雛ちゃんとちまっと探検隊
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■ショートシナリオ
担当:やなぎきいち
対応レベル:フリーlv
難易度:やや易
成功報酬:0 G 62 C
参加人数:10人
サポート参加人数:3人
冒険期間:09月29日〜10月06日
リプレイ公開日:2006年10月09日
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●オープニング
●事の次第
一部の冒険者の間で密かな人気を誇る、手のひらサイズのお人形──通称、ちま。
冒険者お手製の人形はそれぞれ所有者ににた面立ちで、とても愛らしい。
兄の訃報で心を閉ざした雛菊(ez1066)も、ちま愛好家の1人である。
さて、その雛菊であるが‥‥つい先日、親愛なる冒険者有志の愛情で、少しばかり回復の兆しを見せ始めた。
そして、相変わらず言葉を発しないままではあるが‥‥大切に抱えているのがちま人形である。
リハビリのためにと、目下少女の保護者と化している女商人ルシアンが目を付けたのも不思議ではない。
「皆が楽しそうにしていれば、少しでも興味を持って自分で動くかしらと思って。でも、まさか多忙な冒険者に『ちまで遊んでくれ』なんていう依頼を出すわけにもいかないでしょう?」
そう言って依頼人ルシアン・ドゥーベルグは肩を竦めた。
「で、少し前にこちらのギルドに出ていた依頼を思い出したのよ。廃村が見つかって、そこに巣食っていたコボルトを追い払った、っていう」
「ふむ、そんな事件も確かにあったな」
対するドワーフのギルド員はうむりと頷く。族長クラスのコボルトまで住み着いていたものを、見事に追い払ったのだ。
「そこの調査をちまでお願いしようと思って。そうね、名前は『ちまっと探検隊』辺りでどうかしら」
目が輝いているルシアン。ドワーフのギルド員は彼女もちま愛好家なのだと判断したが、ルシアンはちまに興味はない。
彼女が何よりも好きなのは──ダンジョンなのだ。それも、探索する方ではなく、作る方というから変わっている。
「どちらにしても廃村の調査は必要よね? それなら私が依頼に使っても問題ないでしょう?」
にっこり微笑むルシアンへ断る理由も思い浮かばず、三つ編みヒゲのギルド員は黙々と依頼書の作成を始めた。
「それで、報酬の件なのだがのぅ?」
──キラーン!!
2人の目が鋭く光った!!
「やはり保存食は必要じゃろう」
「それはどの仕事でも同じことでなくて?」
「ふむ、ではちまは不要だと認めていただけるかの」
「愛好家の人がちまのカスタマイズをするのにお金を出す必要はないと思うけれど」
双方引かず!
結局、比較的安全な依頼だということで依頼料は少なめになったが、食料とちま作成費のうち50cまでは依頼人負担という条件で折り合った。ギルドを出たルシアンが刺繍入りハンカチーフをかみ締めていたところをみると、今回の軍配はギルド員に上がったようである。
──と、まあ、ざっくりとだがそんな経緯があって、ちまっと探検隊出動と相成った。
ちなみに、掲示された依頼書の冒頭にはでかでかと ≪ちまっと探検隊、隊員募集!!≫ の文字が躍っていた。
●リプレイ本文
●ちまっと探検隊結成! ‥‥に向けた隊員作成に潜む罠!!
「雛ちゃん、おかえり。今日はおばちゃん来たからね」
リュシエンヌ・アルビレオ(ea6320)が雛菊(ez1066)の顔を覗き込んで今日の日差しのように優しく声をかけた。少女の瞳はリュシエンヌの上で一度止まり、以心伝助(ea4744)にしがみ付く小さな手にきゅっと力が篭った。
いつもの調子で抱きしめたら壊してしまいそうな気がして、ちま用法被を縫いながら遠巻きに眺めていた青龍華(ea3665)が小さく息を零した。
「話には聞いてたけど、本当に深刻そうだったのね、雛ちゃん」
「ええ。でも今日は機嫌も良いみたいですよ」
心配の色を滲ませながら見つめていた宮崎桜花(eb1052)が頷くと、龍華はぎゅっと桜花を抱きしめた。
健気に微笑む桜花を励ます気持ち半分、可愛い子を愛でる気持ち半分で抱きしめて、雛菊の代わりに頬を摺り寄せた。
一方、ルシアンのちまも一緒に冒険出来ると良いのに‥‥などと思いながら針を進めていたセフィナ・プランティエ(ea8539)の手元を覗き込み、王娘(ea8989)は表情の乏しい顔に少し笑みを滲ませた。
「いい出来だな」
「‥‥ありがとうございます」
もじもじと少し照れて、仮縫いの終わった猫耳フードつきコートをせふぃなに試着させる。隣に置かれたちまにゃんとおそろいの猫耳に、所有者の二人もお互いに照れたように──緩みそうな頬を必死に保たせている。微笑ましい光景にローサ・アルヴィート(ea5766)も目を細めた。
「すみません。指先、というのでしょうか‥‥綺麗に縫い合わせられないのですが、見てもらえますか?」
悪戦苦闘して針跡だらけにするよりも教えてもらう方が懸命だと判断し、キリル・ファミーリヤ(eb5612)は恐縮しつつ手を上げた。目の合った娘は視線を逸らす。
「えっ?」
「きっと、娘姉さまの予備のフードを断られたからですの」
キリルの耳を隠すふわふわヘアバンドを示してユキ・ヤツシロ(ea9342)が申し訳なさそうに告げた。彼の耳を隠すヘアバンドはユキの貸したもの、責任の一端はユキにもあるかもしれないから。
「娘姉さんはいつもああですよ、気にしたらいけません」
二人の会話にサーガイン・サウンドブレード(ea3811)はこそっと嘴を挟む。
「‥‥‥サーガイン」
「どっ、どうかしましたか娘姉さん」
じろりと冷たく睨む娘に、聞こえてしまったかと内心冷や汗をかくサーガイン。つられてキリルとユキまでも背筋を正した。
「‥‥手が止まっている」
「ああっ、はい、動かします!」
──ざくっ
「ううう‥‥」
「大丈夫ですか、サーガインさん」
ぴゅーっと血の吹き出る指にリカバーをかけるキリル。
伝助はちらりと様子を観察するが、その表情は変化を見せない。ただ、伝助の服を握る手に力が込められただけ。
──例え代わりであっても構いやせん。とにかく元気になって欲しいっす。
●立ちはだかる自然の驚異! 隊員達の間に緊張が走る!
猫耳アンナの情報によりちまっと探検隊は謎の地図を入手した。それはどうやら廃村の地図のようだった。
「そういえば、森の奥に廃村があると聞いたことがあります」
新入隊員A、きりる君が眉間にしわを寄せ難しい顔をして囁いた。どちらかというとちまの眉間にしわを作る方が難しくてそんな声になったようだ。
「廃村ですって!?」
「モンスター溢れる廃村ですよ、危険です」
「ばかっ!」
ぺしっとろんふぁちゃんがきりる君の頬を叩いた。
「まだまだね、きりる君。危険だからこそ向かうのよ、なんのためにちまっと探検隊がいると思ってるの?」
偵察部隊のちまろーさ先輩がふふっと笑った。
「ちまっと探検隊、さぁ行くよー!」
「「「おーっ!」」」
廃村に辿り着くと、ちまっと探検隊は最寄の村で借り受けた地図を取り出した。
「確かに、この村の地図みたいですね」
ちまおーかが風景と照らし合わせ、整合を確認する。
「わんこっぱなの術〜」
最短ルートを確認し、すちゃっとわんこ耳を装備した伝ちゃんは風の匂いを嗅ぐ。
「獣の匂いはしやせんね。あっしたちのペットの匂いだけっすよ」
「でも安心しちゃ駄目よ。未知の領域、どんな生物が潜んでいるとも限らないわ」
ちま一回り大きいちま、ちままが子供たちへぴしっと渇を入れた。
「うーん、何か出てきても平気なように皆で歌いながらいくといいかも〜?」
ふりふりエプロンをつけたちまにゃんが可愛く提案☆
「それじゃ、皆さんご一緒に! はいっ」
「「「ちまっと探検隊っ♪ ちまっと探検隊っ♪」」」
ちまおーかの小さな刀を指揮棒に、声を合わせ足並み揃えてちまっと探検隊は村が捨てられた原因解明に乗り出した!
そして日は暮れ。
「ううう‥‥寒いですの」
ちまゆきは魔法少女のローブを着た上に白いローブを羽織り、巫女服を着込む。
「ロシアにシチュー料理が多い理由がわかるわねー」
ろんふぁがちまにゃんと夕飯のお片づけ。
「綺麗に片付いたらおしくらちまINちま巣ですね」
ちょっと楽しくなってきたらしいきりる君。ちま巣の端っこに陣取って準備万端☆
「よーし、おしくらちまですー!」
ちまゆきとちまおーか、せふぃながちま巣に飛び込んだ!!
「ひゃー!」
ひなちゃんと一緒に真ん中に押されていくきりる君は、満足気に目を閉じた。
ぬくぬくちま巣の真ん中で、きっと良い夢が見られることだろう──‥‥
◆
ちまっと探検隊が寝静まると、冒険者の寝息が辺りに満ちる。男性用にテントを提供した伝助は、進んで引き受けた夜警を行いながらちま巣とその隣で重なり合う猫たちに目を細めた。そして反対側には‥‥雛菊の姿を見て小さく溜息を零す。
「ご苦労様、代わりましょうか?」
雛菊の毛布を掛けなおし、リュシエンヌが伝助に声を掛けた。小さく首を振る伝助。
「龍華さんと娘さんが朝餉の支度に早起きされると思いやすから、今日はこのまま。明日、辛ければ先に休ませてもらいやすね」
「無理しちゃ駄目よ」
微笑みを交わす二人の耳に、魘されたように漏れた声が届いた。
「うちの子にしか聞かせた事のないとっておきよ。ゆっくり眠れるように‥‥」
♪優しい月の光 柔らかな夜の闇 おやすみの時間よ
ここにいるからね あなたのそば
目を閉じて 楽しいことだけ思い出して
おやすみなさい 良い夢を ♪
毛糸の手袋をはめた手を胸の前できゅっと合わせ、雛菊の寝息は規則正しいものに戻っていった。
「見ていられないわね」
「そうでやすね‥‥」
けれど自分で超えなければならない試練、代わることはできない。
だから‥‥せめて見守っていようと、二人は心に決めていたのだった。
●行く手を阻む謎のトラップ! その影で怪しく動く謎の生物を探検隊は捉えた!!
「ふふふ、森の案内人ろーさ参上っ」
「むっ。狐さんより猫さんのほうが速いの〜」
相棒の狐、コルサに跨るちまろーさに対抗意識を燃やすのは相棒の猫、小虎に跨るちまにゃん。
「‥‥ちょうどあっちを調べようと思ってたのよね〜。ちまにゃん、あの家まで競争よ!」
「受けて立つのっ!」
「小虎、いっくよ〜☆」
「「「その勝負、ちょっと待った〜!!」」」
クラウディに跨るろんふぁ、茶虎に跨る伝ちゃん、レーヌに跨るせふぃなちゃん、ヴァイスに跨るちまおーか、エレメンタラーフェアリーにぶら下がるちまゆき──5人の隊員が参戦を表明!!
「スタートの合図はちままがやるわね」
「ちまま、これを使ってください」
ちまゆきが呼子笛を進呈。
「じゃあ、僭越ですが僕が審判になりますね。えっと、ゴールにできそうなものは‥‥」
「これを使うと良いっすよ」
「エチゴヤさんのマフラー??」
首を傾げたきりる君へ、使ってこそマフラーっすからね、と頷く伝ちゃん。使い方が違うが、納得しているのならまあ良いだろう。きりる君はうんしょとマフラーを担ぎ上げ、てちてちとゴールへ走る。
「がんばって、きりる君〜」
「あと半分なのー!」
誰かペット貸してあげればいいのに。
「ええと、それでは私は何をしていようかな‥‥」
補欠隊員のさーがいん君がうろうろと辺りを歩き回り、ちまにゃんがにっこりきっぱり言い切った。
「さーがいんはそこで見てればいいの〜」
「そんなぁ〜‥‥」
一人ぽっちのさーがいん君。しょんぼりするのも束の間、訪れた好機にほくそ笑む。
「さーがいんさん、何だか怪しい笑い方ですことよ?」
「はっ、そんなことないですよっ。ちまにゃんに冷たくされたのでしょんぼりと散歩でもしてきます」
その割には嬉々として離れていくサーガインの背を見送りながら、ちままはゴールの確認をする。
「ゴールテープ、準備おっけーでーす!」
きりる君がぶんぶんと手を振って合図する。
「いくわよー。位置について、用意!」
──ピー!!!
決戦の火蓋が切って落とされた!
「コルサ気合い入れていくよー‥‥いや、そっちじゃなくてっ」
「振り落とされるぅぅぅ」
混乱を極める戦場!!
「今、何か通った??」
ちまおーかが目の前を横切った影に反応した! 彼女より過敏に反応をしたのは‥‥誰あろう雛菊!
弾かれたように伝助の手をすり抜け、影を追う!!
「ひなちゃんっ!!」
ちまっと探検隊の皆は、雛菊を──隊員になるはずのひなちゃんを追いかけて相棒から飛び降りる!
木の根に躓き、自分の足に躓き、落ち葉で滑りながら、雛菊は駆ける。追いつけない、そう思った瞬間、少女は微塵隠れの術を使っていた。
──ドン!!
遠くから聞こえた爆発音にちまっと探検隊を操っていた後ろの人たちは顔色を変えた!
「‥‥兄様、兄様っ」
影に抱きついた雛菊は顔をくしゃくしゃにして泣き出した。
「どうかしましたか、雛菊さん」
掛けられた声に目を丸くして見上げる少女。そこに立っていたのは兄ではなく、まるごとおおかみさんを着たサーガインだった。
「兄様は‥‥?」
「タロン様の御許にいますよ、きっと」
雛菊の鼻からおおかみさんにのびた鼻水を拭ってやりながら、サーガインは優しく、けれどどこか氷のような冷たさを滲ませて微笑んだ。
「お兄さんに、会いたいですか?」
「‥‥雛、雛、兄様に会いたいっ」
しっ、と人差し指で雛菊の口をふさぐ。『使える』冒険者たちがすぐに追いつくだろう。稼ぎ出した時間は短い。
「私の聞いた教えに、お兄さんを呼び戻す方法があります」
「兄様を‥‥呼び、戻す?」
少女は、サーガインの弄した策に──墜ちた。
近付いてくる足音に小さく舌打ちし、サーガインは獲物に糸を巻きつける蜘蛛のように雛菊の頬を撫でる。
「興味があるなら今度詳しい話しをしましょう。それから、この事は他の人に言ってはいけません、いいですね?」
「‥‥雛、約束するなの」
力強く頷く雛菊。その目は輝きを、取り戻していた。
●謎の生物と対面!? 探検隊の安否は!? そして謎の生物とは何なのか!?
「雛菊!」
雛菊の腕を掴んで抱き寄せ身を盾にする娘!
「「雛ちゃん!」」
龍華が影の前に立ちはだかる! 気丈にも、セフィナも両手を広げて娘と雛菊を背後に庇う!!
「ちょ‥‥!」
「雛ちゃん!」
静止しようとするサーガインの声は追って現れた冒険者の声にかき消された。セフィナを下げるように飛び込んだのは伝助! 次いでキリルと桜花も左右を固める!!
「待っ、私で‥‥」
陰陽小太刀を構える伝助と龍叱爪を振り上げる龍華の眼前で、娘は影へ‥‥サーガインへ飛び蹴り!!
「輝鳥双撃‥‥!」
とび蹴りから鳥爪撃への連携技を決めようとした娘を止めたのは、他でもない雛菊の声だった!
「駄目なの、サーガインお兄ちゃんなのー!!」
反射的に体勢を崩し落下する娘。
「娘さん、サーガインさん!!」
セフィナとユキが駆け寄り、慈愛の女神へ奇跡を願う。
「雛‥‥ちゃん?」
「なぁに?」
さらりと聞き流してしまいそうになったリュシエンヌは夢か現か確かめるようにそっと手を伸ばす。きゅむっとその手を握り返しながら首を傾げる雛菊は、確かにいままでの雛菊。
「やっぱりおばちゃんが来なくちゃだめね、雛ちゃん」
涙を滲ませながら力いっぱい抱きしめるリュシエンヌ。
「お菓子の匂いがするなの〜。おじちゃんは?」
「あはは、おばちゃんもおじちゃんも必要みたいだね」
雛菊の荷物からヴィクトルが持たせた焼き菓子を取り出してあーん、と食べさせるローサ。
「おいひ〜‥‥」
「やっぱり雛ちゃんには笑顔がお似合いですね」
ほにゃんと頬を緩めた雛菊を見て、セフィナは泣き笑いを浮かべた。ユキと娘にも涙と笑顔が伝播し広がっていく。
もうひとつ焼き菓子を咥えさせ、ローサは両頬をむにっと引っ張った。
「笑うの久しぶりだろうから手伝ってあげる☆」
「もうっ、駄目ですよローサさんっ!」
涙で顔をくしゃくしゃにしながら、桜花がローサを止めた。
「でも、何で突然戻ったのでしょうか」
何となく輪に入りそびれていたキリルが口にした疑問に、伝助も頭を悩ませる。
「サーガインさん、何か知りやせんか?」
「えっ? いや、突然戻ったので私にも何が何やらさっぱりですよ、ははは」
「私たちとちまっと探検隊の愛が通じたのよ、きっと!」
きぱりと言い切る龍華。理由はあるだろう。だが、今は喜びと幸せを味わってもいいはずだから。
「ちま? 雛、雛のひなちゃんがいるなのー。雛も一緒に遊ぶぅ!」
「よーし! それじゃ、ちまっと探検隊、再出発よっ!!」
「「「おー!!」」」
ろんふぁの号令で元気良く拳を突き上げるちまっと探検隊(と後ろの人たち)!! まだ調べなければならない場所は、解明しなければならない謎は、数多く残っているのだ!
●廃村の一角に謎の扉を発見! 我らがちまっと探検隊が果敢に挑む!?
ひなちゃんが落ちた枯れ井戸の中で、ちまっと探検隊は一列に並び扉を見上げていた。
「まさか、こんなところに扉が隠されていたなんて‥‥っ」
ろんふぁが呟く。
不思議な文様。硬く閉じられた石の扉。ちまの後ろの人たちが押しても引いても動かない、エックスレイビジョンでも見通せない、謎の扉。
「駄目、この装備じゃ厳しいわ」
「ダンジョンだったらルシアンがお金出してくれるよ、きっと!」
ちまスクロール用の紙を買おうとして足元を見られたこと、ローサは根に持っている模様。
そしてちままは苦渋の決断を下した。
「そうね‥‥改めて、出直しましょう」
ちまっと探検隊の大冒険は、こうして幕を下ろすことになったのだった‥‥。