髪様 −BOUZUアジア・オセアニア

種類 ショート
担当 玲梛夜
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 7.9万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 08/02〜08/06

●本文

 ちょきんちょきん。
 バリバリバリバリ。
 気がつくと、髪がなくなっていたのだ。

「NOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!! おいオッサン! おおお、か、髪!」
「だってお客さん、もっと短くしますかってきいたら頷いたじゃないですか」
「いや寝てて船こいでたんだよ!」

 床屋のおっさんの間違い。
 ああ、あの長く美しい、我がRONGEがっ!!

「RONGEコンテストに、出場するはずだったのに!」
「お客さんならその隣でしているBOUZUコンテストで優勝できるよ、うん」

 そう言われて、BOUZUにされた人は、ひとつ思いつく。
 この、この苦しみをRONGE共に!!

「あ、ちょっとまてバリカン! 商売道具!!」

 バリカンを掴んで、仲間のBOUZUたちを扇動し、奴らをBOUZUに!!
 こうして、つっぱしった野望が、走りだす。


 ―という前ふりでRONGEコンテストへの余興としてあるBOUZUドラマ。
 真面目にBOUZUで優勝を目指すものたちは、このBOUZUにされた元RONGEは、BOUZUたちをときふせRONGE側に乗り込むことが、できるのか!?
 なおこのドラマはフィクションです。
 とってもギャグ要素を含んでおります。

●配役募集
 BOUZUにされたRONGE(ヅラ着用でOK)
 BOUZUコンテストに出場するBOUZUたち、コンテスト司会者など。
 ※配役の設定は自由です。

●概要
 このドラマのポイントはいかにBOUZUたちを説き伏せてコンテスト会場に向かうか、です。
 バリカンもったBOUZUにされたRONGEがコンテストに乗り込んであひゃひゃと暴れる話ではありません。
 なお、危険行為は禁止です。

●今回の参加者

 fa2944 モヒカン(55歳・♂・熊)
 fa3369 桜 美琴(30歳・♀・猫)
 fa4002 西村 哲也(25歳・♂・ハムスター)
 fa4371 雅楽川 陽向(15歳・♀・犬)
 fa4942 ラマンドラ・アッシュ(45歳・♂・獅子)
 fa5345 ルーカス・エリオット(22歳・♂・猫)
 fa5416 長瀬 匠(36歳・♂・獅子)
 fa5423 藤間 煉(24歳・♂・蝙蝠)

●リプレイ本文

●BOUZUたる運命
 BOUZUにした床屋からバリカンもってダッシュする哲也(西村 哲也(fa4002))。彼の頭は、陽光をはじいて、明るく照っていた。
 キラリと。
 ツルリと。
 清く正しく、BOUZU。
「くっそ、あのオヤジ、あのオヤジ!!」
 だがそれは見た目で有り本人の心の中は、どっろどろで妙なテンションだった。
 しかし心の中は、ぱっとみわからない。
 輝く彼のATAMAはシャイなあんちくしょう、熊のぬいぐるみをかかえたナズ(ルーカス・エリオット(fa5345))へと勇気を知らずに与えていた。
「ぼっぼぼぼ僕は生まれかか変わるんですっ! でででで、でも、でもやっぱり‥‥」
 BOUZUコンテストの会場前でもじもわたわたがたがた。
 そんな彼の前に、光を放ち現われたBOUZU。
 あの人は、参加者に違いないと思いこむには十分だ。
「ままままままま、まってください!!!」
「!! な、なんだお前! 放せ!!」
「ああああ、あなたとなら会場にいける! そんなにBOUZUが似合うあなたとなら!!!」
「俺はBOUZUになりたくてなったんじゃない!!!!」
 ナズは照れつつ涙しつつ鼻水たらしつつ必死にしがみつき、哲也の腕を離しはしなかった。
 そしてそこへ、猛ダッシュでやってくるものが一人。
 エレキギターを担ぎ、その勢いは止まらない。
「まてぇぇぇええええええい!!!」
 ずざっと砂煙をたて、摩擦で立ち止まった一人の女。
 こめかみと左上腕に蝶のタトゥをしたパンクロッカー。
「バリカンは職人の魂! それを盗むとは極悪非道!」
「盗んだんじゃねぇ! 借りたんだ! これでRONGEたちをおお!!!」
「何を言うか! 盗人が!」
 がっとホールドしてヘッドロック!
「何て乱暴なハゲだ! は、はなせ!」
 じたばたするが、哲也の言葉にピキッと青筋たてた彼女はぎゅっとしめる。
「うぐはぁっ!!!」
 哲也は、その衝撃に意識を手放して撃沈。
 そしてこの様子をみていたナズは、瞳をきらきらと輝かせていた。
 ATAMAをみて。
「ひゃあぁステキッ! 最新BOUZUモデル!?」
 こんな素敵な人たちと一緒なら、自分も、自分も会場へ行ける!!!
 そんな思いがむくむくと膨れ上がる。
「あ、あなたのお名前を!」
「オレはパピヨン、本名は蝶子、みてのとおりただのパンクロッカーだ!」
 キラリと輝くATAMA。
 蝶子(桜 美琴(fa3369))はとてもいい笑顔でなぜここにいるのかを話す。
 彼女は馴染みに床屋の親父にさらわれたバリカンを助けてきてほしいと頼まれて追ってきたとのこと。
 そしてもちろん、コンテストに参加。
「しまった‥‥もうこんな時間かよ! おい! 取りあえず拉致っぞ!」
「ハイ! センパイ!!」
 ナズの中で蝶子はセンパイという位置づけになったらしい。
 二人は、哲也を抱えてコンテスト会場の中へ!

●会場はBOUZUだらけ
 会場の控え室、そこにはBOUZUばかりがいた。
 BOUZUの僧侶(モヒカン(fa2944))は控室でただただ精神の集中を怠らない。
「わぁ〜お、皆坊主じゃんねぇ。こりゃ凄ぇ‥‥かなり楽しくなりソーじゃん♪」
 お気楽、のんきに楽しいこと大好きなレオ(藤間 煉(fa5423))はあたりの様子をみていた。
 これだけBOUZUがそろうとちょっとまぶしい。
 そこへ、哲也をかかえた蝶子とナズがどたどたと走り込んでくる。
「よし、間にあったな!」
 だが一息つく間もなく、コンテスト開始の知らせが入ってくる。
「‥‥あたた、頭が‥‥って、ここはどこだ!」
「ほら、行くぞ」
「は? な? どこへ!? あれ? 俺気ぃ失ってた? ‥‥って何いい!?BOUZUばっかじゃん!!」
 状況を理解できるようでできない哲也はわたわたと焦る。
 だがしかし、ここまでくれば行かねばなるまい。
 変な腹のくくり方をして、わぁっと声のするコンテスト会場へと足を踏み出す。
 するとそこにはBOUZU、BOUZU、BOUZUたちを迎えるBOUZUたち。
「観客まで‥‥まあ、これでBOUZU共を集めやすくはなったか‥‥」
 BOUZUたちをひきつれてRONGEコンテストへ乗り込み。
 ここでうまく誘導できれば、と哲也は思う。
 さてさて、哲也がそんなことを考えている間、ステージでは石竜子灰児(ラマンドラ・アッシュ(fa4942))がとうとうと身の上を語っていた。
「聞いてください、皆さん。私は石竜子。かつてはROMGEだった男だ───」
 観客席からは、コンテスト出場者へと視線が向けられる。
 ショータ(雅楽川 陽向(fa4371))もその一人。
 彼も立派なBOUZUなのだが残念ながら年齢が足りず、今回は観客となったのだ。
 だがBOUZUにかける想いは、とまらない。
「大人になったら、コンテストに絶対! そして優勝するんだ!! おおお、さすが兄貴に姉貴!! 立派なBOUZU魂だ!!」
 現在熱く語っているのは蝶子だ。
「坊主頭ではない! BOUZUだ! 坊主頭だなんて、そんな辛気くさい名前で呼ぶんじゃねぇ!」
 ぐっと拳を握り、テンションはあがりまくっていく。
「髪を切っただけじゃBOUZUにあらず! BOUZUは魂! ロック魂なんだ! 響け、オレのBOUZU魂!! RONGEが持て囃される業界に渇を入れ、逆風を物ともしない‥‥それが漢だ!」
 びしぃっと、元RONGEには言い放ち、漢を語る女。
 その熱さは止まらず、そろそろタイムオーバーです、とスタッフに連れて行かれる。
「まだ話はおわっちゃいねぇ!!」
「熱い人だなぁ‥‥」
 哲也やそんな彼女を視線で追う。
 さて、お次はレオ。
「あー、俺が思うにボーズのイートコって‥‥夏涼しくて、シャワー代あんまかかんねぇ事じゃね?」
 のんびりとした言葉にそれもそうだと観客からは笑いがとぶ。
「うーん、あんまり何も考えてないんだけどさ、BOUZUって」
 と、それからBOUZUになって発見したこと、良かったことなどを話し始める。
「お、そこのキミもいいBOUZUだよね〜!」
 レオはふと目に入ったショータへ話をふっる。
「君にとってBOUZU魂って?」
 ささっとスタッフがマイクをもってショータのもとへ。
「自分にとってBOUZUは! スポーツと来れば、野球! 野球と言えば、BOUZU! BOUZUは自分の人生の一つ! BOUZUに似合う髪型は野球帽だけ! これ以外に被るものなど、自分には無い!」
 ちょっとずれつつも熱く語る。
 だがその少年の元気さも十分に会場を盛り上げていた。
 そして、次はナズの番。
 どきどきしながらステージの真ん中へ。
「も、最も男らしい髪型、BOUZUで‥‥ぼ、僕は生まれ変わります!!」
 大勢の人前にでてあたふた、おたおた。
 しどろもどろでBOUZUには汗が光る。
「みてて思ったんです、皆さんのBOUZUはすばらしい! BOUZUが光るのは内なる自分が光ってるからなんですねっ!」
 この会場でみた素晴らしき皆さんについて思ったことを語るナズ。
 で、結論。
「BOUZUにしたけど、ここに来るまで僕は輝いていなかったのですっ! 内なるナズ、今日から輝きますっ!!」
 ナズの決意には、観客からあたたかい声援が送られたのだった。

●そして、RONGEコンテストへ!
 いよいよ最後のコンテスト出場者の番。
 それは哲也だった。
 負のオーラをまき散らしながら、彼はステージ中央へ。
「苦しみは分かち合うものだ。俺はBOUZUたちをひきつれてRONGEたちをすべてBOUZUにしようと思っていた! だが、なんかわからないが、それぞれの思いを聞いてきたらBOUZUだからこそわかることがあるってことに気がついたんだ!」
 ぐっと、今までのことを思い出しながら哲也は語る。
「BOUZUってBOUZUだ! BOUZUだからBOUZUなんだ!」
 ヤケクソ気味に、拳をぐっと突き上げて。
「もう一度言おう! BOUZUだからこそ分かることがある!!」

 だ か ら 。 

「感動したっ‥‥! オマエも立派なBOUZUだ!!」
「さすが、さすが素敵なBOUZU!」
「兄貴カッコイイ!!!」
「いいな、なんだか楽しい!」

 熱い言葉に、盛り上がり始める周囲。

「だから、このBOUZU魂をRONGEたちにも伝えてやろうじゃないか!」

 さぁ皆で、RONGE会場にBOUZU魂、BOUZU愛を伝えに!!
 いざ、RONGEコンテスト会場に!!
 キラリと後光を背負って、哲也は意気投合したBOUZUたちをつれてRONGEコンテスト会場へと向かう。
「俺達は特別審査員!!」
「な、なんだ、BOUZUはお呼びじゃないぞ!」
「特別審査員だ! BOUZUの素晴らしさをRONGEたちに!!」
「反論するヤツァ、マルガリータじゃああ!」

 BOUZUたちのBOUZU魂は、RONGEたちにも響くはず!
 ではでは、RONGEコンテストをお楽しみください!