盗賊を誘き出そう!

■ショートシナリオ


担当:月原みなみ

対応レベル:8〜14lv

難易度:普通

成功報酬:4 G 15 C

参加人数:7人

サポート参加人数:-人

冒険期間:11月07日〜11月12日

リプレイ公開日:2007年11月15日

●オープニング

■冒険者ギルドにて

「これはまた珍しい品ですね」
 ギルドの事務員が感心したふうに言うのを、依頼を持ち込んだ行商人の男は得意顔で聞いている。
「俺ぁ運が良くてね。行き倒れていた天界人を介抱してやったら、礼だと言って、あっちの世界の物を色々とくれたのさ。これが『めがね』で、こっちが『けいたいでんわ』とか云ったかな」
 不思議な素材に囲まれた二枚の硝子や、四角い箱が布のように折り畳まれる物質などを見せながら語る男の顔はだらしないほど緩みっぱなしだ。
「で、これをウィルの貴族達に行商に回りたいと」
「ああ」
 男は大きく頷く。
「道中じゃ何があるか判らん。こういうのが、これくらいの木箱、四つ分あってな。これだけ貴重なものを取り扱っていれば盗賊連中に狙われるかもしれないし、荷運びと同様に警護の手も欲しいんだ。最近、悪い連中が出るって言うだろう? 俺は、商売は巧いが荒事は得意じゃなくてな」
 クックッ‥‥と意味深に喉を鳴らす男に、事務員は眉根を寄せる。
 妙だなと思わないでもなかったが、確たる根拠もなく疑うのは躊躇われた。
「承知しました。では手続きを取るのでこちらに‥‥」
 促す係員に、男は揚々とついていく。


 ***


「――、――!」
「―‥‥」
 事務員が男との手続きを終えて戻ると、窓口で同僚が客と激しく言い合っていた。
(「どうしたかな」)
 面倒事に近付くのは避けたいと思うが、自分の席がその傍ではどうしようもない。
「頼むよ! 別に盗賊連中を捕まえてくれって言ってるんじゃない、俺達から盗んだものを取り返して欲しいんだ!」
「しかし天界の皆さんを襲うような連中となれば相当の凄腕‥‥。それなりのお時間を頂かなければ、こちらも必要な戦力を集められませんし‥‥」
「だから! 盗賊じゃなくてこいつ‥‥!」
 言いながら客が見せたのは、先ほどの男が持っていた『けいたいでんわ』だ。
 それを慣れた手つきで操作し、同僚の眼前に突き出す。
「この男! 盗賊連中が言っていたんだ、自分達は盗みを続けるから、貴族への行商はこいつに任せるって! ぼやぼやしていたら俺達の荷物、全部、売り払われちまう!」
 ちょうど席に着こうとしていた彼はその中にある顔を見て、固まる。
「ぁ‥‥!」
「え?」
 そこにあったのは、間違いなく先程まで自分とギルドの手続きをしていた男だったのだ。
「その人‥‥! あいつ何か怪しいと思っていたら盗賊の‥‥っ、何て奴だ!」
「おい、どうした」
「この男、知っているんですか?」
 同僚にも客にも驚いた顔で聞かれ、彼は子細を話した。
 男からの依頼を受けた事。
 荷物が大量にあるため、当日は男が指定した場所まで出向き、荷を積んでから出立する予定である事。
「荷物が大量‥‥、全部、盗品か」
「その可能性は高いですよ」
 その場で荷物を押収できれば簡単だが、大量の荷を、そこまでどう運んで来たかを考えれば、近くで盗賊の仲間が様子を伺っている危険がある。
 まずは依頼を受けたフリをして出立し、頃合を見計らって盗品を取り返すのが妥当だろう。
「だが、盗賊の仲間が後を付いて来ないとも限らない。行商に出た男が金だけ持って逃げる可能性だって考慮しているだろうし」
「だったら俺がギルドを依頼します」
「え?」
「募集した皆さんを二組に分けるんです、こいつの依頼を受けたと思わせて荷運びするチームと、盗賊の仲間を誘き出すチーム。全部で十二人くらいの小さな盗賊団でしたから、これからも盗みを続けるつもりなら行商の後をついてくるのは一人か二人でしょう」
「確かに‥‥」
「荷運びチームは、誘導チームが盗賊を遠ざけてから、この男を捕えて荷物を取り戻す」
「誘導チームは盗賊共から逃げ切れるメンバーを集めなければなりませんね」
 そして罠に嵌った事を知った盗賊が仲間の下へ戻ってくれれば、追跡後に役人に通報することで一網打尽に出来るかもしれない。
 ギルドの事務員二人と依頼人は、真剣な表情で頷き合った。

●今回の参加者

 ea0244 アシュレー・ウォルサム(33歳・♂・レンジャー・人間・イギリス王国)
 ea9515 コロス・ロフキシモ(32歳・♂・ファイター・ジャイアント・ロシア王国)
 eb1158 ルディ・リトル(15歳・♂・バード・シフール・イギリス王国)
 eb4181 フレッド・イースタン(28歳・♂・鎧騎士・エルフ・アトランティス)
 eb4412 華岡 紅子(31歳・♀・天界人・人間・天界(地球))
 eb7842 バシレイオス・フェビアヌス(27歳・♂・ウィザード・エルフ・アトランティス)
 ec4065 ソフィア・カーレンリース(19歳・♀・ウィザード・エルフ・アトランティス)

●リプレイ本文

●出立

「では皆さん、よろしくお願いします」
 深々とお辞儀する依頼人、楠木良一に向き合うのは七人の冒険者達だ。
 それぞれに旅支度を終え、商人のもとへ彼の依頼を受けたと見せかけて盗品を奪還する役目を担うのはコロス・ロフキシモ(ea9515)、フレッド・イースタン(eb4181)、バシレイオス・フェビアヌス(eb7842)の三名だ。
「こちらの事情で皆さんにはご迷惑をお掛けすると思いますが‥‥、どうかくれぐれもお気をつけて」
 荷物のほとんどを盗まれた彼には充分な人数を募集できる余裕がない。
 そのために必要以上の苦労を強いることになるだろうと詫びる依頼人に、しかし本人達は涼しい顔だ。
「心配は要らん」
 コロスが断言する。
 安心して待てと言い置いて出立する彼らを、やはり余裕の表情で見送るのは、彼らから距離を取って追随し、同行するであろう盗賊達の誘導を担うアシュレー・ウォルサム(ea0244)、ルディ・リトル(eb1158)、華岡紅子(eb4412)。
 そして今回が初の仕事となるソフィア・カーレンリース(ec4065)は、些か緊張気味の表情で杖を握る手に力を込めた。
「皆さんも、どうぞお気をつけて」
「ありがとう」
 紅子が微笑んで応え、彼らもまた出立する。
「行って来まーす」
 固い笑顔ながらも元気な声を上げるソフィア。
 冒険者達の背に、依頼人は再び頭を下げた。


●誘導班

「んー一月ぶりの依頼かあ‥‥勘が鈍ってないといいなぁ」
 荷運班が商人との待ち合わせ場所に辿り着くより早く、彼らが通る道に先回りして待機していた誘導班から、緊張感の無い声が上がる。
 四人の中では最年長のアシュレーだ。
「いざとなったら全部、華岡に任せるからね」
「あら。私はアシュレーさんに任せるつもりだったわ」
「おいらもー」
 紅子とルディが驚いたように言うのを聞いて、言われた本人は大袈裟に肩を落とす。
「うわぁソフィア聞いた? 酷いよねー」
「え」
 唐突に話を振られて驚くのは、初仕事に向けて気を張っていた少女だ。
「俺に何かあったら助けてね。あいつら俺を囮にして逃げそう」
「さすがアシュレーさん、よく判ったわね」
「ねー」
 無邪気な笑顔で言い合う二人に、嘆くアシュレー。
 彼に縋られたソフィアは少なからず動揺するが、心優しいエルフの魔法使いは真面目な顔で頷いた。
「はい! 頑張ります!」
 力強い返答に、三人は思わず目を瞬かせ、‥‥次いで微笑む。
 心強い、と。
 此処に来るまでの道中、彼女は積極的に仲間に話しかけていた。
「ルディくんは笛が上手だねー」
「紅子さんは、お化粧品はどこで買っているんですか?」と陽気に振舞う姿は、その一方で彼女の緊張を高めているように感じられたのだが。
「大丈夫よ。アシュレーさんに何かあったら私がソフィアちゃんを連れて逃げるから、安心して精霊に召されてちょうだい」
「おいらは安全を確保した後で葬送曲を吹いてあげるよー」
 愛馬の染太を撫でて言う紅子に、ルディも続く。
「あんたら本当に酷いな‥‥」
 どこまでが冗談なのか。
 がっくりと項垂れるアシュレーに、ソフィアの口元が綻ぶ。
 くすくすと零れる笑い声は変化の証。
「さて、と。悪どい手口で盗品を売り払ってボロ儲けするような連中は、たっぷりと懲らしめてあげましょ?」
 にっこりと微笑む紅子の視線の先には、いま、荷を運ぶ商人と、その警護を装う仲間達の姿があった。


●荷運班

 時は多少前後し、件の商人のもとに辿り着いた三人は、当初の懸念通り、その人数の少なさに眉根を寄せられた。
「俺の大事な荷を、おまえ達三人だけで本当に守れるのか?」
 男が厳つい顔を更に歪めて言って来るのに対し、真っ先に動いたのはコロスだ。
 呼吸一つ。
「ムウゥゥ‥‥ムンッ!!」
 手近にあった、自分の身の丈よりも大きな岩をハンマーで一刀両断して見せた彼は商人に鋭い視線を向けた。
「安心しろ。俺がいれば、おぬしの荷は安全に貴族のもとへ届けられるだろう」
「お‥‥おおっ」
 商人は言葉にならない声を上げ、拍手喝采。
「いや、これはすまなかったな! 見事だ、いや、感心したよ!」
 すっかり気持ちを切り替えた商人に、後方で待機していたフレッドとバシレイオスは安堵の息を吐いた。
「君なら盗賊にも楽勝だ!」
 満面の笑みを浮かべ、コロスの肩を豪快に叩いて言う商人。
 その態度を注意深く観察しながら、バシレイオスは口を切る。
「実はもう一人、良一という男も護衛につく予定だったのだが」
「リョーイチ?」
 良一とは、彼らの真の依頼人であり、この商人が属する盗賊団から荷を奪われた天界人の名前だ。
 これにどのような反応を見せるか試すつもりだったのだが、男は「いい、いい」と陽気に手を振る。
「君達で充分だ、さぁ出発しよう。時は金なりってな!」
 アトランティスの者には訊き慣れない天界の諺。
 賊にとっては襲った人々の名に興味は無く、大事なのは金一つ。
 その態度に神経を逆撫でられたバシレイオスだったが、その背をフレッドに叩かれた。
 トンッ、と。
 落ち着けと暗に告げる眼差しに、胸中で頷く。
 いま大事なのは、盗品を被害者達に返すことだ。
「荷物が多いと言うので馬を連れてきました」
 フレッドは進み出ると、四つある木箱の一つを持ち上げる。
「結構、重いですね。天界の方を介抱した礼だとお聞きしましたが、これほどの物資、よほど豪気な方に出会われたんですねー」
「ああ、俺は運が良いんだよ」
 彼の言葉に気を良くしたらしい商人は笑顔を崩さない。
 コロスもバシレイオスも荷に手を掛け、盗賊に襲われても荷を守り切れるようにと説明し、可能な限り自分達側の馬にそれを積んだ。
「‥‥お一人なのか」
「ああ、俺一人だ。だから荷運びと警護を兼ねてあんたらを雇ったんだよ」
 バシレイオスの確認に男はあっさりと答えるが、そこに違和感を覚えるのは考え過ぎだろうか。
 ともあれ、一人だと言うなら、その方が都合は良い。
「それでは出発しましょうか」
 フレッドの呼び掛けで、彼らは移動を開始する。
 それは同時に、彼らの作戦開始の号令でもあった。


●作戦

 道中、コロスは常に商人の傍にいた。
 フレッドとバシレイオスはそれぞれに荷を乗せた自分の馬を引いて歩き、その頭上十メートルを飛行するのはシフールのルディ。
 日中の彼は、商人に同行する荷運班と、誘導班の間を行き来しながら情報の共有に尽力した。
 出発から二日。
 彼らは商人を尾行している盗賊が馬に乗った男二人であることを確認し、夜間、酒を片手に商人から聞き出した話によれば、この先に十字路があるという。
 ――そうして三日目。
 目的の貴族領を前にして、作戦は決行された。

 ***

 森の小路に陽気な音楽が鳴り響く。
 最初は竪琴の透き通る音色。
 それが荷運班への合図でもあった。
 商人とコロス達一行が十字路を過ぎたところで左側から近付いて来た旋律は、竪琴と、アトランティスの人々には聞き慣れない珍しい音色の和音だった。
 それに重なるのは女の歌声。
 暢気な旅人一行は、これから十字路を越えようと木々の合間を縫って進んでいた盗賊達の目に留まる。
「うわぁ素敵です、とっても素敵です!」
 拍手しながら絶賛する少女は、ソフィア。
 竪琴を奏でるのは優男を装うアシュレーであり、歌声を披露したのは紅子だ。
 そして珍しい音色を奏でるのは、ハーモニカを吹くルディ。
「やっぱり天界の楽器‥‥『はーもにか』って言ったっけ。これってすごいねー、不思議な音色だねー」
 何事も無かったかのように、左から右へ通り過ぎる一行。
 同時に、各々の思惑も動き出す。
「少し急ごうか」
 商人が言うと、コロス、フレッド、バシレイオスは素直に従う。
 一方、盗賊二人は進路を変えた。
 天界の楽器。
 これを狙わずして盗賊は名乗れない。
 商人があれだけの荷を売り捌くにはそれなりの時間が必要だし、優男とはいえ、男がいるならば二人で襲った方が無難だ。
「‥‥来ましたね」
 ソフィアのブレスセンサーが盗賊二人の接近を感知する。
 彼らは全員が徒歩だ。
 馬達には先に荷運班との合流地点に向かわせている。
「セブンリーグブーツは準備いいね?」
 アシュレーに確認されて女性二人が頷く。
「ルディ」
「任せてねー」
 そうしてルディは飛び上がり、背後を向いて声を上げた。
「あ、盗賊だよー!」
 それに紅子達は驚いたフリをした。
「逃げましょう!」
 走る。
 気付かれたと知った盗賊達が馬を駆るが、特殊なブーツを履いて疲れ知らずの彼女達を追うのは至難の業だった。


 その頃、商人は己の運の良さに身震いしていた。
 盗賊仲間の一人として盗品の売り捌きを担ってきた彼だが、いつまでも盗賊を続けるつもりはなかった。
 売り上げを持って逃げることを計画し、そのために荷運び兼護衛の彼らを雇った。あわよくば彼らに自分を監視している盗賊仲間を始末させようと思ったからだ。
 それがどうだろう、天界の楽器を持った旅人一行と遭遇した。
 彼らは間違いなく、あちらを襲うだろう。
 この隙に逃げられる。
 予定を変更し、更に遠くの貴族領まで一気に行ってしまおうか――、目先の欲に囚われ思考の渦に埋もれた彼は、その頭上にシフールが現れた事にも気付かない。
「悪いんだが予定を変更しても‥‥」
 言い掛けた言葉よりも早く、男達の足が止まった。
「どうした?」
「こちらは予定通りですよ」
 フレッドの構えた弓矢が商人を威嚇する。
「なっ‥‥おまえ達、一体‥‥!」
 何かが妙だと気付いた男は、本能的に逃げようとした。
 が、その真正面でコロスの愛獣が牙を剥く。
「諦めろ。それとも、このギルコートの爪で肉片になりたいか。俺はそれでも構わんぞ」
「くっ‥‥」
「あなたを盗賊一味の一人として連行する」
 バシレイオスがロープを取り出し、商人の身柄を拘束した。
「おまえら最初からそのつもりで!?」
 自由を奪われ、自分が捕まったのだとようやく理解した商人は、此処まで同行して来た男達を睨み付けた。 だが、彼らは全く動じない。
「あなたの荷は、すべて元の持ち主に返させてもらう」
「クソッ‥‥クソォッ‥‥!!」
 その場に膝をついた商人を馬に乗せ、彼らは誘導班との合流場所として定めた地点へ移動し始めた。
 自分の馬を引きながら、バシレイオスは上空のルディに手を上げて合図した。


●結末

 ルディから紅子へ、荷運班が計画通りに商人を確保し合流地点に向かったという報せが入ったのは、それから間もなくだった。
 アシュレーの姿は消えている。
 二人の盗賊の狙いは天界の楽器を持ったシフールであり、男の姿が見えなくなったところで、作戦を知らない者達には二手に分かれてまで彼を追う理由など無かった。
 連絡役でもあったルディも、常に紅子と居たわけではないが、逃げ回っている最中に数回その姿を見せれば、盗賊達の狙いは自然と絞られたのだ。
 そして今、紅子はソフィアと二人、盗賊の死角となる場所でルディからの報せを受け、顔を見合わせて頷き合った。ここからはアシュレーの出番だ。
「あらあら」
 姿を見せて声を掛ければ、彼女を探していた盗賊達は瞬時に振り返る。
 しかし、遅い。
「こんな所で私達と鬼ごっこをしている場合かしら?」
「なんだと!?」
「貴方達のお仲間を護衛していた三人は、私達の仲間なのよ」
「なに‥‥っ」
「そろそろ捕まったかしらね?」
「貴様!」
 襲い掛かってこようとした男達から、紅子とソフィアは一足飛びで逃れた。
「またいつかお逢いしましょうね」
「待っ‥‥!!」
 声はそれきり。
 その場で動揺を露にした盗賊は、商人の現状を確認しにいくだろう。だが時既に遅し、彼らの姿は消えている。
 罠に嵌められたと気付いた彼らが、そのまま仲間の元に向かってくれれば万々歳だが。
「アシュレーおにーさんが後を追っているよー」
 ルディが知らせてくれる。
 追跡は彼の得意分野、邪魔をしないためには任せるのが一番だ。
 そうこうしている内に辿り着いた合流地点。
 コロス、フレッド、バシレイオスが彼女達を迎える。
「初仕事、お疲れ様」
 仲間と合流し、紅子がぽんっと肩を叩いて告げれば、ソフィアは満面の笑顔で「ありがとうございました」とお辞儀した。


 その後、持ち前の能力と道具を駆使し、盗賊連中のアジトまでの追跡を完遂したアシュレーは、その位置を官憲に報告。少数ながら幾度も凶行を繰り返していた盗賊団は捕らえられ、盗品は元の持ち主へと返された。
 依頼人が取り返したがっていた荷も同様。
 笑顔と共に告げられる感謝の言葉は、冒険者達にとって何にも勝る報酬だった。