PassionMusic:arcアジア・オセアニア
種類 |
ショート
|
担当 |
玲梛夜
|
芸能 |
3Lv以上
|
獣人 |
2Lv以上
|
難度 |
普通
|
報酬 |
5.5万円
|
参加人数 |
8人
|
サポート |
0人
|
期間 |
10/13〜10/15
|
●本文
『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。
その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
収録に出会えるかどうかは時の運。
そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイクとカンペを持った司会者、渋谷蓮(しぶや・れん)。
「突っ走る、一条の! ってことで連族二日目は曲名『arc』統一! 」
舞台の照明がばっと明るくなる。
最高のプレイを、そこで‥‥!
『Passion Music』出演者募集
ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
今回は「arc」という曲名固定。
ライヴハウスの舞台は一般的なものです。
ソロ、グループを組む、は自由です。
収録に取り直しはありません、一発勝負です。
なお、日程は以下です。
初日 参加者顔合わせ
二日目 スタジオでのリハーサルなど
三日目 ライヴハウスでの演奏、収録
ドラムセットやピアノ等大きな楽器は備え付けのものがあります。
バックバンドが必要であればこちらで用意します。
グループ掛け持ちは禁止。
演奏順は特に希望が無ければ阿弥陀くじです。
●リプレイ本文
●ライヴハウスにようこそ
「今日は先にメールを送ってみた!」
「来てましたよー!」
「よかったー!」
バスから降りてきた南央(fa4181)にメールがちゃんと届いていたかどうかの確認を一番に行う渋谷蓮。
無事届いていれば安堵を漏らす。
「今日はよろしくおねがいしまーす!」
「お、よろしくー! あれちゃんと用意できたってー、偽物だけど」
「よかった!」
あずさ&お兄さん(fa2132)は今日の重要アイテムゲット、とそれを見にいそいそと中へ。
ただ歌うだけではあずさ&お兄さんではないのだ。
「今日のテーマってなんか何処かで聞いたようなテーマだな‥‥もしかして、それは言わないお約束?」
「それは、内緒内緒あのねのね! てことで‥‥」
「そっか」
バスから降りつつ呟いた疑問へのお答え。紅 勇花(fa0034)はまぁいいか、と準備に。
「あとバスに残ってるのは‥‥とおおおさあああん!!!!」
「はい父さんの息子、欅です」
「切り返しがうまくなってきたな‥‥」
欅(fa5241)の言葉にチッ! といいつつお決まりのお手を天道ミラー(fa4657)と。
そこへ私もお手する〜とアリエラ(fa3867)が。
「ミラー兄にアリーさん、皆も久しぶり」
王子のごとくきらめく笑顔の慧(fa4790)はご機嫌だ。その理由は紗綾(fa1851)と一緒だからで、ふたりはだきゅっと抱擁し合う。
「今日は一緒にできてうれしいな」
「えへへ、頑張ろうね!」
「私も、欅君充電〜」
と、アリエラも欅にぴとり。
「隣に可愛い俺のアリー、隣に可愛いうちのワンコ」
「とても楽しみ! 欅が可愛くて詩人な歌を‥‥ほ、本番が楽しみ過ぎる!!」
「まーじーでー! 僕も楽しみにしとこう!」
ということで、本番まであと少し。
●アネモネwithアリー
「昨日もどこぞで収録してましたー! そして今日も収録でっす!! 曲名統一『arc』の巻! 最初はアネモネwithアリー、アネモネの欅と天道ミラー、そしてリバティのアリエラ、よろしく!」
舞台は暗い。
その中にメンバーの影がふっと浮き上がる。
アコースティックギターのぽろろんとした優しい音が響く。
その音を奏でたアリエラは髪はサイドポニーテールでファーボンボン飾りを。袖はベルスリーブの淡いミストローズ色のシフォンチュニックはミニ丈で、ふんわりエンパイアラインで胸下にローズブラウンのキュートなリボン。それにラビットファーの細めのオフホワイトのロングマフラーをぐるぐると。
ボトムはブラックジーンズのショートパンツでダークブラウンのくしゅっとしたショートブーツを生足で。
欅はお決まりの黒のYシャツに黒デニム。髪は軽く外はねでセットして首にはワインレッド色のファーを。指には目と同じ色をしたガーネットの指輪が光る。
ミラーは濃茶のスーツにお決まりの首輪。腰には茶色いファーを巻いて余った分は後ろへ垂らしまるで尻尾のよう。
「 あの日生まれた 恋心が
ようやく実って
愛になった
あの日見つけた 一番星
夜空に光って
海になった 」
ヴァイオリンとアコースティックギターの掛け合いから、エレキギターが加わってきらびやかに。
それと同時に欅はヴァイオリンからベースに持ち替えてまた曲に加わる。
ライトは少しずつ、明るくなっていく。
それは朝やけのような黄色。
伸びやかな響きの中で音は止まって、また再び静かに音。
「 ほら 頑なだった私の心にも
ゆるやかなカーブが描かれて 」
緩やかなフレーズは徐々に盛り上がるように右上がり。
ふっと一瞬の空白に音の余韻を残して、柔らかなメロディ。
「 あなたに嘘はつかない
隠し事はするけど いまも
空を見上げる姿が綺麗で
抱きしめたかったなんて ないしょ 」
照明はまた少しずつおちて、スポットがそれぞれに。
一つずつしっかりと聞こえてくる音。
やわらかくありつつまとまったフレーズはアリエラの優しい声で歌われる。
フレーズ最後、人差し指を唇前に持っていくアリエラ。
ふっとアイコンタクトとって音を合わせる。
「 あなたに嘘はつけない
隠し事はできても きっと
夢でも会いたい そこまで願って
瞼を閉じてるなんて いえない
あの日あのとき 恋に落ちて
愛に 溺れて幸せなんて (まだ)ないしょ 」
最後は可愛らしく揃えた音を響かせると同時に、スポットをふっと消して余韻を。
●あずさ&お兄さん
「三人ありがとねー! 次は芸人でもありアイドルでもあり! あずさ&お兄さんの登場でっす!」
「 輝き続けていたい 熱く激しく
効率なんて気にしない それが私のスタイル
もっと輝いていたい 眩しすぎるほど
遥か海の彼方にも 光が届くくらいに 」
元気よく流れ始めた音楽にあずさは歌声をのせていく。
「お兄さん」人形はその手になく、あずさだけの登場。
「 もっと心休まる 優しい光がお好き?
残念ね 私はそんなに 器用じゃないの
大食いなのは一応 自覚してはいるけれど
賑やかに はしゃいでいるのも 楽じゃないのよ
時代遅れなのも 不器用なのも
わかってはいるけど 変えられないから だから! 」
と、間奏中にステージ端から台がでてくる。
そこにはマイクもった「お兄さん」人形が。
それと同時にアーク灯についての解説が『お兄さんボイス』で流れる。
そしてネタばらし。
『この歌詞の何が『arc』なのかと言いますと、実はarc lamp‥‥炭素アーク灯をモチーフにしているのです。これですね、これ』
一緒に用意してもらっていたアーク灯の偽物をあずさがもちあげてみせる。
それ持ったまま、最後のフレーズを。
「 ずっと輝いていたい 熱く眩しく
遠くからでもいいから 私を見つめていてよ 」
パフォーマンスと歌をあずさは観客に送り、観客からはあずさに声援が送られた。
●南央
「今回も自分らしいそんなステージを送ってくれるのは南央! まだまだ音楽駆け出しだけどこれから光輝いていく注目株!! よろしくっ!!」
やわらかく滲む白の光。
その中にTシャツとブラックジーンズ、編目大きなロングマフラーまき、ブーツで締めた南央が立つ。
歩くようなテンポでしっかりと深く響く音。
「 いつの間に始まった
荊の冠掲げる行進―パレード―
僕はそこにピント合わせ棘の数数えていた
遠く色変える景色 今どこまで来たんだろう 」
南央の歌声を追いかけるようにギターはメロディを繰り返して切なげな音を
「 まっすぐには歩かなかった道
たくさんの人に出会ったはずなのに 」
青い色がステージ染める。
それはじわじわと明るくなり、だんだんと赤へと染まっていく。
「 涙はよく零す方
単純なメロドラマにさえ
この世界の『悲しい』が悲しくて
自分でなくて良かったなんて思うその隣
優しくなれないのはどうして
まっすぐでは絡まらない糸
たくさんの棘に絡まって解けなくなっていく 」
ふっと、テンポを落とし音を溜める。
明るく照らされるステージの中、ぐっと力をこめて、気持をこめて音は高く広がっていく。
「 赤い糸が隙間無く青い星に絡んで
柔らかな円をゆっくり描きながら
全て包む道になっていけばいい 」
言葉の世界を伝えるように、感じてもらえるように丁寧に。
「 棘の中 花ヒトツ咲く頃 涙も乾きますように 」
微笑むを浮かべ優しく、南央は最後のフレーズを送った。
●紅 勇花
「ガールズ、続きます! そのままゴーゴー、紅勇花の登場です! んではお願いしまーす!!」
ライトの中に立つ勇花は、黒い薄手のロングコートを纏っていた。
「 忘却の河を流れ往く 永遠と刹那分かつ船
破れた希望(ゆめ)乗せた 転生の航路 」
暗い青のライトにドラムの刻むリズムと、爪弾くギターの音に声をのせて。
その声は訥々と語るように。
そこから雰囲気一転、開放的に、ドラムの音をギターとベースが支える。
「 苦悩も悲哀(かなしみ)も 過ぎた刹那の影に葬って
もう一度‥‥穢れ無き想いと再び‥‥ 」
ミドルテンポでやや重い雰囲気でありつつ流れるように。
バランスをうまくとって印象は綺麗。
雰囲気を弾き続けて、高らかに音は響く。
心持ちくらくなったライトは白く、変わる。
「 だから 君よ今は泣かないで その手は取ってやれないけれど
この航路の続く果てに いつかきっと又逢えるから‥‥ 」
ヴォーカルは遠くへと呼びかけるように響かせて。
最後はギターの音を前面にだして、締めくくっていく。
曲の雰囲気をそのまま。感じるように。
●blue drops
「今日の最後は『blue drops』でっす! 慧と紗綾、よろしくねー!!」
茜色で夕焼けに染まる世界のようにホールが彩られる。
慧は白のVネックニットにホワイトジーンズ、頭には白のキャスケット。そして虹色マルチボーダーのマフラーを首もとにふわりとまいて。
紗綾はふわっとしたシルエットの袖なし白系バルーンワンピースの上にボレロを。靴は低めのパンプスで、襟元には慧と同じ虹色マルチボーダーのマフラーをリボン結びで、手にはエレキギター。
優しい慧の声だけが『ラ』の音で響く。
そこにエレキギターの音と、他の音も重なりあう。
「 黄昏と宵闇のミルフィーユ
淡く横切るのは 天の弓
あどけない思い出を射抜いては
甘く解けていく おぼろげに 」
慧は歌に合わせてふりを入れていく。
照明は変わらず、身振りや動きを楽しんでもらおうと動きは大きめに。
賑やかなパレードのようにリズムはフレーズ最後でカーブ描くような流れで次につなぐ。
ピアノの旋律は雨だれのように、音をかみしめるように。
「 雨の余韻をひた走る夢追人
根元には宝物が眠っているかい? 」
しっかりと低音は響き、奥雪を出していくように。
「『ゆらりふわり』 滲みだした景色は
雲の影焦がして熱を帯びているよ
『いつか彼方』 ゆるやかなカーブの先
七色に輝く世界が見つかる 」
その低音から高音域のヴォーカルとコーラスのハーモニーで違いをつける。
やわらかい音から抜け出す言葉は真っすぐ、天に届くように響きをもつ。
「 きらめいた 想いの欠片忘れないで
きっと『虹の下で逢えるから』 」
優しく囁くような歌声と、重ねあっていた音が徐々に引いてゆく。
後に飾ってあった七色のゴム風船を観客にプレゼントと一つずつトスしていく慧。
最後はピアノの音がすっと、消えると同時に光を落として、夜へと変わった。
●ライヴハウス『MidCross』
「『arc』お疲れさまでしたっと! あれですね、電弧。こうぴーっとっていうかなんていうか、こういうテーマも楽しいかなと。『c』と『k』間違えたとかそういうことは全くない、全くないからね。え、必至そうだと間違えたくさい? いや、本当最初から『c』だったんだよ」
観客とつっこみかけあいつつ、最後のお仕事もしっかりと。
「今日も最後にいきましょう!!!!」
マイクを置いて、ホールに向けての声。
「今日のライヴの感想はあああああっ!!!!!!!」
観客から帰ってくる声は、盛大に響いて。