リベンジ代行依頼
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■ショートシナリオ
担当:紅茶えす
対応レベル:8〜14lv
難易度:普通
成功報酬:4 G 98 C
参加人数:8人
サポート参加人数:2人
冒険期間:06月26日〜07月03日
リプレイ公開日:2005年06月28日
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●オープニング
キャメロットから南西二日ほどの所にギルフォードという街がある。
街の周辺には農耕や狩猟を中心とした小さな村が点在しており、森林地帯が多い。
最近、この地方ではモンスターによる被害が頻発していた。
ここは冒険者ギルド。
冒険者達が仕事の斡旋を求めて集う場所である。
「仕事の斡旋か? 彼の依頼を引き受けてくれないか?」
いつものように冒険者ギルドのおやっさんが依頼人を紹介する。
「俺達のカタキをとってほしいんだ」
そう切り出した依頼人は所々に包帯を巻いており、大怪我を負っているようだった。
「俺も冒険者なんだが、仲間との冒険中、コボルトに襲撃されたんだ。俺達もそこそこ冒険してきたさ、数は多かったがコボルトくらいと高をくくってたんだ。だが、ヤツらは予想以上に手強かった」
そう言って拳を震わせる。
「何とか逃げ出す事はできたんだが、深手を負った俺達はこの通り療養の身さ。比較的ダメージの少なかった俺が仲間を代表して依頼に来たんだ」
「それは災難だったな‥‥。キミ達で敵わなかったとなると、族長クラスのコボルトが複数いたんじゃないか? これ以上の被害が出る前に退治しなくちゃならんな」
依頼人の言葉におやっさんがそう言って冒険者達を見る。
「ああ、そう言えば、やけに腕の立つのが数匹いたな‥‥。それから、ヤツらは鉱物毒を使う、気を付けてな」
彼は襲撃された場所を説明してくれた。キャメロットからだと片道三日程度の距離のようだ。
こうして新たな依頼を受けた冒険者達であった。
●リプレイ本文
『‥‥ふむ‥‥イギリス語は喋れなかったな』
落ち着き払ったアラビア語で言うファイターのキサラ・ブレンファード(ea5796)。
今度はゲルマン語で、レンジャーのレジエル・グラープソン(ea2731)、クレリックのカレン・ロスト(ea4358)に通訳を頼み、依頼内容を確認して一言。
『いや流石に少し情けないと思うが‥‥』
「リベンジくらい自分でやってくださいよ‥‥ホントに」
通訳したレジエルも呆れている。
「面目ない‥‥。俺達だけの問題なら、傷を癒して、経験を積んでリベンジする所だが、それまで放っておくわけにもいかないからな‥‥」
へこみ気味に答える依頼人。
「これ以上被害が出ないように退治しないといけませんね」
少しフォローを入れるウィザードのセレス・ブリッジ(ea4471)。
「人を襲わなくなれば、それでよいかと‥‥あまり殺生は好ましくないです。私が直接下すわけではありませんがね」
苦笑するカレン。直接戦わずとも、相手が相手だけに、クレリックの存在は心強い。
「敵の数が多いのは判っています。上手く戦場と連携を組み立てないと、数に押し切られそうですね」
敵戦力を依頼人に確認する神聖騎士セリア・アストライア(ea0364)。
「コボルト、ねぇ‥‥実はオーガとかよりもやりたくない相手なんだけど。まぁ、今更どうこう言ったってしょうがないし、やりますか」
作戦も決まったところで、ファイターのアリア・バーンスレイ(ea0445)。
「コボルトの族長が数匹、頭をつき合わせて合議体制‥‥と言うのも、想像してみると微笑ましいものがありますが‥‥」
「いい、まず怪しい人物にはついて行かない、それに‥‥」
そんなセリアに、旅におけるこまごまとした注意をするユーウィンと、
「がんばってね、ブシンさん」
江戸霜月刀武神の称号を持つキサラに対し、そう通訳してもらうイーディスに見送られ、冒険者達は出発した。
目的地付近は森林地帯だった。
「ここがちょうどいいでしょう。隠れるなら、あそこですね」
森林の土地感に優れるレジエルが待ち伏せに適した場所を選び、その後、猟師として優秀な腕前のキサラと共に斥候に出る。
その間、残った者は罠を張って待ちかまえるという作戦なのだ。
「こっちから突っ込むのは愚の骨頂ってね」
罠設置を手伝うアリア。
「普段、ラージクレイモアより重いものは持ったことが無いのですが‥‥」
同じく手伝いつつ、くすっと嘯くセリア。
「ラージクレイモアが持てれば充分だって!」
ツッコミ入れるファイターのキット・ファゼータ(ea2307)。木の蔓を利用し、漁師セットの投網に繋げた仕掛けを作っている。勿論、斥候組が出る前に罠の設置予定は伝えてある。
「木に切り込みを入れておき、蹴れば倒れる仕掛けをしておくのはどうでしょう?」
というセリアの提案も取り入れられている。
「この子は利口で、鼻も利きます。コボルト発見に役に立つかもしれませんね」
ボーダーコリーと共に周囲を見張るカレン。ここでコボルトから先に襲撃されるという事態は避けなければならない。
「なにより、私の心を癒してくれます‥‥もう、可愛いんだから‥‥」
愛おしそうに撫でている。大丈夫だろうか‥‥?
「居ましたね。おびき寄せるには元来た道を戻りましょう」
どうやら斥候組が無事、コボルトの集団の発見したようだ。
しばらく様子見し、頃合いを見計らって、
「おい! そこの犬っころ!」
『コボ!?』
突然の声にコボルト達が耳を立て、声の方を見る。
「わざわざキャメロットからお前達を退治にしに出張ってきてやったぞ! 相手をしろ! と言ってもその頭じゃ分からないだろうな!!」
思い切り馬鹿にしながら笑うレジエル。
『コボボッ!』
何となく馬鹿にされた事は伝わったのか、単なる本能か。族長らしき偉そうな数匹が吠えると、一斉に襲いかかってくる!
だが、そんなコボルト達を嘲笑うかのように、レジエルとキサラは退却を開始するのだった。
「来い! ジオット!!」
待ち伏せ組の元で待っていたレジエルの戦闘馬が、口笛に呼ばれて走り出す。これは同時に仲間達への合図にもなっているのだ。
戦闘準備として『グットラック』を掛けておくカレン。
「‥‥ヘンな所に触れないで下さいね?」
恥ずかしげに心配そうに、男性陣に釘を刺してから、仲間達にも『グットラック』を掛けていく。
待ち伏せとも知らず、斥候組を追ってきたコボルト達が、罠地帯に差し掛かる!
「カムシン!」
鷹の名を呼び、罠を起動させるキット!
「上手くかかってくれたら御の字、かな」
続いて、アリアとセリアが木を倒す!
『コボッ!?』
落とし穴にはまり、投網が被さり、木に倒れ込まれ、完全に罠にかかったコボルト達へ追い討ちをかけるように、
「‥‥グラビティーキャノン!」
セレスの攻撃魔法が炸裂!
慌てて族長を中心に陣形を立て直そうとするが、背後からの奇襲!
退却中に身を隠してコボルトをやり過ごしたキサラが、後詰めのコボルトを『シュライクEX』で一気に蹴散らしていく!
「さあ、射撃はどんどん行きますよ」
予め聞いていた通りに罠をすり抜け、仲間達と合流したレジエルもスリングでの攻撃を開始!
「人々を夜闇より護る月の盾、セリア・アストライア‥‥参ります!」
ワスプ・レイピアとシールドを構えた防御重視のスタイルで、セリアも攻撃を仕掛ける!
ボーダーコリーをお供に、後方支援に徹するカレン。
「私を守ってくれるのはとても嬉しいのですが、この子に怪我はさせたくないですし‥‥」
そう言って、『グットラック』をボーダーコリーにも掛けておく。
『コボッ!』
罠と奇襲で数が減ったものの、数匹の族長の指揮下、コボルト達も反撃を開始!
だが、囲まれようも、セリアの防御力はコボルトの攻撃をことごとく弾き返していた。
「お願い、耐えて!」
族長の攻撃さえ、カスリ傷程度だ!
だが、カスリ傷とは言え、鉱物毒がセリアを蝕む。
「セリアさん、援護します!」
レジエルが援護射撃し、セリアに後方へ下がる機会を作る。
鉱物毒を使うコボルトが相手でも、深手を負う前に後方に下がり、カレンの『アンチドート』と『リカバー』を掛けてもらう事で戦線復帰する事が出来るのだ。
勿論、不測の事態に備えて、前衛達も各自リカバーポーションや解毒剤を携帯している。
「ここは私の得意領域ですから」
『ストーンウォール』で壁を張り、『プラントコントロール』で植物を操るセレス。森林という場所柄、枝による攻撃や蔓を絡みつかせるなど、使い道は数多い。
こうして、有利に戦いを進めた冒険者達。
取り巻きのコボルトの数もかなり減っている。
霞小太刀とダガーの二刀流でコボルトを蹴散らしてきたキットが族長の一匹と対峙する!
「コボッ!」
「当たるかよ!」
『オフシフト』で見事に回避! いや、それだけではない!
「犬は犬らしく地を這っていやがれ!」
『カウンターアタック』の合成で逆に手痛い反撃を喰らわせている!
同じくアリアも、族長との一騎討ちに持ち込んだようだ。
武器受けに徹して凌ぐが、なかなか反撃の糸口が掴めない‥‥。そこで、一撃喰らう覚悟の『デッドorアライブ+カウンターアタック+スマッシュEX』!
「こんなところで、負けてられないのよ‥‥!」
見事、族長一匹撃破!
「月光の刃は総てを貫く‥‥受けなさい!」
セリアも『スマッシュ』による鋭い突き下ろしで、族長一匹撃破!
「‥‥」
そして、キサラも『ブラインドアタックEX+シュライクEX』で、最後のコボルト族長にトドメを刺していた。
「‥‥はぁ。肉を切らせて骨を断ったなんて言ったら、あの人怒るかなぁ‥‥」
カレンに『アンチドート』と『リカバー』を掛けてもらいつつ、溜息をつくアリア。無茶をしたものである。
「なんとか無事、倒す事が出来ましたね。母なる神の加護と、皆さんの尽力に感謝を」
神聖騎士らしくそう言って、微笑むセリア。
こうして、見事リベンジ代行を果たした冒険者達は、キャメロットへと帰還したのだった。
いずれ彼らが英雄と呼ばれる日が来ることを願っている。