【MMO】 真っ黒卿の罠
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■ショートシナリオ
担当:Urodora
対応レベル:フリーlv
難易度:易しい
成功報酬:0 G 65 C
参加人数:10人
サポート参加人数:2人
冒険期間:03月29日〜04月03日
リプレイ公開日:2007年04月06日
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●オープニング
●次回予告
「みんなのアイドル書記長です。まるごとたちの活躍どうだった?」
「どうみても、君はアイドルという柄では、うぐぉ」
「部長は黙ってて、じゃ予告いきまーす」
からくも雪山から羊毛を取り返したMMOたち。
しかし、それを知った魔王は全身真っ黒なまるごとに身を包んだ刺客を呼び出す。
「ゴーホー」
「よくぞ来た、真っ黒卿」
「ゴーホー」
「・・・・苦しいのか」
「ゴーホー」
「言葉が通じんではないか!」
意思疎通ができない、魔王と真っ黒卿。とはいえ、真っ黒卿の力は強大だ。その彼を前に、MMOの力は通じるのだろうか?
次回
「真っ黒卿の罠?」
ということで、始まり、始まり。
●次回
昔々、キエフの近くに一人のまるごと巨匠が住んでいたそうな。
まるごとの王者と呼ばれたその巨匠は、数々のまるごと衣装を作り出し、世に送ったと聞く。しかし、時は流れ、まるごとを愛好するものたちにその名を忘れられた。
そして今、キエフに蘇った素敵ストーリー。
選ばれしまるごと勇者を復活させるべく活動する、我らがまるごと課外活動部、MMO!
この物語は、MMOと復活した魔王の戦い? その軌跡である。
伝説の羊毛を手に入れたMMO、その前に新たな問題が立ちふさがった。
「戦隊、学園・・・・」
「部長、何やってるの?」
キエフのはずれにある、いかにも安っぽい小屋の中に、いつものように部長と書記長がいる。部長は何やら単語が書いてある木片をさっきから一生懸命眺めているようだ。
「いや、今回はどれでいこうかなと思ってな」
まるごときのこを着用した初老の部長。その姿を見て色々な単語が脳裏に浮かぶが、大人の事情に触れるといけないのでご想像にお任せしよう。
「・・・・ラブコメは無いのかあ」
「君はいったい、まるごとに何を期待しているのだね? 書記長」
「せつないロマンス」
まるごと猫かぶりを着用した書記長は、意味もなく頬を赤らめた。
「ドキドキしたいお年頃かね?」
「うん、だって乙女だもん」
「どうみても、君は乙女という柄では、うぐぉ」
何かさっきも見た光景だが、とにかく今回の問題について早急に話そう。
どうやら届いた【挑戦状】らしい
ゴーホー、ゴーホー、ゴーホー?????
「・・・・部長、なんて書いてあるの」
「織機を扱える職人は預かった。MMO諸君、職人を助けたくば、雪山まで来い。じゃな」
「よく分かるね?」
「年の功という奴だ。ともかく、まるごと勇者を織ることができる職人タロウさんが誘拐されたようじゃ、それを救うのが今回の目的だ」
「何か、とってつけたような名前」
「細かいことを気にするな。時キタレりMMO部員を召喚する時じゃ!!」
『今回の部活動』
今回の部活動は、真っ黒卿に捕らわれた職人タロウを救出するのが目的のようだ。真っ黒卿は、魔王の片腕ともいえる闇のまるごとである。その力は強大だ、倒すのはきっと困難だろう。
しかし、その身に眠る熱いまるごと魂で、困難をあたっくふぉーゆー、まるごとハートでロッキングオン。
今こそ君たちの手で、まるごと世界の危機を救うのだ!
入部規則
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第一条
まるごとシリーズのどれかを必ず着用すること。
無い人には活動中のみ、貸し出します。
まるごとおーが
まるごとどらごん
まるごとホエール
まるごとオオカミさん
まるごとウサギさん
まるごとクマさん
あたりはいっぱいあるので複数貸し出しできますが
他のまるごとは在庫一品ものなので、喧嘩はしないでね♪
特例
ミミクリーで変身して防寒服を着ているのもとりあえず許可。
獣耳バンドに防寒服も、まあいいかな。
第二条
もれなく、まるごと部員の証「バッジ、腕章、ワッペン」(称号)などがもらえますが
いらない人は返却しましょう。
※補則
MMO部員の称号をお持ちの方はもれなく
「○○MMO」
「MMOなんとか」
例
「MMO将軍」
などに変更可能です、ご希望の方はどうぞ。
第三条
活動中はみんな仲良く。
第四条
まるごと世界の危機を救う意気込みを忘れない!
注釈
一応戦闘はあるようですが勝っても負けても、怪我はしません。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
●リプレイ本文
●じゃ、はじめまーす
まるごと課外活動部本部、まるごとハウスではあいかわらず、ファニーな奴等が活動中だ。今日も全国のまるごとラーたちに向けて、無作為テレパシー、言うなれば思念の雷を発射している。
日常は普通の生活をしている冒険者たちの罪深き日々を忘れさせ、まるごと色に染めるという、その雷。傷つくくらいなら、最初からシラナイふりをすればいい、きっとそんな日々はいつか過去になるんだ。今日から君も退屈な毎日を捨てて可愛いまるごと集団。 なんだか展開がメロウなのは、青い空に涙したせいさ、そうさ、そうに違いない。
さあ、切ない明日に向けて、れっつトライ・トライ・ふぉみー。
合言葉は M・M・Oーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
「はい、ということで、進行は書記長でおおくりしまーす☆ 今日もMMOに届いたお友達のおてがみを紹介、紹介。えーと最初は、キエフ在住の皇茗花(eb5604)さん21歳。まるごと初心者で緊張している、着用はハート。のコメントつきですね。がんばってください。質問は」
『バナナはおやつに入るのか?』
「・・・・この国でバナナは売ってるのかな?」
部長がグレーゾーン・マークを出しているようだ。
「えへへー、あたしにはわかんないので、パス、パス。それでは、次のお友達」
『彼氏が鈍感すぎて辛いです。なんとかしてください。エリヴィラ・アルトゥール(eb6853)』
「どうやら恋するMMOさんのようです。うん、うん辛いよねー。そういう鈍感男といい仲になるにはこれ、デデデッテー『妖精印の粉』貴重品だから手に入らないけど手に入れてアタック、アタック」
書記長は何かの粉を取り出した。愛の秘薬らしい。振りかけるより溶かして飲ませたほうが効きそうな気もする。色々と裏技なので危険な気もするけど。
「お、そろそろ時間、時間。それじゃ今日のエンディングは、お揃いのまるごとぎんこに身を包んだMMOシンガーのフィニィ・フォルテン(ea9114)&リュミィちゃんでーす。拍手、拍手。バックダンサーは、まるごとトナカイでおなじみのミィナ・コヅツミ(ea9128)のコンビ。それではフィニィちゃん、よろしく」
※特設会場、庭とも言う。
用意された特設会場に、お揃いのふわふわ銀色のぎんこを着た二人が立つ。棒のようなものを持つフィニィ、そしてリュミィ。その後ろには、すでに準備OKのトナカイミィナが軽快なステップを踏み始めているようだ。
「みんな、ありがとう!」『ありがとう!』
うぉぉぉ、フィニィ! フィニィ! フィニィ!!!! F ・ I ・ N ・ I フィニィー!!
知らないうちにフィニィ親衛隊ができたようだ。このノリ夏開始・・・・いや懐かしいの間違い。
「それじゃ歌います」『歌います』
〜みんなまるごと Side-M〜
まるごときてれば おともだち♪
みんないっしょにあそびましょ
げんきに はしろうおにごっこ
みんなはどこかな かくれんぼ
なかよくたのしく ひがくれて
ゆびきりげんまん
またあした
まるごとずーっと おともだち♪
〜END〜
まるごとバンザーイ!!! フィニィ・フィニィ・フィニィ・フィニィーーーーーーーーー!!
熱狂覚めやらぬ会場より歌唱と踊り終わります。
「凄かったね、そろそろエンディングの時間みたい。この思念の雷は、まるごと愛する皆のために贈られています。MMO部員絶賛募集中、キエフまで来てね、あたしもまってるよ☆ 提供・MMO財団でおおくりしました。部長の個人的なお財布ともいうけど・・・・それじゃまたらいしゅー」
本当に毎週贈られているのか、受け取っているしている人がいるのかも気になるが、とりあえずMMO本部よりの無作為テレパシーは終わったようだ。
そのライヴを眺めていたMMO部員の勇者たちは、何かやり遂げたような満足気な表情を浮かべている。ひとまず、観覧席にいる彼らを紹介しておこう。
シシルフィアリス・ウィゼア(ea2970)は、ラッカー・マーガッヅ(eb5967)より借りた、まるごとわんこを着用・・・・彼の匂いを堪能している。けれどそれは丹念に洗濯されたもののようだ。匂いを嗅ぐというと変態にしか聞こえないのだが、彼女は妄想屋さんだし、まあいいや。
MMOキャッチは、萌えろ無敵の乙女心、まるで魅惑のオルケスタ。
ちょっとなげーよシシルたん。そんな突っ込みが入りそうだが、とりあえず隣のラクに目を移す。彼はネズミー、ポイントの尻尾カールはリボン固定。きっと栗鼠フェチとしては鼠は抑えるのが基本なのだろう。なんとなく二人の距離が近いのはロマンスの予感? それならまるごとよりも、普通にデートしたほうが良いような気もするけど、はい次。
磧箭(eb5634)は、伝説のまるごと左てぶくろをつけている。なぜ伝説なのかは、色々と記録係の中で、レジェンドなまるごとだからだろう。河童の顔だけ出てる左手って何か怖い、想像しないほうが良い。魔人も良いが三体合体もよいだろう。何のことか意味不明ではあるけれど、次の方どうぞ。
ぐぉぉーんゴーレム&MMOでのみ饒舌なツンデレフェアリーのラズリをつれたセルゲイ・ギーン(ea6251)は今回もホエールでノリノリだ、フィニィの歌を聞いて踊ろうとしたところ
「ホエール着て踊るつもり? ただでさえ年寄りなのに、そんなのできるわけないじゃない・・・・。え、これは何なのだって、ほら、専用の踊りやすい靴よとっときさい。べ、別にあんたのためじゃなくて、部室にあったから、教えてあげただけだからね」
と、ラズリが差し出した靴を履いて踊ったそうだ。
恋するMMOこと、エリヴィラ・アルトゥール(eb6853)は、今回もすのーまん蝋燭だ。お友達の彼女そっくりなフェアリーアンネちゃんを引き連れ、新たなまるごとロードを繰り広げるつもりらしい。そういえば彼氏は来なかったようだ。
皇茗花(eb5604)はおてがみの通り、ハートだ。情熱のハート・・・・あれだけ止めたのに、ついにやってきてしまったのね。それはきっと戻れない日々。って感傷に浸っている場合ではない、頑張ってください。
残るは? え、出番は次、はい分かりました。
●遅れてきたMMO
「ここね、ずいぶんとオンボロな小屋」
ソフィーヤ・アレクサシェンコ(ec0910)という冒険者がいた。彼女は、ある日ギルドにあった依頼書を見た。
そこには
『伝説の魔王を退治する冒険者募集・腕に自信がある貴方の力を貸して欲しい、世界の危機が迫っている。今こそ立ち上がれ、勇者たちよ! =ソフィーヤ内変換』
ということで、まるごとの文字を見事読み忘れた、もしくは忘却した彼女は何も知らず、着ぐるみ集団が大騒ぎしている現場にやって来たのだった。
「ん、君は?」
通りかかった部長に声をかけられた彼女は、いきさつを話した。
「そうか、では君にこれを進呈しよう」
部長が彼女に提示したのは・・・・。
●真っ黒くろくろの罠
「ゴーホー」
「強い、こいつ。っていうか誰か助けて、アンネー」
妙に低い視点から、黒まるごとを睨むエリヴィラ、説明する必要もなくすでに転んでいる。いったい何のために武器を持ってきたのか考えてしまうが、多分転がりたかったのだろう。
「ちっ隙がないで御座る、ミーの必殺拳が」
満を持した磧箭のアレはまだ炸裂していないようだ。
「ラクさん」
「うきゅぅ、シシルさん。俺はあなたひとりの癒しになれればそれで」
ラク君のセリフ、後半は小声で聞こえてません。何か見つめ合ってますけど・・・・でも、今はロマンスしてる場合じゃないような。
と、いきなりの急展開だが、MMOは真っ黒卿とすでに対峙している。いくらなんでも、いきなりすぎじゃねーそこらへんは色々ある。とりあえず、真っ黒卿の右手には輝く剣、背後にはBまるごと団に捕まったタロウの姿。
それでは、お約束の登場シーンをどうぞ。
一つ、いけないまるごと成敗。二つ、立派なまるごと作るため、三つ、いまこそキタレMMO。
「MMOとは! もこもこ着ぐるみはおどろくほど可愛いという事! まるごとの未来の為、すみやかに職人タロウを返すのだ!」
くまさん抱えてハスキーつれた。ハート茗花は指先びしっとMMO。
「そろそろシーズン終わりだけど最後に一花咲かせてみせる、まだまだ溶けない雪蝋燭エリヴィラ参上! お母さん見てて、あたし頑張るよ」
そんなに頑張らなくてもいいような、というかいつの間に立ち上がったMMO。
「にゃーっす☆ みんな・まるごと・お救いし隊。それこそMMO、みんなカモン」
ミィナの掛け声に集まってくる部員たち、彼らは思い思いの位置に立つ。そして最後は独自のポーズでキメ! ついでにピカっ。
まるごと戦隊、まるレンジャー参上・・・・ではなくて、こうしてMMOたちが集結した。
「ゴーホー」
ぱちぱちぱちぱち。
MMOの一糸乱れぬ連携に、真っ黒卿とBまるごと団から拍手が飛ぶ、緊張感があるのか無いのかまったく分からないがとりあえず、戦いは始まった。
「ふ、ここはこの爺に任してもらおう、突破口を作る。さあタロウ、ゴーレムを呼ぶんじゃ」
セルゲイが、ツンとゴーレムに命令をした。始まるぜ、あれが・・・・。
ゴーレムの目から光線、目なのかわかんないけど破壊光線発射、ぐぉぉん、ぐぉぉん、覚醒したゴーレムは、だ・れ・に・も止められない、当然命令した人もね。
「あいかわらず綺麗です」『綺麗です』
フィニィはそれを見、溜息をついた。綺麗なのかは不明だが、立ちはだかる戦闘員たちは吹き飛ばれていく、ついでにMMOも数人吹っ飛んでるが気にしてはいけない。
しかし、それを見たラズリは冷たく
「無能ね。毎回同じことしかできないの、爺には失望したわよ」
「ひ、ひどいぞ、ラズリ。わしは戦略的にこれがナイス判断じゃと」
「今時ナイスなんて、ヤングは使わないわよ。まったく仕方ないわね」
「ヤングってラズリの感覚もあれじゃの」
「な、なによ。ヤングはヤングよ、若さ溢れてるじゃない、あんたも今日からヤング爺よ、それでおあいこでしょ」
「・・・・それよりもこの文を音読してくれ」
セルゲイの差し出したそれは
「パパと呼んでもいいんだぞぃ? 爺なんなのこれ。だいたいフェアリーが字を読めるわけないでしょ、何考えてるのよ、バカ」
ラズリは案外照れているようだ。こうしてヤング爺が誕生した。別にそれ自体に何の意味も無いけどね。
「えいえい、助けてー」
シシルの視線の先に、転んでいるすのーまん蝋燭がいる。
「エリたーん、彼氏はどうしたのかなぁ」
なぜかにやついている、シシル。
「・・・・」
「二人とも危ない!」
ラクの黒き光、それが飛んできた真っ黒光線にぶつかると消えた。
「そんなところで遊んでいると危険です」
シリアスなラクの姿見たシシルは、彼をちょっとかっこいいと思った。
「あ、シシルさん」
それを見逃すエリヴィラではない。やられた分をやり返そうと・・・・。
という感じでラブコメを続けたいところですが、そろそろお時間がきたようです。それではクライマックスへと参りましょう。
「ゴーホー」
真っ黒卿の前に立ちはだかるのは、ハートとトナカイ。
そう、きっとそれは夢、愛と友情、そしてまるごとが世界を救うキーワード。
「まるごとハート、Mフィールド展開」
「まるごとへの愛無くば近づけません、紅のトナカイ、ミィナ。Mフィールド展開」
WMフィールドが展開された、鉄壁の防御だ。トナカイミィナはさらに、彼女の必殺技であるふわふわパンチで敵の戦意喪失させてゆく。
そして、真っ黒卿を守る壁がなくなった時、現れたのは
「真打ちは最後に登場するものです」
「そう、ミーとMissソフィーヤで」
今まで影が薄かった二人、ソフィーヤと磧箭が突然登場。
二人ともまるごとてぶくろ?
「Rパンチ、スラッシュターニング」
ソフィーヤ。
「Lパンチ、スラッシュゲットで御座る」
磧箭。
真っ黒卿の左右に立つ、二人。
「これで終りよ」
「終わりで御座る」
『チェックメイト』
ユニゾンした二人の声にそれは始動する
『必殺! クロスバーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーニング』
なんだかよく分からないが、拳の形になった彼らは独自に技を使用しつつ走りこむ、光の速さを超えたと思っている攻撃は、寸分の狂いもなく、交差したあと。
『エンド』
ドガーン!!! なぜか爆発した。きっとミィナのまるごとホーリーと破壊光線が一緒に飛んできたのだろう。
だが真っ黒卿はまだ立っている。そんな彼へ歩み寄る彼女。
「まるごとを愛する仲間なのに、もう戦いなんてやめましょう」『やめましょう』
フィニはそう言うと、みんなまるごとを口ずさみ始めた。
温もりのこもった歌声、ミィナは拍子を取り踊りはじめる。MMOの仲間たちも一緒にハミングで応援だ。
真っ黒卿の動きがとまる。
「ゴーホー」
フィニィは彼の意思をテレパシーで読み取る。彼の心は揺れていた。ミィナがそこへ、可愛いパンを差し出して言った。
「皆さんのまるごと姿の顔やちま人形の形を参考に作ったこのパン、一緒にたべましょう」
真っ黒卿は・・・・ゆっくりと頷いた。
●エンディング
こうして、真っ黒卿との戦いは終りを告げた。真っ白卿(シシルの粉が掛かっただけともいう) になった彼。とりあえずMMOへタロウを返すといずこへ消えていった。彼の正体はいまだ謎である。
戦い終わって、平和なまるごとハウス。
嬉しそうなエリヴィラ、彼女より借り受けたまるごとを着込み、シシルとラクの二人は中央に飾られている。仲間達に祝福を浴び幸せ? のようだ。
「シシルさん、いつものお返しだよ。そのラヴパゥワァでこれからも頑張ろう、二人ともお幸せに」
そして展示が終わったあと、ラクは照れているシシルに贈ったストールを巻き描く、彼はなんであれ幸せなこの時間が続けば良いと感じていた。
「はい、シシルさん、あんまり上手くないですけど」
出来上がった絵の中でシシルは俯き恥ずかしそうだ。けれど、とても良い笑顔でこちらを見返していた。
「磧箭とソフィーヤの次回予告」
何の因果かダブルロケットの二人、今回は特別に次回予告をしてもらおう。
「これで、世界を滅ぼす魔王の野望を一つ止める事が出来たんですね」
「それは大いなる勘違いだと思うで御座るよ」
「そうなんですか??」
「とりあえず、記録を読む時は明るい場所で! 読書は1日1時間で御座る」
「ルールは、みんなで守りましょう」
「良い子とお兄さんの約束で御座るよ」
どこが次回予告なのかは分からないが、とりあえず次回
『勇者誕生』
君のハートにまるごとオン
了