PassionMusic:animaアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
玲梛夜
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
2Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
5.5万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
10/14〜10/16
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●本文
『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。
その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
収録に出会えるかどうかは時の運。
そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイクとカンペを持った司会者、渋谷蓮(しぶや・れん)。
「連続収録、三日目!! 突っ走ってきたぜイェーイ!! 今日は曲名『anima』統一! 」
舞台の照明がばっと明るくなる。
最高のプレイを、そこで‥‥!
『Passion Music』出演者募集
ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
今回は「anima」という曲名固定。
ライヴハウスの舞台は一般的なものです。
ソロ、グループを組む、は自由です。
収録に取り直しはありません、一発勝負です。
なお、日程は以下です。
初日 参加者顔合わせ
二日目 スタジオでのリハーサルなど
三日目 ライヴハウスでの演奏、収録
ドラムセットやピアノ等大きな楽器は備え付けのものがあります。
バックバンドが必要であればこちらで用意します。
グループ掛け持ちは禁止。
演奏順は特に希望が無ければ阿弥陀くじです。
●リプレイ本文
●ライヴハウスにようこそ
「そういえば‥‥何度か、同じ番組に、出たことは、ありましたが‥‥こうして、一緒に、ステージに立つのは、初めてでしょうか‥‥?」
「組んでやるのは初めてだよな? じゃ、まずはお互いをよく知らねーとな」
バスから降りてくるDESPAIRER(fa2657)とTyrantess(fa3596)。
先に降りてきたDESPAIRERに抱きつきながらTyrantessは笑いながら耳元で囁いてみる。DESPAIRERは驚き慌て、それをTyrantessは楽しんでいた。
と、次にバスから降りてきたのは明星静香(fa2521)。テーマやテレビ番組の方には初出演とちょっと緊張気味だ。
「あ、バスから降りると少し寒いわね‥‥あたたかいお茶をポットにいれてきたからいかがかしら? 喉を温めるのにもいいのよ」
「僕おまんじゅうを差し入れでもってきたんだよ、甘味でまったり、ライヴでハッスルしてくださいな」
「するする! 皆今日もよろしくねー」
橘川 円(fa4980)と明石 丹(fa2837)が続いてバスから降りてくるとそこには渋谷蓮。
「あたしももらおうかな。そういえば橘川とはflickerとしては初めてだっけ。まあともあれ、楽しませてもらうとしましょうか」
「ついでにラシア嬢司会とかしちゃう? そしたら僕観客にまざるんだけど」
「冗談。前に司会が〜、とか言ってた気もするけど忘れた。やっぱりあたしは歌うのが一番あってる」
「あははっ! だろうね、そんな感じ!」
「ふふ、楽しそうなとこすんません。先日は遊園地、おおきにありがとうございました」
話の腰を折って、と一言いれ、文月 舵(fa2899)は笑む。
「遊んで充電した分、ライブは全開で盛り上げさせていただきます」
はんなり、と舵はよろしくお願いしますねと頭を下げる。
「舵とIris君と頑張るよ」
ね、と丹が視線を送った先はIris(fa4578)が。
「リバティさんと一緒させてもらえるなんて思わなかったからすごい緊張するよ。あ、いつも父や姉がお世話になってます」
Irisはどきどきしつつ深々と丹たちへ礼。
「そうだ、Iris君と同じ顔の父上には僕もお世話してされてだよありがとう!」
「どういたしまして! あれ、俺が言っちゃっていいのかなこれ」
「うん、いいと思うよ」
と、話も弾みつつ、ライヴ開始までもう少し。
●flicker
「今日も始まりました、PassionMusic! 曲名統一『anima』でございます!! 最初の登場から豪華にいっちゃうよー、トップはflicker!! ラシア・エルミナールと橘川円!! よろしくー!!」
最初から有名グループの登場とざわめく声と、街のざわめきが重なる。ひとつ、車のクラクションの音が響いてまっすぐに歌声が響いた。
「『求めるものが何かも知らず』 彷徨う命の数だけ
人の波が途切れる事はない
『今日も街は動き始める』 」
灰がかった照明がラシア・エルミナール(fa1376)と円を照らす。
普段通りのベアトップとジーンズにロングコートと曲の雰囲気に合わせた服装のラシア。
円は髪はアップに。白い燕尾風ノースリーブデザインシャツの上に黒のフリンジストールふわりとまとい黒い編上げアームカバーに黒のブーツカットパンツ、そして銀のショートブーツでベースを持つ。
切なげに伸ばされた声にエレキギターのメロディ。
「 生きてる事の意味を ふと考えた街角
雑踏の中で一人立ち止まってる 」
囁くようなラシアの歌声はドラムとベースがリズムを刻んで支えていく。
「 生まれて死ぬまで何処へ行くのだろう
人波をじっと見つめてた
ぼんやりと眺める人の『形さえ分からなくなってく』 」
音は沈んで、ラシアと円の声は重なりあって鮮明さを増す。
「『求めるものが何かも知らず』 彷徨う命の数だけ
人の波が途切れる事はない
『今日も街は動き始める』 」
芯のある音のもとになるのは力強い低音。
ヴォーカルだけ豊かに生き生きとのびきっていく。
「『迷いと思考の迷路を抜けて』 たどり着いたその先には
『求めるものは無いかもしれない』
だけど諦めはしないよ 」
ゆるやかにペースダウンしていく中に余韻を残しつつ声を残していく。
ライトは蒼に変化していき、夜となった。
●TousleD
「お次はTousleD、実はいままで、一緒に番組にでつつ共演のなかったDESPAIRERとTyrantess!!」
ゆっくりと流れる音。
だがしっかりと、抑え気味にある音でも声が響くと雰囲気が増す。
その中で、浮かび上がる姿。
Tyrantessは赤基調のレザー系で露出度高め。胸にギターを抱いて、ヘッドにキスして、抱え直す。
「 何度それとなく誘ってみても いつも気づかないふり
受け入れるでも拒むでもなく 曖昧に笑うだけ 」
しっとりとおとなしく静かに進んでいた曲は雰囲気を不穏にかえギターもその音を主張し始める。
「 『どうしてもピンとこない』なんて そんな理由で
アナタを諦められるわけ ないじゃない! 」
弱い音から強く、サビに向けて音は強まる。
歌に想いを乗せれば、DESPAIRERの動きも自然、熱がはいってくる。
同時に照明も、赤く、強く。
「 貴男の中の『貴女』に呼びかける
『アナタならわかるでしょ?』
貴男の中の『貴女』を呼び起こす
アナタをモノにするために 」
力強く押し出していくように。
少し暗められた照明は紫に揺れて雰囲気を盛り上げる
「 絡みつかせた見えない網 手繰りよせれば
アナタはそれと気づかぬまま ワタシに堕ちる 」
盛り上がり、間を挟んで少し、おとす。
でもまた一気に盛り上がりへ。
「 貴男の中の『貴女』を変えていく
ワタシと響き合うように
貴男もそして『貴女』も逃がさない
ワタシのモノにしてみせる
ワタシだけのモノにしてみせる 」
強く狂おしくという言葉がぴったりの歌に、会場は余韻の中でさえも、沸いた。
●明星静香
「続いて続いて明星静香の登場です! どんなものを伝えてくれるか楽しみでっす! よろしくね!!」
白のジャケットに白のミニスカート、白いブーツで白で固めつつも、シャツとドレスハットは黒。これから歌う曲にかけて、喪を意識させる黒いワンポイントを。
語りかけるようにゆっくりと、曲は流れ始める。
「 あなたが求めるものは
いつも胸の理想の姿
私の気持ちも考えず
押し付けてばかりいるわ 」
ゆっくり穏やかな流れの中でも、意志を持つように旋律はハードに。
だんだんと、それは強さを増していく。
「 私が求めるものは
いつも自由な姿の2人
互いの思いを考えて
認め合って行きたいわ 」
盛り上がりは一層、高く強く。
暗い音を奏でてもテンポと音は激しく、印象深くなっていく。
「 あなたの理想は
私を葬る棺
夢想の姿 追い求め
手にした花を千切り行く
あなたのAnimaが
いくら輝いていても
誰もなれない その光には
だって私は私だから 」
最後までテンションを落とさずに、イメージ持ち上げて歌う。
静香の声は観客を楽しませて最後まで続いた。
●ALR with Iris
「今日の最後はー、アドリバティレイアの明石丹、文月舵、そしてIrisの三人です!! 素敵ユニットの登場に、全員歓声用意!!」
観客から期待の声、ほの暗いステージに丹が浮かぶ。その足元は赤く。
黒地に紅葉の舞う着物を素肌に羽織り、トライバルのあるの左腕を通さずさらす。帯の代わりにはベルト、その上から銀の飾り紐を緩く結わえて下はレザーパンツにブーツ。手に持つベースには、手はまだ添えられただけ。
「 ひとひらのクレナイ隠して 」
すっと、低く甘く、強く、丹の歌声が響く。
視線はゆっくりと観客へ、唇には笑みをのせて。
伸びる声に合わせて、ミドルテンポで低音は重く、しっかりと。
そしてヴァイオリンの音が切ない旋律をもって動き出す。
それと同時にリズムに合わせて中央から順にライトが照り始める。
ドラムの前に座る舵は髪はアップに、銀の簪がライトのひかりをはじく。首には黒のファーチョーカー、黒の和装で、演奏に邪魔な袖は後へ流す。帯の色は黒、それは長く垂らされて紅葉模様が散る。
エレキギターをネック立てて大きく派手に演奏するIrisは黒のシャツとパンツの上にまだ二理と同じく黒地に紅葉柄の着物を。髪の襟足には鈴のついか赤い飾り紐が揺れていた。
「 強さをはかる 薄い自由溶けた 疑わしき涙
『だれが教えたか』 ルールを嫌って縛るのは この手と世界
虚しいばかりの人の夢 それでも求めるこれはサガ 」
水面の揺らめきのようなライトがホールを覆い、鼓動とるドラムのリズムと唸るギター。
Irisの着物の袖は、演奏すれば大きく動いてその柄が舞う。
丹はステージの上を大きく動きながら、歌声を響かせる。
「 月の満ち欠けを選び取って 始まりの海に零した
アカイ波紋起こし 溶かしてしまえとばかり
『どこで知ったの』 忘れずに 咲けと 鳴けと 繋がれと
還らないモノはない 空がまた息を塗り潰す 」
挟む間奏。
ふっと音を止めて、そこから一層勢いを増し、力強い音を奏でて次のフレーズへとつなげていく。
ガラリと雰囲気は変わり、ホール全体が赤でライトアップされてゆく。
水面の揺らめきは、強さまして炎の揺らめきに移り変わっていく。
そして歌声。
一息吸い込み、丹はノンブレスで歌い切る。
「 のばした両手に いつも希望ねだる 煩わしき刺激
夜の明け先を狙い撃って 鼓動の度に変わる 」
舵のドラムのクラッシュのインパクトに、突き抜けていくヴォーカル。
盛り上がるたびに音は広がっていく。
「 『うたかたの暮れない望んで
濡れた翼を広げれば 全て染まる刻がくる』
いつのまに終わりから始まりへ 僕もまたアカク 」
丹の声に舵のコーラス重なって、そして最後は、丹一人の歌声。
突き抜けて、それはホールに反響残して消えていく。
声のかえる中、演奏したメンバーは丹と舵、Iris、そしてバックバンドメンバーも含めて舞台の端へと立つ。
手をつないで、礼するのに、観客もともに手をつないで礼をした。
●ライヴハウス『R−GoD』
「『anima』お疲れさまでしたっと! それぞれの持つ魂の響き、多種多様で同じものなんて絶対ないんです。それは僕らに限らず皆もだけどね!!」
さて、と話が切れる。
最後の全員でのお仕事。
「んでは今日もラストによろしくね!!」
マイクを置いて、ホールに向けての声。
「今日のライヴの感想はあああああっ!!!!!!!」
観客から帰ってくる声は、高く突きぬけるように。