絶倫鍋
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■ショートシナリオ&
コミックリプレイ
担当:ゆうきつかさ
対応レベル:フリーlv
難易度:普通
成功報酬:1 G 17 C
参加人数:6人
サポート参加人数:-人
冒険期間:01月05日〜01月18日
リプレイ公開日:2006年01月13日
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●オープニング
●ミンメイ堂
厳しい修行の旅から帰ってきたら、ミンメイ堂が江戸の大火に巻き込まれ、跡形も無くなっていた。
「‥‥んな!?」
唖然とした表情を浮かべる、ふゆ。
‥‥目の前には何もない。
「ゆ、夢というわけではないようだな」
とりあえず深呼吸‥‥。
冷や汗が止まらない。
「そ、そうだ。ミンメイは‥‥?」
‥‥祈るような気持ちだった。
例えミンメイ堂が焼け落ちたとしても、彼女だけは生きていると信じながら‥‥。
●ミンメイの行方
「こ、ここは‥‥」
関係者からの情報を元に、ふゆは彼女の消息を突き止めた。
‥‥辿り着いたのはボロ屋敷。
「きゅ‥‥」
道案内をしてくれた、ごるびー(カワウソ:関係者?)も、何処か寂しそうである。
「い、いるのか、ミンメイ‥‥」
恐る恐る、戸を叩く。
「はぁーい」
屋敷の中から能天気な声が響く。
‥‥間違いなく、ミンメイだ。
「い、生きていたのか、ミンメイ!」
あまりの嬉しさに涙が出た。
‥‥とりあえず首を絞めておく。
心配をかけた罰として‥‥。
「く、苦しいアル」
魂の抜けた表情を浮かべ、ミンメイが嫌々と首を振る。
「と、とにかく詳しい話を聞かせてくれ! どうして、こんな事になったのか!」
ふゆは必死だった。
色々な意味で‥‥。
●今までの経緯
「私が居ない間に‥‥、そんな事があったのか」
今までの経緯をミンメイから聞き、ふゆが納得した様子で溜息をつく。
江戸の大火に巻き込まれ、焼け落ちてしまったミンメイ堂。
ミンメイ堂が復旧するまで借りているボロ屋敷。
ボロ屋敷の住民だった男は、ミンメイの策略(ぇ)にハマッて、橋の下で生活しており、今にも死にそうな事‥‥。
‥‥何もかも信じ難い出来事であった。
「しかぁーし! こんな事でメゲてしまう、ミンメイちゃんじゃないアル! ちゃんとミンメイ堂を建て直すための計画は考えてあるアル!」
満面の笑みを浮かべながら、ミンメイがボロボロになった張り紙を突きつける。
「びゅーちふる温泉、春の湯‥‥だと? 仕事の内容‥‥、温泉に入るだけのお仕事です。清い心のオナゴのみ、応募する事が出来ます。温泉には野菜が浮いていますが、気にしないでください。途中でオッサンが入ってきますが、気にしないでください。単なるマッサージです。な、なんだ、こりゃ!?」
あまりの怪しさにツッコミを入れ、ふゆがジロリとミンメイを睨む。
「で、でも、破格アルよ。‥‥お給料」
慌てた様子で首を振り、ミンメイが必死になって言い訳した。
「当たり前だっ! こんなの罠に決まっている! そもそも‥‥ん? 春の湯?」
‥‥嫌な予感が脳裏を過ぎる。
依頼主の名は‥‥春一番。
ふゆの父親らしき物体の名前‥‥。
「ま、まさか! あれをやるのか!?」
‥‥そこですべてが繋がった。
ふゆの村では絶倫鍋と呼ばれるモノがある。
生娘のエキスをダシにして、若返りの秘薬を作っていた。
実際に効果があるかは別として‥‥。
「そうか、そういう事なのか。‥‥必死だな、親父殿!」
‥‥涙が出た。
色々な意味で馬鹿らしくなったため‥‥。
しかし、気になる一文がある。
‥‥途中でオッサンが入ってきます?
「マテマテマテ! やっぱり怪しいぞ! 絶対に!」
すぐさまツッコミを入れる、ふゆ。
ミンメイもキョトンとした表情を浮かべている。
「この依頼‥‥、私も引き受ける事にしよう。私が居れば親父殿も迂闊に手は出せまい。ごるびーも連れて、ひさびさの休暇を楽しもうじゃないか」
含みのある笑みを浮かべ、ふゆがごるびーを抱き上げた。
しかし、彼女は気づいていない。
春一番が娘でも手を出すような男であった事を‥‥(マテ
●リプレイ本文
●ミンメイ堂ご一行様
「ミンメイちゃん、明けましておめでとー!」
満面の笑みを浮かべながら、朝宮連十郎(ea0789)がミンメイに抱きつき、嬉しそうに頬擦りした。
ミンメイ堂が焼けてしまった事もあり、今までと比べて彼女と会う機会が減ったため、彼女との触れ合いはとても貴重である。
「‥‥ん? 若干肉付き良くなったよーな。いや正月太りではなく、よりナイスバディに、とゆー意味でっ!」
ミンメイのお腹をムニッと掴み、連十郎がハッとした表情を浮かべて口をつぐむ。
「ミ、ミンメイちゃん」
恐る恐るミンメイの顔を覗き込み、連十郎が気まずい様子で汗を流す。
「うううううっ‥‥」
恥ずかしそうに頬を染め、ミンメイが肩を震わせる。
「天誅アルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
次の瞬間、ミンメイのボディブローが炸裂し、連十郎が血反吐を吐いてふっ飛んだ。
「ご、誤解だっ! ミンメイちゃんっ!!」
必死になって言い訳をしながら、連十郎がミンメイに許しを乞う。
「一体、何があったんだっ!? ‥‥って、何故お前達がここにいる」
すぐさまミンメイの傍に駆け寄り、ふゆが驚いた様子でジロリと睨む。
「もちろん、ふゆちゃん達を守るためっす! 今度こそ春一番をぶっ飛ばすっすよ!」
拳をギュッと握り締め、太丹(eb0334)が瞳を爛々と輝かせる。
前回の恨みを晴らすため、春一番を倒すつもりでいるらしい。
「私達を守る‥‥だと?」
胡散臭そうに太を見つめ、ふゆがこめかみをピクピクさせる。
「‥‥そんな怪訝な顔するな。前回も役に立ったろ? ‥‥ちゃぶ台」
ふゆの事をなだめながら、龍深城我斬(ea0031)がクスリと笑う。
「そんなに昔の事は覚えていない。あれから修行の旅に出て身も心も綺麗になって帰ってきたからな」
あからさまに不機嫌な表情を浮かべ、ふゆが吐き捨てるようにして答えを返す。
「随分と綺麗になったと思っていたら、あれから修行の旅に出てたのか。それなら確かに納得できる‥‥」
納得した様子で彼女を見つめ、我斬がボソリと呟いた。
「お、お前のためじゃないからな! 勝手にしろっ!」
耳の先まで真っ赤にしながら、ふゆがいきなり我斬を殴る。
「別にそんな事は言っていないのだが‥‥」
訳も分からず頬を押さえ、我斬がダラリと汗を流す。
‥‥女心はよく分からない。
「こんにちは〜♪ 無料で温泉に入れて頂けると聞いて、さっそく来てみました♪」
ふゆ達にペコリと頭を下げた後、ラティエル・ノースフィールド(ea3810)がニコリと微笑んだ。
「いまから楽しみだわ。色々な意味で‥‥」
含みのある笑みを浮かべながら、シュテファーニ・ベルンシュタイン(ea2605)が瞳をキラリと輝かせた。
彼女の獲物はふゆと愉快な仲間達。
身体を洗うついでにあんな事や、こんな事までする気らしい。
「‥‥何だか嫌な予感がしますね」
警戒した様子でシュテファーニを睨みつけ、琴宮茜(ea2722)がボソリと呟いた。
「‥‥ようやく生贄が来たアルね」
茜達に気づかれないようにふゆに近づき、ミンメイがホッとした様子で溜息をつく。
「ば、馬鹿っ! バレたら、どうする気だ!」
すぐさまミンメイの口を塞ぎ、ふゆがジロリと睨みつける。
「‥‥え? 生贄って何ですか?」
偶然ミンメイの声が聞こえたため、ラティエルが首を傾げて呟いた。
「な、何でもないアルよ‥‥」
ぎこちない笑みを浮かべ、ミンメイが気まずい様子で汗を流す。
(「ううっ‥‥、心が痛いアル‥‥」)
彼女を騙しているという負い目から、ミンメイの心がズキリと痛む。
ラティエルだけを春一番の餌食にするつもりはないのだが、自分達の身を守る盾にする事は間違いない。
「そうですか♪ それじゃ、お風呂に入りましょう」
ふたりの肩を抱きながら、ラティエルが大きな胸をぷるんと揺らす。
‥‥その胸が狙われている事など露知らず。
●春の湯
「ひさしぶりにのんびり出来そうアルね♪」
わざとらしく笑顔を浮かべ、ミンメイが春の湯に入っていく。
念のため手拭いを使って前を隠しているが、そのせいで形のいいお尻が丸見えだ。
「これが温泉‥‥? どう見ても鍋にしか見えませんが‥‥」
驚いた様子で目を丸くしながら、ラティエルがダラリと汗を流す。
ミンメイが温泉だといっているものは、何処からどう見ても大きな鍋にしか見えず、温泉の中には大根や葱などが浮かんでいる。
「き、気のせいじゃないのか?」
引きつった笑みを浮かべ、ふゆが乾いた笑いを響かせた。
あからさまに怪しいため、言い訳がまったく浮かばない。
「まぁ、タダですからねぇ‥‥」
ふゆの事を怪しみながら、茜がボソリと毒を吐く。
「うぐっ!」
茜の言葉がグサリと刺さり、ふゆがダラダラと汗を流す。
これ以上、誤魔化す事が出来ない事を確信しつつ‥‥。
「まぁ、いいじゃない。楽しみましょう♪」
いやらしい笑みを浮かべながら、シュテファーニがふゆ達の手拭いを奪っていく。
「こ、こら! 返せ!」
油断した隙に手拭いを取られ、ふゆがシュテファーニを追いかける。
空を飛べない事を悔やみながら‥‥。
●欲望の赴くままに‥‥
「これもミンメイちゃんを守るため! 監視だ、監視っ!」
興奮気味に茂みを掻き分け、連十郎が春の湯を覗き込む。
春の湯ではミンメイ達が無防備な格好でシュテファーニを追いかけているため、連十郎が幸せそうな表情を浮かべて鼻血を垂らす。
「‥‥別にやましい気持ちはないぞ、うん」
恥ずかしそうに頬を染め、我斬がコホンと咳をする。
なるべくミンメイ達の方を見ないようにはしているが、どうしても気になって仕方がない。
「こんな事をしたら、マズイっす! 自分達はふゆちゃん達を守るために、ここに来ているんっすよ!」
ふたりの両目を隠すようにして両脇に抱え、太が顔を真っ赤にしながら叱りつける。
「‥‥あっ」
その拍子に太もミンメイ達の裸を見てしまい、鼻血をダラダラと流す。
「なっ、いいだろ? 湯気が邪魔で肝心な所は見えないけどさ!」
満面の笑みを浮かべながら、連十郎が太の背中をポンスカと叩く。
「ちょっと待て‥‥。妙にあっちが静かじゃないか?‥‥何か途方もない巨大な力を感じるんだ‥‥」
嫌な予感が脳裏を過ぎり、我斬が連十郎達を呼び集める。
自分達の背後にミンメイ達がいる事にも気づかずに‥‥。
「ここで何をしているのアルか?」
鬼のような形相を浮かべ、ミンメイが指の関節をパキポキ鳴らす。
よほど怒っているのか、みんな仁王立ちだ。
「‥‥すけべ」
呆れた様子で連十郎をジロリと睨み、茜が刃物の如く鋭い言葉を言い放つ。
「えーっと‥‥」
気まずい様子で頬を掻き、連十郎が内股になってナヨッとした。
「はぁ〜い♪ 連十子でーすっ☆」
思いっきり裏声を使い、連十郎がきゃぴっとする。
一緒にいた我斬達も仕方なく連十郎の真似をしながら‥‥。
「本当にお前が女なら、後ろに隠した物騒なモノはいらんよな?」
すぐさま日本刀を引き抜き、ふゆがジリジリと迫っていく。
殺気に満ちた表情を浮かべ‥‥。
「つーか‥‥、見えてるぞ」
ふゆの裸をマジマジと見つめ、連十郎がにへらっと笑う。
「うぐっ‥‥」
途端にふゆの顔が真っ赤になる。
「‥‥殺すっ! ぶっ殺す!!」
顔から湯気が出るほど真っ赤になり、ふゆが我を忘れて日本刀を振り回す。
「か、勘違いするなよ! 俺はやましい気持ちなんて、これっぽっちもねぇからな! ‥‥これもミンメイちゃんを守るためだ」
青ざめた表情を浮かべながら、連十郎が必死になって首を振る。
「‥‥ワタシを守るためアルか?」
キョトンとした表情を浮かべ、ミンメイが手拭いで胸元を隠す。
「その通りさ! ミンメイちゃんだって見知らぬオッサンにマッサージをされたくねぇだろ?」
どさくさに紛れてミンメイの肩を抱き、連十郎が怪しくニヤリと笑う。
「ムッ‥‥、殺気っ!」
それと同時にブレスセンサーを使っていた茜が異変に気づき、警戒した様子で脱衣所を睨む。
●春一番
「がーはっはっはっ! 久しぶりじゃのう、皆の衆っ!」
豪快な笑い声を響かせながら、春一番が全裸で茜達の前に現れた。
自分の裸体に自信があるのか、全く恥ずかしがっている素振りがない。
「な、何なんですか、あなたはっ!?」
手拭いを使って恥ずかしそうに胸を隠し、ラティエルがホーリーフィールドを展開する。
「わしを甘く見ているようじゃのう!」
唸り声を上げながら右の拳に力を込め、春一番がホーリーフィールドを破壊した。
「そ、そんなぁぁぁぁ!?」
驚いた様子で目を見開き、ラティエルが悲鳴を上げる。
「随分と美味そうな娘っ子じゃあ」
ジュルジュルと涎を流しながら、春一番がいやらしい笑みを浮かべてラティエルの胸を掴む。
「や、やめて! 離して‥‥ッ!!」
春一番に胸を揉まれ、ラティエルが嫌々と首を振る。
必死になってラティエルも抵抗しているが、春一番の力が強過ぎて彼から逃れる事が出来ない。
「‥‥そこまでだぜ!」
ラティエルを助け出すため、我斬がちゃぶ台を放り投げる。
「誰だっ!」
ちゃぶ台を木っ端微塵に粉砕し、春一番がギリギリと歯を鳴らす。
「俺の顔は忘れたかも知れないが、このちゃぶ台は忘れてないだろ‥‥って、話を聞けえええ!」
春一番が本能の赴くままに行動をしていたため、我斬が不機嫌な表情を浮かべて拳を震わせる。
「聞こえんなぁ〜」
右手を耳に当てながら、春一番がニヤリと笑う。
まるで我斬を小馬鹿にするように‥‥。
「春一番殿、尋常に勝負っす!!」
鬼の褌一丁で春一番の前に立ち塞がり、太が拳をギュッと握り締める。
‥‥春一番を倒すため。
「雑魚がっ! 返り討ちにしてくれるわっ!」
勝ち誇った様子で笑みを浮かべ、春一番が雄たけびを上げて筋肉を隆起させた。
「ふっ‥‥、『すーぱー褌ぶらざぁず』の弟分になった自分を前の自分と思わない事っす! いわば今の自分は『フトシたんつー』っす! 凄いっす!」
目ら怪光線を出すほどの勢いで、太が春一番に攻撃を仕掛ける。
「小癪なっ!」
ぶつかり合う、拳と拳。
稲光の如く勢いで、ふたりが駆ける。
互いの実力は五分と五分。
‥‥このままでは勝負がつかない。
「あ、あっちにあられもないポーズで悶えてるふゆが!」
わざとらしく大声を上げ、連十郎が春一番の興味を引く。
「何っ! それは本当かっ!」
興奮気味にカッと目を見開き、春一番が太を軽々と投げる。
「納得いかないっすよぉ〜」
ざぶんと鍋の中に落ち、太がブクブクと沈んでいく。
「‥‥性欲の勝利ね」
それと同時にシュテファーニがイリージョンを使い、連十郎の姿をふゆの姿に変化させた。
「‥‥って、俺かよっ!? ぬぐわああああああ!」
そのまま春一番に押し倒され、連十郎がモザイクに包まれていく。
大人の事情で見せられない展開になったため‥‥。
「これもみんなを救うためよ。‥‥頑張ってね」
気絶したラティエルの傍に行き、シュテファーニがクスリと笑う。
元々シュテファーニの目的は女の子に悪戯する事なので、この騒ぎに乗じて全ての罪を春一番に擦りつけようとしているらしい。
「さ、触るな! 俺にそっちの趣味はねええええええええええ!」
春一番に両手を押さえつけられ、連十郎が嫌々と首を横に振る。
まるで乙女のような悲鳴を上げて‥‥。
「ぬふふふふふふっ‥‥、愛いヤツじゃのう」
悪代官の如くいやらしい笑みを浮かべ、春一番が華麗な絶倫テクを披露した。
「いいから、助けろ! 頼むからっ! ぬわああああああ! そこはやめてくれええええええ!」
春一番の絶倫テクに戸惑いながら、連十郎が乙女ちっくな悲鳴を上げる。
「連十郎‥‥、可愛そうアル」
怯えた様子で見つめるミンメイ。
「‥‥泣くな。あれがヤツの生き様だ」
その肩をふゆが抱く。
彼女達の心の中で英雄となった連十郎の姿を見つめ‥‥。
「‥‥仕方がありませんね」
クールな表情を浮かべて溜息をつき、茜が春一番の股間めがけてウインドスラッシュを叩き込む。
「ば、馬鹿な! ‥‥ここはデリケートな部分だぞ!?」
信じられない様子で茜を見つめ、春一番がダラダラと汗を流す。
「今度こそ煉獄の彼方へ飛んでいきやがれ‥‥奥義、罵栖蛇亜砲無欄(ばすたあほうむらん)!!」
それと同時に我斬が車菱を取り出しボールに見立て、砥石をバット代わりにすると、春一番の股間を狙って車菱を打ち放つ。
「ぬぐおおおおおおおおおおおおおおお!」
我斬の放った一撃が股間に直撃し、春一番がこの世の物とは思えないような悲鳴を上げた。
まるで大切なわが子を失った父親のような表情を浮かべ‥‥。