流星の狩人G
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■ショートシナリオ
担当:Urodora
対応レベル:フリーlv
難易度:やや難
成功報酬:0 G 31 C
参加人数:8人
サポート参加人数:6人
冒険期間:04月07日〜04月10日
リプレイ公開日:2007年04月15日
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●オープニング
●はじめ
人にはそれぞれ嗜好というものがある。
例えば食事もその一つで、個人の趣味が大きく関与するものだが、もう一つ切っても切れないものがある。三大欲求の一つで生命の誕生に関係したそれは時に人を惑わせ、時に笑えない喜劇を起こす。
この物語は、その欲望と煩悩に踊る一人の青少年のおはなしである。
●キエフ
キエフの街を徘徊する男が一人、名をジル・ベルティーニ。細身の身体で背はそれなりに高い。やや浅黒い肌に茶色の髪、その髪が少しだけ先の尖った耳にかかっている。少年というには大人びており、青年というにはまだ若い。
弓を背負い狩人風の出で立ちの彼は、キエフの街中ではそれほど目立つような格好でもない。開拓村から出てきたばかりの田舎育ちのハーフエルフ、きっとそんな感じだろうか。
ジルは少年冒険隊という隊の構成メンバーである。遺跡『悪魔の門』あたりで宿敵、黒のAFと死闘を繰り返すクールでお茶目なちびっ子たちの集団だ。ちょっとぎくしゃくしているリーダーアレクとの友情の中、ジルはキエフにやって来ている。実際は必要なものがあったので買いに来ただけのようだが。
彼は、ひとまず用件を済ますと宿屋に戻り、妙に背の黒い羊皮紙を取り出した。その漆黒の表紙には
「秘密メモ」
そう記されている。この秘密メモの存在は一部の人間にとっては周知の事実。何のメモかはあえてここでは語らないが、そこに記されている神秘を知ったものを天上に連れて行く、わけではないので安心してもらおう。
ジルはメモを丁寧に携帯袋にしまい込むと、これからどうする悩んだ。彼自身、キエフに知り合いがいないわけではない。ただ、目的を遂行するために適任といえるかどうかは別だ。
「さて、これからどうしようかな」
ぼんやりと何事か考えていたジル、その脳裏にきらめきのごとくあるアイディアを思い浮かんだ!
「☆だ、☆だよ」
妙に興奮している彼、いったい何を思い浮かべていたのかは定かではないが、こうして流星の狩人が今ここに誕生したのであった。
●ギルド
「ヘイユー、箪笥ティング!」
山田AFROことヤマダは、無意味なハイテンションを維持しつつギルド内を踊っている。不在の中年ギルド員やら意味深ギルド員から受付の引継ぎをしたらしいが、依頼人&冒険者は誰も寄り付かない。ギルド内にいる他のギルド員の冷たい視線など気にもせず、彼は独特のビートを刻んでいるようだ。
「今日も箪笥・箪笥エボリューション!」
これでAFROには、並大抵の攻撃は効かないだろう。と、そんなことはどうでも良いのだった。
ギルドを訪れたその少年は言った。
「俺と一緒に流星を目指そうぜ! 仲間募集」
・・・・何それ?
そんな貴方の声を受けて早速説明しよう。
流星の狩人とは、魅力的である女性を探索するを目的としたハンターである。しかしこの狩人たちの真の目的は、トップ&アンダーの落差がある女性を探すことなのだ。
その評価段階は☆で評価されるようだ。ちなみに★もある。これについては分かっているよね? きっと三ツ星あたりは滅多にでないだろう。
え、そんな狩人に何の意味があるのか?
これも一つの男の浪漫である。浪漫に理解のない方は見てみぬふりをしてもらおう。
女性でも落差がある方は参加しても良いかもしれない。しかし、特典があるわけでも無いので参加しても特に良いことはないと思われる。
こうして、ギルドに流星の狩人募集の張り紙が張り出された。
シューティングスター候補生へ
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●目的
トップ&アンダーの落差がある女性を探すこと。
●場所
キエフ市街地
●必要な物
特になし
●心がけること
飽くなき探究心、未知への挑戦者たること。
※登場人物
■ジル・ベルティーニ・16歳・青少年
冒険隊バンドの弦楽器担当、歌はニーナ、アレクは打楽器・・・・ではない。
優れたレンジャーだが、ハーフエルフであることに負い目を持つ。
お手製の秘密メモに、色々書き込んでいる青少年、三枚目で憎めないタイプ。 屈折した感情を
隠しつつも明るく毎日を過ごしているようだ。
どうやら個人行動の勢いで、今回自らの欲求を満たすため素直に動いたらしい。
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●リプレイ本文
●指さして☆しゅーてんぐすたー
我らがヒーロー汁。・・・・もといジル・ベルティーニの元に集ったのはいずれも劣らぬ変態ではなくて、結構普通の人たちのようである。
「このデュランが来たからには、イロモノも普通の物語も壮大なサーガにしてみせよう、女性といえば、デュラン。デュランといえば女性、さあ☆を探して冒険へ行くぞジル」
意味も無くマントを風になびかせて、ジルへ不遜な態度で挨拶をしたのは、デュラン・ハイアット(ea0042)彼は、ロシアで10指に入るほど有名なウィザードである。
でも、なんとなく悪名のような気がするけれど・・・・。
彼と同じくらい有名さん魔術師のジークリンデ・ケリン(eb3225)。彼女はなんたらかんたらの爆炎の魔術師なのだが、度忘れしてしまった。マークシンデマエだっけ、ああ違うマウロントスだ。
なぜか最近の彼女は、弓を持った冒険者風通行人を見ると
「もしかして? 流派はアルスターですか」
そう聞いてにっこり笑う、顔は笑っているが内心は
(アルスターなら滅殺・爆殺・確定、確定)
らしい。アルスターの人たちは彼女に気をつけたほうがいい、消し炭になってしまう。とりあえず、ジークリンデはジルに微笑みかける、ジルはとっさに胸元に視線を移し☆半と診断したようだ。
オリガ・アルトゥール(eb5706)というママがいる。まだ若い、娘はそういえば記憶喪失で胸は・・・・☆ちょっとくらいのようだ。オリガ髪で目が隠れていて眼光は読めないが、多分その瞳が出現した時、天変地異の勢いで何か起こるのだろうか? ジルはオリガの娘さんとお知り合いである。
「あ、オリガさんですよね。はじめまして」
ジルはオリガを知っているらしい、多分似顔絵でも持っていたのだろう。
「娘が世話になっていますね。よろしくジル」
「こっちこそ。そういえばオリガさんは、鈍感男さんと会ったことは?」
「一度挨拶をしたきりですか? まったく顔くらい出せばいいのに」
鈍感男はとは彼女の娘の男である。しかし鈍感男は胸がなくても良いのだろうか? それはいいとして、ジルの視線計測によるとオリガは☆☆弱のようだ。
「はい、はい、はい、はい、レッツ箪笥ング!」
貴方のために、スペシャルゲストをお呼びしました尾上楓(ec1865)様。あとでご存分に楽曲演奏をではなくて、ここでまるごとまんげつか! シュールだね。
「天知る地知る人が知る! 星を狩れと魂叫ぶ! 轟く流星、天地人。尾上楓推参!」
そういうかっこよさげなセリフは、普通の冒険でいおうぜ、マイハニー。
「そうさ皆、心は流星の狩人。俺と一緒に世界を新しい時代に誘おうぜ!」
「同士ジル。キエフ三百万の青少年の魂の叫びに応え、いざ我ら星の狩人戦いの地に赴かんとす!」
三百万人もいるの? その熱意をシリアスな冒険に向けると依頼解決磐石な予感。
そんな様子を見て、何かの参考にしようとしているウィルフィン・シェルアーチェ(eb1300)というシフールの詩人がいる。何か真面目そうだし場違いのような気もするが、本人が☆の詩を作りたいのだから止める術はない。いたってまともなので、どう表して良いのか少し困ったが、そうだきっと彼は!
『果て無き☆の詩』 ウィルフィン・シェルアーチェ
「凹凸 凹凸 凹凸 素晴らしき魅惑の世界 北の大地に☆が降るララララー♪」
などと詩を作るのだろうか? それはそれで伝説に残る気もする。デュランと同じ匂いな気もするが・・・・。
そして彼女ヴェニー・ブリッド。主役ではない彼女が言った一言が全てを変える。
「ジルくん、触ってみ♪測ってみ♪」
「そうそう、私のもついでにどうかな、結構大きいかもわよ、測ってみない」
追従にするようにシェリル・オレアリス(eb4803)がジルをからかうように言う。シェリルの☆は☆☆半、ちなみにデュランは、オリガやウィルフィンとお茶を飲んで事の成り行きを見守り、尾上は狩人よりも山田のレッスンを優先したようだ。オリガは次は自分と思って準備中でもある。
ジルの動きが止まった。鼓動が高まる、タッチング。色々とたっちんぐ。
いいのか俺このままで・・・・みんなのジルなのに。苦悩する彼。もはや、君の意見と意思は聞いていない、さあ触れるがいい、ゆくがいい男ならば。
「ちょっとまったー! 健全な青少年育成に反旗を翻す蛮族さんたち、正義の鉄槌を受けなさい」
登場したのは仮面とマントの星の護り手(中身はリン・シュトラウス(eb7760))とお付の河童
「今宵もロシアに風が吹く・・・・フ。風紀の要、モラルの盾、雷瀬龍(eb5858)参上。☆の狩人たちよ、わしある限りここは通さん」
今宵って今昼だし、それより河童ってもみあげがあるの? そういう素朴な疑問は遥か彼方へ飛ばして、渋い雰囲気ともみあげがチャームポイントな拳術忍者河童の龍。
と、その下僕たち
「華仙教大国の河童はぁーー世界いちィィぃぃいいいいい、だべ!」
そこはかとなく、ユーゲントな河童の蓮牙。
「こんにちは、マリエッタです。よろしく♪」
★★進呈。厚い鉄板レベル。
「我ら星の護り手、狩人覚悟!」
と、リンこと星の護り手がビシっと指差して言った時
「邪魔するものは許さん」
「無粋ですよ」
「ストレス解消に私も、燃え尽きなさい!」
デュラン&オリガ&ジークリンデの合体魔法 ライトニングボムコフィン。
※単に同時直撃です。そんなの実在しません
ドッカーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
やはり相手が悪すぎる。吹っ飛びながら、星の護り手以下は
「憶えてなさい、今度は長を連れてくる」
「わしの出番はもう終わりか?」
「オラのしかばねを越えてい・・・・あ、待てコラ踏んでくって吹っ飛んでるべーー!」
「★がもらえて満足、満足」
かくして、邪魔者は遠く彼方へ消えた。
「うーん、時には内側からの能動も悪くはありません、しかし本領は外側での受身なのです、何せよ真実は一つではありません」
ウィルフィンが、そう最後に哲学的に締めくくる。でもこの依頼に参加していたことはあまり公にしないほうが良いと思うよ。
それよりも続きは・・・・良い子には謎。
あ、一人忘れていた。道を歩いていた時、珍しくトナカイではないミィナがジルと怪盗を間違えてぶつくさ言っていたが、彼女は怪盗に何か用なのだろう?
●☆をモトメテ
触れると痺れたような何かが走った。滑らした指の先に白い柔肌が見える。少年は、動悸のような眩暈を感じ視線を逸らす。だが、女は微笑むと言った。
「いいのよ、来て」
諭しているのか誘っているのか、分からない。甘さの中にからかうような挑発も感じる。きっと試されている、少年は女の様子を伺った後息を一つ吐く。
女は子供がいるとは思えないほどに若く、そして魅力的だ。
このまま腕を伸ばしてしまえば、それはきっと手に入るだろう。けれど、それで本当に良いのだろうか? 迷いよりも疼きのような衝動・・・・。
「って、何を読んでるんだジル?」
一瞬、違う世界にやって来たかと思ったが、冒頭の文章はジルの秘密メモの一つのようだ。
「デュ、デュランさん。だ、だめ」
流星仲間の尾上も、それを聞きつけやってきた
「僕にも見せてください、こ、これは。人妻専門・・・・以下略」
どうやら、一応シェリルとオリガに合わせて採用された物のようだ、ただオリガは結婚していないような気もするので、人妻なのかは微妙。
さて、シェリルに弄ばれ、起こした行動のわりに純情なところを見せた流星の狩人ジル。あの後シェリルにぎゅーと抱きつかれたり、撫で撫でされたりして至福の時間を過ごした。
「私、ダメっぽい子って放っておけないのよね」
「え、俺、何かダメですか」
「うふふ、色々とね」
そんな態度に、色々困惑もしていたようで。
次にオリガが可愛がろうとした時には、硬直していた。ジルは口だけ奇術師なので、根は意外と臆病なのかも知れない。
そこの君、どこが硬直していたとか聞かないように。何、聞いていない? ちっ墓穴だ。
はい、流して次へどうぞ。
「いいか、そんなことで立派な星の狩人にはなれないぞ。大人の遊びのポイントを私が教えてやろう!
一つ、狩場は無闇に探さず、狙いを搾れ。
二つ、女を脱がすにゃ刃物は要らぬ。
三つ、女性は小動物が好き。
いいか、この三つだ」
それでは、ここからデュラン様の実践講座に入ります。お相手はオリガ様、ジークリンデ様、シェリル様。なお、観察はウィルフィン様でゴザイマス。
『シーン1 脱衣中』
「さあ、薄着といえば、ここ」
「堂々とやってくるとはいい度胸ですねデュラン。そんなに見たいのなら、ずっとそのままでいなさい」
・・・・コフィン・コフィン・・・・。
『シーン2 酒場のカウンター』
ガキン・ガキン
「君に出会ったことを祝して、乾杯」
「頂きますわ」
「おっと、手がすべった」
デュランの盃からぶっ飛んだ酒は、ジークリンデの服、というより顔に掛かった。
「これって・・・・大魔女に対する侮辱ですか」
はい、何かでっかい火球が飛んできたのに次へどうぞ
『シーン3 冒険者街』
「可愛い小動物で悩殺だな」
「可愛いって、どうみても変な生物ですよ」
この生物は形容しがたい形をしている。
「しまった、これはジェリー」
「あらあら、デストローイ」
生物は大切にしましょう。
「デュランさん、僕にはいったいこれが何の役に立っているのか理解できません」
尾上の言うとおりである。
「大人は失敗を繰り返して成るもの。それを私は教えたのだ」
さすがはデュラン、ああ言えばこう言う男だ。
そんな小芝居が終わったところで、次のターゲットが居るというギルド付近にやってきた狩人とそのお供たち。それを待ち構えていたのは、奴等だ。
「よく聞け。我々河童が人間の裸でムラムラせねばならぬ通りはない。そもそも、尻の穴から内臓を抜き取る一族最難の暗殺秘技『しりこだま盗り』が歪めて伝えられたのが問題なのだ、まったく河童ともあろうものがブツブツブツ・・・・」
いきなり現れて溜息を着いたのは河童の龍だ。自慢のもみ上げもぐったり君になっている。けれどそんなことを言われても、ぶっちゃけ困る。
「来たわね、ハレンチランドの諸君。年下好きの護り手仮面の誇りに賭けて、悪の道に青少年は進ませないのです、今回は護り手の長キエフGMから授かったパワーみなさい」
リンこと、星の護り手は少年好きである。それはそれで青少年育成にアレな気もする。さすがにギルドマスターは忙しくて、出張している暇はなかったらしく、なんだかよくわからない変な下僕をつけてきた。
「中年だ」
「意味深です」
「兵兵兵、この山田AFROとダンスフォーラバー」
ムサイオヤジばかりだ。もう見たくないので、やっちゃってジークリンデさん。
「爆炎発射ですわ、ついでに呪いの言葉もどうぞ」
ドッカーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「ぐ、女性のバストの大きさや形の良さとかより、己を好いてくれるかが重要なのだろうが、何故それがわからぬのだーーーーーーーーー」
そう叫びつつ、龍はお空の星になりました。
「ジル、綺麗な打ち上げ河童ですね」
「オリガさん、ちょっとズレてます」
かくして、またもやぶっ飛んだ星の護り手たち。その上、本来の趣旨を半ば忘れ始めてきた気もする。
そうだ旅を終える前に冒険者街にいる彼女。名前は不明にチャレンジしないと。
☆秘境 冒険者街☆
そこに住むという案内人はどうみても理不尽なほど大きい。
「あれが最後の敵?」
「ああ、そうだラスボスだ」
ジルの問いにデュランが頷く、どういう意味でボスなのかは理解しがたいが流星の狩人ラストバトルが始まった。
ウリャァァァァァァァァァァァァァァァァァグォラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ。
無意味な気合とともに、突進するジルとごろごろ転がる尾上。
「はぁはぁはぁはぁ・・・・ハンターチャンス。隙は作ったぞ・・・・あとは、た・の」
「犠牲は無駄にしないよ尾上」
倒れていく仲間たち、敵は強い? 呆れているギャラリーを背後にジルの高らかな勝利宣言が
「盗ったぞ星は☆☆☆☆だ!!」
やりとげた満足感とブーイングの嵐の中、ジルは流星の狩人の使命をまっとうするのだった。
●エピローグ
こうして、流星の狩人としての活動は一端終わりを告げた。
普段の形態に戻ったジルは、後ろに控えた女性陣の拍手? に赤面している。
「恥らう少年も良いです、私の努力も無駄じゃなかった」
星の護り手ことリンは、遠くからそれを眺めていた。とりあえずなんであれ、全て平和に終わりジルが一つ成長した幸せををリンは噛み締めている。
彼女の☆はそう言えばいくつなのだろう。敵対していたので確認するのを忘れていた。
「ジル、こっちに来なさい」
別れ際オリガがジルを呼んだ。
「な、何オリガさん」
オリガはジルを招くと彼が驚く暇も無いうちに抱きしめる。
ジルは、戸惑っていたが抵抗もせず抱擁を受け、オリガの温もりを感じ安らいだ気持ちになる。
「また会いましょう、その時は・・・・」
お茶でもご馳走するのだろうか? 大人の女って大胆。そんな風に思いつつジルがちょっとドキドキしつつ歩いてると、ボーダーコリーに乗ったウィルフィンがやって来て声をかける。
「貴方の星が見つかりましたか?」
「どうだろ、分からないな」
「ジルさん、それはきっと一日二日で見つけ出すのではなく、人生をかけて見つけ出す事が大事だと思いませんか?」
「そうなのかな」
「私のような吟遊詩人は、昨日よりも古い過去の出来事を記憶し音に乗せ、その後に長く伝わるよう語り継いでいく存在です。日々時を紡ぎ話を継承していく。願いを叶えるといわれる流星はえてして儚いもの。何をするにもその刹那の時をかけているのかもしれませんね」
「難しいこと言うんだね」
「詩人は言葉の使い手ですから、いつか貴方にとって輝く星が見つかることを祈っています」
去っていくウィルフィンを見送りつつ、シェリルの胸は大きかった。ジークリンデの整った感じも、捨てがたい。そんな風に心のどこかで思っているジルはやはり流星の狩人なのであった。
その頃 尾上とAFROは
「今夜もご機嫌にオーヴァー椅子♪」
「イェーイ、尾ー上。箪笥、箪笥ザ・ナイト♪ あ、ワン・トゥ、ワントゥ、ゴー」
「僕は・いつも刻む・のさ、すべての大切な・もの・もの・もののため」
「うーん、今日もラブミーターンス」
ダンダンダダンダンダンダン。
「さあ! 今夜もご機嫌なリズムを刻むぜーーーーヘイヘイヘヘイヘイヘイヘヘイ」
「箪笥ティングザ・コーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーール!!!」
そのテンションで、一晩中踊り明かしたということだ。
了