PassionMusic:Aroundアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
玲梛夜
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
やや難
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報酬 |
2.2万円
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参加人数 |
12人
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サポート |
0人
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期間 |
07/21〜07/23
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●本文
『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。
その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
収録に出会えるかどうかは時の運。
そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイクとカンペを持った司会者、渋谷蓮(しぶや・れん)。
「ごめん、ばててる。労われ、お前達。はいじゃあ今日は僕のかわりに呼んでー。せーの!! ってやれよおおおおおお!!!!」
舞台の照明がばっと明るくなる。
最高のプレイを、そこで‥‥!
『Passion Music』出演者募集
ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
演奏する内容にテーマはありません。曲のセレクト演出等はお任せします。
収録に取り直しはありません、一発勝負です。
今回のライヴハウスのイメージは囲まれる。180度から視線を感じます。死角がない、どこからも丸見え状態。舞台は一段高くなっているので見上げられる格好となります。ちなみに、半径3Mあるかないか、ドラムセット置いてあるので、狭いです。
なお、日程は以下です。
初日 参加者顔合わせ
二日目 スタジオでのリハーサルなど
三日目 ライヴハウスでの演奏、収録
グループ、ソロでの参加は問いません。
ドラムセットは備え付けのものがあります。今回、ピアノはありません。
助っ人でグループ掛け持ちも大丈夫です。
演奏順も要望があれば調整しますが、ない場合は阿弥陀くじで決定されます。
●リプレイ本文
●初日顔合せ
二度目参加の宇津木 驚(fa3847)は集まったメンバーにぺこりと頭を下げた。
「宇津木驚です、今回はソロで参加することになった、宜しく」
それぞれ挨拶し終わってあとは個人で打ち合わせ。
「ヨロシクネ!」
「共演なんて嬉しすぎ、練習頑張ってするですよ〜!」
嶺雅(fa1514)とアリエラ(fa3867)は頑張ろうと意気投合。
その横ではシード・エルミナール(fa1555)、Tyrantess(fa3596)、Neiro(fa3920)の三人も軽く挨拶を交し合う。
「両手に花だな‥‥」
シードの肩にぽむ、と手を置いて渋谷蓮は言う。その視線は羨ましいと言っていた。
「初めましてと二度目ましてのお嬢さん方どーぞよろしくお願いします」
「ふふ、よろしくね」
「ああ、音で勝負させてもらうからな」
それは楽しみ、と蓮は笑い、かけられた声に振り返る。
「栄養ドリンクと和菓子だ、野郎から貰っても嬉しくないだろうけど」
苦笑しながら月影 飛翔(fa3938)は言い、差し出す。
「いーや貰えるものは嬉しい、あっりいがとー!」
「連続司会でばて気味? このライヴが終ったらゆっくり休んでね」
「休む休む、死ぬほど休む。あ、これ預かってきてるよはーい」
クク・ルドゥ(fa0259)は蓮から前日より送られたものを受け取り有難うと言う。
「うふふ、今回は二曲も歌えて幸せ〜!」
と、ククが喜び送った視線の先にはDESPAIRER(fa2657)。
「おお、ディー嬢も二度目だっけー、今回も楽しみにしてるっ!」
「え‥‥はい‥‥」
頑張ります、とたどたどしく告げるDESPAIRER。
そして蓮は、もう一人二度目ましての顔に笑いかける。
視線があって月見里 神楽(fa2122)も笑い返す。
「実は渋谷さんに会いに来たのです、前回楽しかったよ」
「それはうれしー言葉だねっ! よーし今回も楽しんで貰ってまだ次回も‥‥」
「渋谷さーん、そろそろ収録行かないと‥‥」
と、声をかけられて時計の時間をみて蓮は吃驚。
「ちょっ、時間ギリギリじゃん!」
「あんたがとろとろしてるからだ」
「いやもっと早く言ってよ! 色々話し足りないけどどーしようもないっ! そっれじゃ明後日よろしくー!」
どたどたと騒がしく蓮は去り、残された出演者は準備を始めるのだった。
●Crystalism 〜From Above〜
「ラストを飾る今日の先陣は歌姫ならぬ音姫たち!! このステージに立って音を奏でてもらいましょう! Crystalism!!」
ステージの照明は落ち、真暗なライヴハウスはシン、と静まった。
そして再びライトがつく。そこには三人の姿。
DESPAIRERは夜空をイメージした限りなく黒に近い紫のドレスを纏い、ククは落ち着いた色合いのドレスを纏い、その髪に受け取った白いリボンをつけ。アリエラは髪をおろして黒のワンピースにアコースティックギターを持って。
最初の一音は大事に。
そしてすっと、舞台の端をDESPAIRERとククは歩みだす。
歩みながら、歌い、声だけでなく表情、身振り、使えるものすべて使って、その歌を表現。
DESPAIRERの歌声にククの歌声は重なる。
「 星がよく見えそうな こんな夜は
私からも あなたが はっきり見える
あの日から二年もの 時が過ぎても
あの日の指輪 今でも あなたの指に
今でも 忘れず いてくれる
あなたの 気持ちは 嬉しいけれど
今では 隣に いられない
私が あなたを 縛っているようで 」
舞台を一周、最初に立っていた位置。
悲しく切ないバラード。
更に一層、気持ちを強めて。
「 愛してるから 愛してるから
あなたには 幸せになってほしいけど
愛してるから 愛してるから
私のことも 忘れないでいてほしい
空の上 揺れる想い その一欠片
手のひらから こぼれ落ちて 流れ星になる 」
恋人を残して星となり、自分へと未だ想いを抱き続けている恋人への、揺れる想い。
心に響く歌の最後の音と共に舞台を照らす照明は、消えた。
●驚 〜libertty〜
「さってお次は二回目の出演! あれだ、あの観客と舞台が近いアレに来てた人いるー? またいんのかよっ! さて今からは歌ってもらうのは‥‥驚!!」
舞台上、驚は照らされる。
長めの髪は後ろで纏め、白のシャツに黒の皮のジャケットを羽織ってダメージジーンズをはき、ギターを持って音を奏でる。
曲はテンポ良く、和風ロック調。
最初はノリ良く始まる。
「 cap tive & cap tor
二人が出会い
Tha down is breking
お互いの立場を忘れて
The good old days are over
新しい世界が始まる 」
そして少し、音はおとなしくなる。
「 見つめられると 心の奥の 冷たく凍った 私の心が
貴方の瞳の奥底の 暖かい物で 解けていく
二人の瞳に映る 心の奥の DESTINY 」
ふっと消える照明の中、最後に響く音の余韻は続いた。
●神楽 〜チャリンコ〜
どったんばったん、とステージに上がる階段に蓮はなにやら板をセットし、一息。
「ふー、これでばっちり。あ、何してたのかって? 見りゃわかるだろー、板セットしてたんだよ、板。日々削られへろへろの体力も、次の子のために使っちゃう。さーて、登場、神楽!!!!」
ぱっと照明は階段を照らす。そこからちゃりんちゃりんとベルを鳴らしながら、自転車にのって神楽は舞台へ。そして自転車止めて、ショルダーキーボードを持つ。
野球帽と半パンツ、上はだぼっとした服で、まるで少年のよう。
キーボードに指を滑らせながら、神楽は舞台を歩く。
流れるのは軽快に8ビート。
「 転がるタイヤに 野望を乗せて
行くぜスタート 世界の果てまで
ガタガタ道もなんのその
俺とお前がタッグ組めば
坂道さえも平伏する
ペダルこぎ出せ
力一杯
スピード上げろ
疾風(はやて)の如く
でっかい山が
立ち塞がろうとも
越えて見せるさ
夢の為なら 」
観客の顔を見ながら、神楽は歌う。
と、その姿と声のギャップにちょっと驚いている様子。
跳ねたりくるっと回ってみたり、神楽は元気良く演奏する。
「 転がるタイヤに 希望が便乗
終着点は 未来の姿
でこぼこ道もなんのその
嵐が来ても突き進む
それが俺らの生き方さ
ペダルこぎ出せ
力一杯
スピード上げろ
疾風(はやて)の如く
転倒なんて
恐れはしない
最後に笑うさ
夢を掴んで! 」
と、ラスト。軽いロックに合わせて観客が動く。
手を、拳を上に突き上げるように。
その勢いのまま曲は突っ走る。
そして歓声の中、神楽はまた自転車、チャリンコにのって舞台を下りるのだった。
●Go ahead 〜Try again〜
「はい、板も片付けましたー。お次はギュギューンとエレキの音と再度登場の音姫が一人!! さー楽しんでいこう、Go ahead!!」
明るくなった舞台には、赤のエレキギターを持ち上下黒の皮ジャンで決めた飛翔。先ほどとはかわってラフな洋服に、髪のリボンそのままのクク。
飛翔が奏でる一音目、ゆっくりと、エレキのソロから。
そこにククが声をおく。
「 一瞬の迷いが 描いた未来を消していく
恐れることはない 進めばいいさ
道は消えないから 」
曲はテンポアップ。
ククの声に、飛翔の声が添うようにコーラスを入れて。
ククは歌詞に合わせてその拳を上へ突き上げる。
するとそれに観客も合わせて。
「 Go ahead Go ahead 進めばいい
Try again Try again 何度でも
そうさ 目指す道は一つじゃない
前に向いている限り変わらない
踏み出す先に 色づく街並 動き出す鼓動
陽はまた昇るから 照らされる明日へと 」
そして観客を魅了するプレイを飛翔はする。
曲は少し滑らかに。
「 例え闇に包まれ 見失っても
想いは消えないと 空に手を掲げ今 」
と、曲は一気にテンポアップ。テンションあげてそのまま突き進んで。
盛り上がった所にぱぁんと華やかな音。
ひらひらと紙吹雪と紙テープが舞う。
「 Try again Try again 何度でも
Go ahead Go ahead 進めばいい
今でも かつてでもないその場所へ
キミを遮るものはなにも無い 」
二度目の同じリズムに観客は敏感で。降り注ぐ紙テープなどを掴んで手を突き上げる。
元気に、前向きに、自分も楽しみながら。
そんな雰囲気の中二人のステージに歓声が返った。
●R/A 〜Fluorite〜
「避暑地のお嬢様風です〜」
白いワンピース、裾はひらひらと。後ろにあるリボンは歩くとふわり。髪はサイドポニーテールで白いレースのリボン。アリエラはくるっと回ってその姿を嶺雅に披露。
嶺雅はぷふ、と噴出すのを抑えた。
「‥‥何で噴出すのですか?!」
「気のせい気のせいダヨ!」
ごまかす嶺雅の声は、舞台から呼ぶ声にかき消される。
「奏でてくれるぜこれまたいい音!! 響くのは中世的な声、また再度音姫も登場、R/A!!」
呼ばれる声に、黒のノースリーブシャツとダメージジーンズ姿の嶺雅はアコースティックギターを持ち、アリエラは紙吹雪の入った籠を手に持って。
舞台に上がってお辞儀。
そしてそれぞれ持っているものを交換してスタンバイ。
アリエラは備え付けられているドラムの椅子に座って。
嶺雅は舞台に立って。
照明は暗く、音はゆっくり、優しく静かに、ぽろぽろと雨を意識した音が鳴る。
「 梅雨なんて明けたと思ってたのに
ポツポツと 空は涙落として
地面に咲かせる美しい華 」
「 終わったんじゃなかったの 」
「 そう呟くのは何の話だろう 」
途中アリエラの歌声になり、それが雰囲気を出す。
照明は少し明るくなり、そして演奏も心なしか明るめ、流れるように。
嶺雅は紙吹雪を観客へとまきつつ、歩く。
「 雨上がりの空模様
すっきりとした 陽射しは
華が咲いていた鏡に反射 」
「 気持ちいい 」
「 そう呟く貴方に微笑みかける 」
曲は雄大な雰囲気に。照明は嶺雅とアリエラ、それぞれスポットのみ。
「 貴方の夢の最終ページは
真夏の夜の天蓋色に塗り潰される 」
「 星は見えなくても空にあるの 」
と、照明が落ち、嶺雅は舞台の端に座り手を差伸ばす。
「 なら俺は見えない星にそっと願い事を 」
「 I want to be together. 」
最後は二人で声を共にして。
段々消えゆくギターの音は、余韻深く。
●Freely 〜Look up The Sky〜
「あ、紙吹雪ついてるって? ‥‥よし落ちた。さって今日のラストは景気良く! ドラムの音ドーン、エレキの音ギュイーン、そして響く声でテンションあげて爽快に! Freely!!」
照明が落ちる。そして再びそれがついた時にはもうすでにシードはドラムの前に。
ジーンズにベスト、バンダナと普段通りの姿。色は空にちなんで青を基調に。
叩き始める一音、ドラムの空打ちを混ぜたりと観客を楽しませることも忘れない。
そして舞台へ続く道をエレキギターの音と共にTyrantessがあがってくる。
ハーフトップ風の見せブラに空色のショートジャケットとミニスカート。
Tyrantessが舞台へあがり終わると、今度はNeiroの番。
爽やかな空の青を基調にした、健康的な色気のある衣装を纏って歌いながら、傍の観客を煽りながら舞台へ。
「 ビル風に誘われて屋上に駆け上がる
青空 近づく
どこまでも流れてく 雲の上飛び乗って
当てもなく流れていこう 」
早すぎず遅すぎないテンポ。
「 ふと気まぐれが君を誘ったのなら
見知らぬ街で雲から降りて歩こう 」
そして、たっぷりと余韻を貯めて。
「 Look up The Sky
気の向くまま行こう 風を感じつつ AH ずっと
While feeling the sky
その眼が見ているのは Only the sky 」
それぞれすべての方向を補うように、観客を飽きさせないように。
Neiroは本当に青空が見えているかのような表情と雰囲気を出す。
そして、最後の言葉で頭上を指差す。
観客の視線は自然とその先へと、集まるのだった。
●ライヴハウス『SKIT』
「お‥‥終った‥‥無事に終った‥‥お疲れ様な僕‥‥あ、この中に三日連続できた奴とかいるー? あ、マジでいんの? すげー、執念だなおい。それとも何、俺のストーカー? ちょ、あとで裏来い、裏!」
苦笑しながら蓮はマイクを握りなおす。
「あ、三日間の総括しろって? うるさいよスタッフ、というかうるさいよ芝君! はい、あそこにいるのが下っ端なのに鬼スタッフの芝君でーす。あ、睨んだ、こっち睨むし! まー、それはさて置き。三日間楽しかったー、それは本当マジ。んで、なんだっけ‥‥三日間色んな奴がいて、わーわーわー! 疲れたけど良い疲れ方した! そんじゃラスト、三日間の纏めもかねて」
マイクを口から離して、お決まりの質問タイム。
「今日のライヴ、っつーかもー三日間これた奴も今日だけの奴も!! ライヴはいかがでございましたでしょーーーーかっ!!!!」
それに返る声は、天井突き破って青空に返るが如く。