グリフォンを捕まえろ!

■ショートシナリオ


担当:紅茶えす

対応レベル:6〜10lv

難易度:難しい

成功報酬:4 G 46 C

参加人数:4人

サポート参加人数:-人

冒険期間:10月04日〜10月11日

リプレイ公開日:2005年10月07日

●オープニング

 ここは冒険者ギルド。
 冒険者達が仕事の斡旋を求めて集う場所である。
「仕事の斡旋か? 彼の依頼を引き受けてくれないか?」
 いつものように冒険者ギルドのおやっさんが依頼人を紹介する。
「行商人のターキーいいますねん、よろしゅう。実は、行商の途中で面白い話を耳にしたんですわ」
 そう言って、彼は他人に話を聞かれたくないのか、別室へと移動した。

「耳にしたのは、とある場所でグリフォンを見かけたゆう話なんでっけど、グリフォンゆうたら、そら怖ろしいモンスターらしいでんな。そやけど、グリフォンは空を駆け回り、騎乗動物としてはゴッツイ高値で取り引きされるとか。
 しかも、さる貴族様が欲しがってるらしいんですわ。こんな儲け話、見過ごせまっか?
 ちゅーわけで、冒険者の皆さんには、ウチの荷車の護衛とグリフォン捕獲をお願いしたいんですわ。檻は、こっちで用意してますねん。勿論も報酬は弾ませてもらいまっせ。道中の食費もこっち持ちでどないでっか?
 捕獲の手段は任せまっさ。後で治療出来る範囲やったら少々手荒にしても構いまへんで!」
 こうして新たな依頼を受けた冒険者達であった。

●今回の参加者

 ea0424 カシム・ヴォルフィード(30歳・♂・ウィザード・人間・フランク王国)
 ea5892 エルドリエル・エヴァンス(22歳・♀・ウィザード・エルフ・イギリス王国)
 ea6360 アーディル・エグザントゥス(34歳・♂・レンジャー・人間・ビザンチン帝国)
 ea7528 セオフィラス・ディラック(34歳・♂・神聖騎士・人間・イギリス王国)

●リプレイ本文

 行商人ターキーの依頼を引き受けた冒険者達は、ひとまず自己紹介を済ませ、今回の目標であるグリフォンについて話し合っていた。
「伝説にも謳われる幻獣グリフォンか。是非とも、この目で直に見たいな」
 そう言ったのは、レンジャーのアーディル・エグザントゥス(ea6360)。とんでもない方向音痴らしいが、今回は目的地までターキーが案内してくれるので、大丈夫‥‥だろう。
「グリフォンを見るの初めてだし、見てみたかったからいい機会なのかも」
 ウィザードのカシム・ヴォルフィード(ea0424)もまた、この依頼を受けた理由は同じようだ。
「‥‥ホントは乗ってみたかったりするけど‥‥今回は無理そうかな」
「そうでんなぁ、捕まえたばっかりで乗り回すんは無理やと思いますわ」
 カシムの言葉に相槌を打つターキー。
「美しいという姿を見るのも楽しみだが、強力な相手との闘いも別の意味でまた楽しみだな」
 そう言って、不敵に笑う神聖騎士セオフィラス・ディラック(ea7528)。
「グリフォン相手に4人しか来ないなんて‥‥。ちょっと厄介になっちゃたわね。ま、愚痴ってても仕方ないから頑張りましょ」
 そう苦笑するウィザードのエルドリエル・エヴァンス(ea5892)。
「まあ、何とかなるラインやと思ってます。あとは、皆さんの頑張り次第っちゅーことで、期待してまっせ!」
 ターキーは、そう冒険者達を励まし、出発を促すのだった。

 比較的、のどなか道中。
「作戦としては、私達が先行して囮になってグリフォンを誘い、罠にはめるなりしたい所ね」
 深いモンスター知識を持つエルドリエル。勿論、グリフォンに関する知識も持ち合わせている。彼女が中心となって、グリフォン捕獲作戦を練っていく事になる。
「相手が飛んでいる限りこちらが出来ることは少ない。餌でも荷車でも我々でも、とにかくこちらを狙って降りてきた時が勝負だな」
「あー、荷車はできれば勘弁してほしい所ですわ」
 セオフィラスの言葉に、困ったような顔をするターキー。
「その時は、自ら盾になってでも防ぐつもりだ。念のため、荷車の上にも狩猟用の罠を仕掛けておこう」
「そら頼もしい、ホンマよろしゅう頼んまっせ」
 セオフィラスの装備はプロテクションリングの効果もあって、なかなかの防御力が期待できそうだ。また、猟師としての技能もなかなかのものである。
「幾らなんでも羽ばたき、鳴き声、その他諸々まで完全に気配を消して、なんて出来るわけ無いだろうし」
 耳の良さには自信のあるアーディル。それをグリフォン発見に役立てたい所である。
「空から襲いかかってくる時は滑空してくるだろうから、聞こえるとしたら風切り音かしら?」
「僕も『ブレスセンサー』で協力しますよ」
 エルドリエルの解説に、カシムが付け加える。
「‥‥ところでグリフォンの鳴き声って鷲の其れ、獅子の咆哮、或いはその他のどれなんだ?」
 ふとした疑問を口にするアーディル。
「グリフォンは前半身が鷲みたいでっから、鷲の鳴き声なんとちゃいまっか?」
 そう推測するターキーにエルドリエルが頷く。
 やがて作戦もまとまり、
「出来ることなら余り傷つけたくはないのだが、この人数ではやむを得まい。全力で向かうこととしよう」
 そう宣言するセオフィラスであった。

「グリフォンが出たっちゅーのは、この辺ですわ」
 そう言って、ターキーは一旦荷車を止めた。
 荷車から、やや距離を置いて、狩猟用の罠を仕掛けるセオフィラス。ロープで脚を絡め取って、グリフォンを地上に繋ぎ止めるのが狙いである。
 仕上げに、アーディル提供の『強烈な匂いの保存食』を組み込んで、罠は完成だ。

 そして、暫しの時が流れ。
 定期的に『ブレスセンサー』を掛け、呼吸探査するカシム。耳を澄ませ、集中するアーディル。
 二人の魔法と耳が、グリフォンらしき反応を察知した。
「「来たっ」」
 緊張が走り、警戒を強める冒険者達。ターキーと従業員達には、隠れているよう指示してある。
 エルドリエルの言葉通り、滑空状態で急降下してくるグリフォン。巨体ながら、その動きは猛禽類そのもの。そして、その姿は噂通りの美しさだ。
 最小限の動きから、鋭い爪で『強烈な匂いの保存食』を掴み、そのまま飛び去ろうとする!
 が、セオフィラスの仕掛けた罠が作動し、一瞬、グリフォンの動きが止まる!
「Kueッ!?」
 慌てて羽ばたくグリフォン!
 まず、『SCROLLofシャドウバインディング』を発動させ、捕獲を試みるエルドリエルだが、無傷のグリフォンは抵抗力も高い。
「‥‥ストーム!」
 なるべくダメージを与えずに捕獲できる状況に持ち込めるよう、使う魔法を選んでいくカシム。
「Kueーッ!」
 翼を広げ、もろに暴風を受けるグリフォン。わずかに姿勢を崩す。
 そこへ、セオフィラスが接近、やや後ろにアーディルが続く。
 だが、グリフォンも絡みついていたロープを爪で切断し、体勢を立て直してくる。
 再び羽ばたき、舞い上がろうとするグリフォン。しかし、逃げるのではなさそうだ。
「Kueーッ!」
 獲物を横取りされると思ったのか、それとも冒険者達を新たな獲物と定めたのか。爪を振るって襲いかかってくる。
 その爪をクルスシールドで受け止めるセオフィラス。
「少しでも傷を負わせられば、状況は変わると思うからね‥‥ウォーターボム!」
 水の攻撃魔法を放つエルドリエル。
「‥‥ウインドスラッシュ!」
 カシムも風の攻撃魔法で追撃。なるべく翼を狙って飛行能力を低下させたいところだが、なかなか狙いをつけるのは難しいようだ。
 続いて、アーディルが鞭で脚を絡め取ろうと狙うが、格闘術はそれほど得意ではなく、避けられてしまう。
 翼を狙っていくセオフィラスだが、的確に攻撃するには『ポイントアタック』のようなCOが必要となる。とは言え、
「Kueッ!」
 彼の攻撃は確実にグリフォンにダメージを与えている。
「‥‥目が合っちゃった」
 そして、グリフォンは、今度はアーディルに狙いを定めたようだ。
 セオフィラスがカバーに入ろうとするが、相手は空を飛べる。無理をすれば身を挺する事になるだろう。
「任せろ」
 身構えつつ、にじり退くアーディル。
(「逃げ足には自信がある」)
 そう心の中で付け加え、見事な回避術でグリフォンの爪を避けてみせる。
 そこへ再び、カシムの『ウインドスラッシュ』と、セオフィラスのライトハルバードによる攻撃が加えられる。弱ったグリフォンは、エルドリエルの『SCROLLofシャドウバインディング』によって、今度こそ、その動きを封じられた。
「あとは男性陣の仕事ね☆」
 そうエルドリエルに言われ、冒険者達は、ロープで翼・嘴・脚を固定し、ターキーの用意した檻へとグリフォンを入れる事に成功した。
「いやはや、見事な手並みでんな!」
 手を叩きながら、隠れ場所から出てくるターキー。
「‥‥にしても。野生のグリフォンを捕獲して手懐けようだなんて、危険思想の持ち主もいたもんね。大怪我して終わりそうなんだけど‥‥。私達は捕獲が仕事だからいいけど、調教と飼育を命じられた人には同情を覚えるわ」
 苦笑するエルドリエル。
「たぶん、その辺は調教やらの専門家がおるんやと思いまっせ。まあ、あとはこっちだけでも出来ますんで。皆さん、ご苦労様でした」
 そう言って、冒険者達を労うターキー。いずれ彼らが英雄と呼ばれる日が来ることを願って‥‥。