神聖エロフ帝国の野望 立志編
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■ショートシナリオ
担当:Urodora
対応レベル:フリーlv
難易度:難しい
成功報酬:0 G 52 C
参加人数:10人
サポート参加人数:5人
冒険期間:10月05日〜10月10日
リプレイ公開日:2007年10月13日
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●オープニング
神聖エロフ帝国。
あるラインを侵しまくる尊い国。
キエフよりちょっと遠い場所、地下深くに掘られた洞窟に、その大層な名前の謎の組織は存在する。いうならば、エロスのための国。すべてのエロは神聖エロフに集まるアルカディア。
組織の首領の名を皇帝エロフスキー、選ばれし名エロフを受け継ぐ者。その三代目の彼の脇には日いづるジャパンより直輸入した、小姓が控える。
「やはり少年は良い。匂い立つような青臭さが芳しい、そうは思わないか昇太郎」
お決まりの名前がついた小姓の少年、男でありながら男くささを排除しつつも大人の男の予兆を感じさせる彼の態度と肢体は、ある種の人間にとって至宝。
エロフの言葉を聞き、なぜか顔を赤らめる昇太郎。小姓の仕事はいくつかあるが、彼の仕事は・・・・・・想像にお任せしよう。
ちなみにエロフの名を受け継ぐ者は代々超絶的美青年である。神々しく輝き続けるエロフの名、それを受け継ぐための要素が三つ。
美形・ナルシスト・雑食。
ようは、エロのつくものならなんでもあり。美的感受性の範囲内なら。
「エロフ様。上のほうが色々騒がしいようですが、何かあったのですか?」
地下だと言うのに日除け用の傘をもち黒服執事を侍らせた、異様に肌の色が白くてきめ細かい瞳の大きな人形のような容姿の少女。当然、着ているものはその方面の方たち御用達の桃色と白な服である。たくさんついたフリルを可愛いと見るか、あざといと見るかは、人それぞれだろう。
「そうだね、ローリー。どうやら、地上の愚民達が争いと言うものを始めたようだ」
「大変ですね」
ちなみに、彼女には腹違いでゴスという姉が居るようだが、色々な事情から部屋に籠もっていることが多くて、滅多に出てこない。
と、このまま続けても良いのだが、面倒になってきたので、残りのエロフ四天王と呼ばれる者を紹介しよう。
ぴっちりした革鎧に身を包んだ、マスカレード鞭女のエスエーム。
肉体美ムキムキな上、妙な棍棒を操る自称マッチョ侍、ジャイアント釜衛門。
など、見ているだけで疲れる奴等の集まりなので省略もしたくもなる。
そんな奴等がついに動く時が来た!
「ローリー。シスターマリアを呼びたまえ」
「お姉さまなら、お使いに出てますわ」
「では、シスターアリアを」
「妹は、お水を汲みに行っています」
エロフが伝令、ナンダカ女学園に住んでいそうな清らかな姉妹、名をシスター。安直、あんまり気にしない、ノリなので、ノリ。
帰ってきたシスター姉に向かってエロフは言った。
「ツンデレラを召喚せよ。これより地上の侵攻を始める。愚民どもにエロスの素晴らしさを身を持って体験させるのだ」
ってなことで、わくわくの館と並ぶ二大巨頭がついに立ちあがったーじゃじゃーん、ばっどえんどー、ばっどえんどー。
じゃ、なんとかしてね、勇者様☆
●リプレイ本文
●んでは、いってみよー
私は記録係。
告白するがこんな仕事について来たくて、来たわけではない。
片手に持っているのは、決して酒瓶ではない。
独白ばかりしていると殴られそうなので、このさいここらへんで辞める
と思いつつも、書いてしまうの性と書いてサガと呼ぶ、そう! この物語はSAGAのもたらした一大叙事詩・・・・・・なわけねー。
ってことで、とっとと話を進めるためここでメンバーを紹介しちゃえ。
サラサ・フローライト(ea3026)
シャリン・シャラン(eb3232)
セシリア・ティレット(eb4721)
ラッカー・マーガッヅ(eb5967)
ディディエ・ベルナール(eb8703)
ルイーザ・ベルディーニ(ec0854)
クレア・サーディル(ec0865)
ニーシュ・ド・アポリネール(ec1053)
イオタ・ファーレンハイト(ec2055)
ゼロス・フェンウィック(ec2843)
この人たちがエロフに挑む人たちです、命知らずというか物好きというか、もう好きですね、あ・な・た・た・ち。
はい、それでは、本編にどうぞ。
●エロフ帝国の野望
「陛下、愛って何なのかな」
エロフとマイハートな逆賊たちがそこらの洞窟より、進軍っていうか歩いてちょっと経った頃。
昇太郎がなんとなく聞いた。
「愛とは、真実を未来に曝け出すこと」
変な余韻が辺りを包んだ。
などと、皇帝が意味不明な答を発していた時分。
エロフ討伐隊は、ナイトのイオタ・ニーシュ・クレアに対してルイーザが、
「騎士なのにー、騎士なのにー、エローにゃはは」
君たちは国を守るのが使命なのに、なぜこんなエロスな空間に悦び? と言い出すとラッカーあたりは聖職者な感じでからかっている。
ルイーザは、いつもよりテンションが高い、よっぽど楽しいのだろう。
それに対してサラサあたりは冷静そのものというか、興味のなさそう人がここに来るのはなぜだ! そうギャップだ、ギャップを狙っているのは、清純路線なのに来たセシリーも同じであるが、それはきっと汚れになりたいという願望の裏返しなのかもしれない。
さらに、エルフとエロフの類似に対して敵愾心を燃やすゼロスやら、なぜか鉢植えをもってやって来ているディディエなど、紹介するとキリがない。
とりあえず、討伐だから良い。
──そうだね・・・・・・。。
そんな戯言にお父さんだまされないぞ!
ともかく、じゃれ合いに興じているため、現地到着するまで、あと数秒である。
・・・・・・あ、忘れていた。羽さんがいた。
羽さん・・・・・・あれ、何か非常に危険な予感・ピピピ。
よし、記録係Bを影武者にして酒瓶片手に逃げるぜ、サラバ羽さん! ま・た・な。
──メイン記録係は逃亡しましたので、ここからは交代要員(生贄)が記録致します。
皆様には迷惑を特におかけしませんが、よろしくお願いします──
「で、俺の紹介は?」
ジル・ベルティーニ。君の出番はきっと少ない。
★★★
「うきゅぅ、ついた」
ラッカーが言った。
「え、はえー」
ニーシュらしくない発言をした。でも、結構砕けた感じも似合っている。足も水虫だし。
「それは、関係ないと思いますが」
イオタは誰かの心を読んだ。
ちなみ彼は、ちびっ子だ。よって、ちび太転じてイオ太と呼ばれて・・・・・いない、いない。
「オリジナル、それもまたよいものだ」
サラサは、なんだか辻褄もあってないしよく分からないが、かっこいい発言をした。
彼女の胸は大きい。あまりそういうところに注目してはいけない。
し・か・し。
「きたーーーーハンターチャンス!!!!!!!!!!!! すげーグランドです、グランド☆」
はい、やってきました流星タイム、グランドって何?
「私も、まねしてハンターチャンスですね」
クレアにやらせてみたが、イメージ違いすぎる。
「ハンターチャンスにゃー!!!!!!!!」
GOOD これだよ、これ。さすがルイーザ。
ってなことで、視界に入った皇帝軍団を無視しつつ、大暴れしている仲間たちを見てゼロスが言った。
「この人たちは、討伐しにきたのか? 遊びにきたのか? いったいどちらなのですか」
ゼロスの発言は一見まともだ。だが、この場にいる彼自身、説得力はあまりない。
「エロスを信じるのです〜エロスが共にあらんことを」
ティディエは師匠の教えを守っている。どんな師匠なのかは想像するだけで、うへへな人だろう。
「何事も勉強ですよね、きっと」
セシリー。知らないことが良い事もきっとあると思います。
「今日こそ! あの記録係に」
シャリンの陰謀は、事前に替え玉によって防がれているが、一見すると記録係は同じにしか見えないので、彼女は、まだその事実を知らない。ふふふ。
その様子を見ていた帝国軍は、
「・・・・・・あそこにいる、我々より明らかに濃い軍団はなんだね、ローリー」
「きっとあれは地上の変態ですわ、陛下近づいてはいけません」
「怖いよ僕、外の世界には怖いものばかりなんだね」
おびえる昇太郎。
エロフにさえ、恐れられる冒険者たちっていったい?
「君のどきどきを待ちきれないー♪ エロフ一番隊切り込み隊長。そんなバカ面みたくない、とっとと帰りなさいよ! ってなんで帰ってるのよ? 待ってないと泣いちゃうからの」
「説明長いぞ、ツンデレラ。さっさと戦いを挑め」
「うるさいわね、陛下の命令なんて聞いちゃうから」
はい、ツンデレラ担当の人カモーン。
えーと、イオ太さんダケ?
「私は女性に手をあげることは」
「そっか、でも手加減はできないわよ」
何かツンデラレっぽくない、それでは説明しよう。
ツンデレラは、クーデルカ、ヤンデルヨという三形態にテンションによって変わる特性をもつ。
彼女はこの特性により、世の男性に害悪をもたらすのだ!
「真実の愛はエロフの言うような即物的なものでは断じてない。 自分も上手く伝えられないが・・・・・・エロフのように一人の価値観を押し付けるようなものであってはいけないんだ」
「いいぞーイオ太、青春、青春」
ルイーザです。
「良い台詞だ」
サラサです。
「人生を感じました」
ディディエです。
「さすがイオタさん、ちょっと狙いすぎですが」
クレアです。
「て、外野!人が真剣に話してるんだからクサいとか青いとか冷やかさないで下さいっ! ていうか、人のことをどうこう言う前にやることあるでしょう!?」
イオタ決死の長い台詞に対して。
「どうせ生きていても仕方ないのよ、貴方分かってるの? 欲しいの、欲しい。食べて私のものにするの、いいわよね、いいわよね、いいわよね。おいしそう、私の物になって大好き」
消化の危機だ! どうするイオ太。
さて、ルイーザ。
「何かシリアスだにゃーさ・て・と。ふふふ・・・・・・わたしの相手は・・・・・・エスエーム、君に決めた!! 」
(エスエームは、事情によりわくわくの館に出張しているようです)
「えー、ボコボコしてやるよ。だったのに、あたしどうすれば」
ルイーザは、エスエームが到着するまでも、他の見物を今回はしていましょう。
国民の皆様にご報告します。ここからは特別ゲストの登場です。
「聖夜祭の実況です」
「中年ギルド員だ」
「このコンビ懐かしいですね、なにやらエロフなわりに普通のような」
「モラルに触れないようにしているようだ」
「とにかく、次の勝負を見ましょう」
■釜衛門 VS ニーシュ・サラサ
サラサは精神抵抗と精神攻撃を行った。釜衛門はなぜか強化された。
「これが噂の変態仁義、勇気百倍心に灯火、さあ獲物、あたしの獲物は」
「しまった、なぜか分からないがパワーアップしてしまった」
サラサは狼狽する。葱は逆効果! だった・・・・・・らしい。
衛門はでっけえ棍棒を振り上げた、形容すると辺境おくりだ。
ニーシュは棍棒を見て、妙な敗北感を覚えた。それは男ならばたまに感じるものである。だが、世の中大きさではない。大きさに頼るものは技術が薄いのだ、ニーシュよテクニシャンを目指すのだ!
以下、都合により台詞しかない。
ニ 「デカけりゃいいってモンじゃないぞチャージ!」
衛門 「うほ」
ニ 「ひとつ下の男なんて呼ばせないぞスラッシュ!」
衛門 「アー!」
ニ 「男には興味無いんで勘弁して下さいステップ!」
衛門 「やらないカ、逃げるなヨ」
衛門とニーシュの貞操をかけた死闘は続く。
「──この勝負、長引きそうだな」
サラサの独白が締め括る。
【実況】
「大分、押して来ましたね」
「我々の出番が圧迫しているような気もするのだが」
「いいんです、久しぶりに出たかったから」
「・・・・・・次いこうか」
■ローリーシスターズ VS クレア・セシリー・ゼロス
ローリーシスターズ。
彼女達は、四人揃うと凶悪な能力を発揮する。それは、白百合と黒薔薇の混ざった世界。
だが、長姉ゴスが部屋から出てこなかったため、三人しか揃わなかったシスターズのエロパワーは普段の五割もない。
「さあ、撤回してもらいましょうか、エロフの名を」
ゼロスに言わなければならない、皇帝はエルフなのだ! さらに冒涜している気もするが世の中そういうものだ。
「男はこれだから、人質がいるのよ」
「と、取りあえず、品定めしながら私の服つかむのだけはやめてください」
セシリー捕まっています。
「あ、あまり女性同士で必要以上にくっつくのは宜しくないと思います」
クレアがまっとうなことをいったが、
「何か不健全な妄想をしてらっしゃるのかしら? 私達は血を分けた姉妹ですわ」
ローリーの発言で、さらに不健全アップ。
「わ、わたしは、そんな」
クレアは堅物なので、そういう質問には答えられないというか、彼女の脳内妄想は加速するばかり。
「もう面倒なので、みんな凍えてしまいなさい」
無理矢理な展開だ。
時間がかなり切羽詰っている、ここはゼロスの妙案に乗ってしまえ!
フリーズフィールドは、空気の温度を下げるって、余計くっつくやん。
「あ、もう、だめ。くっつかないで」
クレアにターゲットが移った。
「寒いのだから、いいじゃないですか。ほら、目を閉じて」
なぜかしら無いけれどいけない感じだ、そのまま・・・・・・。
「白百合の花言葉は純潔です、それに世界は女性だけで構成されているわけじゃないですよ」
セシリーの言うとおりであるが、お時間上次の戦闘に移る。
【実況】
「はい、次です」
「もう後がないぞ」
「計画性のなさは、いつものことです」
「言い訳だけは一人前だな」
「・・・・・」
■皇帝・昇太郎 VS ラッカー・ディディエ
「昇太郎、帰るぞ」
「でも、陛下。キエフの御茶屋でお食事は?」
(この皇帝はラッカーである)
「小姓とお茶はあまりも出来すぎている。つまらぬ」
「そうですか、じゃ僕帰ってお茶の用意をしてますね」
きっと昇太郎は天然だろう。
なぜこのような穏便な方法をとったのか、男を縛るの本位ではない。それだけの理由だ!
縛るのならば・・・・・・綺麗な女性、私的な意見はいい。
「呼んだかしら」
エスエーム登場だ。
「にゃーきたー!!!!!!!!!!!!!」
はい、サディズムとマゾヒズムについては、彼と彼女と彼女の事情、ルイーザに任せて次いきましょう。
本物の皇帝が戻ってきた。
「なんだか、かなりテンポが落ちたようだな」
いつまでも、あのテンションを維持できるわけはない、きっと疲労感が出てきたのだ。
さて、彼の前には偽皇帝がいる。
「ふ、美しい。さすが偽者といえど私。だが、多少背が高いのが気に食わんな」
皇帝の姿を見た、ディディエ曰く。
「不躾ながら陛下にお願いが御座います。できれば他所でやっていただけませんでしょうか? 戦乱吹きすさぶヴォルニあたりで布教していただきますれば、ますます陛下の御声望が高まりますかと〜、はい」
「よかろう、次はヴォルニ領とやらに出向くことにしよう」
おいおい、それでオワリカかよ。
──大人の事情です。
「うきゅぅ、なんだかショートカットしまくりですけど。平和になって良かったですねえ」
「ええ、これも私たちのおかげですか〜」
「他の皆はどうなったか見てみましょうか」
ラッカーとディディエがまったりしている周りでは、鎧を脱がされそうなニーシュ。
「ブライト、その妙な棍棒は燃やしてしまえ、目障りだ」
相変わらずのサラサ。
「新しい属性目覚めちゃえー」
鞭と格闘しているルイーザは、SとMのハザマの戦いをしています。
さらに
「一度寮生活、してみたいですよね」
なぜか和やかなセシリー。
「私もしてみたい気もします」
クレアも頷いている。
「では、今度はお花の名前で呼びましょうか」
笑顔のローリー。
「看守役は任せてください」
ゼロスが、最後に言った。
新しい学園物の始まりダダダ。
ついでに
「とにかく!あなたのような人がそちら側にいるのは間違っている。あなたはこちら側の人間だ。私と同じ、ごく普通の人間だ。エロフの側に居させない。絶対こちらに引き戻す。絶対だ」
「そう、で」「な、なによ、だったらなんとかしてみなさいよ」「駄目、一緒に死んで」
イオタは相変わらず進展がない。ツンデレラは情緒不安定過ぎて意味不明だ。こういう女性を相手にすると、真面目な男では勝ち目がない。
それから、決着がつくまで色々あったそうです。
・・・・・・略。
「それにしても、今回は俺の出番はなかったよな」
ジル・ベルティーニは、ため息をついた。
彼はサラサの胸の鑑賞を狙っていたが、今回はそれどころではなかったようだ。
「結局、この帝国はなんだったのだのかな? 結構ソフトな帝国だったぜ」
ジルの言うとおり、エロスなわりに際どい表現をしないのは、きっと最後の良心だろう。一瞬勢いに任せたいと思ったが、想いとどまった誰かに乾杯。
こうして、帝国はヴォルニ領に向かった。あの領地は、さらに危険度が上がった気もするが、それはまた──違う話。
【実況】
「ラララー♪ 気持ち伝わる マイハート エロフは優しい思い出の園」
「エンディングテーマか」
「そんなことより、こんな手紙が私の元に来ました」
おてまみ
『〜勇気がなくていつもあなたを遠くから見つめています。もしあなたが見つけて抱きしめてくれたならこの許されざる想いが叶うのに〜』
どうやら間違って届いたようだ。
「伝説の木の下に向かえ、実況!」
「はい、恋人たちのセレナーデですね中年さん!」
そんな木は、どこにあるのかは知らない。
その後、羽さんことシャリンの陰謀によって、記録係Bと実況の間に新しい世界が広がったのかは不明である。
こうして、彼女の野望は潰えた。
因縁の記録係に一矢報いる日は、果たして来るのだろうか?
「卑怯よ、卑怯」『卑怯♪』
羽さんと仲間達、そして帝国との戦いはこれからも続・・・・・・かないほうが良いと思います。
了