落書きするべからず!
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■ショートシナリオ
担当:月乃麻里子
対応レベル:8〜14lv
難易度:普通
成功報酬:4 G 15 C
参加人数:7人
サポート参加人数:-人
冒険期間:11月24日〜11月29日
リプレイ公開日:2006年11月29日
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●オープニング
●ゴーレム『英雄』視される
テライド領のメイディアより遥か西、混沌が渦巻く『カオスの地』に面する、リザベ領。
ここはメイの領土でありながらも敵国バの国の影が濃く、常に『カオスの侵攻』の脅威にさらされてる臨戦態勢の分国である。
よってこの地がゴーレム出撃の戦場となることが非常に多い。
それゆえに、リザベ領の民たちは実際にゴーレム部隊とカオス兵の激しい戦いを目にする機会も多く、
勇猛果敢なゴーレムとその操縦士は子供たちにとっては『英雄』そのもの、憧れの的であった。
●ゴーレムと村人たち
そうして、リザベ領内にある、この小さな村にもモナルコス1騎を引き連れたゴーレム部隊がやってきた。
この付近一帯で、カオス勢力の動きが活発化しているという情報を受け、偵察と防衛を兼ねて、領主様より派遣された部隊だった。
彼らは、小高い丘を背にした村の広場に陣を敷くことにした。
村を囲うようにして森がその視界をさえぎっていたが、丘の上は大変見晴らしがよく、魔法で強化された視力であれば、易々と前方の敵の動きを見て取れることは疑いも無かった。
モナルコスは丘を背にして配備され、仮の宿舎が設営されるまでの間、広場に点在する大きな岩を日よけにして、兵士たちは休息を取った。
さて。例によってモナルコスの周りはすでに、ゴーレムを一目見んとする子供たちで埋め尽くされている。
「おおーっ! かっくいーっ!」
「嘘〜〜でけえよ〜〜〜っ‥‥‥‥」
「この感触ぅ〜〜〜なんとも言えない肌触りっ!」
大きな目をキラキラと輝かせながら、子供たちは口々に懇願する。
「ねえねえ、ちょっと動かしてよ、鎧騎士さん」
「おお! 見たい! 見たい!」
「ゴーレムが動くとこ‥‥‥‥見たい人!」
「はあぁぁ〜〜〜〜い!」
「おいおいっ‥‥‥‥‥それは‥‥だな」
子供たちに取り囲まれた鎧騎士は、こっそり隊長の顔を顧みる。
「そうだな。この子らの中から、未来の英雄が現れるかもしれん。‥‥ちょっとだけならいいだろう」
「はぁ‥‥‥‥それでは」
隊長の許可を得た鎧騎士は颯爽とモナルコスに乗り込むと、子供らに危険が及ばないよう注意深く周囲に気を配りつつ、巨漢の腕を勇ましく振って見せた。
「‥‥‥‥‥‥‥‥うわあああ!」
「しびれるぅっ!」
「オレ、絶対鎧騎士になるもんねっ」
「あたしだって!」
そこへ、やにわに母親たちの威勢の良い声が轟く。
「こらーっ! あんたたちっ、いつまでそんな所で遊んでるんだいっ? さっさと隣村に移動しないと、兵隊さんたちにご迷惑だろっ!」
母親たちは子供らの首をひっ捕まえると、鎧騎士たちに軽く一礼してから、その場を早々に後にした。
いきなり静り返った村の広場で、鎧騎士がふと呟く。
「隣村に非難か‥‥‥‥村人たちこそ、我々が来る事を迷惑だと思っているでしょうね」
「仕方ないさ。村人がカオス兵に殺されることを思えば、‥‥命されあれば、人はやり直せる」
隊長は若い鎧騎士の肩をポンと叩いて、優しく微笑んだ。
●落書きするべからず!
そうして、一夜明けた次の日の朝のことである。
テント張りの仮宿舎に、鎧騎士の声が響き渡る。
「たっ、隊長〜〜〜〜大変です!」
「どうした?! カオス兵が動いたかっ!」
「いえ! そうではありません。そうではありませんが‥‥とにかく表に来てくださいっ」
鎧騎士の後を追い、モナルコスの前まで来た隊長は、驚いて思わず唸った。
「うぬぬ‥‥これは一体」
彼が驚くのも無理はない。なんとモナルコスの白い巨大な足に、赤や青色の『落書き』が所狭しと描きなぐられていたのだ。
意味不明の絵のようなものもあれば、しっかりと読み取れる字で「おばか。さっさと帰れ!」という暴言まであり、筆跡などから恐らく複数の人間の手によるものと推測された。
「落書きの他に、変わった所は無いのか? 不審物は?」
「はい。ゴーレムの操縦席を含め隈なく調べましたが、他には何も見当たりません」
「そうか‥‥それにしても、子供の悪戯のような、幼稚な落書きだな」
「我々への、単なる嫌がらせでしょうか?」
その場にいた兵士たちは、皆小さくため息を漏らした。
幸い、落書きに使われた塗料は水拭きで落とせる程度のものだったので、モナルコスに無様な傷が残ることは免れた。
それから、落書きの再発に備えて、夜間の警備はより厳重に行うようにと隊長から指示が下った。
だがそれから3日後‥‥‥‥。
「これで、3度目ですね」
「全く‥‥暇な奴らもいるものだ」
毎度しっかりと落書きされたモナルコスの前で、隊長と鎧騎士は揃って肩を落とす。
「しかし‥‥これ以上、悪戯者に振り回されては、敵との戦闘より先に我々の方が疲れてしまう」
「それに、カオス兵にもし夜襲でも仕掛けられては、この悪戯者たちにも危険が及びます!」
「よし! では、助っ人を頼むことにするぞ!」
隊長と鎧騎士は、冒険者ギルドへの依頼の許可をもらうべく、シフール便を使って早急に領主様の許可を取るのであった。
●リプレイ本文
●悪戯者たちの夜に備えて
「完璧やあぁぁ――――――――――――――――!」
ここは村の広場から少し離れた森の中である。
朝から元気いっぱいの皐月 命(eb8420)の声が響き渡る。
「こいつは凄い‥‥特に複雑な機器が付いてるわけやないのに、しゃべるわ、聞こえるわ、何でも来いや!」
「命さんっ、声が大きすぎだよ〜〜耳が痛いよぉ」
「了解、了解っ」
命はモナルコスの通信設備を確認すべく、広場から適度に離れた場所で音声テストを繰り返していた。
テスト要員として借り出されたティス・カマーラ(eb7898)は命の強引な指示に振り回され、朝からぐったり疲れてしまっていた。
「ティスさん、命さん、そろそろ会議始めますよ。降りてきて下さーい!」
「やったぁ〜〜これで開放される‥‥」
「うーん‥‥今後のためにもっと細かいデータを取らなアカンな‥‥後で皆にも協力してもろて‥‥」
「命さんっ!」
そこへ、迎えに現れたソフィア・ファーリーフ(ea3972)の喝が飛ぶ。
命とティスも加わって、全員揃った所で作戦会議と相成った。
「落書きかあ。僕がしたいぐら‥‥というのは冗談として、とにかく大事になる前に犯人を見つようよ」
「そやそや! 素敵でかっこよくてごっついゴーレムに落書きするような輩はマジ許せへん! とっちめてやらにゃ!」
と、息巻くティスと命。
「犯人が子供であれば、モナルコスが村から去らないよう敵の手によって落書きされていると装っているってこともあるわね」
「現行犯以外では言い逃れも出来ますから‥‥実際に、犯人がゴーレムに落書きしている所を捕えましょう」
と、エル・カルデア(eb8542)が提案する。
「では兵隊さんにはいつも通り警備してもらい、私達は各人配置について隠れて犯人の登場待ち。捕まえてから説得ですね」
「ごめん、俺説得は苦手‥‥でも、その他のことなら大いに加勢するぜ!」
マイケル・クリーブランド(eb4141)に続いて、シルビア・オルテーンシア(eb8174)も積極的に発言する。
「駆け出しですが、鎧騎士として私にできることがあれば遠慮なく申して下さいね」
「事件を穏便に解決する為、村と鎧騎士の方々の間で相互理解が深まるように、私の学んで来た学問を生かせるか試してみますわ」
エリスティア・マウセン(eb9277)も、得意の心理学を用いて参戦。今回の依頼成功に意欲を燃やすのであった。
●落書きの謎
「ゴーレムが落書き途中で動き出す‥‥これはいいかもしれないわね。連日落書きに成功してるから犯人も油断してると思うわ。ただし、足元を動かすと危ないので、動かすのは腕ぐらいにしておくわね」
モナルコスに乗り込む事になったシルビアはそう断ってから、更に言葉を続けた。
「落書きといえば子供の悪戯と連想してしまいますよね。でも、『複数の人間の手によるものと推測』とあることで、もしかしたら犯人は大人かと思うのですが」
「読み取れる字で落書き‥‥てのも気になるよね。地方の識字率を考えると、それなりに学がある人が絡んでいることになるからね」
シルビアの意見にティスも賛同する。
「動機としてはゴーレムがあるとその周囲が戦場となる可能性があることかしら」
「確かに、村全体の意思の様に思える節が有りますね。少々厄介な展開かも知れません」
「私も子供達とは、別の意思を感じます。恐らく初犯は子供達で、鎧騎士の方々が迷惑そうにしているのを見て、村の大人が便乗‥‥閉塞したコミュニティの中では、よそ者を嫌う心理が働く事が多くあるので、今回もそのケースかと」
エルとエリスティアも、『落書きの謎』について深く思索をめぐらせる‥‥。
「んー。子供らはゴーレム見て喜んどったんやろ?」
「ええ、兵士たちの話だとそうなります」
「ウンウンそやろ! 子供はそうやないとな! かっこええモンには憧れる、素直な心でおらにゃあな!」
命はいつものように声を張り上げたが、ふいに俯くといつになく気弱な声で、その先を続けた。
「ゴーレムに子供が憧れてる事に、親御はんらが危機感持ってるんちゃうか‥‥。かっこええちゅうても、やっぱ戦争の道具やさかいになぁ。子供を戦さに取られてまう。そんな風に思ったんちゃうかいなぁ」
命の言葉に、一同がしんみりと黙り込む。
「せやけど。こいつらは‥‥ゴーレムは、お国の為に、みんなを護る為に戦ってる騎士はんらの鎧で武器や。今や無くてはならんものなんや!」
辛そうに項垂れる命の肩をポンと叩いて、シルビアが明るい声を上げる。
「落書きに使われた塗料から拾える情報があるかもしれません。私は今からそちらを当たります」
続いてソフィアも。
「私も、植物に関する知識で何かわかるか調べておきますね」
「僕としては、村の人たちにさりげなく聞き込みをやりたいね」
と、ティス。
「俺も村の子供らと鬼ごっことかで一緒になって遊んで、それとなく色々聞き出してみよう。珍しい俊馬は子供の警戒心を解くのにも役立つだろうしな」
「それなら僕は、空を飛んで見せたりして、村の移動やらで不安な気持ちになってる人たちの気を紛らわせてあげたいな」
マイケルとティスが互いの顔を見合わせて頷く。
それぞれの持ち場も確認し、冒険者たちは一端解散した。
●状況開始!
夜がやって来た。
シルビアが搭乗しているモナルコスの背後にはマイケルとエリスティア。やや離れた岩場の影に命。
犯人が通過しそうな道の岩場にエル。彼は優良視力が使えるので、犯人の動きを見逃す心配はない。
ティスはモナルコスから少し離れた木の上で待機。犯人が落書きを始めたら、リトルフライを初級で高速詠唱して一気に飛び込む作戦だ。
残るソフィアは、広場近くの森入口脇でペットのミント(ボーダーコリー)と共に隠れる。犯人が森に逃げ込んで来た時のための待ち伏せである。
「近眼なんで、夜の見張りはつらいなぁ‥‥」
と、ブツブツ文句を言う命を除いて、全員気合十分にそれぞれの位置に付いた。
やがて――――――――。
いつも通り警護の兵士が交代の準備のため一瞬持ち場を離れると、暗闇に紛れながら、案の定モナルコスの足元に何かが近づいて来た。
マイケルは手にしていた弓をギュっと握り締める。勿論矢を放つつもりは毛頭ない。犯人への脅しに使うのだ。
「弓矢は、射られれば一撃で死ぬかもしれない武器だ。犯人がこいつに恐怖を抱いて大人しく投降してくれるといいんだが‥‥」
「慎重に行きましょう」
犯人は体格のごつい大人かもしれないのだ。エリスティアも汗ばむ手で用意してきたスタンガンを握り締めた。
――――ゴソゴソッガサゴソ――――ぴちゃっ―――カチャカチャッ――――ゴソゴソッガサゴソ――――‥‥
何やら、モナルコスの足元で奇妙な音が聞こえ始めた。すると‥‥‥‥モナルコスが吠える!
『私の足に悪戯する奴は誰だああああ―――――――――――――――――っ!』
●喋るモナルコス
「ひっっ!」
「ゴーレムが喋ったよぉ!」
「キャ――ッ!」
「うっそ〜〜!」
「怖いよ〜〜〜僕じゃないよ〜〜〜っ!」
かん高い子供の声が、暗い夜空に轟いた。
「うわあ!眼っ、メ‥‥ガネぇぇ、どこやどこや! そこのぉ、ちょい動くなぁ! 踏んづけて壊したら弁償やぁぁ! 」
子供たちの声に混ざって、なぜか狼狽する命の叫びも聞こえてきた。恐らく、見張りの途中で居眠りでもしてしまっていたのだろう‥‥。
「こ‥‥子供?」
「大人じゃなかったの?」
「‥‥おいっ、ちょっと待てって!」
弓を手にしたまま、モナルコスの後ろから出て行ったマイケルを、暗闇からいきなり鋭い拳が襲った。
ふいを突かれて思わず地面に倒れこんだマイケルの上に、さらに黒い人影が覆い被さる。
「お前らは、すぐそうやって武器を使いやがって‥‥! 一体、どこまで弱いものいじめをすれば気が済むんだよっ!」
「‥‥んだとおー!」
マイケルは、勢い良く体を起こすと、自分の上に乗っかっている影の胸座辺りを掴んで、鋭いパンチをお見舞いした。
「テッ‥‥‥‥ちっきしょー!」
「素手でこの俺に勝てると思ってるのか! この乱暴者がっ‥‥!」
「マイケルっ!」
暗闇の中でボコボコと打ち合う男たちの間に、モナルコスを降りたシルビアが慌てて割って入る。
そこへ、ランタンの灯りと共に、他の仲間たちも駆けつけた。
「子供たちは皆、捕まえましたよ!」
「マイケル君たちも、もうそれくらいにしたら〜?」
「え‥‥‥‥‥‥そうなの?」
灯りに照らされて浮かび上がったのは、5、6歳の子供たちと15歳位の少年だった――。
●小さな者たちの抵抗
「こんな夜中に森を抜けてくるなんて‥‥皆のお母さんは心配してますよ」
シルビアが優しく声を掛けるが、マイケルに殴られて顔を腫らしている少年を筆頭に、子供たちはだんまりを通す‥‥。
「そうやで、悪戯なんかしとらんと、まずはおとん、おかんを護ったる事を考えぇな 」
「‥‥父ちゃんも母ちゃんも、おらんわいっ!」
「え?」
「‥‥どういうことだろう」
しかし、またも子供たちは黙ったままで、目の前にそびえ立つモナルコスを睨んでいる。
「理由をちゃんと話してもらうまで、僕らは諦めないからね」
と、ティスも負けじと、子供たちの目の前にでんっ! と座り込む。
――――――――――――――どのくらい時間が経っただろうか。
刹那、キュ〜〜ンと子供たちの中の『誰かのお腹』が鳴る音がした。
「‥‥お腹、空いちゃったよね」
ソフィアが微笑むと、子供たちは根負けして皆一斉に泣き出した‥‥。
「お姉ちゃん‥‥遠くの町に行っちゃったの‥‥せんそうで畑無くなっちゃったから」
「うちの母さん、病気でずっと寝たきりで‥‥動かしちゃだめだって‥‥なのに! 兵隊さんに無理矢理連れて行かれちゃって‥‥!」
「父ちゃん、町に行ったきり帰って来ないもん! すぐ戻るって‥‥約束したのにっ‥‥」
涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、子供たちが訴える。
「こいつら皆、犠牲者なんだよ」
ずっと口を開かなかった少年が、ぼそりと呟いた。
「戦争で家族と離れ離れになった奴らばっかだよ。大人はいいよ‥‥淋しくたって辛くたって生きていける。でもこいつらは‥‥!」
「‥‥でも!」
「お兄ちゃんを苛めるなっ!」
「苛めるなっ!!」
少年を説き伏せようとした冒険者たちに子供たちが、一斉に立ちはだかった。
「どうやら、今回は私たちの負けですね」
エルが小さな戦士たちの前で降参を認め、他の仲間もそれに倣った。
――すると、事の次第を影からずっと見守っていた軍の鎧騎士が少年の前に進み出た。
「君たちの事に気付いてあげれなくて悪かった。‥‥すまない」
鎧騎士は潔く頭を下げた。
少年は気まずそうに俯くと、黙ってじっと地面を見つめていた――――。
●落書きしよう!
「なんだか色々考えさせられる事件だったよね〜」
と、ティスがテーブルに頬杖を付きながらぼやいている。
「カオス兵の残酷さも、兵隊さんたちが皆を守ろうと一生懸命なのも、あの少年には初めから分っていたんですよね」
と、ソフィアも同じ格好でぼやいてみる。
「それでも、持って行き場のない思いってのはあるわけで。子供ならなおさらだよな」
少年を殴ったことを、いまだ反省しているマイケルもぼやく。
「子供達に、単に戦いに憧れたらアカン、って言うたろーと思とったけど‥‥なんや言い損ねたわ 」
命もまた、浮かない顔で呟いた。
「私も鎧騎士の誇りを伝えるつもりだったのですが‥‥本物におかぶ奪われちゃいましたし」
エルもまた浮かない顔で小さなため息をついた。
すると、エリスティアとシルビアが、目をキラキラと輝かせてテーブルに戻ってきた。
「皆さん、朗報です!」
「作戦、成功です」
「?」
実はエリスティアの提案で、鎧騎士の方々にも協力を願って、『モナルコスの足型模型』を村に設置したのである。
この模型は落書き専用で、どの村の子供たちでも、自由にガンガン落書きしても良いとのふれも出した。
「すると子供たちは大喜び!」
「子供に対しては、別の興味対象が有れば、和解が可能と考えました」
つまり‥‥戦争という厳しい環境の中でささくれ立ってしまった心のケアをするために、落書きを利用しようというのだ。
勿論この方法が万能というわけではない。が、少しでも子供たちの笑顔が増えるのは、喜ばしいことだ。
「ゴーレム部隊の皆さんも偵察で張り詰めているので、たまにはゴーレムを見に来た子供と遊ぶのもいいですよね」
「僕も遊んで来よ〜っと!」
冒険者たちにも、ようやくいつもの元気が戻ったのであった。