PassionMusic:Flowerアジア・オセアニア

種類 ショート
担当 玲梛夜
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 5.5万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 07/31〜08/02

●本文

 『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。
 その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
 それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
 いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
 収録に出会えるかどうかは時の運。
 そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
 集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
 準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
 ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイクとカンペを持った司会者、渋谷蓮(しぶや・れん)。
「今日のテーマは三日連続ラスト『花』!! 舞えよ、散れよ、咲き誇れ、ってことで『花』テーマのライヴでしめくくるぜー!!!!」
 舞台の照明がばっと明るくなる。
 最高のプレイを、そこで‥‥!

『Passion Music』出演者募集
 ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
 こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
 今回はテーマは『花』です。
 ライヴハウスの舞台は一般的なものです。
 ソロ、グループを組む、は自由です。
 収録に取り直しはありません、一発勝負です。

 なお、日程は以下です。
 初日  参加者顔合わせ
 二日目 スタジオでのリハーサルなど
 三日目 ライヴハウスでの演奏、収録

 ドラムセットやピアノ等大きな楽器は備え付けのものがあります。
 バックバンドが必要であればこちらで用意します。
 グループ掛け持ちは禁止。
 演奏順は特に希望が無ければ阿弥陀くじです。

●今回の参加者

 fa0034 紅 勇花(17歳・♀・兎)
 fa0634 姫乃 舞(15歳・♀・小鳥)
 fa1851 紗綾(18歳・♀・兎)
 fa2457 マリーカ・フォルケン(22歳・♀・小鳥)
 fa2495 椿(20歳・♂・小鳥)
 fa3596 Tyrantess(14歳・♀・竜)
 fa4657 天道ミラー(24歳・♂・犬)
 fa5241 (20歳・♂・蝙蝠)

●リプレイ本文

●ライヴハウスにようこそ
「なかなか華やかなメンツだな」
 周りのメンバーみまわして、Tyrantess(fa3596)はにやりと笑う。
「タイちゃん、やっぱりちょっと‥‥恥ずかしいな‥‥ほら、胸が物凄く強調されちゃってるし‥‥」
 言葉尻をごにょりと曇らせながら紅 勇花(fa0034)は少し照れる。
 大丈夫大丈夫、とTyrantessは言いながら、勇花に笑いかけた。
「頼りがいある欅、可愛い妹な紗綾といっしょ! ひゃほー!!」
 と、その傍で元気なのは天道ミラー(fa4657)。
「お手ー!!」
「!!」
 紗綾(fa1851)はミラーにお手!
 反射的にわん!
「二人ともお手ー」
 欅(fa5241)はさらに、二人に手をだす。すると二人、反射的に。
「トライアングルお手!」
「紗綾さんとは初‥‥なんですよね、意外」
「3日連続ライヴ最終日を華やかに締めくくるのです!」
 テンション高めに、やる気は満々。
 今回の他の参加者は姫乃 舞(fa0634)、マリーカ・フォルケン(fa2457)、そして椿(fa2495)。
 その椿は、ふと照れる。
「何何、どうしたの椿クーン!」
 にやにや、その照れ顔を目撃した渋谷蓮が、いじりに走る。
「や、花とゆーと‥‥やっぱり一番に思い浮かぶのは、ある人の顔‥‥かなって‥‥片思いだケドネ!」
 自分で言ってちょっと涙、がんばれーとぽんぽん肩を叩かれる。
 それぞれ舞台裏、いろいろありつつ収録開始。

●マリーカ ―Fire Rose
「雪、月、ときて、最後は花。今日のライヴは花をテーマに、それぞれの花、咲き誇っていただきましょう。今日のトップはマリーカ・フォルケン、『Fire Rose』」

 ライトの中のマリーカは胸元と背中が開いた緋色のドレスに黒薔薇のコサージュをつけて。
 繰り返す刻む音に、歌声をのせる。

「 咲いて、咲いて、咲いて、咲いて
  燃えて、燃えて、燃えて、燃えて
  炎の赤い華 」

 強まった音のあとは、抑えて。
 歌詞に想いを乗せてゆく。

「 ただ、あなただけが欲しい。
  他に何も要らない。
  この想いだけが、何も持たない、
  わたしの拠り所だから。
  ただ、あなたにだけは解って欲しい。
  この燃える想いを。 」

 そして同じリズムを刻んで、キーボードの音を響かせていく。

「 咲いて、咲いて、咲いて、咲いて
  燃えて、燃えて、燃えて、燃えて
  炎の赤い華 」

 繰り返すフレーズに、想いを乗せていく。

「 抱き締め合えば、傷付けるだけと
  分かっていても。
  でも、それでもなお、あなたが欲しい。
  もう何も他に要らない。
  解って欲しい。 」

 ふっと音をところどころ、伸ばして余韻を持たせていく。
 そして、間をもたせて歌を続けていく。

「 だから、
  抱いて、抱いて、抱いて、抱いて
  強く、強く、強く、強く
  わたしは、
  Fire Rose! 」

 最後はしっとりと余韻を残して。

●勇花&Tyrantess ―ToughWeed
「二番手、女の子二人組! 紅勇花&Tyrantess!! 二人で華やかに力強く『ToughWeed』」

 ショート丈のTシャツにホットパンツのラフなスタイルのTyrantess。
 タンクトップと、所々擦れ破けたジーンズの勇花。

『 立ち上がれ、咲き誇れ‥‥何度でも、何度でも‥‥! 』

 ギターの音を力強く響かせて、勇花の声がのる。
 若干沈んだヘヴィな音。
 冷たい、白いライトが二人を照らす。

「 色無き森 アスファルトの大地の狭間
  身を縮めて 独り咲いた花一輪 」

 そして音は増えて、照明は反対におとされる。
 ギターの音は増え、ドラムはリズムを刻み、テンポは徐々に上がっていく。
 それにあわせてスポットもまた、強めて。

「 顧みられる事も無し 踏み潰されるだけの運命
  それでも唯、咲いて、咲いて‥‥唯、咲き続けて! 」

 言葉の強さと同じように、音も証明も強く、明るく。
 それぞれアドリブで動きを入れながらパフォーマンスを続ける。

「 この身の全てを誇り高く掲げる 枯れても咲く花のように
  刹那き命の燃え尽きるまでに そう、何度でも‥‥いつまでも‥‥! 」

 赤い照明は、曲のイメージのように派手に、華々しく。
 その場の雰囲気は最高潮、ノリのままに、音を強くはっきり生み出し、響かせる。
 余韻そのまま、歓声が二人に戻ってくる。

●舞 ―Snow Drop
「続いてまた女の子ー、姫乃 舞!! 曲は『Snow Drop』、彼女らしい、歌をどうぞ!」

 ピアノの音に、舞の声。
 青がかった涼しげな白いライトの中、白のワンピースドレス、胸元にはワンポイントで緑のブローチ。

「 その花の名は スノードロップ
  貴方と言う名の 春を待つ 」

 ワンフレーズ紡ぎ、希望とかすかな不安を感じさせる音。
 テンポはミドルテンポで、優しげに響く。

「 ずっと待っていたの
  薔薇の様な 華やかさもなく
  控えめに 俯いた私を
  小さな私を 見付けてくれる人を

  ずっと待っていたの
  山梔子みたいに 芳しくもなく
  雪の中で 咲くだけの私を
  そのままの私を 愛してくれる人を 」

 言葉を大事に、歌っていく。
 ライトは少しずつ暖かみのある黄色へと変化していく。

「 心に積もった 冷たい雪は
  貴方の愛に 解かされて
  雫の花に なるでしょう 」

 サビは一層優しく穏やかに。
 愛おしさを込めていく。

「 その花の名は スノードロップ
  希望に咲いた 雪の妖精
  優しく可憐に スノードロップ
  貴方と言う名の 春を待つ

  雪と寄り添い スノードロップ
  貴方に出会える 刻(とき)を待つ 」

 転調して、でも同じメロディラインを辿り、その旋律をスキャットで繋ぐ。

「 LaLaLa... 」

 最後はゆったりと、上昇していくアルペジオ。
 舞が一礼するとともにライトは落ちた。 

●夢花火 ―アネモネ&さーや
「アネモネ、天道ミラーと欅、そこにflickerの紗綾を加えて! 曲は『夢花火』!!! 切なくありつつも、前向きに明るく」

 紗綾の弾くピアノの音が一つ一つ、穏やかに響く。
 水色のワンピースと白のローヒールシューズ。鍵盤の上の指には恋人とお揃いの指輪。和布でできた、白と水色の朝顔の花を髪と胸に。


「 静寂を裂く華やかな音
  闇を焦がす灼熱の炎

  虹に煌めく花に憧れ
  叶わぬ願いを今日も夢魅る 」

 ミラーと欅、それぞれが歌う。
 ライトは足元から赤。メンバーにはピンスポット。
 ミラーは黒のレザージャケットに白シャツ、ジーンズ。そして和柄の首輪をして、朝顔のブローチをジャケットに。
 途中からギターの副旋律で、変化を生む。
 欅は黒シャツに黒ボトム。ギターストラップは和風を選び、藍色の朝顔柄。
 ライトは段々と、蒼へと染まっていき、シャラリと虹色が走る。
 ボリュームを落として、ベースとピアノを土台にするように静かに音が響く。

「 只ひたすら 逢いたくて

  空虚な心で 愛を求めた 」

  星々が瞬く 藍色の空は 」

 ベース、ピアノの単音、和音。

「 弱さを嘆き 哀に満ちてた 」

 ギターの副旋律、音を重ねて、それぞれの声も重ねる。
 花火を模したライトがいくつか彼らの頭上ではじけて消えていく。
 ライトは深い、青色に。
 色とりどりの花火のライトが浮かんではさらさらと、落ちる砂のように消えていく。

「 夜空に刹那 咲き誇り
  儚く散リ逝くあの花のように
  この胸に秘めた情熱を燃やせば
  愚かに染まった想いの渦も
  希望の色に輝けるでしょうか 」

 紗綾の歌声をメインに、男二人、ハモリで曲に厚みと暖かさを重ねていく。
 メロディは流れるように、気持を乗せていく。

「 君を導く光になりたい
  自由に舞い上がれ 夢花火 」

 最後は大きな花火をバックにあげて。
 音はピアノと声のみになる。
 紗綾の歌声、そしてそっとあわせるミラーと欅の声。
 明るい、ピアノの和音が最後の音となって響いた。

●キミ飾る花 ―椿
「今宵のラストは、Stagioneのリーダー、椿! ピアノでの弾語り、想いをこめて『キミ飾る花』」

 深い緑のライト。
 その中にあるピアノには淡い白いピンスポット。
 椿はノータイで深藍カジュアルスーツをラフに着て、コンタクト、つけ毛をつける。
 一音、優しく強さをもって響かせ始める。
 高音と低音が響き合わさり、シンプル。

「 都会の瓦礫の片隅 ひそやかに咲く花を見つけた
  誰の目にも留まらず だけど凛と慎ましく
  踏まれても負けない強さは 誰の為のものですか? 」

 音は広がり、豊かに。
 それに合わせるようにか、花弁が増えて、花開く様子がバックに照らし出される。
 そして少しずつ、あたりも明るくなっていく。

「 僕の心の真ん中 ゆっくりと膨らむ想いの蕾
  キミの目には映らず だけど育っていく花
  止まらない溢れる愛しさを いつかキミに届けたいよ

  すれ違う指先にうな垂れ
  遠い微笑みに震える
  それでも 枯れない折れない負けない 」

 和音が生み出すのは力強さ。一拍ずつ、しっかりとって歌いきる。
 連符を使って、低音から高音へ駆けあがって、サビ。

「 キミ飾る花 強く咲かせよう
  天へ向って真っ直ぐに
  涙の雨も受止めるから どうぞキミの傍に

  キミ飾る花 数えきれぬ程に
  僕の胸の中咲き誇る
  儚い笑みの
  キミの髪を胸を腕いっぱいを いつか
  いつか飾るように 」

 和音と、ピアノの副旋律は豊かに、そして力強く。
 歌の最後からは、スローダウン。
 音が優しく終わると、やわらかな緑のライトの中、咲き誇った花が後に残っていた。

●ライヴハウス『Zill0099』
「三日連続ラスト!、テーマは花、ライヴハウスは『Zill0099』でした! 雪、月、花! 雪月花、お疲れさま―!! 今日の花もたっぷりいろいろ、素敵でござーました!」
 お疲れさまーと観客から声がかかる。
 そしてお知らせも。
「で、こう、ね、今までのライヴでの音を思いだしたり持ち歩きたいってことでアルバムでます、はい拍手!!」
 わーっと拍手と歓声。
「絶賛制作中! 楽しみにね! んじゃ今日も最後よろしく!!」
 マイクを置いて。
「今日のライヴの、咲き誇りっぷりはどうよおおおおお!!!!!!」
 満開ー!! と、元気に元気に、声が戻る。