PassionMusic:LoveItアジア・オセアニア

種類 ショート
担当 玲梛夜
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 5.5万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 07/06〜07/08

●本文

 『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。
 その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
 それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
 いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
 収録に出会えるかどうかは時の運。
 そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
 集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
 準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
 ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイクとカンペを持った司会者、渋谷蓮(しぶや・れん)。
「今日のテーマは『Love It』!! 愛してます、大好きですよ! 僕はお前らが出す気だー!!!」
 舞台の照明がばっと明るくなる。
 最高のプレイを、そこで‥‥!

『Passion Music』出演者募集
 ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
 こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
 今回はテーマは『Lobe it』です。
 ライヴハウスの舞台は一般的なものです。
 ソロ、グループを組む、は自由です。
 収録に取り直しはありません、一発勝負です。

 なお、日程は以下です。
 初日  参加者顔合わせ
 二日目 スタジオでのリハーサルなど
 三日目 ライヴハウスでの演奏、収録

 ドラムセットやピアノ等大きな楽器は備え付けのものがあります。
 バックバンドが必要であればこちらで用意します。
 グループ掛け持ちは禁止。
 演奏順は特に希望が無ければ阿弥陀くじです。

●今回の参加者

 fa1851 紗綾(18歳・♀・兎)
 fa2778 豊城 胡都(18歳・♂・蝙蝠)
 fa3211 スモーキー巻(24歳・♂・亀)
 fa3608 黒羽 上総(23歳・♂・蝙蝠)
 fa3867 アリエラ(22歳・♀・犬)
 fa4980 橘川 円(27歳・♀・鴉)
 fa5307 朱里 臣(18歳・♀・狼)
 fa5316 希蝶(22歳・♂・鴉)

●リプレイ本文

●ライヴハウスにようこそ
 ライヴ開始前のライヴハウスはテンションが高い。
 その中で、楽しげな雰囲気の三人。
「‥‥」
「ここを、こうきゅっと!」
「あら、そうね‥‥とても艶やかで綺麗な髪よね、羨ましいくらい。私も今まで以上にお手入れしないと。隣に立ったとき恥ずかしいもの」
 紗綾(fa1851)と橘川 円(fa4980)にされるがままの黒羽 上総(fa3608)。
 その長い髪を好きにされている。
「できたー!」
「できたか。じゃあ交替だ」
 そう言って、上総は円を今まで座っていた椅子に座らせる。
「円ねーさまの髪もいじって…髪には紫牡丹コサージュ!」
「楽しみだわ」
 と、ちゃらっと円の首に指輪を通したチェーンが掛かる。
 上総からのプレゼントだ。
「‥‥ラブラブだぁっ!!!」
 と、その様子を目撃した渋谷蓮がにやにや。
「紗綾嬢も指にしっかりラブラブだよね」
「えへへ! あたしが愛してるのはもちろん恋人さんと音楽と弟達! それからそれから蓮さんとAGの皆とお友達と甘味と兎と〜」
「‥‥いっぱいあるんだね。僕も入ってて嬉しいよ!」
 と、わーきゃー。
 その紗綾の弟でもある豊城 胡都(fa2778)は希蝶(fa5316)とともに最後の打ち合わせ。もちろん手には甘いものを持って。
「甘いものってやっぱりいいですね」
「好きなモノ、愛してるモノ‥‥楽器に音楽、食料色々あるが、今回テーマにした『菓子』は共感出来る者も多かろう、特に女性陣!」
 そんな女性陣チームは、ライヴハウスの隅っこで。
「エイエイオー! 愛してるよ〜!」
「二人の織姫だ! えいえいおー!」
 アリエラ(fa3867)はしっかりと恋人への愛を叫び、朱里 臣(fa5307)も張り切っていた。
 ばしっと手をつないで、空いた片手でえいえいおー!
「ほほえましいね‥‥」
 愛に満ちるライヴハウス裏。
 それを眺めてスモーキー巻(fa3211)は呟く。
「世界は愛に満ちているよ」

●Love the World ―スモーキー巻
「今日のテーマは『LoveIt!』大好きの気持ちをたくさんここに! 最初にそれをお前らに届けてくれるのはスモーキー巻! 曲名は『Love the World』」
 短い前奏は少しレトロなロック。

「 Love the world,and the world will love you
  Love the world,and the world will love you 」

 二度繰り返す歌詞。
 静香に歌が流れ始める。
 語りかけるように、やや静かに。

「 笑って暮らすも一生 泣いても怒っても一生
  一度しかないのは一緒 だから笑っていきましょう」

 一語ずつはっきりと。
 少しキーをあげて、伸びやかに響きだす。

「 例えば一人で泣いてても 何も変わりはしないから
 どうせなら全部受け止めて 楽しむ方がいいでしょう 」

 頭に流れた音がまた流れる。
 リズム感よく、跳ねるよう。

「 Love the world,and the world will love you
  Love the world,and the world will love you 」

 リズムが響けば語るように音を乗せて。

「 この世界で生きる一生 楽しい方がいいでしょう
  愛を抱いて生きましょう それが一番いいでしょう

  不幸せな天才よりも 幸せなバカでいたいから
  とんだお人好しと言われても 全て愛していきましょう 」


「 Love the world,and the world will love you
  Love the world,and the world will love you

  ただの綺麗事みたいでも みんな本気で信じたら
  みんながみんなを愛せたら 世界は愛で満ちるでしょう

  Love the world,and the world will love you
  Love the world,and the world will love you 」

 繰り返す歌に、手拍子のリズムが混ざる。
 世界のすべてに愛を。
 シンプルなミディアムテンポのメロディーに乗せて優しく素朴に、歌は広がる。

●Dear Sweets ―Butterfly
「ひらひらと舞うものが辿りつくところはどこかな、と。お次は豊城胡都と希蝶、Butterfly、曲はとあるものに愛をこめて! 『Dear Sweets』」
 証明の落ちた舞台、スポットがそれぞれにあたる。
 エレキギターをもった希蝶はダークカラーのクールなスーツ、タイもしっかり着崩すことなくびしっときめていた。けれども×ピンは変わりない。
 胡都はグレーのスーツ。上着はドラムの前に座る間際にぬいで、Yシャツ姿に。
 曲はドラムソロから始まる。
 音の上に、サックスとエレキギターが重なって、絡み合ってメロディになっていく。

「 ショーウインドウに煌く Diamondも敵わない
  そんなキミに誰もが夢中
  罪だね 」

 艶やかに流れるサックスに、溜息つくよう、切なげな歌声。
 ドラムのリズムにエレキギターとベースはリフを刻む。
 言葉に力を込めて、フレーズを紡いで強めて、そして伸ばしていく音。
 走るエレキギターのメロディとドラム。
 ドラムの音が強く響けば、さらに華やかさがます。

「 溜息零れるJewelは 手が届かずとも生きていける
  だけどキミを失ったなら
  この世は暗雲 未来はUnknown 」

 リズムにのれば、ベースの低音、サックスの彩。
 そこにエレキギターの音も加わっていく。
 そして少しテンポを落として、ムーディーに。

「 硝子の扉の向こうで 彩なるドレス纏い
 『食べてごらんなさい』
  優艶と誘う 愛し憎しキミ 」

 グラデーションで変わりゆく舞台の色。蒼から紫、赤と淡く淡く。
 シンバルで軽く刻む音。
 一番艶やかに、請い叫ぶような声色。
 テンポはアップし、ドラムロールで勢いをつけていく。
 それに会わせてストロボライト。音と光が重なっていく。

「 My dear sweets
  愛しいBaby パンが無ければキミを食べよう
  My dear sweets
  憎らしいLady 俺の心を虜にしたまま
  季節が過ぎれば新しい顔で 手招き誘(いざな)う
  いつまでも愛は 解放されない 」

 スポットライトからサーチライト風に変わった照明。追いかけるように動いてゆく。
 激しく挑発的に、音を絡ませ合う。
 ところどころはいるユニゾンもハモリもきれいに重なり、音も強く前へ出てくる。
 最後に向けて、ドラムとエレキギターだけの音を残していくように、他の音は抑えられていく。
 ドラムのアクセントと歌が重なって、音はすっと囁くように、のばされていく。
 それとあわせて、今まであわなかったライトの焦点重なって、びしっと決まる。
 サビのフレーズをアレンジして、後奏を軽めに。短くフェードアウト。
 観客からの声援は二人に向かって、帰ってくる。

●Mystic Love ―ElecTricker
「おいしく男二人をいただいたあとは、女の子二人の登場でっす! アリエラ、朱里 臣のElecTricker! 曲は『Mystic Love』! それでは歌って、いただきます!」
 逆光の中に二人の姿。舞台は、明るくなる。
 キーボードの転がる旋律に、ドラムの低音とクラッシュでアクセント。
 そこにエレキギターの、激しい音。
 一緒に、と手拍子と拳を突き上げるパフォーマンス。
 臣はノースリーブで白のエナメルのトップスとデニムのホットパンツ、それに編み上げサンダルで夏仕様。リストバンドやチョーカーはゴツ目のハード系で。ロープチェーンは動きに合わせて、シルバーの星アクセサリーもキラリと揺れる。
 アリエラはピンク系のグラデーションが綺麗なフリルキャミソールとデニムのホットパンツ。同じく編上げサンダルに揺れる星のシルバーイヤリング。髪はサイドポニテールでラインストーンの髪留めがきらきら光る。

「 大事なもの 大好きなもの あるけれど
  あなたほど 私のこと 捕まえるものは な・い・の・よ

  愛しいもの 可愛いもの あるけれど
  私ほど あなたのこと 愛せるココロも な・い・の・よ 」

 跳ねるようなリズム。スタッカートで刻む音はアクセント。
 リズムはそのまま、テンポは落として大きく波打つようなメロディ。

「 油断したなら いつでも落ちる
  甘い誘惑 魅惑の微笑み
  負けたフリして 甘えてみたら
  手の中に、ほら 転がってくる
  罠(―wana) 」

 言葉尻を少し伸ばして、最後のフレーズは声を重ね合って。
 ふっと音が消えてなくなる。
 照明も、消えてなくなり一瞬の暗闇。
 そこから、まばゆくカラーライトが徐々に入りだす。

「 綺麗なこと 楽しいこと
  嬉しいこと 痛いこと
  ぜんぶあなたに繋がっていく

  You are loved most in the worlds
 (I’m loved most in the world)
  わたしを変える魔法の呪文
 (あなたを変えた不思議な呪文)
  The power of me who loves you is not defeated 」

 派手なドラムとキーボードの高音からのグリッサンド。
 勢いをつけて走り抜けていくように、テンポも上がっていく。
 言葉ははっきりと、二人で交互に重ねるようなコーラス。
 そして声を、あわせる。

「 一緒に落ちてよ
  世界は綺麗
  あなたが大好き
  それが真実 」

 リズムのみ、強い歌と刻む音の掛け合い。
 コントラストが強い明るいステージの中、最後のフレーズはシャウト!
 元気に可愛く、でもしっかりと気持ちを歌にのせて。

●My Lover only one ―flicker
「今宵のラストは幸せものがいる、flicker!! そんな彼らが歌うのはー‥‥はい、視界補佐の紗綾さーん?」
「はーい! 今宵のflickerがお送りするのは、真夏の太陽に負けないぐらい情熱的な愛のメロディ。曲にこめられた、音楽と想い人両方へ向けたメッセージをご堪能あれ! 『My Lover only one』」
 蓮からライトは紗綾へ。紗綾はフリルや薔薇柄レースが特徴の、エレガント・ゴス・ロリ風黒ドレス。黒薔薇付きミニシルクハットをコームで髪に飾って、リボンストラップのローヒールシューズ。指には恋人とお揃いの指輪。
「ということでっす、そして幸せものさん、黒羽 上総と橘川 円!」
 上総は袖なし開襟シャツに、袖なしロングコート。ダメージジーンズにブーツは全て黒で統一。そしてシルバーアクセサリーをジャラリ。髪は梳かして編み上げが綺麗にされていた。
 円はゴシック風の黒と紫のビスチェにスリット入りマーメイドスカート。紫牡丹のコサージュを髪とスカートのスリット部分に留めて、編み上げのブーツ。そしてシルバーアクセサリー。首元には、チェーンに通した指輪があった。
「ではではよろしくねー!」
 ピンスポットのみ、真っ暗な舞台。
 ドラムカウントが始まって、紗綾の弾くピアノの一音目と同時にライトアップ。
 ピアノは勢いに乗ったアルペジオを入れて、円の弾くベースがしっかりと低音を支える。

「 1つ 音が鳴る
  2つ 重なる音(ね)
  3つ4つ 紡いでいこう
  半身(パートナー)と共に 」

 徐々にエレキギターの奏でる音は華やかになっていく。
 その音に、ピアノが和音を重ねて深みを。

「 運命(さだめ)の糸に導かれ
  お互い出会い共に行く
  触れ合ったその指先から
  新たな刻が動き出す 」

 紗綾と、円の声が重なるハモり。
 それが響いて、それぞれのソロ。
 目立つように、一層強いライトが向けられる。
 アドリブでのソロは音をさまざまに躍らせるように。

「 弦を爪弾き 奏でる旋律
  叩き鳴らせ 想い猛るままに
  鍵盤鳴らし 指を踊らせて
  今 君に届けよう! 」

 エレキギター、ドラム、ピアノと歌詞に合わせて、メインを奏でる楽器が変わる。
 煌びやかに、音が響いて伸びよく続いて行く。
 その音をふっと消して、溜める。
 溜めた分は、伸びやかに音を響かせていく。

「 音に乗せ 飛び立て自由に
  この想い 止める術はない
  変わらずに 抱き(いだき)続けよう
  流れる旋律と 君だけが 」

 最後まで勢いを持たせて、それぞれの音を重ね合わせていく。
 けども一度、音をすべて消し、上総の声に二人のコーラスを重ねて。

「 そう‥‥ My Lover only one 」

 響かせた後には駆け上がっていく後奏。その勢いのまま突っ切るようにカットアウト。
 音が途切れた後、彼らには観客からの声援が帰る。
 歌をありがとうと、お幸せにの言葉が。

●ライヴハウス『FlushNoise』
 ライヴもすべておわり、舞台には蓮一人。
「それぞれのラァブ、でした! それぞれラブがいっぱいあるからね、こういうのは本当さまざま。ちなみに僕のラブは音楽ともにょにょにょにょ! 内緒」
 えー、という声に、それはおいといて、とお話を区切る。
「最後の締め! 今日はライヴは最高だったかーじゃなくて、違う言葉で聞こうと思いまっす!」
 マイクを置いていつものように地声で。
「今日のラブ度は、高かったかーーーー!!!!!!」
 笑いとともに、大声援。