少女と子犬 〜子犬の名前〜
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■ショートシナリオ
担当:橘宗太郎
対応レベル:フリーlv
難易度:易しい
成功報酬:0 G 78 C
参加人数:8人
サポート参加人数:-人
冒険期間:10月11日〜10月16日
リプレイ公開日:2004年10月22日
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●オープニング
全ての人に先を見通す目があるならば、全ての人が幸せになるはずだ。
そう語ったのは誰だろうか。
しかし、誰もが正夢を頭に描けるわけではない。
その悲しみは、じわりじわりと人を苦しめる。
少女が子犬との再会を果たしてから、二月ほどが過ぎただろうか。
彼女の両親の仕事場でもある大きい家の一室に、一人と一匹の姿があった。
少女は部屋の隅にうずくまりながら、そっと子犬の頭をなでていた。
彼女は子犬を
「お犬さん」
と呼んでいた。彼女は、家の中でしか犬と遊ばなかったので、その名前で十分だった。‥‥少し前までは。
これは数日前のお話し。
子犬は、彼女の相手をするため、なかなか家の外に出掛ける事が出来なかった。なぜなら、少女が相変わらず家の中に篭りっきりだったからである。
仕方がないので、外と比べれば随分と狭い部屋の中で遊んだり、一緒に昼寝をしたりしていた。もっとも、食事は犬のものとは思えないほど豪勢なので、不満がないといえばないのだが。なぜなら、少女が使用人達に彼女と同じ食事を用意させているからである。おかげで、彼は少しばかり太めになってしまっていた。
少女は、以前と比べれば随分と明るくなっていた。人が来れば挨拶ぐらい交わす様になっている。しかし、彼女の環境自体が変わるわけもない。
相変わらず両親は忙しく、両親は彼女の変化に気付いていても、大した褒め言葉も言えなかった。
その日、少女は両親に聞いてみた。
「この子に、名前をつけたいの」
どういう名前がいいか、という質問だ。
両親がどちらとも
「今は手が離せないから、また後で」
と言った後、少女はしばらく両者の間を行き来していたが、両親がその質問に答える事はなかった。
その日から少女は再び元気を失くしていた。
子犬が尻尾を振って飛び掛っても、
「遊びたい気分じゃないの」
と言って、軽く彼の頭を撫でてやるだけだった。
やっとその様子に気付いた彼女の父親だったが、いきなり時間が出来るわけもない。そこで、彼は冒険者ギルドを訪れる事にした。
「以前は、お世話になりました。実は、お願いしたい事がありまして」
言葉は丁寧だが、さほど愛想を使っている様には見えない。そういう気質の人なのかもしれない。
「実は、以前見つけていただいた子犬の名前を付けてやってほしいのです。どうやら、あれは冒険者の皆様を大変に気にいっている様ですし」
暗に、子供の相手をしてくれ、と言っているのだ。
少女のためを思っての依頼だが、それが彼女の笑顔に繋がるのかは分からなかった。しかし、彼女の両親は多くの人を抱える経営者である。彼女を相手をしていれば仕事が途端に止まり、下の人達は生活が出来なくなる。
仕事以外の事が考えられないほど忙しいというのも、事実なのだ。
江戸で生きるという事は、思ったより難しいものなのかもしれない。
●リプレイ本文
●お部屋で、あそぼ
遅い朝。
少女の遊び相手をするため、冒険者達は依頼人の家を訪れていた。
「‥‥ささ、こちらへどうぞ」
使用人の案内に従い、階段を上がると、少女の部屋の前まで来れた。
「お嬢様、冒険者の皆様がいらっしゃいましたよ」
使用人が、スッと襖(ふすま)を開ける。少女がいる部屋は、子供が暮らすには大きすぎるほど広い部屋だった。冒険者八人と少女、それに少女の近くで尻尾を振っている子犬が全員入っても、さほど問題ではなさそうだ。
部屋の隅で、うずくまっていた少女は、それを聞くと瞳が輝かせた。遊んでくれる人達が来てくれたのを、思いの他よろこんでいるのだ。‥‥冒険者の他に、長い時間相手をしてくれる人がいないのも、問題なのだが。
トテトテトテ‥‥おずおずと少女が近づいて来る。
実は、冒険者の中には、以前少女と会った事がある者がいた。燎狩都胡(ea4599)である。彼は、にこっとしながら少女に話しかけた。
「ひさしぶり☆ おにーちゃんの事覚えてる? おにーちゃんは、都胡(みゃあこ)ってゆーの。君のお名前、もっかい聞いていい?」
少女は、今日は答えてくれた。
「‥‥わたしの名前は、十枝美(とえみ)っていうの」
突然の質問に、少し驚いている様子だ。しかし、都胡が知り合いだと気付いたのか、間を置くと逆に安心した仕草を見せた。再会の約束を守ってくれたが、少女には嬉しかった。
白河千里(ea0012)は、怖がらせない様に身をかがめ、彼女の目線を合わして挨拶をした。
「初めまして。私は、白河千里」
「千里(ちさと)‥‥女の人?」
「‥‥よく間違えられるんだよ」
千里は苦笑いを浮かべた後で、優しく彼女の頭を撫でてやった。
リゼル・メイアー(ea0380)も、千里の横にちょこんと座り、少女に挨拶をする。
「十枝美ちゃん、私はリゼル。よろしくね」
彼女は、思い出の中に少女と共通のものを持っているのか、心中に思うものがあったが、今は微笑む事が出来た。それは、彼女の友人達のおかげかもしれないし、彼女自身が成長したという事なのかもしれない。
「挨拶代わりに‥‥お気に召すか解りませんが、一曲吹かせてもらいますね」
魅意亞伽徒(ea3164)は、横笛の演奏を披露した。大きい部屋を、優しい音色が包み込んでゆく。演奏が終わると、少女はパチパチと拍手を送った。少し、表情の硬さがとれた様だ。
「今日は、一緒にあそぼーよ。きっと、皆で遊べば楽しいよ」
レジーナ・レジール(ea6429)は、普段通りの様子で彼女と接していた。彼女は、自分の性格が少女に合うか少し気にしていたのだが、体の小さい彼女に警戒していない様で、少女は、やたらと彼女の羽を触りたがった。
「あんまり触っちゃいやだよー」
月朔耶(ea1286)は、使用人に頼んで筆と紙を用意してもらっていた。
「お絵描きでもしないか? お互いに、何の絵を描いたかを当てるんだ」
少女は、喜んで彼の申し出を受けた。少女は何時も家にいるから、意外に上手く絵を描いたのだが‥‥
「‥‥う〜ん?」
一同は、朔耶の絵を見ると、首をひねった。‥‥あんまり絵心は感じられない。
「‥‥猫?」
「‥‥いや、その犬だ」
少女は、その遣り取りが面白かったのか、ニコニコとしていた。
本所銕三郎(ea0567)は、少女の行く末も心配していたが、同時に少女に飼われている『お犬さん』の心配もしていた。クンクンと冒険者達の臭いを嗅いでいた子犬を抱き上げると、子犬の頭を乱暴に撫でる。
「ふむ‥‥ちょっと心配な事がある。子犬は、あんまり家の中に閉じ込めておくと、病気になってしまうと聞いた事があるんだ」
「‥‥本当なの?」
少女は、子犬が心配そうだ。
菊川響(ea0639)は、オーラテレパスの魔法が使える。
「それなら、俺が聞いてみるよ」
菊川は早速、銕三郎に抱かれている子犬に質問をしてみた。
「お犬さん、何か伝えたい事なんてあるかい?」
実のところ、猿ぐらいの知能がないと会話は成立しないのだが‥‥子犬は、前から同じ事を思っていたので、彼の愚痴は聞けた。
『遊びたい。外で、遊びたい』
菊川がそれを少女に伝えると、少女は顔を下に向けてしまった。子犬が出かけたがっているとは、思いもしなかったらしい。
「子犬も出かけたがってるみたいだし、あの川原まで遊びにいこーよ。‥‥ね?」
「‥‥うん」
都胡は、前回行った川原を覚えていた。そこなら、少女も慣れているはずだ。
「ワンコロを病気にしないためには、外で遊ばせるのが一番!」
銕三郎の大声に、思わず少女はコクンと頷いた。
銕三郎の腕の中で、子犬も嬉しがっているのか、尻尾が彼の胸に何度もあたった。
●お外で、あそぼ
川原に到着。
何をするか。
まずは、伽徒の案で『達磨さんが転んだ』をする事に。
都胡は、少女に話しかけた。
「いきなり仲良く遊ぶって、むずかしーよね。最初は見てる?」
「ん‥‥せっかくだから、やってみる」
少女は、きょろきょろと辺りを見回しながら、『達磨さんが転んだ』に参加してみた。
「だーるまさんが、こーろーんーだ」
伽徒が振り返ると、あからさまに動いてる人物がいた。その他の人は動いてない。少女も、見よう見まねで動きを止めていた。
「そこッ! ‥‥動きすぎですよ」
指差されたレジーナは、キョトンとしている。パタパタパタ‥‥羽が動いているのだ。
(「‥‥えッ! 動いたかなあ‥‥」)
「地面に降りれば、大丈夫ですよ。ほら、交代」
よくわからない表情のまま、レジーナに鬼が交代。
「わッ! こら、やめろ! ワンコロッ!」
子犬を可愛がっていた銕三郎は、気に入られたのか、子犬に後ろから体当たりをされる有様であった。‥‥当然、彼が鬼になる回数は倍増した。
少女は、この遊びを気にいったのか、ピタ! ピタ! と皆が一斉に動き止める最中、忍び笑いを漏らしていた。
『達磨さんが転んだ』が終わると、影踏みに。
「えい! 次は、伽徒さんだよ」
「なんの、負けませんよ! あー、空を飛んで影を動かすのは反則ー」
レジーナと伽徒が熱戦を繰り広げる最中、リゼルは、少女に話しかけていた。
「やっぱり、皆で遊んだ方が楽しいよね♪」
その答えは、小声ながらも実に明快だった。
「うん‥‥たのしい」
その答えを聞いたリゼルは、風に吹かれる金色の髪を押さえながら、満面の笑みを見せた。
その横から、千里も顔を出す。彼は、何とか子犬を上手く付き合って欲しいと思っていた。子犬の影を指差し、こういう事を言う。
「こうすると、よく解るな、大きさが。でも、直ぐにお前を追い越してしまうかもしれないぞ? 陽を身に浴びるとな、直ぐ大きくなれるんだ。毎日、犬と共に散歩してみないか?」
少女は頷きはしたが、きちんとした答えはわからなかった。一人で来るのは、難しいかもしれない。
次は、子犬の散歩をする事に。
「一緒に行こうよ」
リゼルが、そっと少女の手をとってあげた。
レジーナは、
(「子犬の背中に乗っちゃ駄目かなぁ‥‥」)
なーんて、考えていたのだが‥‥子犬は小さすぎる様だ。
朔耶は、子犬に芸を教えていた。
「とってこーいッ!」
ヒューン‥‥木の枝を投げると、子犬はすぐにそれを追いかけた。そして、木の枝をくわえたまま、近寄って来ない。
「こら、離せッ! まったく‥‥仕方がない」
朔耶が木の枝を子犬の口から離そうとして、枝を持ち上げてみると、子犬がブラーンと吊られた。
(「こ、こいつめ‥‥」)
銕三郎も木の枝を投げてみたが‥‥見向きもせず、彼の前で尻尾を振っている。
「‥‥取りに行く様子ぐらい見せろよ」
仕方がないので、クシャクシャなるまで撫でてやった。
菊川は、少女と子犬が一緒に何か出来ればと考えていた。そこで、花探しを提案してみた。
「お犬さんも川原の草原で何か見つけたら教えてくれよな。秋の花とか咲いてるかな」
すると、少女も子犬と一緒に花を探しはじめた。とはいっても、もちろん子犬にそんな気はなく、少女が子犬の近くに付いていっているだけだが。
「ほら、見て。‥‥綺麗」
薄紫の花、桃色の花‥‥ちょっとしおれているけど、彼女はそれを嬉しそうに菊川に見せた。菊川も、優しげに微笑みを返す。
その内、遊び疲れたのか、少女は川原に座り込んだ。
「ひなたぼっこでもしようか」
都胡は、川原に寝転がり、少女もそれに習った。
「‥‥くかー‥‥」
他の冒険者達も、ちょっと早い昼間をはじめ、しばらくの間そうしていた。
●子犬の名前
さて、この依頼の表向きの内容は、『子犬の名前を決めてくれ』という事であった。
「わんこさんは、大好きな人が名前つけてくれたら、いっちばんに喜ぶと思うよ?」
都胡にそう言われると、少女は考え込んだ。
皆は、名前を考えてくれていた。色んな名前を出してくれる。
少女は、どちらかといえば、自分よりも他の人に付けてほしい。自分の事を考えてくれる、相手してくれる、という事を感じたい彼女としては、それが重要であった。‥‥出来れば、一番に付けてほしい人がいるのだが。
「そういえば、千里はどこだ?」
菊川は、辺りを見渡した。千里がいなくなっている。
千里が戻ってきたのは、しらばくした後の事だった。そして、彼の横には依頼人がいた。無理に連れてきたらしい。
「‥‥お父様‥‥」
少女は、久しぶりに自分を見てくれる父親に、びっくりした様子だった。よほど、普段接する機会が少ないに違いない。
千里が皆に秘密で、少女の父に会いに行き、
「多忙は承知の上」
と言った上で、
「私達が考えた中から、犬の名前を選んでくれないだろうか?」
と言って連れてきたのだ。
少女の父親は、忙しすぎて暇がない。‥‥『感性』で決めるしかないわけである。そうすると、白黒ちゃん、タジマ(かなり謎)、しっぽ、くろたび、ぱろ、その辺りだろうか。
その結果‥‥
「では、タジマにしましょうか」
と言い出した。男らしい名前だったのか、それとも、印象の残る名前だったのか。
とにかく、こうして子犬の名前は『タジマ』になったのである。ちなみに、この名前の由来、銕三郎の馬サジマと似ているのは、内緒である。
少女の父親は、冒険者達を一瞥しただけで家に戻ってしまったが、少女は嬉しそうにニコニコとしていた。そして、その後ろでは銕三郎が『タジマ』に体当たりをされていた。
最後に、少女は冒険者達からお説教に近いものを聞かされたが、気分悪くする事なく
「うん!」
と元気の良い返事をして、家に戻っていった。子犬も後に続く。
何時までも手を振っていたのは、『また会おうね』という事だったのかもしれない。
(「別れるのはつらいよぅ‥‥」)
レジーナは、会えなくなるのが寂しいのか、少女と同じく手をぶんぶんと振り回した。少女の姿が見えなくなってからも、それを続けた。
まだ昼間、‥‥もうちょっとだけ話が続く。
●その後、燎狩都胡
「‥‥むにゃむにゃ‥‥」
都胡は、ひなたぼっこを続けていた。
川のせせらぎが、耳に心地よい。
お日様が、彼を優しく包み込んでいる。
●その後、菊川響
菊川は、お土産探しの散策に出ていた。
彼は知らない道を好んで歩く。
今日も、色んな場所を回っていた。
「お、こんな所に甘味屋。千里、知ってるかな」
そういう場所を見つけると、茶飲み友達の顔が浮かぶらしい。
●その後、魅意亞伽徒
原っぱ。
伽徒は、何時も失くした記憶探しをしている。
(「今日も、手掛かりがなかったですね‥‥」)
少しの間、休憩しようと草の上に腰を降ろしたけれど、
「‥‥ん〜‥‥」
秋風の冷たさより、陽の光が心地よい。‥‥本人も気付かない内に、彼女はスヤスヤと寝息をたて始めた。
●その後、白河千里と本所銕三郎
とある酒場。
そこかしこで、仲の良い者達が談笑をしている。そこに千里と銕三郎の姿も見えた。
千里は、少女と犬の事が今だ気になっている様子だった。
「心に吹く肌寒い風を遮る温もりが、何時も傍らにある事を願う‥‥ひたすらに」
千里のあまりに突然の呟きを、彼の前に座っている銕三郎は聞き取れなかった。
「‥‥ん? 何か言ったか?」
「いや‥‥あの子達は、どうしているかと思って」
「そうだな。タジマの名付け親としては、外を出歩く様になっていると嬉しいが」
ズズズ‥‥銕三郎は、茶を啜りながら、物思いにふけった。
(「たまには、家へ寄ってみるのもいいかもしれない‥‥墓参りも兼ねて」)
ふと、千里の脳裏に、長い事会っていない姉達と‥‥死んだ兄の姿が思い浮かんだ。
二人に声をかける者がいた。菊川だ。
「よお、千里。美味い甘味屋を見つけたんだ。今度、一緒に行かないか? 甘いものが苦手じゃなければ、銕三郎殿も一緒にどう?」
一人増え、三人の談笑はしらばく続きそうだ。
●その後、リゼル・メイアー
実はリゼルも酒場にいたのだが、夜も遅くなっていたので、外に出ていた。
しかし、すぐに帰路についたわけではなく、寄り道をしていた。
彼女は、原っぱの上で夜空をじっと眺めている。
(「今日も、お星様が綺麗‥‥」)
突然、誰かの声が聞こえた。
「‥‥うーん‥‥」
来た時は気付かなかったが、伽徒が寝ていた原っぱだったらしい。リゼルはクスリと微笑んだ後、
「‥‥ねえ、風邪引いちゃうよ」
伽徒を揺り起こした。
●その後、月朔耶とレジーナ・レジール
グスングスン‥‥少女と別れるのが辛かったのか、レジーナはまだ目に涙をためていた。
「レジーナさん、そんなに泣かないで」
朔耶は、彼女に自分の肩を貸してあげていた。
「‥‥ほら、あの星座を見て、綺麗だろ」
彼はほんの少し、星読みが出来るのだ。
彼の指出す夜空を見たレジーナは、
「‥‥本当、綺麗だね」
と言って、やっと泣き止んだ。
夜空を改めて見てみると、意外なほど綺麗なものなのだ。
●その後、少女と子犬
「タジマ! 遠くに行っちゃ駄目だよ」
少女の視線の先に、子犬‥‥タジマの姿があった。
タジマは、少女の事などお構いなしに、外出を満喫していた。
少女の横には、使用人の姿が見える。
実は、銕三郎が
「店の者を付けてでも、娘を外で遊ばせてはどうか」
と彼女の父親に言っておいたのだ。
「お嬢様、そろそろ戻らないと‥‥」
「いいの、どうせ何時帰っても気付かれないから‥‥それに、タジマをもっと遊ばせてあげたいの」
(「でも、お父様はタジマの名前を決めてくれた」)
それだけでも、彼女にとっては大変嬉しい事だった。
「‥‥あれ?」
川原で一晩過ごしてしまった都胡が顔を上げると、少女が子犬を散歩させている様子が見えた。
なんだか‥‥幸せに見える。