ウィル教養講座〜彫金職人・春香〜
|
■ショートシナリオ
担当:龍河流
対応レベル:8〜14lv
難易度:易しい
成功報酬:4 G 98 C
参加人数:10人
サポート参加人数:-人
冒険期間:10月28日〜11月04日
リプレイ公開日:2007年11月07日
|
●オープニング
冒険者ギルドにひょこっと顔を出したのは、多分天界人の女性だった。年の頃は二十代後半、服装が市場で買った生地を天界風に仕立てた感じのもの。
そして、態度がなんだか偉そう。知り合いか友人かなんだか、それより一回りは年下の女性が二人ばかり付き添っている。
付き添っていると言えれば、だが。その二人はこそこそと入口から中を覗いているのだ。もちろん周囲からは丸見え。
「春香お姉様、本当にお願いなさいますの?」
「そうですわよ。旦那様が人を探してくださるのを待っていたらよろしいのに」
「い、や」
「「そんなぁ〜」」
ものの見事に声が重なった二人は、良く見れば姉妹の様だ。顔立ちと声がそっくり、話し振りも良く似ている。服まで同じものを着ているのは、見た感じからするとどこかの商家辺りのお仕着せらしい。こちらはウィルの生まれだろう。
「それでしたら、お約束してくださいな、春香お姉様」
「出来ることなら」
「よそに行ったりなさらないでくださいましね。旦那様に私達が怒られます〜」
すでにしくしく泣いている姉妹を前に、春香と呼ばれている女性は『そんな心配いらないわよ』の一言で身を翻した。多分三人の間では、こういうことがいつものことなのだろうと思わせる素っ気無さだ。
「春香お姉様〜、本当に大丈夫なんですの〜」
「旦那様も心配していらっしゃいましたわ〜」
「へ、い、き」
ギルドの入口と中程でこんな会話をしている三人は滅茶苦茶目立っていたが、彼女達は三人の世界にきっちりと入り込んでいた。それでも春香はあちこち見て歩いた後。
「あらやだ、下手な字。これなら私のほうがましね」
ほほほほと高笑いした。おそらく、いや間違いなく、相当変わっている。付き添っている姉妹も一緒になって笑っている辺り、類は友を呼んでいると言えよう。
そんな彼女達のご依頼は。
「この街って、名前がウィルでいいのよね? 地球人が天界人って呼ばれるってほんと? ちょっと誰かいないかしら?」
この春香は天界人だが、ウィルにやってきた当初に地方の富裕商人である『旦那様』に保護されて、そのまま現在までウィルの街を一度も拝むこともなく、今まで身につけた技術で食べさせてもらっていた。旦那様は上級の家具や小物、宝飾品を取り扱う商人で、春香は彫金職人。
需要と供給ががっちりと組み合わさった結果、春香は完璧な保護を受けて何不自由なく、地球にいた頃よりよほどいい生活をしているのだが、この度商売を広げるために旦那様がウィルの街にやってきた。
春香と使用人の双子の少女は一緒にウィルにやってきて、これから商売の手伝いをするのだ。旦那様は貴族のつてを手に入れたので、まずは春香もウィルの作法など勉強せねばと考えている。よって、教師を募集。
それだけなら双子が言うように、旦那様に探してもらえばいいのだが、春香は久し振りにお仲間の地球人に会ってみたいとここに足を運んだのだ。同じ地球人なら、習慣の違いで気をつけなければならないことも良く分かっているだろうとの目論見である。
「楽しみにしてるわ。そうそう、たまにはお菓子でも作って、来てくれる人をもてなそうかしらね」
春香は『ほほほほ』と相変わらず偉そうに笑っていたが、双子は今度は一緒に笑わなかった。春香がまたうろうろとギルド内を見て回り始めたのでようやく受付まで近付いてきて、こそこそと言うところでは。
「春香お姉様は、こちらに来てから時々うなされますのよ。天界のご家族の夢を見るのですって」
「ご両親様にご兄弟が四人もおいでで、ご自分のことを心配しているだろうと、そういう日は元気がありませんの」
「「ですから、ご家族の話はなさらないでくださいまし〜」」
ウィルの時事情勢と上流社会の行儀作法、ついでに天界人同士の他愛もないお話が出来る人を集めて、気晴らしをしたいというのが本音らしい依頼であった。
●リプレイ本文
天界人八人、アトランティス人二人。天界人は五人がジ・アース、三人が地球生まれと分かれていた。
この時点で、天界と呼ばれる世界が二つあることすら知らなかった春香が頭を抱えている。
「その気持ちは分からないでもないわね」
身に覚えがあるわと頷いたのが華岡紅子(eb4412)。
「そんなに考え込まなくても、皆同じ人ですから」
「自力で空飛んじゃったりするけどね」
富島香織(eb4410)も元気付けようとしているが、加藤瑠璃(eb4288)が混ぜっ返す。
自力で空を飛べるシフールのユラヴィカ・クドゥス(ea1704)が何を今更なことをと首を傾げたが、瑠璃は『最近飛んでない』などと天井を仰いでいた。
「にゃはは、私もこっちの天界人を見たら驚いたものね。ま、まずはお話しましょ」
ディーネ・ノート(ea1542)がからからと笑って言ったので、春香も気を取り直したようだ。挨拶だけでこれでは、十人も集まったのにその甲斐がないというものだ。
その挨拶も、地球で同国人の紅子、瑠璃、香織、それから淋麗(ea7509)とは頭を下げあって話も弾んだのだが、ディーネとはお互いに差し出した手が逆でぶつかった。
でも春香が一番困惑していたのは、エリーシャ・メロウ(eb4333)が騎士らしく女性への略式の礼を取ったときだ。何事かと目を見張っていて、リュドミラ・エルフェンバイン(eb7689)から騎士の礼だと聞いて頭を下げ返している。セシリア・カータ(ea1643)もジ・アースのノルマン式の礼を示しつつ、自分のことを簡単に説明して、そこから『ノルマンって?』と話が飛んだのだ。
「でも他の天界人に、本当に会ったことがなかったんだね。今までどうしてたの?」
リオン・ラーディナス(ea1458)の問い掛けが切欠で、講義予定を決めながらのお茶の時間となった。
ちなみに リオンやディーネ、香織が双子の使用人アーシャ、ポーシャと給仕を手伝う、料理をしたいと押し問答していたが‥‥エリーシャに止められた。
「彼女達は春香殿とその客人になる我々を世話するのが仕事です。使用人の仕事の場に踏み込まないのも、客の務めでしょう」
何事も自分でと律するのも相手によりけりだと、なかなかに手厳しくも的確な教えだった。春香も同じことを後見人に言われたそうだが、料理好きの三人の作るものには興味津々で提案した。
「後学の為に習っていいか、訊いておくわね」
後見人がよければ、エリーシャも文句はない。
春香が天界から持ってきたものは、現地通貨で一万二千円した非常持ち出し袋。貨幣価値は通じない人が七人いるが、春香の『指輪を注文で一つ作った代金』との例示でおおよその見当をつけている。
後は普段から身に着けていたものだから、携帯電話と財布と装飾品。腕時計はない。しかし何故非常持ち出し袋か。
「師匠に頼まれて、工房に置くのを買い物中」
非常持ち出し袋とは、天災の折などにあれば便利なものをまとめてあると説明されて、リオンとディーネが見たいと言い出し、キラキラした銀色だと聞くとユラヴィカと麗も興味を引かれている。ただ生憎と、後見人である商人の自宅にあるそうで、見せてもらえたのは春香が地球にいた頃に作った指輪とペンダント飾りだけだ。
「私のようなおばさんでも似合うようなものはありますか?」
それを見て、手持ちの装飾品で譲ってもいいものがあればぜひと麗が申し出たのだが、春香はにべもない。
「自分でおばさんなんて言う人には、何にも似合いませんっ。人が綺麗になるのに年齢は関係ないの」
「職人気質じゃのう」
ユラヴィカが厳しいものだと肩をすくめ、リオンは勢いに呑まれているが、同じ女性の麗や他の七人は大体似たような事を考えた。
これは頼み方を変えたら、きっとやる気を出して作りはじめるに違いない。
そういう性質だから、教える側も熱心にやらないと駄目だとも、考えている。
春香の希望と皆の知識を考慮して決めた講義の時間は、まず瑠璃の話から始まった。同じ天界人同士、最低限押さえておくべきことが分かるからだ。香織と紅子は、他の人達の合間に息抜きを兼ねて時間を取っている。
とはいえ、麗とリオンが同席を望んだし、他の人達も遊んでいるわけにも行かず、同じ部屋にいることに変わりはない。
後は。
「甘いものが高いのは、頭が痛い問題よね」
「蜂蜜は物足りない」
「それに肌の手入れも一苦労よ。化粧品も天然素材と思ってなんとかやってるけど」
「魔法って万能かと思っていたけど、思いのほか不自由ですものね」
時々四人が思い出話に熱中している間は、他の人々はお茶を飲んでいる。一部、出された焼き菓子を口にして『甘いのに』と思ったりもするが、こればかりは生まれた世界の違いだ。
「足が気になりますね」
「気持ちがほぐれているとしても、あれは見た目が良くありません」
セシリアとリュドミラが言い交わしているのは、春香と紅子が足を組んでいることについて。どうもこの二人は波長が合うようで、時々声高に笑いあっていた。香織と瑠璃の様子から察して、この二人の態度が一般的でないのは分かる。男性でも、ふくらはぎをもう一方の膝に乗せるような足の組み方は滅多にしないからだ。瑠璃と香織が注意しないのは、卓に遮られて見えないからだろう。
そんな注意点を見付けられているとは知らず、春香は瑠璃から『ウィルにないもの』を聞いている。カボチャ、ジャガイモ、南米産の野菜各種、手織り以外の布、磁石に石鹸。
「石鹸は手作りもしてみたけど、地球並みのものはまだ作れないわ。お風呂や紙も、向こうじゃ当たり前だったけど、こっちだとすごく手間とお金が掛かるのよね」
魔法があるが、これは香織が言うように万能ではなく、ゴーレムという技術があっても、それは日常生活とはかけ離れている。挙げ句にモンスターがいたりして、結構恐ろしい面もある。
合わせて、瑠璃が絶対の禁止事項として『詳細な地図を作る』と『高空を飛ぶ』と『深い穴を掘る』をあげていたので、自分が教えることが減ったと考えている者も一人二人。
それに加えて、香織が口を挟んだのが、人間以外の種族のことだ。先程ユラヴィカを見て驚いていたのを思い出したらしい。
「ウィルには元々私達と同じ人間と、麗さんのようなエルフ、それと小柄なパラとドワーフがいますが、お会いになったことはありますか?」
「店長の部下にパラの店員が二人、工房にはドワーフの職人が三人いるの」
店長は後見人のことで、春香は普段は店長の従妹が工房主の工房で仕事をしている。彼らから世話係に付けられたのが双子のアーシャとポーシャだ。
「では、他に天界人でユラヴィカさんと同じシフール、巨人といえばいいかしら、ジャイアントの方などもいますけど、先程のようにしげしげと眺めたら失礼ですからね」
何度か経験はしているぞとユラヴィカが言い、麗も頷いたようだが、ここは念押しをしておくところだ。更にウィルの国での目上に対する礼の仕方をエリーシャとリュドミラ、セシリアが教えていた。
ただ、どうしても紅子と話していると足を組んでしまう。変なところで意気投合したものである、しかも無意識に。
やれやれと思っている人、双子まで含めて多数。
さて、天界人同士では、世間話が長いと判明したので、切りがいいところでリュドミラ先生のセトタ語講座に移る。
「今後は商売に関わるわけですから、契約書に使われる文言など憶えておけば、対応に困ることもないでしょう。聞いた限りでも規模の大きな工房なので、読み書きが出来る人材はいつでも必要でしょうし」
まめまめしいリュドミラは気にしなかったが、この時の卓には春香の他にリオンと瑠璃、香織、セシリアがいる。ユラヴィカも頭の上をふよふよと飛んでいた。他の面子がセトタ語はおおむね大丈夫と言うところからして、集まったのはまだ学んでいる最中の人々だろう。ただし全員、単語の幾つかは読めたり書けたりする。春香もそれなりに書けるが、筆記用具が使いにくそうだ。
「練習にはこれが便利ですよ」
香織が万年筆を取り出し、瑠璃と香織と交互に練習している。スクロールは勿体無いので布地に書くが、羽ペンよりは使いやすいようだ。ディーネも貸してくれたので、練習が進んでいる。リオンとセシリアは、羽ペンで問題なし。
「それでは、羽ペンの使い方は別に練習しましょう。街で補充が出来ますからね」
羊皮紙に書く練習もしないといけないが、新しいものは高いので使い古しを再利用しましょうと、リュドミラは教え方によどみがない。代書人たるもの、色々な人からの依頼を受けるので、相手の求めているものを飲み込むのが早いのか、それとも世話好きなだけか。
セシリアはともかく、香織と春香は同じペンを使うので進みが遅いし、瑠璃は時々うまくいかないとへそ曲がりなことを言う。リオンは単純に落ち着かない。これをまとめているのだから、たいしたものだ。
ユラヴィカは、使い勝手の良い筆記具がないので、とりあえず見て憶える方法。
セトタ語は毎日この調子で、少しずつ講義が行われることになった。継続は力だ。
次に行われたのは、麗の冠婚葬祭に関係する常識と礼儀作法、それから魔法の一つである神聖魔法についての講義である。麗自身も天界人ではあるが、説明によどみはない。
「こちらは身分により着けられるものも変わります。工房に詳しい方もおいででしょうが、間違えては信用に関わりますからよく憶えてくださいね」
馴染みがないので難しいと唇を尖らせつつ、麗が徒弟制を持ち出すとこちらは春香も理解した。やはり職人なので、師匠や先輩をものすごく立てることは身に付いている。偉そうな態度が地だとしても、教えて貰っている時には出て来ないし。
だが身分、立場により服装も違うとの話には、しばしぽかんとしていた。
「そんなに制限があったら、衣装選びもないでしょ?」
「そこをどうにかして洒落者と言われるのが楽しみなのでしょうね」
許された範囲で皆を感嘆させるのが職人も腕の見せ所だとは、春香も納得した。後日、街中で人を見て学ぶことにする。
神聖魔法の説明では、ミミクリーを使ってみましょうかとどんな魔法かを説明したところ、春香は猫になりたいと口にして、猫好きのディーネがすっ飛んで来て加わったのだが‥‥
「そんなでかい猫ならいらない」
体積は変わりませんよと注釈が付いたところで、実行を拒否された。人間大の猫は可愛くないと思ったようだ。でも。
「魔法って攻撃に使う噂ばっかり聞いてたから、違うのもあるって聞いてほっとしたわ」
世間話の合間に天界人は魔法とゴーレムに愛称がいいと皆から聞かされつつ、一度も魔法を見たことがない春香には、ミミクリーがとてもほのぼのした魔法に思えたらしい。麗も様々な使い方については、この時は口を噤んでいる。
それよりは冠婚葬祭向けに春香が思いついて描いた装飾品の線画を見ているほうが楽しいし、それぞれに似合いそうなものも描いてくれたので話題がずれていったせいもあるけれど。
またセトタ語を挟んで、日が変わってからはエリーシャのウィル王国に対する基礎知識の講義だった。小難しい政治の話は最低限に留めて、国の成り立ちに簡単に触れ、昨今の重大な出来事で国王の交代を説明する。春香はもちろんジーザム・トルク現国王も見た事はないのだが、流石に国王交代は記憶していた。
「国王様が会議で決まるのね。ちょっと予想外だわ」
「この国は小さくは村一つ程度の領地の領主から、その上級の領主、ひいては国王陛下にまで連なる契約で結ばれています。契約相手が信用に足らないとなれば、別の相手と契約を結びなおすこともありますから、血縁だけで王位に上がれるとは限りません」
「それまでの実績と人望が会議で認められて、五つの分国の長になれると」
「六つですよ」
こちらも度々躓いてはいたが、春香は初日にエリーシャがアーシャとポーシャの肩を持ったので一目置いたのか、かなり必死に覚えようとしている。釣られて、大抵同席している面々も至極真面目。
ただ、エリーシャのみならず天界人でも世慣れた人々も一様に、
「領地毎に法律が違うのが当然なの?」
同じ国の中で精度がそんなにも違うなんてと、春香がびっくりしたことに驚いた。騎士には領地を持たない者もいるといった説明はすんなり飲み込んでいたので、余計にだ。
エリーシャもこれには色々と思うところがあった様である。
ところで毎日座学では息が詰まるので、ディーネの提案でウィルの街中に繰り出す日を作った。もちろん全員一緒、双子まで加えて十三人の大所帯だ。
「近道しようと思って路地に入ったら駄目よ。何があるか分からないからね」
実地で女性が立ち入っても良い通りと、危険な場所を簡単解説だ。この三人だけで街中をうろうろするとは思えないが、知らないよりは安全だ。こうした説明には紅子も頼りになるし、軽業師のリオンとディーネ、瑠璃は気晴らしの場所に詳しい。
「こういう見世物も、ちゃんと仕切っている人がいてね。勝手は出来ないのよ」
ディーネの説明はいいのだが、彼女はものすごい方向音痴だった。見当違いの方向に行こうとするので、瑠璃とリオンが両脇を固めている。他人が商売している場所に入られたら揉め事になる。
そうしたところを一回り見て、日が高いので紅子の酒場は別の機会にして、これまでも何度か話題に昇っていたユラヴィカお勧めの食堂を覗く。一度ユラヴィカが地球の月餅風の菓子を持ってきて、他にも色々とあると言ったので数名が多大な興味を寄せてもいた。
「メリッサとローズに買おうかしら」
お土産も買いたい春香が呟いたのは、リュドミラが尋ねたところでは後見人の従妹達の名前で、好みが煩い御仁達らしい。
結局、ウィルでも名の知れた天界人と鎧騎士に選んでもらった服地なら喜ぶだろうと、皆で見立てさせられたが、紅子は当然のこととしてリオンが的確な助言をして、アーシャとポーシャに尊敬の眼差しで見詰められている。片手でユラヴィカご推薦の店の持ち帰れる料理を全部持っていたのが、見た目としてはなんなのだが。でも春香も同様で、売上げに貢献しているのでユラヴィカは満足そうだ。
他に春香はセシリアが臨時講師を勤めていた貴族女子学院も見物したがったが、流石に日程と場所柄で尋ねるには無理があり断念した。
「いずれご商売が軌道に乗れば、先方から声が掛けられるかもしれませんよ」
それを目指せと、セシリアは春香達を発奮させている。
後はまた、せっせとセトタ語を勉強し、追加で色々と教えたりして、一度はリオン達が作った豆スープに舌鼓を打つなどして‥‥予定されていた期日は最終日となったが。
「一年後には、有名どころの末席に入れるように頑張るわね〜」
何故か高笑い付きで前向きな宣言をしてもらったことに、皆、苦笑したり、脱力したり、心配したりしていた。