【名も知らぬもの】標なき依頼

■ショートシナリオ


担当:龍河流

対応レベル:11〜lv

難易度:難しい

成功報酬:11 G 76 C

参加人数:8人

サポート参加人数:2人

冒険期間:02月19日〜02月27日

リプレイ公開日:2007年03月01日

●オープニング

 ノストラダムスの預言に示されたと思しき村の調査に人をやると、まるで進路を塞ぐようにつり橋が落とされ、道は倒木で幾重にも塞がれていた。
『しかも、それらは何かに噛み切られていた』
 こうなると、それはただ人の悪意とは考え難い。人ならざるものの悪意と策略が関係していると見るべきだろう。
 挙げ句に。
『夜空を、羽を持つ巨大な影が横切るのを見た』
 そんな話が、伝聞だが漏れ聞こえてきた。噂と思って話半分に聞いても、それはシフールくらいの大きさがあり、大きな羽音を立てて飛んでいたらしい。羽であって、翼ではない。音からすると蝶のようなものでもなく、もっと硬い虫の羽音だ。
 ただし、そんな虫のモンスターはこれまで確認されたことがない。巨大な蛾やカマキリ、蟻などはギルドの依頼で捕獲されたこともなくはないが、わざわざ人里を隔離するような知恵の持ち合わせはなかった。
 情報はとても少ない。けれど待っていても、情報が届いた時に手遅れということだってある。
 なにしろパリから歩いて一日。それは冒険者にしたら決して遠い距離ではないが、散歩に行くような近くでもない。敏捷なシフールが情報を携えてあちらを出発したとして、すでに待機している仲間達がその情報を繋いでパリに届けるまでには、何時間かが必要だ。しかも、『巨大な影』がいることを考えれば、伝令シフール達の安全も確保されているとは言い難い。
 同様に、すでに現地のリブラ村に入っている調査隊も、村の人々も、すでに危機にさらされているといっても過言ではないだろう。

 内容は大変に簡単な依頼だと、ギルドの係員は言った。
「経験豊富な者限定だけど、もう現地で明らかに何かが起きているから、行って、敵は全部ぶっ潰して来いっていう話だよ。分かりやすかろう?」
 確かに分かりやすいが、行き先の状況がほとんど不明というのは‥‥たまにはそういう依頼もあるが、かなりろくでもない。しかも今回はデビルが絡んでいるのだろうと、誰でもが予測の付く話だ。
「村人の避難? そういうのは騎士団というか、お役人が考えること。他に依頼が出れば、それで動く人もいるだろうけど‥‥とりあえず、謎の羽音の主を潰してきて。他に何か出たら、それも」
 出発までに、ギルドに入った情報は分かるようにしておくからと言われても、出発してしまえば状況は目の前で変わるのだ。
 もし依頼を受けるのなら、まずは出発してから事態が悪いほうに転がらない様に祈ることから始めるべきかも知れない。

●今回の参加者

 ea0926 紅 天華(20歳・♀・僧侶・エルフ・華仙教大国)
 ea2389 ロックハート・トキワ(27歳・♂・レンジャー・人間・フランク王国)
 ea3776 サラフィル・ローズィット(24歳・♀・クレリック・エルフ・ノルマン王国)
 ea3852 マート・セレスティア(46歳・♂・レンジャー・パラ・ノルマン王国)
 ea4107 ラシュディア・バルトン(31歳・♂・ウィザード・人間・イギリス王国)
 eb0828 ディグニス・ヘリオドール(36歳・♂・ナイト・人間・ビザンチン帝国)
 eb4667 アンリ・フィルス(39歳・♂・ナイト・ジャイアント・イギリス王国)
 eb4803 シェリル・オレアリス(53歳・♀・僧侶・エルフ・インドゥーラ国)

●サポート参加者

ジークリンデ・ケリン(eb3225)/ フィーネ・オレアリス(eb3529

●リプレイ本文

 急ぐ道行きだが、馬を使うのは良し悪し。必要なものも自力で運ぶには体力的な問題がある紅天華(ea0926)は移動のためと合わせて馬を連れていたが、シェリル・オレアリス(eb4803)とサラフィル・ローズィット(ea3776)は危うく皆に半日遅れるところだった。天華ともども、リブラ村に急ぎの物資を運ぶ荷馬車の御者台の端に身を置いて、なんとか村の手前になるつり橋まで到着している。
「橋の向こうにも、大きな虫なんて見えないよ。変なのが見られると思ったのに」
 唯一フライングブルームを使用して、上空からの偵察も可能なマート・セレスティア(ea3852)が先行して見て来たところ、現在のリブラ村は当初の情報より落ち着いている。中まで行ったわけではないが、橋の向こう側に配置されているブランシュ騎士団やらその配下の人々やらの話では、虫の姿はないそうだ。
 そうは言っても、何日も狭い場所に閉じ込められた村人地は疲弊しているだろうと、セブンリーグブーツでここまでの道を急いできたロックハート・トキワ(ea2389)、ラシュディア・バルトン(ea4107)、ディグニス・ヘリオドール(eb0828)、アンリ・フィルス(eb4667)はすぐにも村に入ることにした。それがちょっとばかり手間取ったのは、シェリルの連れた精霊が橋を渡るにはいささか重くて注意を要したからだ。
「よほど働いてもらわないと、それは連れてきた意味がないぞ」
 気が急いているのか、ロックハートが渋面を作っていたが、いわゆるブレスを吐けるらしい存在を置いていけとは言わなかった。いざと言う時には村人の盾にくらいは使うつもりだったかもしれないが。

 村に着いたのは、十九日の日が大分傾いた頃合。
 十六日から十七日に掛け虫の猛攻を受け、その後も虫の姿に怯えて城壁の中に隠れ潜んでいた村人達は大変な有様だった。
「怪我人がおいでなら、わたくしが対応いたします。天華様とシェリル様は、急ぎ何か食べられるように」
「クリエイトウォーターのスクロールを持ってきてあるわ。騎士団の皆様に何か器を借りましょ」
 虫の姿は見えなくなっていると聞いても、疲労に苛まれている村人達は元気も出ない。行方不明者もいるし、先行きも目処が立たないのでは当然だろう。
 それでも、サラが皆に声を掛け、神聖魔法の力を示し始めると少し気分が違ってきたらしい。大きな怪我をしている者は、騎士団に同行したクレリックや持ち込まれたポーションで癒されているのだが、前線に立つ騎士団がやはり優先されている。冒険者のサラは村人専門で対応してくれるとあって、ようやく怪我を口にした者もいるようだ。
 それに実際はインドゥーラ出身の僧侶のシェリルが、残りの量を気にしないでも良いだけの水を作ってくれると分かると、水や食料の残りを気に掛けていた大人達も表情が和む。虫がいない隙にと、次々物資が運びこまれていることも伝えられたし、それ自体が虫のいない証明でもあるから、よりいっそうだ。
 そうして、虫の調査をしたい天華も、まずは保存食に少し手を加えて、衰弱した者でも食べやすいようにして配っていた。これまで村にいた者と交代した国や近隣領地から派遣された者達も加わって、手早く飲食物が配られて、少し元気の出た村人も手伝いに回る。
「さすがにここでとはいかんが‥‥さて、場所があるかな」
 天華が呟いたのは、これまで皆を助けた城壁も傷みが激しいのを目にしているからだ。

 城壁の対応には、アンリとマート、ロックハートが向かっていた。実際の修復を手掛けるのはその筋の専門家と騎士団の従者達などだが、彼らは城塞の弱いところを発見して知らせ、また内部から外の確認がしやすい修理の仕方や、虫が城壁に取り付かないようにする方法などを考える。
 このため、まずは虫の死骸の検分をしたのだが、その際に巨大虫がブリットビートルの特徴を備えていることを聞かされた。普通のブリットビートルは三センチ、せいぜいがアンリの親指の先程しかない。目の前の死骸は小さくても、五十センチほどはあるのだが。
「こんだけ大きかったら、幾らでも罠の仕掛け甲斐があるね」
「一匹ずつ仕留めるタイプじゃ効率が悪い。こちらの負傷者が増えない方法を考えないと」
 ロックハートとマートは、騎士団の城攻め経験者と額をつき合わせるようにして、城壁周辺の虫撃退用と、内部への侵入を感知する罠等の仕掛け方を検討している。城壁の元々の状況はあまり伝わっていないが、城壁内に兵舎を兼ねたような空間があるので、きちんと補修して、侵入者が感知できれば、篭城も十分可能だ。
「村人を連れての篭城はその分の手が必要になるゆえ、それをどうするかでござるな」
 空はあまり飛ばないという虫の足掛かりを消す方法を考えつつ、アンリは百八十人ほどが籠もったままの城壁を眺めやっていた。
 今のところ、村内と近隣を巡っている人々からは新たな生存者発見の報はない。

 村長の家から盗まれた笛と虫の動きに連動するものがあるのではないか。そんなラシュディアの懸念を裏付ける証拠は見付からないが、否定する材料もなかった。ディグニスと二人、村の周辺の警戒に当たりつつ確認したところでは、何者かが虫の動きを操っていると疑わざるえないほど、群れは不自然に活動している。
 ただし。
「操るとしても、それは活動の開始と停止、それと向かう方向を定めるだけであろうな。‥‥つまり、拙者とおぬしの二人のどちらかを指定して襲わせるような真似は出来ないということだ」
 それが出来るなら、城壁はもろいところに虫を集中させて破ればよい。操る者が存在すれば、当然それはそのくらいの知恵を持ち合わせているだろう。操る道具を持つ者を虫が襲わないかどうかが不明な以上、相手は。
「デビルなんだろうな。魔法の使用配分に気を使うぞ、これは」
 見敵必殺とはいえ、虫以外が出てくるのは手間が増える。虫の大群に囲まれるのもごめんだが、デビルとご対面も普通は避けたいところだ。特に魔力を使い果たしたような状況では。
 ただこれは、城壁警戒の分担場所ごとに騎士団からソルフの実の支給があって、幾らか余裕が出ることになった。

 二十日以降、虫の姿は相変わらず見えず、だが誰もが忙しい日が続いた。
 村人の大半は、この機会に一時村外に避難することになったのだが、村長達村の中心人物と更に十名ほどが避難を拒否している。サラやシェリルの説得も効かないのは、うち一人が臨月の妊婦でいまだ衰弱しており、移動が困難だからだ。居残りはその家族と村の薬師などである。移動も安全とは確約できず、彼らは城壁内にも受けられた一番大きな部屋にまとめて入れられている。
 それ以外の人々は、作業の合間を縫って虫の死骸を幾つか運んできて、天華が行なう腑分けを見物している。虫が本当にただ巨大なだけか、それとも何か別のものか、切り捨てたりした死骸からは分からないものが出てくる可能性があるからだ。
 結果。
「死肉喰らいではないな。体はよく清めてもらえ」
 取り出した内臓から人の指が見付かって、その指輪が回収された。天華の労を労ったのはブランシュ騎士団の赤分隊長オーレリーだが、その当人は内臓に手を突っ込んで指を掴みだしている。
 生きた虫がほとんど見えない間、皆が労力を使ったのは死骸の焼却と、村人の遺骸の埋葬だった。
 そうして、生き残った村人のほとんどから聴取した話から、ようやく判明した怪しい場所への偵察と。

 二十二日。
 夕刻、リブラ村北東方向の洞窟で城壁と同じ頃に造られただろう地下貯水池の跡を発見。
 夜、その貯水池跡でブレスセンサーに多数の反応あり。巨大ブリットビートルの卵と幼虫、蛹、それから成虫を確認。相前後して、村周辺を警戒していた冒険者達からも同様の報告あり。
 深夜、伝令出発。騎士団と冒険者ギルド係員数名が、パリへ向かう。
 翌明け方、パリからの急使到着。王城から増員兵力と支援物資出発の連絡あり。冒険者ギルドから、支援に応じた冒険者派遣準備中の報告届く。

 二十三日。
 早朝、騎士団増員第一陣が到着。
 昼、騎士団増員残りと支援物資到着。村人と冒険者、騎士団支援部隊により城壁内に救護所設置完了。
 夕刻、虫津波の防波堤『デスゾーン』完成。支援の冒険者、到着。担当箇所の割り振り、速やかに完了。
 日没直後、地下貯水池焼却担当の一団がリブラ村出発。

 二十三日夜。
 諸悪の根源を潰して来いという依頼ではあったが、それがこういう規模になるとはちょっと予想外だった。ディグニスがにやりと笑って見遣るのは、百二百ではきかなさそうな数の虫だった。本来は操る者を探して倒したいところだが、統率を失ったこの群れが四方八方に散られても叶わない。
「夜でよかった。奴らの動きをこちらでも多少は操れるであろう」
 用意されていた篝火に薪が投げ込まれる。それを目指して、虫の進路が微妙に変わった。
「飛ばねば勢いもないのでござろう。さて何匹倒せるか」
 先んじて近付いてきた一匹を、アンリの『蜻蛉切』が貫いた。飛ばれてしまえば、駿馬が突っ込んでくるような速さを持つ相手だが、地上にいる間なら固い甲羅の隙間を縫うことも大きいだけに極端に難しくはない。あくまでもアンリやディグニスのような腕前の持ち主であればのことだが。
 背後にはリブラの城壁。そのはるか向こう側には、パリがある。一部の虫が、群れ飛んで村の西、つり橋へと向かったようだがそちらはこの近隣地域の騎士団が固めている。追う必要はなかった。
 やるべきは、リブラの村と自分達を越えて行こうとする虫の大群を力で止めることのみ。
 彼らがそれぞれの得物を振りかざす前に、誰かの魔法が虫の群れを薙いでいく。それで動きを乱した群れと、人の波とがぶつかり始めた。
 一日近くに及ぶ、リブラ村の攻防戦の幕開きである。

 急造でも、各方面の専門家があらゆる知恵を絞って造り上げた『デスゾーン』は、その通称にふさわしい状況を作り始めていた。待ち構える人々の肌を焦がすような大きな篝火が焚かれ、秩序だって進んでいたはずの虫達が炎に殺到する。飛び込んでこそいかないが、次々と罠にはまる虫に、続々と魔法や矢が向かう。
「これだけ密集していれば、狙いを定める必要もないな。嬉しくないが」
 戦力配分でここに割り振られたラシュディアが、トルネードで巻き上げられた虫が落下してくる間に呟いた。その落ちる頃合を見計らって、天華がディストロイを唱えている。先程も同じことをして、周囲の人々は揃って砕け散った虫の破片を浴びていた。確かめた限りでは毒も無く、巨大なだけの虫なのだが。
「この服はもう着れんな。湯浴みもパリまでお預けだろうか」
 天華のぼやきに、賛同の声が次々に上がった。毒がなくたって、有名でない伝染病の一つも持っているかもしれない。なにより、単純に気持ちが悪い。だがいずれも真剣に虫がこの防衛箇所を越えることがないように目を配り、武器や魔法を使い、あらゆるポーションもソルフの実もまるで酒場の古ワインであるかのように金銭価値を気にせず飲み干し、噛み砕いている。
 デビルが出たら速攻知らせろと、そう叫ぶラシュディアに今のところ反応はないと専任で警戒に当たるクレリックが答え、天華は新たなソルフの実を掴みだした。
 まだ日は昇らず、また出掛けていった人々の作戦成功の知らせもない。

 成虫はほぼ間違いなくリブラ村とその向こうを目指しているだろうが、貯水池跡にはいまだ成虫になりきらないものが蠢いている。その焼却のために大荷物を移送している一団には、ロックハートとマートがいた。どちらも能力のあるレンジャーで、冒険者の中でもリブラ村に長く滞在している。地下貯水池も一度確認しているので、案内役としては適任のはずだが。
「おなかすいたなー。サラ姉ちゃん、おいらの分の飯残しておいてくれてるかなぁ」
 的確な偵察はしてくれるが、マートはどうしても二言目にこれが出てくる。夕方にそんなに食べて動けるのかと思うような食事をしていても、もうひもじいらしい。聞かされる方は彼を知らない者ほど『信用していいのか』と表情に出た。
 虫を警戒して、ランタンも覆いをして、必要最低限も下回りそうな灯りしかないのだが‥‥あいにくとマートやロックハートくらいになると、相当夜目が利くので見えてしまう。
「タリスマンの再準備をしろ。ちゃんとしてれば、騎士団が飯くらいおごってくれるぞ」
 何で自分がわざわざと思っているだろうが、直接の戦力にならなくても、油をまく段でマートを扱き使うつもりのロックハートは一応なだめる言葉を口にした。行動は尻を蹴飛ばすという、口調と裏腹の荒っぽさだ。
 巨大な貯水池跡全体に油を撒くには、彼らのような身の軽いものが奥まで到達しなければ、この作戦は成功しない。デビルの出現がないよう、誰もが祈っていた。

 続々と運び込まれてくる怪我人が、途中からは気を失うほどに疲労困憊した人々に変化してくる。常に白湯と気付けの酒、具材が溶けるくらいに煮込んで胃に負担が掛からないようにしたシチューを用意しつつ、シェリルとサラも時折意識が途切れるのを自覚していた。神経が張っているから眠くはないが、身体は限界が近いらしい。
 彼女達がいる最後の砦は、時間の経過が分かりにくい。外では時に歓声が上がり、せわしない動きがあることも感じられるが、すでに夜が明けたものかどうか。救護所も休息所も、疲れ果てて浅い眠りに落ちた人が詰まっていて、その合間を居残っている村人が様子を見て歩いていた。
「少しは状況が好転しているのかしらね。見に行くわけにもいかないけれど」
 持ち場を離れることは出来ないが、シェリルが外の様子を探るように耳を澄ませた。すぐ外に置いている精霊のとかこのことも気になるが、その気配すら掴めない具合だ。これはいよいよ限界かと、凝りに凝ってしまったこめかみを揉んでいると、外から誰かが駆け込んできた。
「‥‥あらまあ、貯水池のほうはどうなりました?」
 良く見知った相手の姿を認めて、サラが声を上げる。それに反応して、死んだように寝ていた人々が跳ね起きた。中には今にも飛び出そうとして、サラにたしなめられている者もいる。
 貯水池跡の焼却も無事に完了し、外の虫もほとんど倒されたようだと聞いて歓声をあげた人々の中で、シェリルとサラは皆に抱きつかれたりしているうちに本当に意識が遠のいていった。

 怪我人の手当てに、虫の死骸の焼却処分、地下貯水池跡の幼虫どもの末路の確認に、何よりもそれを操っていた輩の捜索。
 依頼期間の残った日数、彼らは身体を休めるのもそこそこにあらゆる後始末を行なっていった。そうして、そのほとんどが果たされる。
 だが気掛かりは、虫を操っていたと思しき笛の行方が、結局分からないままだったこと。
 それでも、リブラ村は住人が戻ってこれる姿を保って、今も在る。