丹後の盗賊・其の十、白虎団の攻勢
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■ショートシナリオ
担当:安原太一
対応レベル:11〜lv
難易度:難しい
成功報酬:9 G 4 C
参加人数:10人
サポート参加人数:7人
冒険期間:05月19日〜05月24日
リプレイ公開日:2009年05月31日
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●オープニング
丹後西方、旧峰山藩――。
ここは丹後で最初に黄泉人の攻撃を受けた土地である。丹後の導師によって蹂躙され、数多の土地神である精霊たちが導師に殺された。
出雲から大規模な黄泉の進軍があり、京都からの援軍も合流して大きな戦いがあったのは遠い昔のことのように思える‥‥。
丹後はアンデッドの発生比率が高い土地である。が、今はほとんどの死人が黄泉人たちに率いられ、丹後東方の宮津から舞鶴に向かった。
峰山領内で生き残っていた人々は、どうやら黄泉人たちは東へ向かったらしいと、お互いに声を掛け合って無事を喜び、峰山城の一角に集まっていた‥‥。
「何とか生き延びたが、この地はもうおしまいじゃあ‥‥たくさんの氏神様は死人使いに殺され、藩主様やお侍様もどうなっちまったか分からねえ」
「西国からとんでもない数の亡者が南を通っていくのを見たぞ。世にも恐ろしい大軍じゃった」
「もうおしまいじゃ‥‥神様が降臨したって俺たちを助けてくれるわけじゃなし‥‥この国は、終わりじゃあ」
「今は生き延びたことを喜びましょう。みんなで京都へ行きましょう。関白様に私たちが苦しんでいることを知ってもらうのよ」
その秀吉の京都軍もイザナミ軍と激しい戦いの末に凄まじい犠牲を払ったことを彼らは知らない。
「でも‥‥京都までどうやって行くんだ? 道すがら不死者に襲われるのがおちじゃ。ここでじっとしとった方がいいんじゃないか? 助けが来るのを待つんじゃ」
「一体誰が来るって言うんだ? 現れるとしたら亡者くらいだぜ。俺も京都へ行くことに賛成だ。東じゃ丹後軍が戦ってるって噂だ。黄泉人たちの支配が完成する前に、逃げ出すべきだ」
だが意見は割れた。危険を伴う旅に反対する者、そもそも故郷を捨てることが出来ない者、京都へ向かおうと言う者たち‥‥。民は焚き火を囲んで激しく言い合った。
ガサリ‥‥と、民に近付いていく影があった。死人憑きや怪骨が忍び寄っていた。
亡者達は民を取り囲み――。
「‥‥!? ひっ! し、死人憑きだあ!」
「骸骨もおるぞ!」
「逃げろ!」
「駄目じゃ! 囲まれておるぞ!」
「ひ、ひーっ!」
と、その時である。巨大な影が疾風のように亡者に襲い掛かった。
金棒の一撃が亡者の列をなぎ払う。
「サガレ!」
言ったのは人ではない、鬼だ。天狗の羽織りにサンタクロースハットを被った巨大な鬼が死人の前に立ち塞がった。
金剛童子の二つ名を持つ丹後の山神、この鬼の名を天樹と言った。
「‥‥コレイジョウ、生キ残ッタ民ヲ傷ツケハサセナイ!」
天樹は亡者の列に突進すると、咆えた。
最後の死人を倒して、金剛童子は民を振り返った。みな腰をぬかして震えている。
天樹はにんまりと笑った。
「オレハ、ソノ昔、忠興ト入レ替ワッテ、オ前達ニ追ワレタ鬼。金剛童子ヲ忘レタカ?」
「忠興様‥‥? それじゃ、金剛童子‥‥天樹様って、あの鬼が? 生きていたのか」
民がざわめく。その昔、丹後の武家の嫡男であった源細忠興が悪魔の計略によって鬼と入れ替わったのは、話せば長い話である。鬼は天樹という名を得て改心し、金剛童子山に妻のガラシャと隠れ住んでいた。
「オ前達ヲ京都マデ送ッテヤルコトハ出来ナイ。俺ハ、コノ通リノ姿。ダガ、大江山ノ近クマデナラ送ッテヤレル」
天樹の申し出に民は揺れた。丹後南部、大江山の京極家の近くまでなら送ってやると言う。
「せっかく天樹様がこう言われてるんじゃ。どうじゃみなの衆」
「天樹様‥‥お侍に見つかったら危険ですぞ。京極家は長らく鬼と戦ってきましたし、武家はあなた様を受け入れはしないでしょう」
「ソレハ承知シテイル‥‥」
「よし、じゃあ、大江山の近くまで一緒に行ってもらうってことで反対する奴は?」
「いないようだぜ」
「よし、決まった! 善は急げだ、みんな出立の支度をして集まれ!」
丹後の守護神、金剛童子の護衛によって、民の一団は峰山城を発とうとしていた‥‥。
そこへ北からやって来る者たちがあった。丹後半島の盗賊団、白虎団の一団である。
丹後の盗賊たちは黄泉人と悪魔と結託し、この地を支配せんと目論んでいた。
「おい! まだ峰山に生き残っている連中がいるみたいだな!」
「悪運の強い連中だ! よし民を探せ! 逃がすなよ! 残っている連中はもれなく盗賊団のために働いてもらうぜ!」
盗賊たちは意気揚々と生き残りの民を狩り始めたのである。
そうして、天樹と村人たちはすぐさま発見されることになる。
「な、何だこいつらは? 鬼が一緒にいやがる」
「構うこたあねえ! 叩き切れ!」
だが襲い来る盗賊たちを天樹の金棒が木っ端のように打ち砕く。
「や、野郎‥‥! 鬼殺しのレミエラがあればこんな奴‥‥!」
村人達は天樹の後ろで震えている。
天樹は強い。だが盗賊たちは圧倒的な数だ。その巨躯に次々と矢が突き立つ。天樹は村人達を庇って矢を全て受け止めた。
「噂の金剛童子か‥‥実在したとは驚きだな‥‥」
そこへ盗賊にしては小奇麗な衣服を身にまとった若い男が姿を見せる。白虎団のリーダーにして丹後の盗賊の大頭領、永川龍斎である。
「化け物じみた強さだが、これならどうだ」
永川が合図すると、盗賊の幹部達が進み出て腕を一振りする。
「鬼を打て!」
盗賊たちの手から漆黒の炎が天樹目がけて放たれる。炎の連弾を受ける天樹‥‥魔法攻撃にも耐える‥‥。
そこへ新たな人影が飛び込んできた。あたかも空を駆けるように現れたのは、丹後松尾寺の住職であった陽燕和尚である。
和尚は天樹の前に立つと、ホーリーフィールドを張った。
「天樹殿、ガラシャ殿が心配されておりましたぞ。山からお姿が消えたと」
「ガラシャ‥‥」
「今こちらに向かわれております。舞鶴から脱出した土侍達と合流し、あなた様の後を追いかけて。盗賊たちが丹後半島から南下したことをお知らせしたら、急ぎ峰山へ向かうと申されましてな」
「和尚、小賢しい奴よ、生きておったか。ふっふっふっ、まあ良いわ、ここで今生の別れよの。そこの鬼とともに散るがいい」
永川龍斎はそう言って部下たちを差し向ける。
冒険者ギルド――。
またガラシャからの文が届いていた。急ぎ峰山城へ、民の救出に助力を求める文面だ。
「ガラシャ殿‥‥随分と大変なことになっているな」
「白虎団と戦ったのはもうかなり前の話だが‥‥あの時とは状況も違う。丹後は黄泉の手に落ちてしまったからな」
「丹後の盗賊‥‥もう連中を止めることもままならない状況だが」
ギルドの手代らはガラシャからの文をもとに依頼書を作成する。
峰山城付近で盗賊に捕まった村人たちの救出依頼。白虎団のリーダー永川龍斎がいると言う。盗賊たちを撃退し、民を逃がすことは出来るのか。丹後の戦いは続く‥‥。
●リプレイ本文
丹後――。
魔法の絨毯や飛行ペットがある者はそれらで急行、それ以外の者たちは馬で大地を疾走する。
「あそこです! 峰山城!」
明王院未楡(eb2404)の声に仲間達は前方を見やる。
「天樹‥‥待ってろ‥‥!」
「見えました! あそこに人だかりが!」
ケント・ローレル(eb3501)の呟きに頷いていた妻のクーリア・デルファ(eb2244)がその方向を指差す。
「‥‥! ガラシャ!」
ケントは地上から進んでいく源細がらしゃ(ez1176)と土侍たちを目撃して身を乗り出した。
そして次々と現地に到着する冒険者たち。他にフィーネ・オレアリス(eb3529)、尾上彬(eb8664)、琉瑞香(ec3981)、リーマ・アベツ(ec4801)ら。
陽燕和尚が張っているホーリーフィールドの背後に降り立っていく。
駆け寄る冒険者たち。村人たちを下がらせながら前に出る。
意表を突かれたのは盗賊たち。永川龍斎は眉をひそめて冒険者たちをみやる。
「何だ貴様らは」
瑞香はデティクトアンデッドで悪魔看破を試みる。反応は‥‥ただ一つ。それはおよそ永川龍斎の居場所を感知していた。
「和尚、救援を呼んだか。およそ都の冒険者たちであろう」
「永川龍斎、お前の暴虐もこれまで。これ以上傷つく民を見過ごすことは出来んのでな」
「ふん‥‥」
その男が永川龍斎と知って、瑞香も冒険者たちも驚いた。永川龍斎は‥‥デビノマニか悪魔か?
さもありなん、盗賊たちは刀を構えてにじり寄ってくる。
一人傷ついた鬼――天樹は負傷しながらも前に出ようとするが、ケントが止めた。
「ひっでェ傷だなァ! 手当すっから横になってろ!」
「ケント‥‥?」
「ダチがピンチと聞いて黙っていられるかい。さあまずは傷の手当てだ!」
未楡は抜刀すると、リーマに合図しながら前に出る。
「悪魔に協力するとは言え‥‥あなた方を手にかけたくはありません。争いや悲しみは憎しみの連鎖を生み、それはひいては悪魔たちに力を貸しているも同然‥‥」
「ははっ! ここは魔界! 朝廷すら手出しできない魔の国! 俺たちの帝国でもあるのよ!」
「‥‥‥‥」
そこでリーマの詠唱が完成して盗賊の一人が石化する。
「あなた達を殺したくはありませんが。せめて石に変えて悪さが出来ないようにさせてもらいます」
「野郎‥‥! 気にするこたあねえ! 数で打ちかかれ!」
リーマは再度印を結ぶと、超越ストーンを解き放った。
見る間に石化していく盗賊たち。
「何だ!」
「今です、村人達を避難させましょう」
そこでガラシャたちが合流してきた。
「みなさん‥‥天樹さん‥‥無事ですか」
土侍達が前に出て、生き残った盗賊たちと交戦状態に入る。
フィーネと瑞香は後方にあって次々とホーリーフィールドを張っていく。
「スモールホルス、村人達の避難誘導をお願いね」
「承知した」
フィーネのペットのスモールホルスは翼を広げると、村人達の真上に滞空し、民を誘導する。
「安心して下さい。害意の無い精霊ですから。束の間、皆さんの避難誘導を勤めます」
「そ、そうですか‥‥精霊とはまた‥‥」
フィーネは村人達をホルスに任せると、前方で戦っている味方の方へ向かった。
「天樹、お前は民の護衛についてろ! 不殺の誓いを破らせはしねえ!」
「ケント‥‥マダ、覚エテイタノカ‥‥スマンナ。古イ話ヲ‥‥」
天樹は逡巡していたが、未楡が天樹を促した。
「天樹さん、ようやく民の前に姿を見せることが出来たのに、丹後がここまでひどく‥‥あなたがもっと平和な時を過ごせたらと思うのです‥‥」
「分カッタ‥‥今ハ退コウ。恩人ノ気持チヲ嬉シク思ウ‥‥」
天樹は後退する。
「そういやァクーも『咎人』とか言ってたよなァ‥‥罪を背負って償ってるつー意味では天樹もクーも同じか! マジで恋すりゃ、惚れた奴の何もかもが愛しくなるンだよなァ〜」
そんな天樹を見送るケントに盗賊の攻撃が迫るが、クーリアが寸前のところで跳ね返した。
「ケントさん‥‥今は目の前の敵を倒す事に集中しなさい‥‥タンゴのナイトだから無様な姿晒せないでしょ‥‥」
「クーすまねえ! 俺の背中はお前に預けるゼイ!」
ケントはばつが悪そうに頭をかくと、剣を構え直した。
そこへ戦闘馬に乗ったメグレズ・ファウンテン(eb5451)が到着する。
「何とか間に合ったようですね。――飛刃、砕!」
剣を一振り、ソニックブーム+バーストアタックを盗賊団に叩き付けると、騎馬状態で盗賊と民の間に割り込んでいく。
続いてデッドorライブ+カウンターアタック+ソードボンバーの合成技「妙刃、破軍」で盗賊団を薙ぎ払う。
「盗賊団は私達で引き受けます。天樹さんと陽燕さんは村人達を連れて大江山へ避難して下さい。仲間達も同行しますから追い出される事はないはずです」
それからメグレズは盗賊たちを睨みつける。
「悪いですが私達は天樹さんほど優しくありません。これ以上狼藉を働かせないよう、ここで皆様全員退治させて頂きます」
「ふむ‥‥あそこだな。どうやらうまく足止めしている様子だが」
アラン・ハリファックス(ea4295)は騎上から前方の盗賊たちの様子を伺っていた。
その他、雷真水(eb9215)が同行して盗賊たちの背後に回りこんでいた。
「よし‥‥行くぞ」
二人は盗賊たちの背後から忍び寄っていく。盗賊たちの後方で一人高みの見物をしている小奇麗な衣装に身を包んだ男‥‥。
「あれがボスかね?」
そこへふっと尾上が姿を現した。インビジビリティリングの効果が切れたようだ。
「よ、お二人さん。丁度いいところに間に合ったな」
「尾上か‥‥驚かせるな。戦況はどうなっているんだ?」
「あー、土侍もいて、どうにか持ち堪えている。リーマのとんでもない超越魔法がなかったら苦戦していたかも知れんが‥‥」
アランは永川と思しき人物を指差して尋ねる。
「あいつは?」
「ああ。奴が永川龍斎らしい。何と瑞香の悪魔看破の術に反応があったようだぜ」
「何だと?」
「今さらって所だが‥‥」
「どっちにしても、悪魔か黄泉人ってんなら相手にとって不足なしだね」
真水は二刀を握る手に力を込める。
「こっちは気付かれてない。背後から一気に永川を仕留める好機だ」
「では取り掛かろう」
アラン、真水、尾上らは盗賊団の背後から接近していく。
ケントと未楡は盗賊たちを殺さないように適度にダメージを与えて撃退しているが、至難の業だ。相手はこちらを殺すつもりで掛かってくるのだから。
メグレズは容赦なく盗賊を叩き切っている。この辺りはそれぞれの戦い方の違いであった。
「‥‥‥‥」
永川龍斎はじっと戦況を見つめている。
アランと真水はすぐそこまで迫っていた。
(「奴が鼠の大将だ。行くぞ真水、合わせてくれ」)
二人は頷いて、永川ににじり寄っていくと、素早く切りかかった。
「‥‥!」
永川はアランと真水の攻撃をもろに食らってよろめいた。
直後、微塵隠れの術で飛び込んできた尾上が永川に切りかかった。微塵隠れの爆発音が戦場に鳴り響き、盗賊たちの不意を突く。透明になっている尾上は立て続けに永川に太刀を浴びせかける。
「お前たちが契約した力は所詮その程度だ。所詮、盗賊の身で何かできるものか。地獄か六条河原で罪を悔いろ」
「‥‥アンタらよ、元は人間だろ? 食う為に人を殺すのもそれを楽しむのも悪だけど人としての事情だろうさ。だけどよ、人間をやめちまったら、もうそりゃあ悪人ですらねえぞ。ただの災害。同情すら貰えねえ。‥‥あばよ、あたしがあんたらの命を弔ってやるよ。生まれ変わったらもう少しマシな人生歩みなよ」
アランと真水、そして姿なき尾上が永川を挟み撃ちにするが――。
「ふん‥‥人間よ、私が何者か知らぬであろう‥‥この国で私の目的はほぼ達成された」
永川はそう言うと、空に舞い上がった。
「‥‥飛んだ!?」
アランと真水は追ったが手遅れだった。そのまま永川は飛んで逃げる。永川は笑声を残して飛び去ると、空中でふっと消えた。
永川が逃げた後も盗賊たちは頑強に抵抗し、冒険者たちは激戦の末に賊を討ち果たすことになる。一部の捕縛に成功、賊には死者も出たが石化を逃れた者は逃げた。
‥‥戦闘終結後。
天樹はやはり冒険者ほどには京極家を信じるわけにもいかず、大江山には同行しないと言った。中々理想通りにはいかないものだ。
「民ヲ頼ム」
「藤豊家家臣として、丹後の民を守ってくれて感謝する。表立って報いることはできんが、せめてもの礼がしたい。これを受け取ってくれ」
アランはマジッククリスタルを天樹に手渡す。
「ケントさんの妻のクーリアです。なんかケントさんが無い事無い事言ってたみたいだけど‥‥。どうしても貴方に合わせたいって江戸から来ました。京にあたいの義姉が商いをしているので入用なら申し付けてください。あたいは江戸の店を任されてるので話は聞くと思いますよ」
クーリアと握手を交わした天樹はにんまりと笑った。
「ケントモ幸セナ奴ダ。今回ハ世話ニナッタ」
「天樹、聞きてェ事があるンだ!」
ケントはクーリアを抱き寄せながらにんまり笑う。
「天樹が知ってて俺達が知らねェ事もあるだろ! 何で大江山で悪魔どもが暗躍してるンだ? んで、何で先に神社が死人に襲われたンだ? 神社の由来とかも知ってっか?」
「大江山ハ数年前カラ、オカシナコトニナッテイタ。神ヲ名乗ル連中ニ支配サレテナ‥‥」
そこで天樹は神社の件に思いを巡らせる。
「奈具神社ノ亡霊ノ件? ガラシャノ話デハ、最近村ヤ神社デ似タヨウナコトガ起コッテイルソウダガ‥‥」
「天樹でも分かんねえか‥‥」
と、ガラシャとともにやってきた真水が杯を天樹に差し出した。
「一杯どうだい」
「みなさんありがとうございます‥‥」
ガラシャや土侍たちは埃まみれの顔に笑顔を浮かべた。
その後、冒険者たちは民を大江山まで送り届ける。天樹はすぐ近くまで同行したが、後は冒険者に任せて戻っていくのだった。