京三郎の面〜踊り子の櫛

■ショートシナリオ


担当:立川司郎

対応レベル:4〜8lv

難易度:普通

成功報酬:2 G 40 C

参加人数:8人

サポート参加人数:-人

冒険期間:02月06日〜02月11日

リプレイ公開日:2005年02月14日

●オープニング

 彼女のその手の中にあるものを目にした時、男はおや、と声をあげた。
 このあたりじゃ、ちょいと目にしないものだったからだ。男の様子に気づいた女性は、ふ、と笑みを浮かべた。柔らかく優しい笑顔だ。
「‥‥この櫛がどうかしまして?」
「そいつは、もしかして‥‥例の呪いの‥‥ジャパンの踊り子が持っていたってぇ物じゃないのか」
「そうよ、よくご存じなのね」
「いやぁ、そいつとよく似たものを、以前一度だけ扱った事があったものでね」
 小さくて、すべすべとした手触りの‥‥美しい櫛だ。櫛‥‥とは、言われなければ気づかないだろう。むろん、この女性も櫛だと知っていて買ったわけではない。
「これはね‥‥死んだ恋人(ひと)から貰ったものなんですのよ」
「‥‥そいつは‥‥」
 男が口ごもった。しかし彼女はからからと笑うと、櫛を日差しにかざした。光が反射して、櫛がきらきらと光っている。
「ほら‥‥これは木で出来ているんですのよ。とってもそうは見えないでしょう? ジャパンの人って、とても手が器用なのね‥‥」
「お嬢さん、呪われたものなんか手放しちまった方がいいですぜ。その踊り子の持ち物のせいで、何人も死んでるって話を聞きましたよ。そんなものより、ほら‥‥こいつはどうです」
 と男は売り物を出してみせたが、女は首を縦に振らない。
「いいんですよ。‥‥これは私の大切な櫛なんですから‥‥あの人のくれた、大切な櫛なんですから」
 彼女は、いつまでも大切そうに櫛を見つめていた。

 ふ、と彼女が視線を移すと、ドアの背にもたれて女性が一人、笛を吹いていた。たどたどしい手つきで、演奏もうまくはない。しかし、気にする事なく彼女はその演奏に聴き入っていた。
 と、手を止める女性。
「‥‥ルカねえさん‥‥その櫛、売らなかったのね」
「当たり前でしょう、これは私の大切な櫛ですもの」
 ルカは、妹の顔をまっすぐ見返す。妹は厳しい表情で、姉を見据えていた。
「ねえさん‥‥きっと義兄さんが、踊り子からその櫛を盗んできたんだわ。だから義兄さんは死んだんだわ。そんな櫛があるから、義兄さんが‥‥!」
「‥‥違うわ。この櫛のせいじゃない‥‥私はもう踊れない‥‥踊り方を忘れてしまったの、あの人と一緒に‥‥」
 姉の言葉をかき消すように、妹はソファのクッションをひっ掴んで投げた。投げたクッションは、何もない壁に当たって落ちる。
「何もかも、義兄さんのせいじゃない! ねえさんがその櫛を捨てないなら、私が義兄さんを‥‥」
「ま、待ちなさい!」
 立ち上がった姉の手も届かず‥‥妹は街に消えていった。

 ねえさんは、とても上手な踊り子だったの。
 彼女は少しずつ語った。
 姉と、笛を演奏する彼と二人、旅を続けていた。それが中断したのは、彼女が少し風邪をこじらせた時だった。家で休んでいる姉に、義兄(かれ)は櫛を持ってきた。
 旅で出会った日本の踊り子に貰ったのだ、と。
 彼が息を引き取ったのは、それから3ヶ月後のこと‥‥。
“あの人は、もうずっと前から体を患っていたのよ”
 と姉は彼を庇った。
 でもそれ以来姉はふさぎ込み、それに拍車をかけるように‥‥。
 妹は、ギルドのテーブルを強く叩いた。
「義兄を消して欲しいの。‥‥毎日姉の前に姿を現す、あのひとを‥‥。あの人がいるから‥‥あの櫛があるから、ねえさんは踊れないのよ‥‥。ねえさんが元通り踊れるように‥‥ねえさんが元通り元気になって欲しいだけなのに‥‥」
 ぽろり、と彼女の目から涙がこぼれた。

●今回の参加者

 ea1679 丙 鞘継(18歳・♂・武道家・エルフ・華仙教大国)
 ea2037 エルリック・キスリング(29歳・♂・神聖騎士・人間・ノルマン王国)
 ea4078 サーラ・カトレア(31歳・♀・ジプシー・人間・ノルマン王国)
 ea4481 氷雨 絃也(33歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea4739 レティシア・ヴェリルレット(29歳・♂・レンジャー・エルフ・フランク王国)
 ea4816 遊士 燠巫(38歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea6707 聯 柳雅(25歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 ea7191 エグゼ・クエーサー(36歳・♂・ファイター・人間・フランク王国)

●リプレイ本文

 ジャパンから来たという、踊り子の櫛‥‥。同じくジャパン出身の氷雨絃也(ea4481)が見た所、確かにそれは祖国日本で作られたと思われる代物であった。日本からはるばるノルマンに渡り、異国の地で亡くなるとは‥‥。
 その櫛がどのような経路で恋人の男の手に渡ったのか、氷雨はまずそこから調べる事にした。
「俺も行きたいんだけど、あんた達が調べてくる方が早そうだな」
 つれてきた馬の手綱を、同行する聯柳雅(ea6707)にわたしながら、氷雨は残念そうな顔をしているレティシア・ヴェリルレット(ea4739)を振り返る。
「私達はギルドまで往復する事になる。レティシア殿を待っている余裕は、あるまい」
「そうだな。‥‥じゃ、行ってらっしゃいお二人さん」
 レティシアの軽口を無言で聞き流す、柳雅。柳雅は氷雨の馬の一頭を借りてパリまで往復する事になる。ここからだと、馬の方が速い。
 朝霧の中に消えていく二人の馬を見送り、レティシアは背を向けて仲間を振り返った。
「さて、こっちはこっちでやる事を終わらせるか」
「私達はあの妹さんと、ルカさんに話を聞きに行こうと思いますが、レティシアさんはどうなさいます?」
 サーラ・カトレア(ea4078)がちらりとエルリック・キスリング(ea2037)を振り返りつつ聞く。サーラとキスリング、そしてエグゼ・クエーサー(ea7191)はそれぞれ、あの姉妹から話しを聞くつもりでいた。
「俺なぁ‥‥激昂してる女ってのは苦手なんだよな。妹の方は、あんた達に任せたいんだけど」
「誰しも、怒っている人を宥めるのは苦手であるに決まっていますよ。しかし、たしかにあなたよりも私とサーラの方が向いているかもしれませんね」
 キスリングの言葉に、レティシアは思わず苦笑した。怒りに燃える人間を説得するには、冷静で穏和なキスリングやサーラが丁度良い。
 とすれば、レティシアは姉の方に専念出来るという訳だ。
「じゃ、俺もレティシアと姉の方に話を聞きに行くよ。例の恋人の死因等について聞き出せばいいんだな」
「ええ、‥‥エグゼさん。後は丙が医者を当たってくれますから」
 丙鞘継(ea1679)は、無言でレティシアを見返していた。

 姉のルカは、落ち着いた様子であった。自分たちが、妹に頼まれて来たのだと気づいているのであろう。それでも、怒っている様子はない。
 生きる事を楽しんでいないからだ、とレティシアが小声でエグゼに言った。
「もう五年になるかしら。‥‥元々私とあの人は、一緒に旅をしていたの。私が踊って、あの人が笛を吹いていたわ。私が風邪をこじらせて家に戻ってきてからも、あの人は旅を続けていた。結婚しようと思っていたから、お金を貯めていたんですって」
 思い出したのか、ルカが少し笑顔を見せた。レティシアは、ルカに聞き返した。
「その恋人、どんな病気だったんだ。‥‥本当に病気だったのか?」
「臓を悪くしていたらしいわ。でも、薬もきかないし、手の打ちようが無かったの。時々、痛みでうずくまっている事があったわ。私、自分が寝込んでいる間‥‥側にいて一緒に療養して欲しかったんだけど、あの人はすぐに戻るから、っていって‥‥」
「怒ってるか? その‥‥妹がギルドに駆け込んだりして」
 怒っているとはとても思えないが、レティシアは姉に聞いてみた。しかし姉の様子に変化は無い。
「怒る‥‥っていうか、妹に分かって欲しいだけなのよ。私にとってこの櫛が大切なものだって事を」
「でも‥‥妹の気持ちも、あんたは分かってないんじゃないのか」
 レティシアのきっぱりとした意見を聞いて、ルカは悲しそうな顔で笑った。

 氷雨と柳雅のうち、柳雅は実は似たような依頼を以前受けている。その際の依頼は、アッシュという男が持ち込んでいた。ギルドまで行って確認した柳雅と氷雨は、柳雅の案内でアッシュの元へと向かった。
 アッシュの家は、パリから見ると同じ方角にある。さほど回り道にはならなかった。
「あの京三郎の櫛があったのですか?」
 案の定、アッシュは柳雅の話しを聞いて興味ありげな顔をしている。だから柳雅は、間髪入れずに答えてやった。
「あれは、ルカという踊り子のものだ。アッシュ殿にやれるものでは無いぞ」
「それは残念。売る気になったら言ってくださいね。‥‥で、そんな話を教えてくれる為にここまで来たのですか?」
 アッシュが二人を見返す。すると、氷雨が口を開いた。
「‥‥お前さんが、あの日本の舞師について知っていると聞いた。死因などについて知っていれば、教えて欲しいのだが」
「私が知っている事は、さほど多くはありませんよ」
 椅子にかけたまま、アッシュは柔らかな表情をたたえたまま、話しはじめた。
「彼が死んだのは五年ほど前でしょうか。ノルマンにやってきたのは、十数年前だと聞きますが、正確な所は分かっていません。ジャパンの面を使った不思議な踊りを舞っていて、とても人気があったのですが‥‥旅の途中に、盗賊に襲われたそうです。発見された時は、僅かな肌着しか身につけていなかったと聞きます」
「面や櫛は、その時に奪われたものだと?」
「そうではないですか? 私も襲われた現場に居合わせた訳ではないですし、詳しくはよく分かりません。そういう話を死後聞いただけですよ」
 日本からはるばるやって来た舞師が、こんな異国の地で殺されて果てるとは‥‥。氷雨は彼の事を考え、眉を寄せた。
「その踊り子が、どうして櫛をあの恋人にあげたのか‥‥それは何か分からないだうか」
 柳雅がアッシュに聞く。
「さあ‥‥本人にでも聞かなければ、分かりようがありません。しかし死期に関するあなたの疑問には答えられますよ。‥‥死ぬ事がわかっていたからこそ、彼はあの京三郎に会いに行ったのではないですか? そこで何らかの話があって、京三郎が彼に櫛を託した。そして、たまたま京三郎は盗賊に襲われた‥‥そういう事でしょう」
 アッシュの手の中には、土鈴があった。
 それは、京三郎が持っていたとされる鈴‥‥これも呪われていたと言われているモノですよ、とアッシュはすう、と薄く笑った。
 柳雅と氷雨は急ぎ戻ると、アッシュから聞いた内容を報告した。時同じくして鞘継も医者への聞き込みから戻って来ている。
「そうか‥‥じゃあ、やっぱり病気で死んだってのは間違いなかったんだな」
 首筋を掻きながら、レティシアが残念そうに言った。
「あの男は、もうずいぶん前から医者にかかっていたらしい。殺されたとか殺したとか、ましてや呪いのたぐいでは無いと思われる」
 鞘継は淡々と言うと、ちらりと柳雅を見返した。
「そちらは、どうだった」
「同じだ。‥‥呪いのたぐいでは無い。前の依頼でも、同じように呪いで人が死んだという噂がたっていた。高価で珍しい面や持ち物だから、盗品でも高値で売れるらしい。呪いがかかっていると言われているから、なおさら売れると聞いた」
「人騒がせな話だぜ」
 レティシアはため息をついた。
「全ての噂が呪いを原因とするものではない‥‥と決まった訳ではあるまい。‥‥所で、燠巫はどこに行った」
 そういえば、着いた頃から遊士燠巫(ea4816)の姿が見あたらない。誰かが居ない事をとがめる鞘継でもないが、どこで単独行動をしているのかは気になる。
 レティシアは何やら楽しそうににんまりと笑った。
「あの兄ちゃんなら、部屋にこもってるぜ」
 ‥‥?
 鞘継が眉を寄せると、一室の扉をレティシアが指した。

 一晩粘ったらしい燠巫は、テーブルの上に何やら文字が書かれた紙を置いて、真剣に睨んでいた。同じ日本人の氷雨とて、彼が何をしたいのか‥‥さっぱり分からない。
「これか? レティシア殿が、死者と会話する方法だと言って教えてくれたんだ」
 言葉をなくす氷雨。レティシアは真剣だったのか、それともからかったのか‥‥?
「‥‥で、何か分かったか?」
 氷雨は紙きれを見下ろしながら聞いた。
「出てくる事は出てくるが、あんまり話に応じてはくれんな」
 せっかく燠巫が、会話出来るように文字盤を用意したっていうのに、これも使わず仕舞いに終わりそうである。その文字盤の使用に、ちょいと疑問を感じる氷雨‥‥。
「大体、本当にそんなもので会話が出来るのか? 会話が通じる霊も居ると聞くが」
「それ、先に教えておいてくれよ‥‥」
 がっくりと肩を落とす燠巫。こんな回りくどい事をしなくとも、話しかければ通じるなら、そうしたものを。少し恨みがましく氷雨を見返すと、氷雨が肩をすくめた。
「知っていると思ったが」
「喋る気が無いのかもしれん。あの男、時々現れて立っているだけだ‥‥でも、ちょいときっかけがあれば、成仏しそうな雰囲気だな」
「それが、あの姉妹なのかもしれんな」
 死を切っ掛けに、長い間わだかまったままの姉妹‥‥。
 燠巫は立ち上がると、紙をひったくった。
「‥‥恋人の願いってのは、正確に伝わるべきだ。‥‥このままあの男の思いが通じないままじゃ、報われない‥‥なあ?」
 見返すと、氷雨も頷いた。

 相変わらず、妹は厳しい表情だった。ギルドで依頼を頼んでいた時のまま‥‥。キスリングとサーラがまず部屋に入ると、妹は彼らをきっ、と見返した。
「義兄さんは、ちゃんと消してくれたの?」
「‥‥いいえ、まだです。その前にお話を伺っていいですか?」
 サーラが柔らかい口調で話しかけると、妹は声のトーンをあげた。
「話なんかいいの、早く消して!」
「そんなに、感情的になるものではありませんよ‥‥ルカさんの事が心配なのは分かります。しかし何をどうすればルカさんが喜ぶのか、何を本当に望んでいるのか、もう少しゆっくり考えてみませんか」
 キスリングが言うと、妹は大きく息を吐いた。
「何を考えろって言うの? 全部あの人のせいでしょう。ずっと‥‥あの時から、時間が止まったままだわ‥‥」
「それは‥‥あなた達がそうやってわだかまりを残したままだからでは、ありませんか?」
 妹が、サーラを見返した。サーラが振り返ると、そこに柳雅が立っていた。柳雅は、黙って羊皮紙の束を差し出す。
「それは、パリにあった‥‥京三郎というジャパンの舞師の面に関する、依頼の報告書の写しだ。ルカ殿の持っている櫛の持ち主だ」
 妹は、その報告書を奪うように取ると、視線を走らせた。
「私達は、前回の持ち主の時も‥‥呪いでは無いのではないかと考え、捜査をした。その結果、呪いではないと判断した。この櫛も同じではないか?」
「櫛と彼を悪者にして、それですませていいのでしょうか? 彼の死因は病死‥‥これは間違いありません。京三郎が死んだのも、盗賊に殺されたからだそうです。その間の関係は、もはや我々には分かりませんが‥‥」
 キスリングが声を落とすと、サーラがきっぱりとした口調で言葉を継いだ。
「いえ、恋人に差し上げるのに、殺して盗んできたりすると思えません」
「‥‥」
 妹は、口を閉ざした。ふ、と視線が窓から下に向けられる。妹の視線に釣られて、キスリングとサーラが窓から庭を見下ろした。

 ふい、とルカが振り返ると、鞘継が口を開いた。
「そうして平然としていながら、ルカ殿はいつまでも悲しんでいるのだ」
「‥‥そう‥‥かしら」
 鞘継に、ルカが答えた。
「あなたがそうして悲しんでいるから、妹も悲しんでいる。自分のせいで、妹まで悲しませるのは良いとは思えぬな」
「あの妹、あの恋人の事を終始、義兄と呼んでたぜ。‥‥嫌いな相手を義兄とは呼ばねえだろう。全て丸くおさまりゃ、妹はそれで満足だったんだ。別に霊を払う事が目的じゃなくてな」
 レティシアが言うと、話しを聞いた燠巫が続けた。
「俺は思うんだが‥‥あの恋人は、ルカさんが笑顔を取り戻して踊りを再開したら、成仏するんじゃないかな」
「私‥‥が?」
 少し驚いたようにルカが聞き返した。燠巫はこくりと頷く。
「俺とも話をしてくれなかったし、あの人は何か特別言い残したい事があってああしているんじゃないと思う。ただ‥‥ルカさんに幸せになって欲しいだけじゃないかな」
 俺にも妻が居るから、そう思うんだと燠巫は苦笑まじりに言った。
「そうだな‥‥俺もそう思う!」
 エグゼが強く言った。ルカは目を丸くしてエグゼを見返す。
「あの人はきっと、君のことを心配しているんだよ。だから‥‥だから、君は彼の為にもう一度踊らなければならないと思う。あと一度でいいから‥‥彼の為に踊る事は出来ないのか」
「あの人の‥‥為?」
「そう」
 ルカはエグゼを見上げた。エグゼも燠巫も‥‥そしてレティシアも鞘継も‥‥何より妹もそれを望んでいる。
「でも‥‥私、ずっと踊っていなかったわ。今更踊る事なんて‥‥伴奏だってないし」
「大丈夫だって。‥‥ほら」
 エグゼが手を取ると、ルカは立ち上がった。
 ゆっくりと庭に降りる。
 それがあの人の為だったら‥‥もう一度踊る事で、あの人が成仏出来るなら。昔を思い出しながら、ゆっくりとステップを踏んだ。

 窓から見下ろす影。
 庭先で、誰かが舞っている。妹はぎゅっと窓枠を掴むと、そっと側に置いた笛を手に取り、口元にあてた。

(担当:立川司郎)