嗚呼、肉体美!

■ショートシナリオ


担当:ゆうきつかさ

対応レベル:フリーlv

難易度:普通

成功報酬:0 G 46 C

参加人数:12人

サポート参加人数:-人

冒険期間:02月02日〜02月05日

リプレイ公開日:2005年02月04日

●オープニング

 江戸から少し離れた村に有名な絵師がいるのだが、絵のモデルになるヤツがいなくて困っている。
 モデルの条件としては美しい男性でなければならないらしく、早く絵を完成させなければ借金取りに家を持ってかれてしまうらしい。
 絵を描いている最中も借金の取り立ては来ているから、大半のモデルは途中で逃げてしまう事が多く、今まで絵を完成させる事が出来なかったようだ。
 絵を完成させるため何度か取り立て屋と交渉してみたんだが、あっちも仕事だから手ぶらで帰るわけにはいかないらしい。
 こいつの描いている絵はかなり高値で売れる。
 しかし、絵を描いている途中で逃げ出してしまう癖があるらしく、取り立て屋の連中もそれを心配しているのかも知れないな。
 そのため今回の依頼はモデル役と護衛役‥‥、そして監視役が必要だろう。
 取り立て屋も最後の総攻撃を予定しているらしいからな。
 金目になるものをすべて持っていくつもりなのだろう。
 ‥‥コイツが絵を完成させない限り。

●今回の参加者

 ea0023 風月 皇鬼(31歳・♂・武道家・ジャイアント・華仙教大国)
 ea0042 デュラン・ハイアット(33歳・♂・ナイト・人間・ビザンチン帝国)
 ea0629 天城 烈閃(32歳・♂・志士・人間・ジャパン)
 ea2034 狼 蒼華(21歳・♂・武道家・人間・華仙教大国)
 ea2160 夜神 十夜(29歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea2657 阿武隈 森(46歳・♂・僧兵・ジャイアント・ジャパン)
 ea2851 魅繰屋 虹子(39歳・♀・志士・人間・ジャパン)
 ea4927 リフィーティア・レリス(29歳・♂・ジプシー・人間・エジプト)
 ea5999 不動 金剛斎(34歳・♂・志士・ジャイアント・ジャパン)
 ea8799 ジャン・グレンテ(24歳・♂・ウィザード・ハーフエルフ・ロシア王国)
 ea9789 アグリット・バンデス(34歳・♂・ウィザード・ハーフエルフ・イスパニア王国)
 eb0334 太 丹(30歳・♂・武道家・ジャイアント・華仙教大国)

●リプレイ本文

「オス! 自分、『フトシたん』こと太丹っす。男と絡む以外は何でもやるっす!」
 上半身だけ服を脱ぎ捨て、太丹(eb0334)が薔薇を咥えてニコリと笑う。
 清十郎は少し残念そうにしていたが、太が疲れないように楽なポーズにさせておく。
「やれやれ‥‥仕方が無い。俺もモデルをやるか‥‥一応俺も筋肉には自信はある。持久力にもな‥‥。鋼の肉体には一応条件は満たしている」
 清十郎の前でゆっくりと服を脱ぎ捨て、風月皇鬼(ea0023)がポーズを決める。
 皇鬼の裸体に満足したのか、清十郎が嬉しそうに彼の身体を撫で回す。
「一体何処を触ってる!」
 恥かしそうに頬を染め、皇鬼が清十郎の頭を殴る。
「い、いや、素晴らしい肉体だと思ってな。惚れ惚れしていた所さ」
 苦笑いを浮かべながら、清十郎が気まずい様子で視線を逸らす。
「まさか‥‥おまえ! ‥‥いや、聞かないでおこう」
 嫌な予感が脳裏を行進してきたため、皇鬼が大粒の汗を浮かべて口をつぐむ。
「やっぱり兄ちゃん達はサマになるな。俺も頑張らなくっちゃ。えっと‥‥こうかな」
 しょたこん・ふぇろもんを撒き散らし、狼蒼華(ea2034)が妙に艶っぽくポーズを決める。
 清十郎もこれには驚いたのか、咥えていたキセルをポトリと落とす。
「イイ感じっすね! 清十郎殿も満足そうっす」
 感動した様子で蒼華を見つめ、太がニコリと微笑んだ。
「それじゃ、始めるぜ。別に喋っていても構わないぞ。重要なのは身体だからな!」
 筆を片手にモデル達の身体を見つめ、清十郎が紙に絵を描いていく。
 紙の値段が高い事もあり、かなり気合が入っている。
「‥‥なんか引っかかるな」
 清十郎の顔をマジマジと見つめ、皇鬼がダラリと汗を流す。
 ずっと嫌な予感はしているが、聞いたら必ず後悔しそうである。
「ところで清十郎兄ちゃんの絵は、ジャパンの伝統のウキヨエなのか? ウキヨエって言うと‥‥色っぽい女の人や、男と女の情事なんかを描いてあるんだろ? 火消しの兄ちゃん達が喜んで見てたぜっ!」
 清十郎の描く絵を勘違いしたまま、蒼華が首を傾げて呟いた。
「ちと、違うな。これを見てくれ」
 保管してあった絵を取り出し、清十郎が嬉しそうに見せていく。
 その絵は何処か艶っぽく、肉体美がメインのようだ。
「ひょっとして清十郎殿は売れっ子の絵師さんですか!?」
 尊敬の眼差しを浮かべ、太が清十郎に話を聞く。
「ようやく分かってくれたか。おっと動かないでくれよ」
 再び筆を走らせさらさらと絵を描き、清十郎が蒼華の事を注意した。
「い、いや‥‥、ごめん。はははっ‥‥」
 清十郎の絵を見つめて青ざめた表情を浮かべ、蒼華が乾いた笑いを響かせる。
(「耐えてみせるさ。何としても‥‥。信じてるぞ、御屋形」)
 そして皇鬼は鉄の心でゆっくりと目を閉じ、清十郎の気を散らないようにするのであった。
 早くこの苦痛から開放されるため‥‥。

「男の身体なんて何が面白いんだか‥‥どっかいい女でもいないかねぇ‥‥寒っ!」
 つまらなそうな表情を浮かべ、夜神十夜(ea2160)が溜息をつく。
 先程までデュラン・ハイアット(ea0042)と一緒に外で焚き火に当たっていたのだが、あまりの寒さに身体が凍え毛布を被って囲炉裏に当たる。
「ははは、外はかなり寒いだろう。ここはオンボロ屋敷だが、モデルのために火は絶やさないようにしてあるからな。あっちと比べたら極楽じゃ!」
 十夜の姿を見つめてクスリと笑い、清十郎が温かい雑煮を手渡した。
「わ、笑い事じゃないぞ! こっちはこんな思いをしてまで、おまえの警護に当たっているのに!」
 不満げな表情を浮かべ、十夜が一気に雑煮を啜る。
「おら、開けんかい、ゴラッ!」
 それと同時に外からドスの聞いた声が聞こえ、清十郎は恐怖のあまり飛び上がり、慌てて布団の中へと潜り込む。
「俺にそっちの趣味はないからな」
 すぐさま清十郎を蹴り飛ばし、十夜が疲れた様子で立ち上がる。
「‥‥ったく、面倒だな。元はと言えばお前が蒔いた種だろ」
 清十郎の表情から取り立て屋が複数いる事を悟り、十夜が呆れた表情を浮かべて溜息をつき、仲間達を連れて取り立て屋達の所へむかう。
「それじゃ後は任せてくれ。本当なら俺様の美しい肉を見せてやりたがったがなぁ‥‥。後で面倒な事になったら洒落にならん。ここは涙を呑んで諦めるか」
 ハーフエルフである事がバレないようにするため、アグリット・バンデス(ea9789)が悩みに悩んだ挙句モデルを諦め屋敷を出る。
 少し未練があるため悔しそうにしているが、仲間達を巻き込む訳にも行かないため、ここは我慢するしかないだろう。
「なんで、テメェは?」
 不機嫌そうな表情を浮かべ、取り立て屋がアグリットのまわりを囲む。
「悪い事は言わねぇ、さっさと帰れ。まだ向かってこようってんなら‥‥わかるよな?」
 取り立て屋達を睨みつけ、十夜が指の関節をポキポキ鳴らす。
「相手は一般人だから怪我させんのはさすがにまじぃよなぁ‥‥。俺ぁ殴りあいが好きなんだが‥‥」
 相手が一般人だった事もあり、アグリットが拳を振り上げ躊躇する。
 このまま殴ってしまうのは簡単だが、相手があの世に行く可能性が高い。
「なんだ、臆したか?」
 下品な笑みを浮かべながら、取り立て屋達がアグリットの顔を睨む。
「今、金は無い! 明後日には絵が完成する、それから出直して来い。それまでココを通す訳にはいかん!」
 鋭い目つきで取り立て屋達を睨みつけ、不動金剛斎(ea5999)が大きく口を開けてキッパリと断言すると、仁王立ちになって彼らの前に立ち塞がる。
「だったら力ずくでも通してもらう!」
 鼻息を荒くしながら袖をまくり、取り立て屋が啖呵を切ってドスを抜く。
「ほお‥‥。貴様、この状況で刀を抜くと云う事が、どういう事か分かっているのであろうなぁ!?」
 235cmの巨体を生かして取り立て屋を見下ろし、金剛斎がクリスタルソードを詠唱すると男にむかって警告した。
「まあまあ、ふたりとも。こんな所で喧嘩をしても得する事はないだろう」
 取り立て屋達の中から姿を現し、デュランがふたりの間に割って入る。
「何故、奴らの中に‥‥」
 驚いた様子でデュランを見つめ、金剛斎が汗を流す。
 デュランはしばらく間をおき、腕を組んで考える。
「私の仕事は借金の取り立てをする事だったかな。‥‥違う、取り立てに来る連中を妨害する事だ。‥‥そうか。危うく間違える所だった。危ない、危ない」
 依頼の内容を思い出し、デュランが金剛斎の横に並ぶ。
 どうやらデュランは外で焚き火をしている最中に、取り立て屋が同業者と勘違いして酒を差し入れてきたため、自然な流れで取り立て屋と行動を共にしていたらしい。
「一体どういう事だ?」
 訳も分からずデュランを見つめ、取り立て屋達が真相を確かめる。
「フハハハハ‥‥、借金の取り立てぐらいしか仕事が無く、暇で暇でしょうがない下々の諸君。ごきげんよう、私がデュランだ! 恐ろしい目に合う前に尻尾を巻いて逃げ帰る事をお薦めしよう。私の寛大さに感謝するがいい」
 するとデュランはリトルフライを使ってふよふよと飛び上がり、高笑いを上げながら偉そうな態度で取り立て屋を睨む。
「俺達を裏切るつもりか!?」
 あからさまに驚いた表情を浮かべ、取り立て屋達が汗を流す。
「君達と一緒にしてもらっては困るな。それに君達では私に指1本触れる事さえ出来ないだろう。フハハハハ!」
 大きくマントを翻したのと同時に高速詠唱でストリュームフィールドを展開し、デュランが笑い声を響かせながら取り立て屋達を挑発した。
「よくも俺達の純情を! やっちまえ!」
 デュランが完全に仲間だと思っていた事もあり、取り立て屋達が殺意の波動を撒き散らせ、ドスを構えて襲ってくる。
「だから大人しくしろって! 頼むから仕事を増やすなよ」
 取り立て屋の頭をハリセンでどつき、十夜が起きれた様子で溜息をつく。
「あーんまりしつけぇと、俺だって我慢の限界ってやつがあっからなぁ。‥‥どうなるか分かんねぇぞぉ‥‥?」
 先頭にいた取り立て屋を掴み上げ、アグリットがニヤリと笑う。
 随分と手加減はしてあるが、それでは取り立て屋達には効果があった。
「‥‥あまりの恐ろしさに声も出ないか。分かったら荷物を纏めて帰るんだな。借りた金は必ず返す。‥‥安心しろ」
 取り立て屋の男を引っ張り起こし、金剛斎がアグリットと並んで仁王立ちになる。
 それはまるで目の前に頑丈な門が出来たような感覚だ。
「お、覚えていろ!」
 傷ついた仲間に肩を貸し、取り立て屋達が捨て台詞を残して逃げていく。
 よほど悔しかったのかデュランに渡した酒を持ち帰り、見えなくなるまでひたすら文句を言い続けた。
 まるで悔しい気持ちを吐き捨てるようにして‥‥。

「仕事の最中に逃げ出したくなる‥‥か。まぁ、気持ちは分かるが‥‥」
 見張りの交代時間になったため、天城烈閃(ea0629)が清十郎と話をする。
 清十郎は絵を描くのに疲れたらしく、早く休憩したいらしい。
「だ、だろ! んじゃ、そういう事で!」
 烈閃が納得してくれたと思い込み、清十郎が外に出るため立ち上がる。
「だが、はいそうですかと逃がしてやっては、それこそお前のためにならないからな。しっかり見張ってやるから覚悟しろよ」
 清十郎の肩をぽふりと叩き、烈閃が穏やかな笑みを浮かべて襟首を掴む。
「やっぱり駄目か」
 ガックリと肩を落とし、清十郎がトボトボと部屋に戻っていく。
 何処かで飲み明かすつもりだったのか、なけなしの金を持って外に出ようとしていたらしい。
「ところでおまえは休憩しないのか?」
 烈閃が休憩する気配がなかったため、リフィーティア・レリス(ea4927)が不思議そうに首を傾げる。
「いや、こんな状況で休む訳にもいかないだろ」
 借りてきた猫のような状態になっている清十郎を指差し、烈閃が苦笑いを浮かべて呟いた。
「それじゃ、俺はこれで!」
 まるで他人事のように右手を上げ、清十郎が嬉しそうに出口にむかう。
「一体、何処に行くつもりだ?」
 六角棒を片手に出入り口の前で胡坐を組み、阿武隈森(ea2657)が清十郎に激しく睨む。
「ちょっと厠に行ってくる。なぁ、頼むよ」
 身体をプルプルと震わせながら、清十郎が涙を浮かべて両手を合わす。
「だったら、ここですればいいだろう」
 全く清十郎を信じていないため、森が軽く聞き流し立て掛けてあった桶を置く。
「そんな事をしたら‥‥惚れるかも知れないぞ」
 森の右手をギュッと掴み、清十郎が瞳をウルウルさせる。
「どうすれば、そういう話になるんだ。‥‥分かったから行って来い」
 これ以上、一緒にいたら何をされるか分からないため、森が頭を抱えて清十郎を外に出す。
 清十郎は嬉しそうに手を振ると、少し離れた場所にある厠にむかって歩いていく。
「何だか様子がおかしいな。‥‥まさか」
 険しい表情を浮かべ立ち上がり、烈閃が慌てて清十郎の後を追う。
「あっ‥‥」
 垣根を越えて逃亡を図ろうとしていた清十郎と目が合い、烈閃が拳を震わせながら梓弓を構えて口を開く。
「おや、何故こんな所に清十郎が‥‥。奴は今、厠のはず‥‥。さては清十郎に化けた妖(あやかし)の類だな。俺の弓で退治してやる」
 躊躇する事なく弓を引き、烈閃が怪しく口元を歪ませる。
「ま、待て! 俺は本物だ! ほら、尻尾もないぞ」
 狐か狸と間違えられたと思ったため、清十郎が尻をむけて汗を流す。
「‥‥何だ、本物か。今後、勝手な外出は控える事。でなければ、次は本気でお前を射抜いてしまうかもしれないぞ。俺はこう見えてうっかりと失敗をしてしまう事があるからな」
 清十郎の足元に弓矢を放ち、烈閃が呆れた様子で溜息をつく。
「何だか騒がしいと思ったら、こういう事か。本当に借金を返すつもりがあるなら仕事しろ」
 しばらく仮眠をしていたが、外が騒がしかったため、魅繰屋虹子(ea2851)が目を覚ます。
 虹子は清十郎のファンなので、見張りをしている最中ずっと手伝いをしていたのだが、仮眠をした途端にこれなので少し呆れているようだ。
「昼間じゃなくてよかったな。夜じゃなかったらサンレーザーを撃っていた所だ」
 清十郎の肩をぽふりと叩き、レリスが屋敷に戻っていく。
「ははははは、それじゃ井戸で顔でも洗ってくるかな」
 乾いた笑いを響かせながら、清十郎がクルリと後ろを振りむいた。
「何処に行くつもりですか?」
 クーリングで杖代わりにしているスピアを凍らせ、ジャン・グレンテ(ea8799)が清十郎に警告する。
「‥‥モデル達の顔を見ろ。みんな立ったまま眠っているんだぞ」
 ずっと放置状態にあったモデル達を指差し、烈閃が清十郎に筆を突きつけた。
「頼むからこれ以上、我侭は止めてくれ。烈閃だって疲れているんだ。それなのにこうして一緒にいるんだぞ。その気持ちを考えてみるんだな」
 清十郎の肩を叩き、森が出入り口に黙って座る。
「そうだな。俺は逃げる事ばかり考えていたよ。これからは‥‥いや、今だけは、逃げずに頑張ってみるよ」
 自分でも超えられるレベルまで心のハードルを下げ、清十郎がモデルを睨んで熱心に絵を描いていく。
「俺も手伝ってやるよ。目も覚めちまったしな」
 苦笑いを浮かべて清十郎の横に座り、虹子が邪魔にならないように完成した絵を退ける。
「惚れるかも知れんが、いいのか?」
 虹子の顔をマジマジと見つめ、清十郎が真剣な表情を浮かべて腕を掴む。
「ば、馬鹿言うな! そんな事を言うなら手伝ってやらんぞ!」
 耳の先まで真っ赤になり、虹子が恥かしそうに清十郎の頭を叩く。
「ははは、冗談だ。それじゃ、風呂に行ってくる」
 虹子の背中をポンポンと叩き、清十郎が手拭いを肩にかけて立ち上がる。
「本当に懲りていませんね。お風呂じゃなくて、三途の川ならご案内しますよ」
 再び凍ったスピアを突きつけ、ジャンがニコリと微笑んだ。
「え、遠慮しておくよ。俺も真面目にやりたいんだがな。何だか気分が乗らなくて‥‥」
 命の危険を感じたため、清十郎が視線を合わさず気まずく座る。
「‥‥言い訳は後で聞こう。考える時間があるなら、絵を描く時間に使え」
 清十郎の背後に座り、レリスがキツイ一言を言い放つ。
「分かったよ。お前達が腰を抜かすほど、いい絵を描いてやる。驚くんじゃねえぞ!」
 鼻息荒くモデルを睨み、清十郎が再びスラスラと絵を描いていく。
「やれば出来るじゃないですか。期待してますよ!」
 そしてジャックはニコリと笑い、遠くから清十郎を見守った。
 その後、清十郎の絵は完成し借金を返済した後、残った収入で今回の報酬が支払われたらしい。