬼修羅の剣を宿した伊舎那天は、泣きながら飛び去った‥‥

 げふぅ‥‥
 生臭く、生暖かい風が吹いた‥‥
『余の高邁で貪欲な消化器官は、上質なデビルを食して、満腹である‥‥』
 あれが異痕のいう神?
 凄まじいエネルギーの原形質が、荒野となり、血で染めたような空となり、奇怪な魔物を産み出しながら脈動している‥‥
「あぁ、あぶほぅす様‥‥ ひとつになりとうございます」
 うっとりするかのような異痕に、荒野は地面を脈動させ、血染めのが落ちてきそうになる。
『馬鹿を申すでない。何かもわからぬようなものを食べて、腹を壊したらどうするか? 去れ』
 にべも無い言葉‥‥
「これで、あぶほぅす様と一体になれる‥‥」
 魔物たちに貪られ、消えゆく中で、錯乱する異痕は恍惚に包まれる‥‥
『ジ・アースの人か‥‥ 水底の大陸の都で、くずりゅうは、まだ眠っておるのかのぅ?』
 というか、何のことやら?
『ふにゅう。お前たちは、あまり美味くはないからのぅ。余が腹を減らさぬうちに去るがよい』
 こんな狂気の世界、誰が好んで留まろうか‥‥

●帰還
 さて‥‥
 地上には鞍馬山の僧正坊が待っていた。
「ありがとう。勇敢なる娘たちよ」
 九紋竜とクーリアに温かい霊気が満ち、僧正坊が消えゆく‥‥
「無事に転生できたのかねぇ?」
 九竜が苦笑いする。
 礼を言うために、霊となって鞍馬山から馬頭へやってくるくらいの大天狗だ。失敗はすまいが‥‥
 ともあれ‥‥
「一段落なんて言ってられないのが辛いですね」
「伊舎那天がイザナギで、イザナギが悪鬼だってこともわかったです。大変なのです」
「ええと‥‥ イザナギへの完全復活は防いだけど、3分の2で復活させてしまったことになるのかな?」
 シェリルの分析に、ぷぅと七瀬は頬を膨らませる。
「もう神世とは違い、人の世ですよ? 那須を守った英霊たちを復活の生贄にするような禍ツ神は、水穂的には不要なのです」
「こりゃ、俺が新世界の神にでもなって、気ままにやったほうが、平らな世の為にになるかもな」
「ちょっと不安なのですよ、それは♪」
 半分であれ、何であれ、それが鷲尾たち冒険者の本気のようだ。
 ま、義経や隠れ里のエルフを救出できたし、異痕と狼神を倒すことができたし、悪いことばかりではない。