【収穫祭】仲間と囲め、秋の宴!
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■ショートシナリオ
担当:月原みなみ
対応レベル:8〜14lv
難易度:普通
成功報酬:2 G 49 C
参加人数:8人
サポート参加人数:-人
冒険期間:10月12日〜10月15日
リプレイ公開日:2009年10月24日
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●オープニング
● ウィルからセレへ
「アベルさんの名前もすっかりギルドに馴染んでしまったような、そうでもないような‥‥」
ギルド職員のアスティ・タイラーもまた苦笑交じりにそれを依頼掲示板に貼り付けた。
来る吉日、ヨウテイ領で開催される収穫祭。当日には迎えの船が来るらしい。
出される料理は野菜の煮込みスープに、野菜の塩茹でやこんがり焼き。
加えて天界人の手を借りて調理された「かしわ蕎麦」。
季節の野菜をふんだんに盛り込んで作られた秋の味覚を、皆さんとご一緒に♪
そんな依頼書を眺めて軽い息を吐いたのは滝日向だ。
「セレの収穫祭か‥‥」
あの分国に浅からぬ縁を感じている日向はしばらく考えた後でアスティと席へ。
「よ」
「あ‥‥日向さんじゃありませんか!」
簡素な挨拶にも満面の笑顔で迎えてくれる職員に笑みを見せると、その正面の席に腰を下ろした。
「実は、あのセレの収穫祭に参加しようかと思っているんだが」
「はいはい、日向さんはきっといらっしゃるだろうと思ってましたよ」
「え‥‥」
「え?」
思いがけず驚いた顔をする日向に、アスティも目を丸くする。
「どうかしたんですか?」
「いや‥‥俺が来ると思ってたって?」
「ええ、そりゃ‥‥セレにはたくさんのご友人や、お知り合いがいらっしゃるでしょうし‥‥」
相手の言葉に「なるほど」と胸中に呟いた日向は、そんな自身を隠すように笑む。
「さすが、ギルドの職員だな」
「‥‥さすがと言われるような事でも、ないと思いますが‥‥」
何か様子が変だなと思いつつも、アスティの口元にも浮かぶ苦笑。
「何はともあれ参加されるんですよね?」
「ああ。‥‥あ、だが頃合を見てあの依頼書は隠しておけ‥‥いや、かえでの目には触れないように注意してくれ」
「内緒ですか?」
「あいつが知ったらうるさいし、面倒だ」
冗談を言うような口調で、けれど八割くらいは本気の日向の言葉にアスティも「承知しました」と真面目な返答。
「他にはどんな方が参加されるんでしょうね」
「さて‥‥だが、アトランティスの冒険者達なら‥‥誰と一緒になっても楽しく過ごせそうだ」
そうして日向が見せた笑顔は、今までと違った心からの笑顔で。
だからアスティも微笑い、――願う。
今回も皆で過ごす一時が、冒険者達の大切な思い出となるように。
●リプレイ本文
●
「刈り入れが終わったら皆で食べて飲んで歌って踊って、ってのはジャパンでもノルマンでも、此処でも変わらんなぁ」
長渡泰斗(ea1984)の呟きに、傍を歩く仲間は大きく頷く。
収穫したばかりの野菜や果実をふんだんに使った料理の数々を、村の女達が器に盛り、皆に配る。
「美味しい!」
子供達からそんな声が上がれば女達は嬉しそうに目元を綻ばせ。
「今年のカブも上々の出来上がりだな!」と褒められれば農夫達がこれ以上ないという幸せな笑顔を覗かせる。
「色んな事があった一年だったけれど、竜と精霊の加護を変わらずに戴けた証ね」
「ありがたいことだね」
四方八方から聞こえて来る声は、そして最後に「冒険者の皆への感謝」で締めくくられる。カオス八王なんて恐ろしい存在が隣国から攻めて来ようとしていたことは誰の記憶にも新しい。それが回避され、いまこうして笑顔で一年の収穫を喜び合えるのは、他の誰でもなく冒険者達の尽力があってこそ。
「さぁ皆さんも遠慮なく食べて行ってね」
「後で一緒に踊りましょう!」
掛けられる声に適当に応えつつ、彼らは月姫セレネが居ると教えられた畑の一角を目指していたのだ。
「感謝をする先がそれぞれ違うっちゅうのも色々見て来た者としては興味深いと言うか感慨深いものがあるが」
「ボク達までが感謝の対象になっちゃうっていうのは、なんかこそばゆいね」
「ですね」
泰斗の複雑そうな呟きにはリィム・タイランツ(eb4856)が苦笑交じりに応じ、レイン・ヴォルフルーラ(ec4112)もこくこくと頷く。
そんな一人一人を見遣って、ソード・エアシールド(eb3838)。
「‥‥しかし、このメンバーでセレの収穫祭に来たとかえで嬢が後で知れば、それはそれで面倒な事になると思うが‥‥」
ここは考えないようにすべきなのかという目で日向に訴えれば、彼は軽く肩を竦めるだけ。
「かえではともかく、せっかくの祭なんだから長渡やソードもあっちの連中と一緒に行動すれば良かったんじゃないか?」
親友だったり、‥‥まぁ、そんな感じの相手だったりが、せっかく同じ場所にいるのだから。
「命の危険があるような依頼なら別だろうが、こんな時くらい、一緒にいたい奴の隣を他人に譲る必要はないと思うぞ?」
「――別段、一緒に居たいわけではないんだが」
ぼそっと零す泰斗のそれは照れ隠しだろうか。
だから女性陣が微笑う。
「そうね、せっかくの祭りだもの」
「はい♪」
華岡紅子(eb4412)とレインが笑顔で頷き合えば、フルーレ・フルフラット(eb1182)も意を決したように拳を胸へ。
「そ、そうッス‥‥ですよね、せっかくのお祭ですし‥‥」
頬を朱に染めた胸中で思い描くのは誰の姿か。それを察してこっそり微笑むのは倉城響(ea1466)。
「楽しいお祭にしましょうね♪」
そんな彼女達の思いに応えてか、村に響き始める楽の音にはディアッカ・ディアボロス(ea5597)の竪琴の音も重なる。
「ぁ、月姫様です!」
レインの声に、彼女達が同伴していた精霊達も表情を綻ばせ、収穫祭は賑やかに始まろうとしていた。
●
祭には収穫祭ならではの採れたて野菜の料理が盛りだくさんだったが、同時に、歌や踊りと実に賑やかだ。
そんな様子を眺めて、彼女達の着ている衣装を借りる事は出来ないだろうかと声を上げたのは紅子。
「至れり尽くせりのお客様より、一緒に混じった方が一体感があって楽しそうだもの♪」
「まぁ! そう言うことでしたら是非っ」
そうして紅子やレイン、リィムに差し出されたのはロング丈のワンピース。胸元から裾に掛けてあしらわれた赤と黒を貴重にした刺繍は民族衣装の雰囲気を醸し出す。
「せっかくだから髪にも手を加えましょうか」
紅子は言うが早いか、レインの長い髪を丁寧に編むと、ぐるりと輪にして結い上げた。露になるうなじが女性らしさを強調するようで何とも艶っぽい。
「旦那様に見せてあげられないのが残念ね」
「えっ、ぅっ‥‥」
「後でこの結い方を教えてあげるわ」
真っ赤になるレインにくすくすと微笑みながら言う紅子。そんな二人の様子にリィムは自分の短い髪を摘んだ。
「‥‥ボクも髪伸ばそうかな」
どこか切なげな響きに、紅子とレインは顔を見合わせる。
そうして、手近にあったセレの花を一輪。
「髪が短くたって、ほら」
耳に掛かる髪を後方へ流し、それを留めるように挿される花。
「わぁ‥‥っ、リィムさんとっても可愛らしいです!」
「そ、そんなわけ‥‥っ」
レインの素直な反応にリィムはらしくなく狼狽するが。
「大切なのは綺麗になりたいという気持ちだわ」
紅子は穏やかに微笑んだ。
「好きな人のために可愛くなりたい、綺麗になりたい。そういう気持ちが女の子を輝かせるの。その気持ちがあるだけで、リィムさんもとっても素敵よ?」
「はいっ、とっても素敵だと思いますっ」
「‥‥そう、かな‥‥」
リィムは俯き、耳に触れる花に指先を伸ばす。ふわり、柔らかな感触に不思議な心地良さを覚える。自分も、少しずつでも可愛くなれるだろうか。
「――おい、終わったか?」
不意にテントの外から声を掛けて来た日向に「ええ終わったわ」と返した紅子。
テントの入り口が開き、光りが射す。
「なら、そろそろ祭に戻らないか? みんな待ってるし」
「そんなこと言って紅子さんとデートしたいだけなんじゃ‥‥」
ぽつりレインが零せば、その頭をぐりぐりしようとして、綺麗に結わえられている事を思い出して行き場を失くした手を宙で回す日向。
「判っているなら、さっさと、な」
「わっ」
とんと背中を叩かれてテントの外に押し出された。彼女達の衣装替えを入り口付近で待っていた響は押し出されてきたレインに目を瞬かせ、しかしすぐに普段の笑顔を浮かべる。
「あら、とても素敵ですね♪ レインさんも、リィムさんも」
褒められるとすぐに赤くなるリィムの頬。
「ふふ、その様子でしたらお料理の練習もはかどりそうです」
「料理の練習?」
日向が聞き返すと、響はリィムとレイン、二人にジャパンの料理を教える約束をしたらしい。
「何もせっかくの祭に花嫁修業しなくたって」
「日向さん」
紅子につんと腕を小突かれた日向は言葉を詰まらせた後で軽い吐息を一つ。
「ま、頑張れ」
「はいっ」
応援されたレインは大きく頷いたけれど、リィムは。
「どうした?」
「うん‥‥」
どこか気まずそうに応じると、遠慮がちに日向を見上げる。
「あの、ね‥‥良哉君とか、香代さんとか、最近どうしているかなと思って」
「どうって‥‥普段と変わらないと思うが」
「そっか‥‥」
詳しくは事情を知らない日向の返答に、俯くリィム。どこか気まずそうな雰囲気は響のほわわんとした笑顔に癒される。
「それでは早速、ですね♪」
包容力豊かな笑顔は、まるで救いの手だった。
●
「あらあら、せっかくのお祭なのにねぇ」
そんな残念そうな声も聞かされつつ、リィムとレインが、セレの村人達に頼んで間借りし、響に和食料理のいろはを習い始めた頃。
(「久し振りだからといって、嬉しいわけでは‥‥嬉しいわけでは‥‥」)
心の中、自分自身に言い訳しながらも早まる歩調に、無意味な嘘を言い聞かせるのはフルーレだ。だが、無意味だということを自覚するまでに大した時間は必要ではなくて。
(「‥‥ごめんなさい、やっぱり嬉しいです」)
頬の熱も、誤魔化しなんて効かない。
(「あ:‥」)
前方に目的の人物の姿を捉え、思わず足が止まった。
アベル・クトシュナス。このセレ分国の伯爵にしてヨウテイ領の主は、祭の中であろうとも数人の部下を従えて、または警護されながら領内を歩く。その堂々たる姿は彼の身分の表れでもあり。
(「一緒にこのお祭を回りたいな、と思うのですが‥‥」)
彼と並んで歩けばセレの人々の目を集めてしまうだろうか。もしかすると、彼の隣に並ぶには相応しくないと批難を浴びる事も――。
(「いいえっ」)
胸中に募る不安を振り払うように首を振る。
(「だからこそ堂々たる振る舞いで臨みましょう! 臆してなんかいられませんっ」)
彼からの求婚を受けた身なれば、こそ。
「アベルさん」
呼べば、その瞳がフルーレを見つけて微笑う。
彼の笑顔が「答え」だ。
「あのお蕎麦を食べられるの楽しみにしていたの。折角だから蕎麦打ちからお手伝いしてみたかったけど」
腕を恋人に委ねて、日向は「確かにな」と。
「まぁ、セレの名物にするつもりなら、やっぱり自分達で美味いものを完成させたいのかもな」
そのための試食会と意見交換も行なわれているのだし。
「俺はかしわや月見が好きだが、紅子は?」
「そうね‥‥」
懐かしい記憶を探し出すように、思い描くのは故郷の食卓。いくら天界からの落来品が少なくないとは言え、しばらく口にしていないものも多い。
「今なら月道を使えばジ・アースから材料は手に入るし‥‥そのうち和食の料理教室も出来るといいわね」
「料理教室か。‥‥それ、って‥‥」
未来を語る彼女に日向は何かを言いかけ、しかし口を噤む。
「日向さん?」
「いや」
軽く首を振り、日向は。
「せっかくだし、蕎麦はあいつらの分も持って行ってやるか? リィムとレインがどんな料理を作るかは知らんが、口直しは必要だろ?」
冗談めかして失礼な事を言う彼に紅子は目を瞬かせた後で苦笑う。
彼が何かを言えずにいるのは判った。だが、言わないのは、今はまだ言えないからだと思うから――。
●
その頃、リィム達の調理の様子を眺めていたソードは唐突に背中に張り付いてきた何かに体を揺らした。とは言え驚くには至らない。その気配は、もうずっと以前から親しんでいるものだからだ。
「‥‥一人か、あいつはどうした?」
背中にべったりの精霊娘は無言でとある方向を指差し、そちらを見遣ったソードは、セレの人々に囲まれながら配膳を手伝っている親友の姿を認めて苦笑する。
「‥‥あいつらしいな。じゃあ一緒に回るか?」
ソードの問い掛けに、こくこくと頷く月の精霊。
「よし」と頭を撫で、手を繋いで歩き始めた。
その視線を一度だけ空に向けて。
(「‥‥しかし、こちらはきちんと収穫祭を迎える事が出来たが‥‥あちらの国はどうなっているのだろうな」)
こちらよりも冬の寒さが厳しいと聞く北の隣国に、一抹の不安を抱くソードだった。
そうこうしている内にリィムとレインが仲間に披露した手料理は、セレの獲れたばかりの野菜をふんだんに使った野菜炒めだ。
「これでしたら、よほどの事が無い限り失敗はしませんから♪」
響はいつもの彼女らしい笑顔で語るけれど、利き手で握った箸で具材を一摘みした泰斗は難しい顔。
‥‥真っ黒なこの物体は何だろう?
「あ、それは‥‥きっとお鍋の側に焦げて張り付いていたのを‥‥、一緒にお皿に持ってしまって‥‥っ」
わたわたと慌てるレインに、なるほどと納得した泰斗はそれを外に置く。
そうして改めて、一口。
「‥‥うん、まぁ‥‥普通だな」
感想と言えないことも無いような感想に、しかしリィムはほっと安堵の息。
「食べられるって事ですね!」
レインも大きく息を吐いた。最も、具材の大きさがバラバラだったために、焼き具合で差は生じていたものの、味は悪くない。
「合格、ですね♪」
響に言われて、リィムとレインは揃って笑顔を浮かべた。
それからしばし食し、紅子と日向が戻って来た事で皆の前には蕎麦が並び。
「ジャパンや、天界の料理って‥‥違いますよね、やっぱり」
難しい顔をしてリィムが呟く。
赤飯、栗ご飯、味噌汁、おにぎり。
材料さえ手に入れば作るのはそう難しいものではない。月道が繋がったことで米を買うのもさほど難しくはなくなったし、ジャパンとウィル、両国のイイトコ取りでもっと美味しい食事を作れないかなと、話は盛り上がった。
「お祭の料理って、やっぱり地方ごとに特色が出ますし」
「そうですね〜♪ 同じ材料でも地域ごとに味が違いますし」
「ウチはジャパンでも西国に当たるもんで、大体は薄めの味付けだったな」
ジャパン出身の二人が言い合う。
「味噌汁一つとっても江戸の様な東国と京都を中心とした西国で出汁も味噌も違うし、ソレこそ各々の台所毎に味が違うのだが」
「台所ごとに?」
レインが驚いて聞き返し、泰斗は頷く。
「そうさな、例えば我が家では煮干出汁で白味噌仕立てであった、具は日によって豆腐であったり野菜であったり貝であったりな。昆布出汁の汁なぞは専ら鍋を皆で囲む時かめでたい時位であったよ、少なくとも長渡家では、な」
感嘆の声を上げたまま口が閉じないレインと、彼の話を真剣に記憶に留めようとメモを取るリィム。そんな彼女に響が微笑む。
「真面目ですね」
「‥‥彼はボクのことは見てくんないかもしれないけど‥‥まだ嫌われちゃったワケじゃないと思うし、少しは振り向いてもらえるよう、頑張ります」
リィムの真っ直ぐな言葉には、響の笑顔も自然と優しくなり、妙にしんみりとし出した場に、絶妙のタイミングで掛かる誘いの声。
「さぁ冒険者の皆さん方! 一緒に祭りを楽しみましょう?」
「そうだよ、せっかくセレまで来たのに!」
冒険者達は顔を見合わせ、差し出された手に、手を乗せる。
「さぁ!」
セレの人々の輪に呼ばれ、彼らの心賑わすのはディアッカの楽の音。
「日向さんも」
「ああ」
紅子に腕を引かれて、皆が一緒に、歌い踊る。
収穫の秋
豊穣の秋
さあ 祝おう
さあ 祝おう
セレの人々によって紡がれる歌声が空高く響き、祭は一層の賑わいに盛り上がる。踊りつかれて席に戻った泰斗は「少し休む」と酒を手に取り、同時に、視界に映った相方の姿に微かに笑んだ。
「‥‥そういえば今日だったか」
盃を軽く傾け、言葉にする事無く祝うのは彼女の生誕日。
「この日に感謝を、か」
ぐいっと一気に煽った。
そして、そんな彼の様子を見ていて、正しくは理由を察せずとも視線の先を見れば伝わるものがあった日向は目を細め。
「‥‥日向さん?」
ふとレインに声を掛けられた。
「――どうした?」
「それはこっちの台詞ですよ?」
何か悩んでいませんか、と。
続けられた言葉に僅かに目を瞠り、‥‥苦笑う。
「あえて聞こうとは思いませんけど、悩み事は、傍に居る人に相談した方が良い事もありますよ? たぶん‥‥相談される方も嬉しいと思いますし……、ね?」
「‥‥ああ」
ぽんと、紅子が結わえたレインの髪を優しく撫でた。
フルーレとアベルが並んで歩く姿がセレの人々の目に止まり、彼女はウィルの冒険者、暁の翼の一人、そして伯爵の婚約者だという噂が順調(?)に領内で広がりつつあった頃。
「あと数ヶ月で今年も終わりだけれど‥‥ずっと皆が笑って過ごせれば良いのにって思うわ」
日向の隣で紅子が零した言葉は、皆の願い。
そしてそのための試練が皆を待ち受けている事を、今はまだ、誰も気付いてはいなかった――。