【鏡雪の欠片】合同合宿 真冬の陣
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■ショートシナリオ
担当:Urodora
対応レベル:フリーlv
難易度:やや難
成功報酬:5
参加人数:8人
サポート参加人数:2人
冒険期間:02月18日〜02月25日
リプレイ公開日:2007年02月27日
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●オープニング
●講習会
「久しぶりだな君」
中年ギルド員は、今回もまた講習会にやって来ている。
この講習会の目的は、「駆け出し冒険者の依頼放棄を阻止する」
なのだが、どちらかというと、その後の懇談会目的で皆やってきているようだ。
「は、はい」
ギルドの偉い人に挨拶された中年ギルド員は、とまどいつつ返した。
「前回に続いて君に朗報がある」
偉い人の微笑み、嫌な予感がする。
「引き続き企画された新人向け合宿の担当が君に決定した。喜びたまえ」
「・・・・そ、そうですか」
「今回は、一つ面白い趣向を用意した。張り切って合宿して欲しい」
上役のプラスαは、たいてい有害だ。そんな風に中年ギルド員は思いつつも、とりあえず合宿の係員を受けることになったのだった。
●合宿募集
告知
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来たる××日から●×日にとある雪山近辺で雪山合宿を行います。
新人冒険者の皆さん、ぜひご参加ください。
新人を指導してくれるベテランの方も大歓迎です。
当ギルドからも係の者が参加しますので、何か質問がある方は、遠慮なくぶつけてください。
答えられる限りできっと答えてくれるはずです。
雪山は結構ハードな世界です。眠るときっと負けです。
おやつは30Cまでです、ペットも危険でないのは可。
炊事洗濯はみんなでやります。料理が得意な人も大募集。
防寒着関係の無い方には一時貸し出します。
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雪山か、雪中行軍とかするのだろうか? そういえば最近その近辺で氷の妖精を見ると聞くけれど会えるのだろうか・・・・そんなことを思いつつもギルド員は準備を始めるのだった。
★★★
【注 ここから下は、お約束のテンプレートです】
新人の皆さん、はじめまして。そうでない方はこんにちは。
ここからは、ギルド専属記録係の一人である私が冒険を始める上で
注意する点をいくつかお話します。これからの冒険者生活に役立ててもらえれば幸いです。
●技能について
始めに何を覚えたらいいの?
ロシアはゲルマン語文化圏ですので、まずゲルマン語を取得することをおすすめします。
それがないと会話できませんので、もしくは現代語を幅広くでもよいですが、技能を向上するのが大変ですのでお好みで選びましょう。
何も分からないどうしよう?
そういう場合「調べなさい」と言いたいところですが、ぶっつけ本番。
依頼を請けて、他の人に聞いても良いと思います。もしくは、酒場に行くと初心者に優しい人が飲んだくれているときがありますので、そのテーブルを訪ねてみるとよいですよ。
ただ忙しい人も多いので、冷たくされたからってしょげないでくださいね。
記録係はあなたの味方ですから、頑張って依頼を遂行しましょう。
では、次に依頼に参加する流れを
★依頼参加チャート★
1、依頼に参加しました。依頼の開始日(締め切り)をチェック。
2、挨拶しましょう♪
3、時間が取れる人は、仲間と依頼解決について相談してみるのもよいですよ。
4、依頼を解決するために自分ができそうなことをまとめましょう(プレイング)。
はじめに、「頑張るぞ」や自分がどんな人なのか紹介する程度でも良いので
送っておきましょうね。
私は記録係なので、どこからどうやって出すかなどは分かりません
調べたり、周りに聞いてみてください。
5、そろそろ出発のようです。今回やりたいことをまとめて送ります。
6、依頼で起こったことが物語として記録係から報告されます。
遅刻や病気で依頼に参加できないよう気をつけましょう。
せっかく参加したのですから。
●キエフガイドマップ
ここキエフには冒険者ギルドの他にも色々な施設があります。
ちょっと迷いやすいですけれど、いくつかおすすめのポイントを紹介しますね。
・マリンスキー城 宮廷図書館
たいていの情報はここにあるといいます。
何か疑問があったら一度訪ねてみましょう。
・冒険者酒場「スィリブロー」
キエフの冒険者たちが、たくさん集まる酒場です。
有益な情報があったりコミュニケーションがとれるところです、ただし礼節を忘れてはいけませんよ。冒険者とはいえ最低限の礼儀は必要ですから。
他にも、エチゴヤ、武闘大会を開催しているコロッセオなどもありますので、ぜひ訪ねてみてください。
それでは、皆さんのキエフでの生活が有意義なものになることを祈りつつ、このへんで話を終りとさせていただきます。
●リプレイ本文
●オープニング
雪が在った、そして人が・・・・死んだ。
「いったい誰がこんなことを? 薔薇に埋もれているぞ」
中年男は、まばらに生えた髭に手をやった。防寒着の内に汗が滲む。
「誰でしょうね、全く困ったものです」
妙に礼儀正しく落ちついた男はそれを聞いて返す。
「でも、不思議ですわね、こんな山の中、それも冬に薔薇がたくさんあるなんて??」
お嬢様は、触れてはいけないことに触れた。
「酒、酒、酒は百薬の長、飲めば飲むほど若返る」
「だいたい、あたしは好きで禁欲してるわけじゃないんですよ」
「駄目ですよ二人とも、健康の基本は、節制からです」
何も気にしていない三人の僧侶は、ちょっと場違いなまま酒宴をしているようだ。
「さて、雪山で御座るか、真冬の登頂は危険極まりない。しかし戦う準備は万全で御座るよ、ファイトミー」
ニヤリとニヒルな笑みを浮かべた河童さんも相変わらず元気のようだ。
「あらあら、みんな困ったちゃんたちねー、アタシがみんな食べちゃうぞ☆」
新種の兵器、お姉さま言葉使いの男性を発見した、即刻退避せよ。
ひとまずこれより始まるのは
【雪山合宿殺人事件】
『出演』
酩探偵 中年ギルド員
礼儀男 セツィナ・アラソォンジュ(ea0066)
お嬢様 ロザリー・ベルモンド(ec1019)
三羽僧侶 マイア・アルバトフ(eb8120)、ベアトリス・イアサント(eb9400)、ヤグラ・マーガッヅ(ec1023)
河童 磧箭(eb5634)
新兵器 マティア・ブラックウェル(ec0866)
華麗な死体 虎杖薔薇雄(ea3865)
提供 冒険者ギルド有志
「はい、そこまで。んーいまいちだね、中年さん。やっぱりこの企画は無しね、ふつーに合宿に行って、行って、次の企画考えておくから」
やるだけやって劇の演技指導をしていたギルド員Qに駄目出しを喰らいました、どうやらこの企画は没のようです。
「ってことで、よし、雪山いくぞー! お前ら」
「えー台本憶えたのに」
ギルドのわがままも大概にして欲しいと思いつつも、皆で大人しく雪山へ向かうこととなったのでした。
その頃、放置されていた薔薇雄は雪に埋もれながら。
「ふ・・・・死体の私も美しい。あぁ闘死を思い出す、出華檀洲の美しさ」
さて、見なかったことにして、とりあえず雪山へ向かうとしましょう。
●やまはーしろがねー
ここは山小屋お外はビュービュー。いわずとしれた吹雪のようです。
「ってことでー初心者なぜなに質問ターイム」
ぱちぱちぱち。中年の発言の後、散発拍手が続きます。
オンボロですが、なんとか利用できそうな山小屋へ息もたえだえに、たどり着いた一行。次のミッションは雪中行軍の予定でした。けれどこの吹雪では何もできそうも無いので、時間潰しに冒険イロハについて話すことしたようです。
「では、僭越ながら私が最初に、皆さんはなぜ冒険をしているのでしょうか?」
いきなり核心をついてくるなんて、セツィナ・アラソォンジュ、老成さんですね。鋭いというか、それは最後の質問にしてくれというか、とりあえず答えを聞いてみました。
「アタシは弟を追手、冒険してるかも、ちょうど彼も今冒険中だし♪」
弟のことを話す時のマティアは妙に嬉しそうです。その「追手」というところが、何かターゲティング完了的感動を覚えるけれど、単にちょっとした行き違いかもしれないので、あまり気にしなくて良いですよ。
「わたくしは、適当に船に乗ってみたらロシアにたどり着きました。冒険は弱きを助け悪を挫くためかしら」
小首をかしげながらいうあたりが、お嬢様ぽいロザリー。これは推測ですが、きっとおうちの生活が退屈すぎて、冒険者を目指したなどが本音のような気もします。執事のナントカさんなどがそのうちやって来て「ロザリーお嬢様帰りましょう」「いやよ、わたくしは帰りません」などと話がそれなりに盛り上がるのかも、勝手な脳内ストーリーですけど。
「そう言っている間に晴れてきたな、じゃまた後にして、とりあえず飯の準備をしよう」
中年の独断により残る数人の回答は雪山の彼方へと消えました。次に待っているもの、それは・・・・。
●宴会
毎度恒例となりました、宴会のお時間です。
ギルドへの不信? から妙に警戒している磧箭。いくらなんでも初心者対象合宿で遭難するわけはないと思います・・・・しかし周囲の様子を探り行った彼を待っていたのは。
ここはどこだ?
「誰かいないでー御座るかー」
遠くに見える雪山。そこに河童の声だけが響きます。こんな山の中で一人いや一匹? 凍りついてしまうのでしょうか、春まで彫像で冬眠です。ああ、雪山強行軍、進むも白く・・・・。
「って磧さん、何やってるのかしらね」
「なんでしょうね、先ほどからグルグル回っています」
マティアとヤグラの視線のちょっと先でプチ遭難している磧箭の姿、一部分だけ風で視界不良のようですね。
「助けにいかなくて良いの?」
ベアトリスから酒を奪い、禁酒を勧めつつ自分が飲み始めたマイアはそれとなく周りに視線を送りました。
「いいんじゃない、面白いしさ」
今回からアラクレリック改め、ヒネクレリックに改名されたベアトリスは、マイアの禁酒をかいくぐり三本目の発泡酒に手をつけています。そういえばヤグラがベアトリスに食料について色々道中聞いていたようですけれど、雪山に生鮮食料は・・・・ああ、あった、、ありました。
「雪山・白銀・美しい、何もかもが私を祝福している、あまりの鬱くしさに卒倒してしまいそうだ、さぁ動物達よ出ておいで、この華やかな虎杖薔薇雄の前に」
微妙に当て字になっているけれどきっと新境地開拓でしょうか? 今気づいたのですが薔薇雄はジャパン出身のようです。それなのに金髪? もしかしてカツラ? それとも染めているのですか? あまりこのあたりを突っ込むと法規制にあいそうですし、見て見ぬふりをしつつ、動物は・・・・栗色の鼠が一匹いました。けれど、ヤグラにこれを調理する度胸は無いと思われます。だってそれはマーガッヅ家への反逆行為です。
これについて、一部にしか分からないのでは面白くないので、ちょっと説明を加えますね。
マーガッヅ家とは、ヤグラが所属する一族のことです。家系図が無いと正直把握不能ないっぱい一族です。でも、大家族って養うのが大変そうですよね。その中の一人に栗鼠好きで、栗鼠モードに変身して活動する人物がいるので反逆かも? あ、今気付きましたけれどヤグラは他の兄弟姉妹を知らないようなので食べてしまうかな。
ただ、鼠って美味しいのでしょうか。それ以前に食料として認識されないような気もするのですが。
といいつつも酒宴は続いています。
ベアトリスは、相変わらず飲みまくっています。それを見たお友達の二人は
「ベアトリス君、まだ若いのにこんなにお酒ばっかり呑んで、没収、没収あたしが飲む! 大体貴女、白のクレリックの自覚はあるの? 自分のやった都合の悪い事は何時も忘れるようにしてるんでしょう、ぐび」
「お、おい。それ一番大事な奴だぜ」
「何よーあたしが呑んで駄目なわけ、白だからっていい子ちゃんばっかじゃないのよ」
酔っ払いに説教されても・・・・マイアの手にはベアトリス秘蔵の神酒「七徳保寿」が握られていて、このまま一人で飲み干す勢いです。
「この鼠どうしましょうか? お酒漬けにして焼くと美味しいのですか、それより二人とも漬け込むお酒がなくなっちゃいます、駄目です。健康は大事ですよ」
笑顔なのは良いのですが、不用意に鼠を食べると色々ヤバイ病気になる気もしますけれど・・・・ヤグラ君、君の食物知識を疑ってしまいます。
「これが保存食ですの・・・・お味はどうかしら」
「ロザリーさんは、保存食を食べたことがなかったのですか、それは珍しいですね」
「そうなの、箱入りちゃんってやつかしら、これまでどうやって生活してきたの」
そんな風にのほほんとしている、この合宿をまともな講習だと思って参加したロザリー&セツィナ&マティアとその他の人には残念ことに、言わなければならないことがあるのです。
この合宿は普通の合宿ではありません、ってもう半ば理解しているとは思いますけれど。
「ん、講習。お前らあの張り紙を見て何も感じなかったのか? これは実地体験、冒険ツアー。習うより慣れろだ。例えば、あの雪山をバックパック一つ背負って登るとかだな」
中年は、自分では出来ないことを他人に強要するのが好きな性格のようです。そんなことしたら山の藻屑となります。
「ミーはここで御座るよー!!」
何か緑色の者が視界に入った気がしますけれど・・・・次へいきましょう。
●やって来た教官
そんなこんなで、色々あった雪山合宿もそろそろクライマックスのようです。
そしてそれは小規模の雪崩が山のほうで起こった後、山小屋へやってきました。
「ヘイヘイヘイ、ジーザス・ジーザス・ヒートエンド。熱い、熱いぜ、この雪山。仮眠凍死バディ! 皆様を夢と冬眠の世界へ誘う山田AFROとは私のことだ。ようこそ、ようこそ、悦び組の諸君」
特に記憶しなくてよいのですが、ダンス専用ギルド員の山田さんがギルド上層部より派遣されたようです。容姿については想像にお任せしますね。当然あんぐり口をあけている仲間の中で一人妙に喜んでいるのは
「美しい、踊る私もきっと美しい。ああ、箪笥・箪笥・箪笥」
薔薇雄さん、ダンスですよ。
予想外の展開ですが、ここからはダンス特訓になります。唐突、そんなの聞いてない? そうですよね、でも仕方ないんですよ、現実なんてそういうものです。
「振り付けは、このAFRO直々にレクチャー、ううんいいねえ、ナイスティング素材たち、特にカマーと河童の君。ペア・ペアでダンシングフォールドユー」
一応説明しますが、カマーはマティアで河童はそのままです。何の合宿か分かりませんが、とりあえず逃げることは許されません。だって合宿にダンスは付き物ですから。
「箪笥の例苦茶阿を美しい私もしよう。ちなみに例苦茶阿とはかの華仙の大人晃茶阿(ティーチャー)が無理難題を出され (略) 知られていない、さあ集えクドネシリカの名の下に」
説明の大半を大人の事情で略された薔薇雄がステップを踏み始めます。
それでは参りましょう。
「はい、はい、さあ、さあGOーリスン」
『恋は氷点下』 歌 「フロストフェアリー with 合宿ダンサーズ」
吹雪の真ん中 君の姿をおっかけよう
振り返らないで逃げていくなんて 照れているの?
雪山で出会うみんな みんな
抱きつくたびに凍っちゃう
(ほんとは、ずっと君を待ってたんだ)
だ・か・ら
アイスコフィン 【いぇーい☆】
アイスコフィン 【いぇーい☆】
アイスコフィーン↑ 【いぇーい☆ いぇーい☆ いぇーい☆】
思い切って氷柱化 真冬の恋は氷点下 動かないもんドキドキタイム
これでずっと一緒ダヨ♪
※注()セリフ 【】 コーラス
・・・・あれ、いつのまにか氷の妖精が混じっていますね。とりあえずバックダンサーの皆さんとフロストフェアリーの合作によって見事、箪笥強化合宿? は成功したのでした。
●下山
こうして合宿は終りを告げました。ちなみにヤグラのランタンはフロストフェアリーの戯れアタックよって破壊されたことは秘密です。彼らは合宿をやり遂げた感動というより、疲労感を感じつつ、雪山下山を始めるのでした。
「綺麗よね、妖精って」
マティアは雪の中を飛び回る、ロシア固有の妖精フロストフェアリーを眺めつつ言いました
「というか、妖精ってのは敵じゃないのか? 奴等は見た目によらず邪悪だぜ」
ベアトリスは言うことは確かですが、あの妖精は普通じゃないので良い気もします。そんな二人に妖精はひらひらと飛んできて
「ね、女王様とはぐれちゃったんだー、どこにいるか知らない?」
そんなことを言われても、この二人が知っているわけは無いので首を横に振ると
「ちぇ、役タタズ。つかえねー」
なにやら、物凄く口の悪い妖精です。
「可愛くないわね、お仕置きよ! 母なる大地に連なる親愛なる友人達、我が意に応え、その力示せ。さあ、喰らいなさい」
特に意味も無くマティアが唱えましたが、枯れ木さんから伸びた枝を妖精は素早く回避して無害のようです。
「まあ、邪悪つうより、性悪だな」
そんな二人を置いてフロストフェアリーはどこかに飛んで行きました。羽ばたく姿を見送りつつ、あの子も無事妖精に出会えたのかしら・・・・。
マティアは、ふとそう思うのでした。
そういえば、山田さんが帰り際に何かプレゼントをしていったようですが、たいした物ではないでしょう。
ということで、ギルドについた一行は別れ際の挨拶の時間です。
「色々な意味で、勉強になりました。次は私の古代語魔法講座を是非」
はじめに挨拶をはじめるセツィナ、きっとそういうものは、真っ当な講習会でしたほうが無難かもしれませんね。
「今回の合宿で私が冒険者としてやっていけると思って下さったなら、何かの縁で同じ依頼を請けた際は宜しくお願いします」
そう言って、彼は一礼すると去っていきました。
「寒かったですわ・・・・寒すぎて眠ってしまうところでした。眠ると負け・・・・眠くない眠くない眠くない・・・・うとうと、は、立ったまま眠ってしまうところでしたわ。でも、冒険者って色々大変ですのね。ダンスまでやるなんて」
普通はダンスはしませんよ、ロザリー。受けた依頼があれでしたね。
「ま、楽しかったからいいじゃん、いいじゃん。ただ酒が無くなったな」
「だいたい、ベアトリス君は飲みすぎなのよ」
今回は、ほとんどマイアが飲んだ気もしますが
「鼠は食べ物ではないのですね。妖精は美味しそうでしたが、以後気をつけないと」
ヤグラは相変わらずにこにこしています。ただ、妖精も食べ物ではありませんよ。彼の手料理がどんなのかちょっと興味があるのですけれど、鼠ステーキは嫌ですよね。
ってことで、ロザリーと三羽僧侶も帰って行きました。
「そろそろ、ミーも帰るで御座るよ」
「アタシもこのへんで、磧さんも無事で良かったわ」
磧箭は遭難しなくて良かったですよね。色々と処理が大変ですし。
さて、最後に残ったのは
「これから厳しい冒険者という旅に出る諸君、君たちは美しい。この美しき薔薇雄も君たちの門出を祝福するよ。旅立ちの時は美しい 明日への酢汰亞斗」
言うまでも無く、彼でした。
薔薇雄の見送りにより、新しいスタートを始めた新人冒険者のみんな、これから色々あるだろうけど頑張ってください。ああ、ダンスはきっと無いので、そのあたりは安心して良いと思いますよ。
それでは、これからの冒険者生活へ向けてグッドラック☆ キエフへようこそ!
了